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第三話 数分前
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翌日,,,,鞄の中に薬物を入れた袋を携えて、真人は通学路を歩いていた。
朝食と一緒に薬物を摂取した真人の足取りはしっかりしている。
だがそれも後数時間しか持たない,,,,だから学校でもバレずに薬を摂取しないといけない。
そんな彼が学校の校門にたどり着いた時に、後ろから話しかけて来た生徒がいた。
彼は友達付き合いに皆無と言っても過言ではない。
そんな真人に話しかけるのは1つ。
「よぉ!真人!お願いなんだけどさ?コンビニ行ってアイス買ってきてくんない?」
彼に話しかけて来たのは金髪の柄の悪い生徒とその取り巻きだった。
彼らは真人と同じクラスで性格の悪い不良達だ。
金髪の生徒がリーダーをしており,,,,彼の周りでは黒い噂が絶えない。
そんな最悪な奴に真人は目を付けられている。
「わかったよ,,,,何のアイスがいいの?」
だが真人にとっては苛めは日常生活の一部と変わらない,,,,,大人しく言うことを聞いていれば変な事をしてこないだけマシとすら思っている。
「聞き分けいいね~!じゃあ全員分のハーゲン,,,「そこまでにしろ不良生徒!!」
不良の言葉を甲高い声が遮る。
イラッとした目付きで声の方を見る不良。
そこには風紀委員と書かれた腕章を巻いている背の高い女子生徒がいた。
その女性生徒はこの学校の風紀委員長だった。
後ろには生徒指導の厳つい男教師が立っている。
「,,,,何か用ですか?俺今友達に買い物頼んでいるだけなんですけ,,,,「脅しているの間違いだろ!今日は言い訳はさせない!生徒指導室に来い!」
悪びれずに言い訳をする不良に男教師が怒鳴りながら言う。
「君,,,,真人君だよね?色んな人が彼らが君を苛めていると言っているんだけど本当かい?」
風紀委員長が真人に優しくそう問いかける。
不良と取り巻きは無言で言うなと睨み付けてきた。
だが彼はそれを無視して言う。
「本当です。入学初期から金銭の要求や精神的な苦痛を伴う事をされていました」
「テメェ!!,,,「おい何処に行く!着いてこい!今日こそ洗いざらい話して貰うぞ!」
駆け寄ろうとした不良達を男教師が抑えて校舎に連れて行く,,,,きっと彼らは生徒指導室でたっぷり絞られて来るだろう。
「ありがとうございます」
その様子を見守っていた真人は残っていた風紀委員長に感謝の言葉を述べる。
「礼はいらない,,,,むしろ謝りたい位だ。言えないのは当然だろう,,,,早く気がついてあげれなくてすまなかった」
風紀委員長は申し訳なさそうな顔をして真人にそう謝る,,,,正義感が強い生徒なのだろう。
「いいですよ。では教室に行くので」
そんな誠意を無下にするよに真人は昇降玄関に歩いていく。
居心地が悪かったのだ。
なぜ真人は不良達の報復を恐れずに告発したのか?
決して苛めに耐えかねていたからではない。
不良達がいなければ安心して薬を摂取する事が出来るからだ。
「あ!ちょっと,,,,,,」
止めようとしてくる風紀委員長を無視して彼は歩いて行った。
彼女は彼のやけに青白く精気のない顔が印象に残ったのだった。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
時間は過ぎて昼休み。
校舎はどこも活気で溢れていた。
だが残念ながらその活気に真人は含まれていない。
彼は昼休みになると同時に、弁当袋に予め入れておいた薬物を摂取するために人気のない場所に移動していた。
そこは体育館の中にある体育倉庫。
前から盗んである鍵で扉を開けて中に入る。
「,,,,はぁ,,,,はぁ,,,,はぁ,,,,うっ!,,,ああ!あぁ,,,,,,」
入って直ぐに袋を開け、弁当を無視して注射器を取り出して右手首に射つ。
光悦とした表情で薬物が与える快楽と興奮に浸っている。
これが彼にとっての日常だった。
薬があるからこそ日常が成立していたのだ。
それを悪い事だと自覚はしている。
けど止める事は出来ない,,,,,,何故なら薬がなければ只辛い現実が待っているだけだからだ。
だがこの日は教室の惨劇が起きた日。
そして今は惨劇発生の数分前だ。
そんな事を知るよしもない真人は、薬の快感に体を震わしているのだった。
朝食と一緒に薬物を摂取した真人の足取りはしっかりしている。
だがそれも後数時間しか持たない,,,,だから学校でもバレずに薬を摂取しないといけない。
そんな彼が学校の校門にたどり着いた時に、後ろから話しかけて来た生徒がいた。
彼は友達付き合いに皆無と言っても過言ではない。
そんな真人に話しかけるのは1つ。
「よぉ!真人!お願いなんだけどさ?コンビニ行ってアイス買ってきてくんない?」
彼に話しかけて来たのは金髪の柄の悪い生徒とその取り巻きだった。
彼らは真人と同じクラスで性格の悪い不良達だ。
金髪の生徒がリーダーをしており,,,,彼の周りでは黒い噂が絶えない。
そんな最悪な奴に真人は目を付けられている。
「わかったよ,,,,何のアイスがいいの?」
だが真人にとっては苛めは日常生活の一部と変わらない,,,,,大人しく言うことを聞いていれば変な事をしてこないだけマシとすら思っている。
「聞き分けいいね~!じゃあ全員分のハーゲン,,,「そこまでにしろ不良生徒!!」
不良の言葉を甲高い声が遮る。
イラッとした目付きで声の方を見る不良。
そこには風紀委員と書かれた腕章を巻いている背の高い女子生徒がいた。
その女性生徒はこの学校の風紀委員長だった。
後ろには生徒指導の厳つい男教師が立っている。
「,,,,何か用ですか?俺今友達に買い物頼んでいるだけなんですけ,,,,「脅しているの間違いだろ!今日は言い訳はさせない!生徒指導室に来い!」
悪びれずに言い訳をする不良に男教師が怒鳴りながら言う。
「君,,,,真人君だよね?色んな人が彼らが君を苛めていると言っているんだけど本当かい?」
風紀委員長が真人に優しくそう問いかける。
不良と取り巻きは無言で言うなと睨み付けてきた。
だが彼はそれを無視して言う。
「本当です。入学初期から金銭の要求や精神的な苦痛を伴う事をされていました」
「テメェ!!,,,「おい何処に行く!着いてこい!今日こそ洗いざらい話して貰うぞ!」
駆け寄ろうとした不良達を男教師が抑えて校舎に連れて行く,,,,きっと彼らは生徒指導室でたっぷり絞られて来るだろう。
「ありがとうございます」
その様子を見守っていた真人は残っていた風紀委員長に感謝の言葉を述べる。
「礼はいらない,,,,むしろ謝りたい位だ。言えないのは当然だろう,,,,早く気がついてあげれなくてすまなかった」
風紀委員長は申し訳なさそうな顔をして真人にそう謝る,,,,正義感が強い生徒なのだろう。
「いいですよ。では教室に行くので」
そんな誠意を無下にするよに真人は昇降玄関に歩いていく。
居心地が悪かったのだ。
なぜ真人は不良達の報復を恐れずに告発したのか?
決して苛めに耐えかねていたからではない。
不良達がいなければ安心して薬を摂取する事が出来るからだ。
「あ!ちょっと,,,,,,」
止めようとしてくる風紀委員長を無視して彼は歩いて行った。
彼女は彼のやけに青白く精気のない顔が印象に残ったのだった。
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時間は過ぎて昼休み。
校舎はどこも活気で溢れていた。
だが残念ながらその活気に真人は含まれていない。
彼は昼休みになると同時に、弁当袋に予め入れておいた薬物を摂取するために人気のない場所に移動していた。
そこは体育館の中にある体育倉庫。
前から盗んである鍵で扉を開けて中に入る。
「,,,,はぁ,,,,はぁ,,,,はぁ,,,,うっ!,,,ああ!あぁ,,,,,,」
入って直ぐに袋を開け、弁当を無視して注射器を取り出して右手首に射つ。
光悦とした表情で薬物が与える快楽と興奮に浸っている。
これが彼にとっての日常だった。
薬があるからこそ日常が成立していたのだ。
それを悪い事だと自覚はしている。
けど止める事は出来ない,,,,,,何故なら薬がなければ只辛い現実が待っているだけだからだ。
だがこの日は教室の惨劇が起きた日。
そして今は惨劇発生の数分前だ。
そんな事を知るよしもない真人は、薬の快感に体を震わしているのだった。
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