勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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戦争 終章

201.魔物の攻防戦

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 砦滞在から3日目、予定通り砦を放棄し、出発した。
 ここから更に北に進軍する。合流ポイントは次の攻略する砦と聞く。
 今のところ順調に進んではいるが、どこで何が起こってもおかしくない。
 例えば、巨大は魔物が現れては暴れまわったりなどだが・・・、

「魔物だ!魔物の群れだー!」

 そう、魔物も多くは草原に滞在している。それも様々な種族がいる状態で。


「私が戦闘を走る。それに続け!!」
「「「聖なる光を我が元に」」」
「突撃ーーー!!!」

 前方を魔物に乗りながら、一気に走り出す。隊列を乱す事なく綺麗な三角形を作りながら、魔物の群れへと突っ込んでいく。
 魔物は主に人型種を構成された戦闘要員の群れだ。その中へと騎士団は突撃していく。
 わずか数分の出来事で乱戦になっていく。オークが棍棒で騎士を倒したり、騎士が魔物の喉元を刺したりしている。
 それでも魔物はそれを通り抜けて、馬車の方角へと向かう。

「盾騎士、構え」

 一列に並んだ人並み程度はある盾を次々と地面へと立てていく。それと同時に槍が上がる。
 そして槍が魔物の方角へと向きを変える。そこへ大量の魔物が突撃をしてくる。

「魔道士、弓騎士構え・・・、一斉に放て!」

 だが、盾騎士は普通に突破される。そのタイミングよく矢や魔法が魔物達を襲う。
 身動きが取れない魔物達を見て、後ろにいた騎士達は剣を構えて、一斉に走りだした。
 泥沼の戦い、かなりの範囲でこの戦いは広がっていた。


「援護行かないくていいの?」
「あんな数を一斉に相手出来ない。それはお前だって同じだろ」

 高台からその様子が伺えた。あそこまでの規模となると、流石に勇者が行っては無駄死なるだろう。
 それにあそこまでの魔物がいたとは驚きだ。今まで相手していた数とはまるで違う。

「軽く4万はいそうだな」

 どこ見ても魔物だらけだ。目的は戦力を無くす為だと思われる。
 今の俺らにとっては痛手だろうな。多分この先あういうのが何箇所も展開しているとなると、相当な戦力を有していると分かる。

「ここは突破出来ても、次は無理ね」
「だな。あういう群れを避けて進行しなければならない」

 こちらが見ている限りでは、あんな感じに壁を用意しているはずだ。
 砦にも限りがある。その分を補うためにあんな感じに何箇所も配置しているのだろう。

「ここはなんとか乗り切っても、この先の事を考えて戦力温存しておきたいところかな」
「でも進路的にこの先に砦があることは確実。魔物群れを今日中に片付けないといけないだろうね」

 リーネとそんな話をしていると、突如として勇者達が集まってくる。

「それで、俺らは何をすればいいんだ?」

 多分事前にリーネが呼んでいたのだろう。俺も気付かない程度に。

「そうね・・・、強襲でもしますか」

 その後、リーネは作戦内容を喋り始めた。
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