勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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最後の砦攻略

270.結晶を使った策

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 短剣に装着した魔法結晶は氷だ。ここで使用したのは爆炎、そして今回の氷だ。
 装着した短剣は冷気を発生させ、辺りに霧みたいなのが広がっていた。

「水なら分かるけど、何故氷なのかしら・・・」
「ただの氷と一緒にしてもらっては、痛い目にあうぞ」
「へぇ・・・」

 冷たい霧を発生させながら俺はそれを逆に持つ。
 まだ試してないけど、魔法使用短縮を本番で試す事になるとは思わなかったな。まだ、一度も使用してないから、どこまでやれるか・・・。
 相手の動向を見ている時にアーメイヤは動き出す。白い腕から魔力玉みたいなのを作り出し、それを連射しながら発射してくる。
 俺は周囲に漂っている霧を使い、氷を発生させる。それを彼女へと飛ばした時、炎の剣で斬った。
 すると、突如と煙が発生した。それが彼女を取り囲む。
 冷たい物をかなり高温で温めると蒸気が発生する。あの剣はそれほど温度があった。

「あら、これで時間を稼ぐようだけど、こんなので私が足止めなんて・・・」

 喋りながらも次から次と俺は氷を作っては飛ばした。それを次々と斬っては霧が発生していく。それは目の前が見えないほどだ。
 俺はそれを利用しながら魔物の死体を彼女の方角へと瞬間移動させる。
 無論その正体を知らずに彼女は正体分からない影を斬る。こちらからその斬った時に出る輝きが微かに見える。
 それを確認した後、俺はいくつも飛ばした。
 そう、これこそ俺が狙っていた物だ。彼女はこの煙の中では不要に前が見えてない。
 なら、ここで魔物の死体を利用させながら氷で消えないように定期的に送る。
 そして死体には爆弾となり、彼女が斬った瞬間に爆発する。

「こんなので私を足止め出来るとでも!」

 そして死体を斬った時、その場で爆発した。無論、俺の作り出した針が刺してある。それを横一直線に置きながら送れば、爆破させる。
 ちなみに今は切断してもらわないと爆破はしない。地面にそれが落ち、曲がっても爆破する。
 今では彼女が俺に翻弄しているはずだ。
 その後、爆破してから数秒後にまた爆破した。
 地面には無数の場所に針を移動させている。今の爆破は彼女が足元のを踏んで爆破した感じだろう。

「面白い仕掛けを用意するものね」

 この声からするとまだまだ動けるようだ。
 氷を作り出し、上空へと扇を描くように飛ばす。その後に俺は移動を開始する。
 飛ばした先へと来させない為だ。だからこそ、撃った後には必ず移動する。
 今頃彼女は問答無用で攻撃を続けていることだろう。
 だが、予想外の出来事が起こった。
 霧がなくなっていき、地面が見えていったのだ。

「舐めた真似をしてくれましたね」

 身体中がボロボロになりながら、彼女は俺の方へと視線を向けていた。
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