280 / 358
魔王城への進行
279.動き出した騎士団
しおりを挟む
「ふむ、あそこが落とされたか」
「予想以上の進行ですね」
そんな会話がフロアに響く。魔王へと報告に来た兵士が報告をしていた。報告を終わった兵士はその場を離れ、今はセイランと会話をしていた。
「ですが、今の彼らがここを攻略する戦力があるとは思えませんね」
「幹部が率いた部隊だ。あちらもかなり消耗しているだろう」
そんな些細な会話をしている時、突如と大きく建物が揺れた。
よろめきながらセイランは近くにいる兵士に大きく叫んだ。
「一体何があったんだ!」
「ほ、報告します。魔王城を中心に展開している魔法障壁に攻撃がありました!」
「それはどこからだ!」
「それはー」
その場所を聞いた時、彼女は驚いた。
「良いね!次の装填急げ!」
魔王城から南東にある草原、そこに騎士団がいた。中央から攻めていた騎士団だ。更には後方の騎士団も存在していた。
「騎士団長!装填完了しました」
「なら、放て。あの障壁を破壊するんだ」
騎士団長と呼ばれた者の後ろには巨大なバリスタが置かれていた。
そこに丸い砲弾を装填し、魔導士達が一斉に詠唱を始める。
それに反応するかのようにバリスタは光り出し、発射口から魔法陣がいくつも展開されていく。
5段階目の魔法陣が現れた時、勢いよく発射される。展開されていた魔法陣は砲弾が通過した後、粉のように消えていった。
かなり離れているこの位置からでも、魔王城へと砲弾が届いているのが見える。
「あと何発であれを突破出来るやら」
魔王城の上空には巨大な魔法結晶が張られていた。普通の者では維持する事も張る事も出来ない為、魔王城地下にある魔法石の結晶体で展開している。
当初は彼はそんな物を展開しているとは知らず、拠点制圧専用魔導バリスタを用意していた。
全部で8機、予備も含めて12機を対魔王城戦に用意していた。
最大射程約3km、それがこのバリスタの限界だ。
そして今、魔王城攻略を開始したのだった。
上空の障壁を破るかのように砲弾が飛んでくる。障壁のお陰で魔法効果は無くなっても、砲弾は雨のように魔王城を襲う。
逃げ惑う兵士達の上空に、彼らを狙うかのように砲弾が障壁を抜けて落ちてくる。
その時、砲弾へとジャンプし、空中で剣で一刀両断した女性がいた。
「どこからこんな攻撃を」
「べ、ベレニアス様!」
「あなた達は怪我人を運びなさい。ここは私がなんとかします」
ベレニアスは抜いた剣を一度しまった。次に発射された砲弾へと目線を送る。
「ここを突破されてはいけない。何としてでもここを守る」
呟いた時、上空の障壁が砲弾を受け止め、そして地面へとスピードが微かに落ちた状態で飛んで来る。
彼女はそれをジャンプして、砲弾を斬りに掛かった。
「予想以上の進行ですね」
そんな会話がフロアに響く。魔王へと報告に来た兵士が報告をしていた。報告を終わった兵士はその場を離れ、今はセイランと会話をしていた。
「ですが、今の彼らがここを攻略する戦力があるとは思えませんね」
「幹部が率いた部隊だ。あちらもかなり消耗しているだろう」
そんな些細な会話をしている時、突如と大きく建物が揺れた。
よろめきながらセイランは近くにいる兵士に大きく叫んだ。
「一体何があったんだ!」
「ほ、報告します。魔王城を中心に展開している魔法障壁に攻撃がありました!」
「それはどこからだ!」
「それはー」
その場所を聞いた時、彼女は驚いた。
「良いね!次の装填急げ!」
魔王城から南東にある草原、そこに騎士団がいた。中央から攻めていた騎士団だ。更には後方の騎士団も存在していた。
「騎士団長!装填完了しました」
「なら、放て。あの障壁を破壊するんだ」
騎士団長と呼ばれた者の後ろには巨大なバリスタが置かれていた。
そこに丸い砲弾を装填し、魔導士達が一斉に詠唱を始める。
それに反応するかのようにバリスタは光り出し、発射口から魔法陣がいくつも展開されていく。
5段階目の魔法陣が現れた時、勢いよく発射される。展開されていた魔法陣は砲弾が通過した後、粉のように消えていった。
かなり離れているこの位置からでも、魔王城へと砲弾が届いているのが見える。
「あと何発であれを突破出来るやら」
魔王城の上空には巨大な魔法結晶が張られていた。普通の者では維持する事も張る事も出来ない為、魔王城地下にある魔法石の結晶体で展開している。
当初は彼はそんな物を展開しているとは知らず、拠点制圧専用魔導バリスタを用意していた。
全部で8機、予備も含めて12機を対魔王城戦に用意していた。
最大射程約3km、それがこのバリスタの限界だ。
そして今、魔王城攻略を開始したのだった。
上空の障壁を破るかのように砲弾が飛んでくる。障壁のお陰で魔法効果は無くなっても、砲弾は雨のように魔王城を襲う。
逃げ惑う兵士達の上空に、彼らを狙うかのように砲弾が障壁を抜けて落ちてくる。
その時、砲弾へとジャンプし、空中で剣で一刀両断した女性がいた。
「どこからこんな攻撃を」
「べ、ベレニアス様!」
「あなた達は怪我人を運びなさい。ここは私がなんとかします」
ベレニアスは抜いた剣を一度しまった。次に発射された砲弾へと目線を送る。
「ここを突破されてはいけない。何としてでもここを守る」
呟いた時、上空の障壁が砲弾を受け止め、そして地面へとスピードが微かに落ちた状態で飛んで来る。
彼女はそれをジャンプして、砲弾を斬りに掛かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる