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16 夏木 伯 覚醒する(2)
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◇◇ 夏木 伯 ◇◇
文化祭も終わり通常運転の日々が戻ってきた。
バンド活動はと言えば、蒼空先輩も祥也先輩も部活が忙しくて、なかなか集まることができない。
今月いっぱいでベースの教室を卒業する予定なので、課題曲の練習をしたり、新しい楽曲に挑戦したり、ラルカンドの【絡んだ糸】を俺なりに合わせて練習している。
そう言えば最近なんとなく春樹の顔が見たくなり、朝の電車の時間を1本遅くした。
俺は部活をしてないから、帰りの電車が一緒にならない。だから朝の電車で話し掛けたかったが、啓太に嫌われているのか警戒されているのか……ガードが堅すぎてなんだか近寄れない。
確かに1学期頃は、俺を見て涙を流す親友が心配だったと思うけど、そもそもそれは俺のせいじゃない。
同じ車両に乗り込むけど、春樹は後ろの車両側に立っていて、俺は前の車両側に立っている。人も多いので近付けない。
それでもチラリと俺の方に、春樹が視線を向けてくることがあり、目が合うと嬉しそうに笑ってくれる。
その瞬間、何故か啓太が春樹を隠すように位置をずらしてくる。
……啓太、お前は春樹を守るナイトなのか? 蒼空先輩はただの過保護だと言っていたが、あれじゃあまるで、ラルカンドを守るエイブみたいじゃないか。
あれから時々、騎士学校の様子やエイブやラルカンドの夢を見るようになった。
どうやら俺の前世は、エイブで間違いないようだ。
自分でも信じられないが、同性を好きになる感覚が、普通に受け入れられるようになっている。
クラスの女子がBLだの腐女子だの言っていて、コイツら頭は大丈夫か?と思っていた日々は、すっかりと過去の話になっている。
だからと言って、春樹を可愛いと思ってしまうこの気持ちが、恋愛感情だとは思えないし、どちらかというと庇護欲のような気がする。
きっと啓太も同じなのだと思いたいが、あそこまで敵意を向けられると正直ムカついてしまう。
それでも、毎日のように春樹の笑顔が見れるのは嬉しい。
9月も後半に入り、俺はベースの卒業試験を受けるため、週2の教室を週3にした。
すると増やした金曜日の教室が、偶然春樹が帰る電車と同じ時間帯になった。
金曜日はサッカー部の練習が遅くなるので、蒼空先輩や啓太は乗っていない。これは話し掛けるチャンスだと喜んだが、予想外の邪魔者が居た。
同じ山見高の3年生が2人、春樹に親しそうに話し掛けていたのだ。
暫く様子を見ていると、その内の1人が、不必要と思われるくらい春樹に近付き、肩や頭を触り始めた。
その度に、春樹の表情が強張っているような気がする。
……何だよあれ。春樹が嫌がってるじゃないか。春樹に触れるな!ニヤニヤ笑うな!
これまで味わったことのない感情が沸き上がってくる。
俺は我慢ができずに、春樹の方に移動する。そして春樹の肩をポンポンと叩いた。
「春樹、今日は一緒に買い物できるだろう? 誰? 知り合い?」
俺は春樹の腕を掴んで自分の方に引き寄せると、2人の先輩を軽く睨んだ。
春樹は驚いたように目を見開いたが、直ぐに助かったというような視線を俺に向けた。
「うん、大丈夫。一緒に行けるよ。え~っと、同じ中学の先輩で、部活が一緒だった原野先輩と久我先輩」
「そう。1年の夏木です。俺たちここで降りるんで失礼します」
俺はそう言うと春樹の背中に手を回し、ちょうど到着した駅に、春樹を連れて急いで降りた。
原野という男が凄い顔で俺を睨んできたが、完全に無視する。
「ごめん春樹、俺、余計なことをしたか?」
電車を降りて少しホームを歩いたところで我に返り、完全に戸惑っている表情の春樹に、確かめるため質問した。
「ううん……助かった。ありがとう伯。俺・・・どうしたら・・・」
春樹は急に声を震わせ、俺と視線を合わせたくないのか俯いてしまった。
まるで泣いているような気がして、俺は下からそっと春樹の顔を覗き込んだ。
「どうしたんだ? 何か言われたのか? なんで泣きそうになってるんだよ春樹」
俺は怒りとも焦りとも、何とも言えないような気持ちに押し潰されそうになりながら、できるだけ優しく声を掛ける。
取り合えず春樹をホームのベンチに座らせて、俺も隣に座って春樹が話し始めるのをじっと待つ。
「原野先輩が……」
「うん、原野先輩がどうした?」
「俺と付き合えって……今度は逃がさないって……俺……」
「はあ? 今度は逃がさないってどういうことだよ!前から迫られてたのか?」
できるだけ冷静になろうとしていたのに、思わず大きな声を出してしまった。
「あの頃の俺は分からなかったけど、先輩が中学を卒業する前くらいに、家に遊びに来いと頻繁に誘われた。でも俺は一時期先輩たちに虐められてたから、遊びに行かなかった。啓太が絶対に行くなと言ったし、卒業後はメールのアドレスも変えろと啓太に変えさせられた」
「ふうーっ、啓太は本当にお前を守ってきたんだな……それで、なんでまた今頃になって誘ってきたんだ?」
そんなに春樹を気に入っていたのなら、高校に入学して直ぐにでもちょっかい掛けそうなもんなのに、今頃になってどうしてなんだと俺は疑問になった。
「この前、文化祭に行った時、偶然出会って話し掛けられた。ちょうど悠希先輩が俺から離れてて1人だったんだ。他の先輩も2人居て3人だったから……」
「へえ~っ、久し振りに見掛けて話しただけで、春樹が付き合ってくれると思ったってことか? 何だそれ。迷うことなんかないだろう。きっぱりと断ればいいだけだ。啓太に相談したのか?」
俺ははっきりしない春樹に少し苛立ちながら、断ればいいだろうと助言する。
「先週の金曜に偶然電車が一緒になって・・・その時に断った。金曜は塾らしくて、今日も俺を探して車両を移動してきた。これから金曜はずっと一緒だなって……逃がさないぞって……俺は、俺はちゃんと断ったのに!」
春樹は絶望したように両手を震わせながら、「怖い」と呟いて泣き出した。
俺はふつふつと込み上げてくる怒りをなんとか押さえ、右手で春樹の手を握って、左手で泣いている春樹の背中を撫でる。
「春樹、電車をずらせ。来月からなら俺が、俺が啓太の代わりにお前を守ってやる。でも、来週は山見駅から未だ乗れない。いや、ベースの教室を休めばいいか……それと、啓太にちゃんと話せ。それから蒼空先輩にも相談しよう。味方は多い方がいい」
今、大切なのは春樹を守ることだ。俺だけでは守りきれない。
前世の俺は、頑なにラルカンドを自分で守ろうとして、ラルカンドを孤立させてしまった。それじゃあダメだ!
「次の電車に啓太も蒼空先輩も乗ってるはずだ。俺たちはここから乗って、一緒に新山駅まで行って対策を考えよう。泣くな春樹。強くなれ! でも、辛い時は俺に言え。泣きたい時は俺の前で泣けばいい」
何処かで聞いたような台詞も混ぜながら、俺は春樹を励ます。
本当は抱き締めてやりたい。
俺の胸で泣かせてやりたい。
でも、それじゃあダメだ。戦わなくちゃアイツは諦めないだろう。あの目は完全に春樹をいたぶりたい男の目だった。優しさとか恋心なんて微塵も感じさせない、狂気の宿った目だった。
……くそっ!いったいなんで……これじゃぁ前世と同じだ。でも、同じ道を歩んではダメなんだ。同じだと結局守れない。
なんとか春樹が泣き止んだところに電車がやって来た。
いつもの車両に乗り込めば、啓太と蒼空先輩が驚いたように俺たちを見る。
「どうした春樹、何かあったのか? 伯、お前春樹に何をした!」
いつもと違う春樹の様子に気付いた啓太が、春樹の背中に添えるようにしていた俺の腕をいきなり捻りあげた。
時間的に乗客は少なかったが、それでも啓太の怒気のこもった声に驚き、車内の学生たちの視線が集まる。
「違う! 啓太違うんだ。伯は俺を助けてくれたんだ」
春樹が啓太の手を引っ張って、俺から慌てて引き離した。
次の駅で降りる蒼空先輩に説明する時間がないので、俺は逆に啓太の腕を掴んで、蒼空先輩の所へ引き摺っていく。
「蒼空先輩相談があります。啓太、春樹が狙われている。同じ中学の先輩に、付き合えと脅されてる。俺はソイツに迫られているところを目撃し、春樹を連れて電車を途中で降りたんだ」
「なんだと! チッ、まだ諦めてなかったのかクソが!」
今の説明だけで啓太は理解したようで、顔をしかめ怒りの表情を隠そうともしない。
「分かった、電車の中で話す内容じゃない。新山駅まで行くぞ。大丈夫か春樹?」
「はい、大丈夫です蒼空先輩。伯のお陰で落ち着きました」
春樹は顔を上げると、泣いて赤くなった目で蒼空先輩を見て、ゆっくりと頷いた。
俺と蒼空先輩は本来下車する駅を通り過ぎ、終点の新山駅に向かう。
文化祭も終わり通常運転の日々が戻ってきた。
バンド活動はと言えば、蒼空先輩も祥也先輩も部活が忙しくて、なかなか集まることができない。
今月いっぱいでベースの教室を卒業する予定なので、課題曲の練習をしたり、新しい楽曲に挑戦したり、ラルカンドの【絡んだ糸】を俺なりに合わせて練習している。
そう言えば最近なんとなく春樹の顔が見たくなり、朝の電車の時間を1本遅くした。
俺は部活をしてないから、帰りの電車が一緒にならない。だから朝の電車で話し掛けたかったが、啓太に嫌われているのか警戒されているのか……ガードが堅すぎてなんだか近寄れない。
確かに1学期頃は、俺を見て涙を流す親友が心配だったと思うけど、そもそもそれは俺のせいじゃない。
同じ車両に乗り込むけど、春樹は後ろの車両側に立っていて、俺は前の車両側に立っている。人も多いので近付けない。
それでもチラリと俺の方に、春樹が視線を向けてくることがあり、目が合うと嬉しそうに笑ってくれる。
その瞬間、何故か啓太が春樹を隠すように位置をずらしてくる。
……啓太、お前は春樹を守るナイトなのか? 蒼空先輩はただの過保護だと言っていたが、あれじゃあまるで、ラルカンドを守るエイブみたいじゃないか。
あれから時々、騎士学校の様子やエイブやラルカンドの夢を見るようになった。
どうやら俺の前世は、エイブで間違いないようだ。
自分でも信じられないが、同性を好きになる感覚が、普通に受け入れられるようになっている。
クラスの女子がBLだの腐女子だの言っていて、コイツら頭は大丈夫か?と思っていた日々は、すっかりと過去の話になっている。
だからと言って、春樹を可愛いと思ってしまうこの気持ちが、恋愛感情だとは思えないし、どちらかというと庇護欲のような気がする。
きっと啓太も同じなのだと思いたいが、あそこまで敵意を向けられると正直ムカついてしまう。
それでも、毎日のように春樹の笑顔が見れるのは嬉しい。
9月も後半に入り、俺はベースの卒業試験を受けるため、週2の教室を週3にした。
すると増やした金曜日の教室が、偶然春樹が帰る電車と同じ時間帯になった。
金曜日はサッカー部の練習が遅くなるので、蒼空先輩や啓太は乗っていない。これは話し掛けるチャンスだと喜んだが、予想外の邪魔者が居た。
同じ山見高の3年生が2人、春樹に親しそうに話し掛けていたのだ。
暫く様子を見ていると、その内の1人が、不必要と思われるくらい春樹に近付き、肩や頭を触り始めた。
その度に、春樹の表情が強張っているような気がする。
……何だよあれ。春樹が嫌がってるじゃないか。春樹に触れるな!ニヤニヤ笑うな!
これまで味わったことのない感情が沸き上がってくる。
俺は我慢ができずに、春樹の方に移動する。そして春樹の肩をポンポンと叩いた。
「春樹、今日は一緒に買い物できるだろう? 誰? 知り合い?」
俺は春樹の腕を掴んで自分の方に引き寄せると、2人の先輩を軽く睨んだ。
春樹は驚いたように目を見開いたが、直ぐに助かったというような視線を俺に向けた。
「うん、大丈夫。一緒に行けるよ。え~っと、同じ中学の先輩で、部活が一緒だった原野先輩と久我先輩」
「そう。1年の夏木です。俺たちここで降りるんで失礼します」
俺はそう言うと春樹の背中に手を回し、ちょうど到着した駅に、春樹を連れて急いで降りた。
原野という男が凄い顔で俺を睨んできたが、完全に無視する。
「ごめん春樹、俺、余計なことをしたか?」
電車を降りて少しホームを歩いたところで我に返り、完全に戸惑っている表情の春樹に、確かめるため質問した。
「ううん……助かった。ありがとう伯。俺・・・どうしたら・・・」
春樹は急に声を震わせ、俺と視線を合わせたくないのか俯いてしまった。
まるで泣いているような気がして、俺は下からそっと春樹の顔を覗き込んだ。
「どうしたんだ? 何か言われたのか? なんで泣きそうになってるんだよ春樹」
俺は怒りとも焦りとも、何とも言えないような気持ちに押し潰されそうになりながら、できるだけ優しく声を掛ける。
取り合えず春樹をホームのベンチに座らせて、俺も隣に座って春樹が話し始めるのをじっと待つ。
「原野先輩が……」
「うん、原野先輩がどうした?」
「俺と付き合えって……今度は逃がさないって……俺……」
「はあ? 今度は逃がさないってどういうことだよ!前から迫られてたのか?」
できるだけ冷静になろうとしていたのに、思わず大きな声を出してしまった。
「あの頃の俺は分からなかったけど、先輩が中学を卒業する前くらいに、家に遊びに来いと頻繁に誘われた。でも俺は一時期先輩たちに虐められてたから、遊びに行かなかった。啓太が絶対に行くなと言ったし、卒業後はメールのアドレスも変えろと啓太に変えさせられた」
「ふうーっ、啓太は本当にお前を守ってきたんだな……それで、なんでまた今頃になって誘ってきたんだ?」
そんなに春樹を気に入っていたのなら、高校に入学して直ぐにでもちょっかい掛けそうなもんなのに、今頃になってどうしてなんだと俺は疑問になった。
「この前、文化祭に行った時、偶然出会って話し掛けられた。ちょうど悠希先輩が俺から離れてて1人だったんだ。他の先輩も2人居て3人だったから……」
「へえ~っ、久し振りに見掛けて話しただけで、春樹が付き合ってくれると思ったってことか? 何だそれ。迷うことなんかないだろう。きっぱりと断ればいいだけだ。啓太に相談したのか?」
俺ははっきりしない春樹に少し苛立ちながら、断ればいいだろうと助言する。
「先週の金曜に偶然電車が一緒になって・・・その時に断った。金曜は塾らしくて、今日も俺を探して車両を移動してきた。これから金曜はずっと一緒だなって……逃がさないぞって……俺は、俺はちゃんと断ったのに!」
春樹は絶望したように両手を震わせながら、「怖い」と呟いて泣き出した。
俺はふつふつと込み上げてくる怒りをなんとか押さえ、右手で春樹の手を握って、左手で泣いている春樹の背中を撫でる。
「春樹、電車をずらせ。来月からなら俺が、俺が啓太の代わりにお前を守ってやる。でも、来週は山見駅から未だ乗れない。いや、ベースの教室を休めばいいか……それと、啓太にちゃんと話せ。それから蒼空先輩にも相談しよう。味方は多い方がいい」
今、大切なのは春樹を守ることだ。俺だけでは守りきれない。
前世の俺は、頑なにラルカンドを自分で守ろうとして、ラルカンドを孤立させてしまった。それじゃあダメだ!
「次の電車に啓太も蒼空先輩も乗ってるはずだ。俺たちはここから乗って、一緒に新山駅まで行って対策を考えよう。泣くな春樹。強くなれ! でも、辛い時は俺に言え。泣きたい時は俺の前で泣けばいい」
何処かで聞いたような台詞も混ぜながら、俺は春樹を励ます。
本当は抱き締めてやりたい。
俺の胸で泣かせてやりたい。
でも、それじゃあダメだ。戦わなくちゃアイツは諦めないだろう。あの目は完全に春樹をいたぶりたい男の目だった。優しさとか恋心なんて微塵も感じさせない、狂気の宿った目だった。
……くそっ!いったいなんで……これじゃぁ前世と同じだ。でも、同じ道を歩んではダメなんだ。同じだと結局守れない。
なんとか春樹が泣き止んだところに電車がやって来た。
いつもの車両に乗り込めば、啓太と蒼空先輩が驚いたように俺たちを見る。
「どうした春樹、何かあったのか? 伯、お前春樹に何をした!」
いつもと違う春樹の様子に気付いた啓太が、春樹の背中に添えるようにしていた俺の腕をいきなり捻りあげた。
時間的に乗客は少なかったが、それでも啓太の怒気のこもった声に驚き、車内の学生たちの視線が集まる。
「違う! 啓太違うんだ。伯は俺を助けてくれたんだ」
春樹が啓太の手を引っ張って、俺から慌てて引き離した。
次の駅で降りる蒼空先輩に説明する時間がないので、俺は逆に啓太の腕を掴んで、蒼空先輩の所へ引き摺っていく。
「蒼空先輩相談があります。啓太、春樹が狙われている。同じ中学の先輩に、付き合えと脅されてる。俺はソイツに迫られているところを目撃し、春樹を連れて電車を途中で降りたんだ」
「なんだと! チッ、まだ諦めてなかったのかクソが!」
今の説明だけで啓太は理解したようで、顔をしかめ怒りの表情を隠そうともしない。
「分かった、電車の中で話す内容じゃない。新山駅まで行くぞ。大丈夫か春樹?」
「はい、大丈夫です蒼空先輩。伯のお陰で落ち着きました」
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俺と蒼空先輩は本来下車する駅を通り過ぎ、終点の新山駅に向かう。
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