勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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最後の砦攻略

264.襲い掛かる幹部

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「さあ、始めましょう。神聖なる戦いを!」

 剣を素振りをした後、一気に走り出す。その剣を突き刺しながら、攻撃を仕掛けてくる。
 俺はそれを避けながら、聖剣で防いだ。だが、剣以外にも更に左手で短剣を取り出し、斬りに掛かる。俺は聖剣で防いだが、その後に蹴られて後ろへと飛ばされる。
 腰に装着されていた短剣だが、あれは他と何かが違う。それに彼女の目、あれは遠くから感じたのと一緒だ。威迫、そう言っても過言では無いだろうな。

「フフフ・・・、私の華麗な攻撃を防ぎますか」
「生憎だな。そんな攻撃は全て体験済みなんだよ」

 戦術とかも彼女なりの行動だろう。だが、幹部相手にしてて分かった事は1つ。全てが何かの原点となっていることだ。
 彼女の行動も見られた行動だった。大剣、細剣、そして短剣と長剣の二刀流、全ての流派は多分魔王からの教えだろう。

「だけど、まだ私の攻撃はこれだけじゃないのよねえ」

 赤い短剣の中央の筋が一直線状に赤く光りだす。まるで魔法の何かを使用したみたいな感じだ。
 そして炎のブレードへと変換した。

「さあ、二刀流で相手してあげる」

 両方の剣で一気に襲い掛かってきた。更にはスピードを上げたのか、一気に連続で攻撃を仕掛けてくる。
 俺は防ぎつつ、腰に装着されていた短剣で振り、炎の剣を受け止めようとした。
 だが、炎の剣はそのまま通り過ぎ、俺に目の前へと来る。物理による防御は不可能とも言える。
 俺は更に魔法を自身に掛け、スピードを底上げし、炎の剣を体を捻じ曲げながら避ける。
 その後、このまま転がり、体制を立て直す。

「あの状態で、無理やり避けるかしら」
「まあな、そうもしないとこっちがやられるよ」

 少しでも可能性があるなら、俺はそれに掛ける。ここで死ぬようなら、俺はここまでだ。だが、それでも生き残る道を探す。
 だからあの時、やれることをした。聖剣を横へと振った後、彼女へと俺は向かう。
 聖剣に先程補充した魔力を注ぐ。これなら、魔法効果が付着されるため、あの魔法剣を受け止められる。

「これで対等だな」
「フフフ・・・、技量で勝負は決まるものですよ」
「だろうな。対等になったとしても、あとは俺らの技量で勝負が決まるんだからな」

 魔法剣は魔法効果の付着した武器だ。魔法壁やら魔法シールドで防げる。そうすると、もう片方の剣がどのようにやってくるか分からない。
 短剣はその時ように残しておいたほうがいいな。だけど、まだ何かを隠してるようにも思える。
 俺は考えるのを後にし、彼女へとステップするかのようにスピードを活かし、移動する。ジグザグのように移動し、目の前へと来ると、下斜めから聖剣で攻撃をするが、流石に防がれる。
 その後に回りながら、短剣で攻撃、その後に一気に攻める。
 だが、それも読んでたようで全ての攻撃が防がれる。

「いいね・・・いいね!彼女が快楽に落ちるね・・・」
「何・・・」

 アーメイヤは見ていたのか、或いは何かから見ていた。情報として入ってきたのかもしれない。
 一旦距離を取り、お互いに威嚇しあった。
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