勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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魔王城 後編

343.優勢からの劣勢

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※すみません。書いてるうちに寝落ちしてしまいました。朝の分は昼過ぎに投稿する予定です

「さあ、こっちよ」

 リーネについて行くように、彼女らは進んでいく。魔物のオニキスも何体も彼女が倒していた。
 そんな姿を見ていたトルゥは隣と歩いていたベラニアと話し始める。

「ね、ねえ。リーネさんを敵に回してはいけないよねこれ」
「う、うん。あんなに瞬殺してるの見ると、流石にねえ」

 目の前で、オニキスや兵士を瞬時に全滅させていた。その後、歩き続け、迷う事なく階段の前へと着いた。

「さあ、ここから先よ」

 リーネは簡単に階段を上がっていく。その付近には他ので戦った後や、無数の兵士が倒れていた。
 近くにはオニキスも倒れていた。

「ここだけ、厳重に守ってたのね」
「だけど、突破されたって事は」

 彼女らは互いに見た。そして、慌てるように彼女へとついていった。
 スレイラはそんな姿を見て、ため息をついていた。

「あれで大丈夫かな」
「死ぬかもって、あれのせい?ですかね」
「多分、そうだろうね」

 コネットとスレイラは互いにため息を吐きながら、ゆっくりと階段を上がっていった。


「・・・く」

 異様の姿となった彼の一撃の重さは、更に増していた。
 受け止めたとしても、腕力だけで飛ばされる。

「それが本来の姿・・・か・・」
「少し違うな。これは我の心の底に眠りし力だ。短時間だが、それだけで力は湧いてくる」

 変身にしたに過ぎないってのか。更にはパワーも上がっていては、こちらが押し込まれるだけだろう。
 相当な力をねじ伏せに来ている。そんな感じだ。
 俺は彼の連続攻撃を受け止めていく。大剣を振り下ろし、それが地面を亀裂させる。
 一直線を亀裂した斬撃は壁に当たっていく。更には、振っただけで柱が斬れ、それが地面へと落ちた。

「先程までの優勢、どうした」

 そして、大剣を一直線に振り下ろしてきた。それを受け止めた時、そのまま押される形で後ろに飛ばされた。
 足で減速するが、その後に柱へと当たった。

「我を前に、例え力を得たとしても同じ事だ」
「同じ・・・そうだな。そんな異様な姿になっても俺に勝とうとしてくるんだもんなあ」

 俺は立ち上がる。政権に力がある限り、何度も立ち上がる。口から血が流れる。痛みがあまりなくとも、体には相当な負担になっているはずだ。
 どこまで、強くなるんだ。こっちが強くなっていくと、あっちも強者に仕上がる。
 最初から手加減されていたって事か。自身の戦いを楽しむ為、それと様子見を含めてだろうな。
 なら、やる事は1つしかない。

「強くなっても勝てないんじゃ、技量で押し込むしかないか・・・」

 聖剣を強く握り、俺は走り出した。
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