47 / 48
3章 シュレーディンガーの猫編
43.-2 falsehood in APRIL (4月は僕の嘘) 中編
しおりを挟む
1
2025年9月13日
驚く事に私たちが巨人世界に迷い込んだ翌年にも同様に失踪事件が発生していた。
黒いワゴン車に乗っていた20代から30代の若い男女4人がその日消息を絶った。
彼らも私たち同様、天王山トンネル内で行方がわからなくなりこの年から天王山トンネルの登り線左ルートが全面通行止となる。
世間への表向きは大規模改修と言う名目だったが、事実上の閉鎖だった。これによりここは再び渋滞の多い区間となった。
件の失踪事件について警察が懸命な捜査を繰り返したが依然手掛かりは得られない。
ところがその3年後、事態は急変する。
2028年9月13日。
その日、滋賀県大津市北部に位置する近江舞子中浜水泳場で、身元不明の20代の全裸の男女4人が発見される。
湖西バイパス「南小松」ランプから数分とアクセスに便利なここはバーベキューやキャンプ場としても人気があり7月と8月の海水浴シーズンには、多くの人で賑わっている。
9月に入りオフシーズンとなったこの場所で彼らは発見されたのだ。
記憶の無い男女4人。
詳細は伏せられたがこのことはSNSやネットニュースでも様々な憶測が飛び交った。
やがて彼らの身元が3年前に行方不明となった男女4人と判明し世間を大いに賑わした。彼らはその日忽然と消え、丁度3年後にこの世界へと帰還した。
姿形も消息をたった日と同じまま、衣類や乗っていたワゴン以外はまるで時間が止まったかの様に。
20代、30代だった彼らにとっては3年という月日は大して風貌に変化は無かっただろうが。
この事件は彼らの行方不明だった3年と云う期間から、のちに「千と96にちの神隠し」と呼ばれる。
2014年、2024年、といった10年周期から翌年の2025年のいずれも9月13日に発生したこの事件との関わりを調べる為、警察はもちろん専門家や学者などが大挙してこの件に関わった。
前述の2件の失踪事件。
彼らの帰還が何らかの手がかりになるかも知れないと云う事で彼らはその後、研究機関に保護という名目で長い間、監視をされる。
だが手掛かりとなるはずの彼らの記憶は行方不明期間中の3年間がすっぽりと抜けていた。
行方不明になる前に乗っていたであろう黒いワゴンも未だに見つかっていない。
報道では渡辺橋 享、失踪当時32歳。
黒いワゴンの所有者であり4人のうちの年長者。
そして、渡辺橋と同級生の大江橋健作、31歳、既婚者。
そして黒のワゴン車に同乗していたのが肥後橋 夢24歳とその後輩の中之島 操の4名。
※
「…………」
レポートに目を通していた月斗が手を止め運転手の三原に向かってこう言った。
「三原さん!この人達の苗字って…渡辺さんと大江さん、肥後さんで良くないですか?」
「………」
「全国の…薫子さんや桜子さんには悪いですけど…薫さん、桜さんで良くないですか?」
「………」
月斗はそう呟くと少し考えた様に…
「尚更、この3人…渡辺さん、大江さん、肥後さんで良くないですか?てかここまで橋が続くなら中之島さんじゃなくて良くないですか?」
「まぁ、私もこの4人の名前を知った時、月斗くんと全くおんなじ事を思ったよ…いやそこは淀屋橋やろがい!って…ね」と運転手の三原が答えた。
「ですよね…」月斗はそう云うとまた少し考えた様に言葉を飲み込み、
やがて
「この見つかってない黒いワゴンって…ヴェルファイアって車種ですか?」
「ん?」思わぬ月斗の質問に三原は言葉をのみこんだ。
「見つかったんです…三原さんが元の世界に戻った次の日に…」
「⁉︎⁉︎⁉︎」
「何だって?」
「三原さんが1人で元の世界に戻った後に色んな事があって…」月斗(げっと)はそう云うと広場の先を指さした。
2
「なっ!」
驚きのあまり三原は年甲斐もなく声を上げた。
見た目は50代だが実年齢は80歳になろうかという彼だが無理も無い。
驚きの声を上げた三原の目線の先には余りにも変わり果てた姿の自分が運転していたバスが停車していた。
三原にとっては実に30年ぶりの再会ではある。
いや、停車と言えるかどうかも怪しい。
何しろソレはタイヤが地面に接してなどいなかった。
むしろ直立しているという表現の方が正しい。
「あの?月斗くん?コレって私の会社の観光バスなのかな?」
「エエ…観光バスっていうか…むしろ観光ロボですね!」
「⁉︎むしろ観光ロボって何?」
「まぁ…色々あってバスを改造する事になりまして…」
「勝手に?」
「いやむしろ三原さんが戻って来るって誰も思ってなかったので、ま…いっか!みたいなノリで…」
「ノリで⁉︎」三原は変わり果てたバスを見上げる。
よく見ると車体のあちらこちらに色々な部品がガチャガチャと備わっている。
「改造っていうか魔改造されてるよね?」
「ネコの人もノリノリでした!」
「ネコの人絡みなの?」
「ネコの人絡みです」
三原のこの見た目も金木猫商会なる商人の扱っていた「魔法的愛玩具という道具の効果である為、あの種族の持つ不思議な道具には何でもアリ感はある。
「あの上の方に乗っかってる黒いのって例の見つかったっていうワゴン?」
「ですねー、ちょうど観光ロボの顔みたいになってるでしょ!」
「ちょうど顔みたいになってるよ!もう!さらにガチャガチャ色々取り付けられててガン○ムみたいになっちゃってるよ!」
「嫌いじゃないですよね?」
「………」
「三原さんくらいの年齢の方たちにとっては幾つになってもガンダ○、ガン○ム!っていう世代だって聞いてます!」
「偏見ッ!…でも無いか…確かに私は大好きなんだけど…」そう言って三原はマジマジと変わり果てた姿の観光バスを見上げた。
「黒いガンダ○だとティターンズ仕様じゃん…」
「巨人?そうなんです!この観光バスロボは巨人に対抗する為の物なんです!」
「巨人に対抗?巨人が現れたの?」
「エエ!そうなんです」
「でもこんなにずんぐりむっくりな感じで大丈夫なの?」
観光バスロボと呼ばれるその姿は元のバスの原型をゴテゴテと色んな物がボディーにくっついていて余りにも不恰好だった。
「ネコの人曰く…パージするニャ!って言ってましたけど…」
「パージ!おお!パージするんだ!」
「⁉︎⁉︎⁉︎なんなんですか?パージって?」
「エッ?パージ知らないの?変形、合体、パージと言えば男のロマンなんだよ?」
「しますよ!変形、合体!」
「するの?変形、合体も?」
「エエ!」
「すごい!すごい!すごい!すごい!男のロマンが詰まってるじゃないか!」
三原のテンションとはうって変わって月斗は冷静だった。
「動くのかな?」
「一応…」
「運転席…いや操縦席へはどうやって?」
三原はあえて操縦席と言い直す。
「ここから上がれます」
月斗はそういって観光バスロボの後ろにまわりこむ。
観光バスロボの背中?と言うよりも屋根にあたる部分に梯子が立てかけてあった。どうやらこれを登って操縦席に行く様だ。
「こういうとこちゃんとして欲しいなぁ」三原はつい愚痴をこぼす。
梯子を上り切るとちょうどロボの首のあたりに差し掛かった。
2人の目の前に黒いワゴンの後部が現れる。
「ALPHARD」という文字が見えた。
「月斗くん!ヴェルファイアじゃなくてアルファードだったみたいだね…」
2025年9月13日
驚く事に私たちが巨人世界に迷い込んだ翌年にも同様に失踪事件が発生していた。
黒いワゴン車に乗っていた20代から30代の若い男女4人がその日消息を絶った。
彼らも私たち同様、天王山トンネル内で行方がわからなくなりこの年から天王山トンネルの登り線左ルートが全面通行止となる。
世間への表向きは大規模改修と言う名目だったが、事実上の閉鎖だった。これによりここは再び渋滞の多い区間となった。
件の失踪事件について警察が懸命な捜査を繰り返したが依然手掛かりは得られない。
ところがその3年後、事態は急変する。
2028年9月13日。
その日、滋賀県大津市北部に位置する近江舞子中浜水泳場で、身元不明の20代の全裸の男女4人が発見される。
湖西バイパス「南小松」ランプから数分とアクセスに便利なここはバーベキューやキャンプ場としても人気があり7月と8月の海水浴シーズンには、多くの人で賑わっている。
9月に入りオフシーズンとなったこの場所で彼らは発見されたのだ。
記憶の無い男女4人。
詳細は伏せられたがこのことはSNSやネットニュースでも様々な憶測が飛び交った。
やがて彼らの身元が3年前に行方不明となった男女4人と判明し世間を大いに賑わした。彼らはその日忽然と消え、丁度3年後にこの世界へと帰還した。
姿形も消息をたった日と同じまま、衣類や乗っていたワゴン以外はまるで時間が止まったかの様に。
20代、30代だった彼らにとっては3年という月日は大して風貌に変化は無かっただろうが。
この事件は彼らの行方不明だった3年と云う期間から、のちに「千と96にちの神隠し」と呼ばれる。
2014年、2024年、といった10年周期から翌年の2025年のいずれも9月13日に発生したこの事件との関わりを調べる為、警察はもちろん専門家や学者などが大挙してこの件に関わった。
前述の2件の失踪事件。
彼らの帰還が何らかの手がかりになるかも知れないと云う事で彼らはその後、研究機関に保護という名目で長い間、監視をされる。
だが手掛かりとなるはずの彼らの記憶は行方不明期間中の3年間がすっぽりと抜けていた。
行方不明になる前に乗っていたであろう黒いワゴンも未だに見つかっていない。
報道では渡辺橋 享、失踪当時32歳。
黒いワゴンの所有者であり4人のうちの年長者。
そして、渡辺橋と同級生の大江橋健作、31歳、既婚者。
そして黒のワゴン車に同乗していたのが肥後橋 夢24歳とその後輩の中之島 操の4名。
※
「…………」
レポートに目を通していた月斗が手を止め運転手の三原に向かってこう言った。
「三原さん!この人達の苗字って…渡辺さんと大江さん、肥後さんで良くないですか?」
「………」
「全国の…薫子さんや桜子さんには悪いですけど…薫さん、桜さんで良くないですか?」
「………」
月斗はそう呟くと少し考えた様に…
「尚更、この3人…渡辺さん、大江さん、肥後さんで良くないですか?てかここまで橋が続くなら中之島さんじゃなくて良くないですか?」
「まぁ、私もこの4人の名前を知った時、月斗くんと全くおんなじ事を思ったよ…いやそこは淀屋橋やろがい!って…ね」と運転手の三原が答えた。
「ですよね…」月斗はそう云うとまた少し考えた様に言葉を飲み込み、
やがて
「この見つかってない黒いワゴンって…ヴェルファイアって車種ですか?」
「ん?」思わぬ月斗の質問に三原は言葉をのみこんだ。
「見つかったんです…三原さんが元の世界に戻った次の日に…」
「⁉︎⁉︎⁉︎」
「何だって?」
「三原さんが1人で元の世界に戻った後に色んな事があって…」月斗(げっと)はそう云うと広場の先を指さした。
2
「なっ!」
驚きのあまり三原は年甲斐もなく声を上げた。
見た目は50代だが実年齢は80歳になろうかという彼だが無理も無い。
驚きの声を上げた三原の目線の先には余りにも変わり果てた姿の自分が運転していたバスが停車していた。
三原にとっては実に30年ぶりの再会ではある。
いや、停車と言えるかどうかも怪しい。
何しろソレはタイヤが地面に接してなどいなかった。
むしろ直立しているという表現の方が正しい。
「あの?月斗くん?コレって私の会社の観光バスなのかな?」
「エエ…観光バスっていうか…むしろ観光ロボですね!」
「⁉︎むしろ観光ロボって何?」
「まぁ…色々あってバスを改造する事になりまして…」
「勝手に?」
「いやむしろ三原さんが戻って来るって誰も思ってなかったので、ま…いっか!みたいなノリで…」
「ノリで⁉︎」三原は変わり果てたバスを見上げる。
よく見ると車体のあちらこちらに色々な部品がガチャガチャと備わっている。
「改造っていうか魔改造されてるよね?」
「ネコの人もノリノリでした!」
「ネコの人絡みなの?」
「ネコの人絡みです」
三原のこの見た目も金木猫商会なる商人の扱っていた「魔法的愛玩具という道具の効果である為、あの種族の持つ不思議な道具には何でもアリ感はある。
「あの上の方に乗っかってる黒いのって例の見つかったっていうワゴン?」
「ですねー、ちょうど観光ロボの顔みたいになってるでしょ!」
「ちょうど顔みたいになってるよ!もう!さらにガチャガチャ色々取り付けられててガン○ムみたいになっちゃってるよ!」
「嫌いじゃないですよね?」
「………」
「三原さんくらいの年齢の方たちにとっては幾つになってもガンダ○、ガン○ム!っていう世代だって聞いてます!」
「偏見ッ!…でも無いか…確かに私は大好きなんだけど…」そう言って三原はマジマジと変わり果てた姿の観光バスを見上げた。
「黒いガンダ○だとティターンズ仕様じゃん…」
「巨人?そうなんです!この観光バスロボは巨人に対抗する為の物なんです!」
「巨人に対抗?巨人が現れたの?」
「エエ!そうなんです」
「でもこんなにずんぐりむっくりな感じで大丈夫なの?」
観光バスロボと呼ばれるその姿は元のバスの原型をゴテゴテと色んな物がボディーにくっついていて余りにも不恰好だった。
「ネコの人曰く…パージするニャ!って言ってましたけど…」
「パージ!おお!パージするんだ!」
「⁉︎⁉︎⁉︎なんなんですか?パージって?」
「エッ?パージ知らないの?変形、合体、パージと言えば男のロマンなんだよ?」
「しますよ!変形、合体!」
「するの?変形、合体も?」
「エエ!」
「すごい!すごい!すごい!すごい!男のロマンが詰まってるじゃないか!」
三原のテンションとはうって変わって月斗は冷静だった。
「動くのかな?」
「一応…」
「運転席…いや操縦席へはどうやって?」
三原はあえて操縦席と言い直す。
「ここから上がれます」
月斗はそういって観光バスロボの後ろにまわりこむ。
観光バスロボの背中?と言うよりも屋根にあたる部分に梯子が立てかけてあった。どうやらこれを登って操縦席に行く様だ。
「こういうとこちゃんとして欲しいなぁ」三原はつい愚痴をこぼす。
梯子を上り切るとちょうどロボの首のあたりに差し掛かった。
2人の目の前に黒いワゴンの後部が現れる。
「ALPHARD」という文字が見えた。
「月斗くん!ヴェルファイアじゃなくてアルファードだったみたいだね…」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる