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貴方はアラサーで女教師でそんでもって魔法少年です?

《リベリオン・ヴォイド・カタルシス》

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どうも皆さん神崎かんざき浩太こうたです。
今、蛸みたいな触手だらけのバケモノとたたかっ...。

「い“い”か“ら”ぁ“ぁ”ぁ“ぁ”た“す”け“て”ぇ“ぇ”ぇ“ぇ”!!!!」

「今説明してんだからちょっと待てよ!!これ大事なことなんだから!!」

「いや、あんた誰になんの説明してんのよ...気持ち悪いわね...」

言われてみれば誰に説明してるんだ?俺は...。

「あ”あ“あ”あ“あ”あ“ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“!!!」

そろそろあの男の子...。面倒くさいから《ショタ君》と呼ぼう。
ショタ君の短パンは完全に脱がされ気づいた時にはパンツ一丁になっていた。
これがスタイル抜群の大人の女性だったら最高なんだろうけどなぁ...。

「い”や“ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“...ゲホッ...ゴホッ...あ”ぁ“ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“!!!」

今むせた後普通に続けなかったか?
結構余裕あるのだろうかあのショタ。
でもショタ君の裸は別に見たく無いしそろそろ助けるか...。
すまないな男の子の全裸に興味がある人達これ以上は全年齢向けじゃなくなるんだ。

「ってまた誰に説明してんだろ...。まぁいいや。ユリ!行くぞ!!」

俺がそう言うと長ドスから声が聞こえてくる。

『がんばる。ヒナは結界お願い』

「あいよー」

ヒナはそう言うと部屋一帯に光りかがやく。
にしても長ドスってどうやって使うんだ...?
五○門ってどうやって使ってたっけ...。

「てぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

鞘を抜き捨てドスを振り回す。

「また、つまらなそうなモノをきってしまっ...」

頭を思いっきり触手でぶっ叩かれた。
うん。無理。そりゃ刀だって使ったことないんだもん。無理でしょ。

それにしても頭ぶっ飛んだなこりゃ。感覚ねぇわ ははは。

「なに寝てんのよ!!早く終わらせなさいよ!!」

野次が飛んできた。
まったく首飛んでるんだから心配してくれてもいいのに...。まぁそれぐらい信頼してるってことなのかな。
そうじゃなかったら悲しくなるからそういうことにしとこう。

それにしてもなんで頭ないのに聞こえたり意識があるんだろうか...。

さてとそろそろかな。

頭のところで「バチバチッ」と静電気が発生した時のような音と共に頭が生成されてきた。
冬場のドアノブって怖いよね。
なんて考えてたら完全に頭が出来ていた。

「さぁ蛸やろう!!今から本番だ!!」

そういって俺は長ドスをバケモノに向ける。
決まった....。

「.........。ユリ。いつものやつ頼む。」

やっぱドスじゃ無理だよ。使ったことないもん。

『わかった...』

しょんぼりとした声が長ドスから聞こえた。
ごめんな...ユリ...。

「クソほど決まらないわね...あんた...」

「うっさいわ!! じゃあ頼むぞ、ユリ!!」

すると《長ドス》は光をまとって《大剣》になった。
それは剣と言うには大きすぎ...まぁいいや。

「おーこれこれ!じゃあいくぞ蛸野郎!!」

『おー』

俺は大剣を振り上げ、触手に「ブンッ」と振り下ろす。

触手は床と大剣に板挟みにされ「ブチッ」千切ちぎれる。

やっぱこれだね。

バケモノは「オ“オ”ォ“ォ”ォ“ォ”ォ“ォ”ォ“」と【けたたましい声】を出して暴れた。
そのせいかショタ君は空中へ放り投げ飛ばされてしまった。

「キャアアアアアアア!」

「よっと」

ヒナがショタ君をお姫様抱っこで受け止める。
乙女かこのショタ...。いやこの歳ならあり得るか。

『コウタ...!そろそろいつものやつで終わらそう...!』

大剣からワクワクした口調で声が聞こえてきた。

「あー...うん...」

あれあまり好きじゃないけどやるしかないか...。

『「混沌カオスの王にそむいたむくいを受けるがよい!!! 《叛逆とリベリオン・虚無のヴォイド・浄化カタルシス》」』

すると大剣は黒く大きな炎に包まれた。

うーん...痛い...。

俺はそれを振り上げバケモノ本体に振り下ろす。

バケモノはまた大声をあげて倒れると光の粒子になって消えていった。

それを確認するとヒナは結界を解いた。そして大剣もまた光をまとったそして一人の全裸の少女に...。

「...ってなんで服着てないんだよ!?《ユリ》!?」

「コウタが脱がしたからあそこにある...」

「俺!?」

「あんたさっき長ドスの鞘抜いて捨ててたじゃない」

そういえば俺、五○門の真似した時投げ捨ててたわ...。

「俺が悪かったのはすまなかったけど前ぐらいは隠せよ!?」

「見られて恥ずかしい体はしてない...!」

「いや普通は全裸を見られて恥ずかしがるんだからな!?まったく...」

俺は制服の上着をユリに羽織らせながら続けてこう言った。

「助けてくれてありがとなユリ。ヒナも結界ありがとな本当助かった」

ユリは小さくコクンと頷き、ヒナはこう言った。

「別にいいわよ。いつものことだし。でもこの子誰よ。あんたの知り合い?」

「いや?知らない。けどあのバケモノと一緒にいて無傷だって事はただの一般人ではないだろ」

「それもそうね」とヒナはショタ君を床に寝かせ少し考えていた。
すると、
《ショタ君》に光がまとい、成人女性の姿になった。

かえで先生!?」

「んん...」

そこにはパンツ一枚だけ履いた田村たむらかえでと名乗っていた教員がいた。

俺はこの状況をみてショタ君が楓先生だった事よりも、この状況をどう説明すればいいのか悩んだ。

「ユリ、ヒナ。逃げるぞ!」と言いかけた時。

「んん...あれ私なんで...って裸!?」

俺はなにか終わった時の音が聞こえた。
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