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第8章 卒業研究
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東響大学工学部建築学科に通学する畑野浩志は安らげる家庭を家族で作るをコンセプトにした「家」を造ることが夢だった。建築業界は現場での仕事が多く非力な女性は担い手が少ない。浩志のクラスは定員150人だが、女性は2名だけでその一人が田所恵美だった。そんな男社会に身を投じてくるだけあって一般的な女性とは違うのだろう、と彼女を見ていた。
浩志は入学当初から恵美の突出した体に驚いていた。明朗快活な竹を割ったような性格と並外れた彼女の身体能力は、同世代のだれよりも傑出していた。彼女はエアロビクスダンスの愛好者であり、ただ立っているだけでも花のある彼女が切れのいいダンスをするのだから人目を引くのは当然だった。浩志は彼女を魅力的な女性として関心をもっていたが、3年間、目が合うとあいさつを交わす程度だった。恵美は浩志にとって「高嶺の花」と呼ぶ存在だった。
それが4年生の卒業研究で同じ研究室で一緒になるなんて奇跡に近い、と思いながら彼は1メートル先にいる恵美を間近で見ていた。彼女はいつだって光り輝いていた。これをオーラと言うに違いない。彼は彼女を見て幸せを感じた。彼女を見ているといつの間にか彼の顔は満面の笑顔になっていた。しばらくして彼女が近づいて彼に声を掛けてきた。
「ねえ、きみ、なんかいいことあったの? すごく楽しそうね……」
彼は盗み見ていることを悟られぬよう彼女から急いで目をそらしたが遅かった。彼女が彼の前に近づいてきて声を掛けられたのだから彼は天にも昇る気持ちになった。彼はさらに顔をほころばせた。
「うん、きみは僕の頭に花が咲いているのが分かるんだ?」
それを聞いた彼女は驚いたように返した。
「え、何、それ? きみの頭の中ってお花畑な訳? へー…… でも…… なんか…… いいな、それ…… 何を考えたらそんな幸せそうな顔ができるの?」
浩志は入学当初から恵美の突出した体に驚いていた。明朗快活な竹を割ったような性格と並外れた彼女の身体能力は、同世代のだれよりも傑出していた。彼女はエアロビクスダンスの愛好者であり、ただ立っているだけでも花のある彼女が切れのいいダンスをするのだから人目を引くのは当然だった。浩志は彼女を魅力的な女性として関心をもっていたが、3年間、目が合うとあいさつを交わす程度だった。恵美は浩志にとって「高嶺の花」と呼ぶ存在だった。
それが4年生の卒業研究で同じ研究室で一緒になるなんて奇跡に近い、と思いながら彼は1メートル先にいる恵美を間近で見ていた。彼女はいつだって光り輝いていた。これをオーラと言うに違いない。彼は彼女を見て幸せを感じた。彼女を見ているといつの間にか彼の顔は満面の笑顔になっていた。しばらくして彼女が近づいて彼に声を掛けてきた。
「ねえ、きみ、なんかいいことあったの? すごく楽しそうね……」
彼は盗み見ていることを悟られぬよう彼女から急いで目をそらしたが遅かった。彼女が彼の前に近づいてきて声を掛けられたのだから彼は天にも昇る気持ちになった。彼はさらに顔をほころばせた。
「うん、きみは僕の頭に花が咲いているのが分かるんだ?」
それを聞いた彼女は驚いたように返した。
「え、何、それ? きみの頭の中ってお花畑な訳? へー…… でも…… なんか…… いいな、それ…… 何を考えたらそんな幸せそうな顔ができるの?」
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