勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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戦争 終章

216.帰った後に

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 なんとか安全な所へと避難が出来た。
 だが、それでも疲労者は多数だ。ここについてから倒れた者もいる。

「予想以上に被害は大きいわね」
「仮にもあの数相手しているとそうなる」

 だが、完全に逃げ切れたわけではなく、こちらに兵士や魔物が迫っていた。
 それを予知していたか、リーネはクロスボウを装着した騎士を配属していた。その後ろには魔法使い、そして一斉に攻撃を行う。
 すると、こちらへと攻めていた兵士や魔物がその攻撃をもろに食らい、次々と倒れていく。
 反撃するようにクロスボウでで撃ってくるが、霧の影響か、矢はこちらには届かず地面へと落ちる。
 次々と倒れていき、最終的には撤退していった。

「警戒を高めて!諦めたとは限らない」

 リーネは防衛にあたってた騎士達に指示を出した後、避難していた騎士達の方へと向かった。
 俺も彼女に続きながら、気になったことを聞く。

「騎士団長って何人いるんだ」
「そうね・・・、私が言えるのは全員で10人ってところね」
「かなりいるよなそれ」

 騎士も相当な数が集結している。敵の幹部も同じくらいだったら、騎士団長の分だけ、相手の幹部も存在してることになる。
 今倒れた幹部は3人、俺が把握してる限りでは1人だけだ。東軍での団長の1人だけだ。
 2人いたはずの騎士団長が、見た時は1人だけだった。
 その為、襲撃された時に倒されたと考えるのが妥当だろう。

「騎士団長も怪我がひどいわね。鎧のおかげで命に関わる事はないけど、今じゃ戦闘は無理ね」
「・・・そうか、いつもすまねえな」

 見ただけで怪我を見抜く。俺も気付かなかった。
 最初からあれほど重症だったのだろうか。かなり無理していたのが分かってくる。

「すぐに動ける者は装備を整えなさい」

 馬車から次々と武器が出てくる。その武器を装備し、次々と辺りに移動していく。
 主に多かったのはクロスボウだ。それを装備する者は多い。
 彼女の指揮下の人は装備する者を多くしているのだろうな。それと同時に剣や槍なども持たせている。
 その彼らはどこに行くのだろうと思うと、警戒をしながら、魔物に乗りながら駆け下りていった。
 もう前方で戦っている騎士団連中は終わっているとは思うが、今からどこに向かうのだろうか。

「今から砦攻略を開始する。既に砦へ攻撃を仕掛けているが、難航中だ。我々の力を見せてやれ」

 その指示の元で動いてた。この指示を出すことを先に伝えてたのだろうな。
 その後、彼らは次々と移動を開始し、ここの残ったのは約半分も満たない。
 だが、それでもかなりの人達が移動していた。

「あなた達も出番あるから、今のうちに休憩することをオススメするわ」

 リーネはそれだけを言い残して去って行った。
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