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【26】説明を!
しおりを挟む――何が起こったのか、よくわからない。
アムルちゃんに合わせて一歩、ステップを踏んだ途端だ。
足下から白い光が溢れて、たちまちギルドの待合室全体を包んだ。
その光はとても温かくて、まぶしいのに目には優しくて。
でもね。
私は背中に冷や汗かきまくったよ。血の気が引いたよ。
私……よりによって衆人環視のなかでとんでもないことをしてしまったのではないか!?
ああどうしよう。カナディア様の姿で白い目で見られたくない。女神様に申し訳が立たない……!
「す、すばらしいですわ!!」
「へ?」
何とか光が収まったと思ったら、今度はアムルちゃんが私の手を握ってブンブン振ってきた。
「たった1ステップ! 1ステップでこれほどの聖なるオーラを溢れさせるなんて! 貴女様こそ真の踊り手、祈りの御子ですわ!」
「あ、ありがと……でもアムルちゃん? できれば褒めるより先に説明をお願いしたいのだけど……?」
「カナデ様はすごいのですわ!」
うわーん……。
お付きの冒険者さんたちに涙目を向ける。
彼らは揃って『パンッ』と両手を合わせた。
あ、これ知ってる。
任せた、って合図だ。
世界共通のジェスチャーなんだね。
この街でひとつ学べたよってちょっとおっ!?
「カナデ様、貴女のような方を待っていました! ぜひ! わたくしたちとパーティを組んでくださいな!」
「うん、だからね? 説明を。あと私、帰って田んぼの世話をしたいなあって」
「大丈夫ですわ! この依頼が終わったら、わたくしが手伝いに伺います! たんぼって何のことかわかりませんが!」
「待って」
「主様! 行きましょう! 思いがけず面白い展開になりました!」
「待って!」
年下の美少女と従者のイケメン人狼に容赦なく引っ張られ、私はギルドを後にした。
「……いってらっしゃい」
呆気にとられた衛兵さんの声が遠い。
待って。待ってください。聖女カナディア様は、こんなおバカな騒動に巻き込まれるようなヘタレじゃないんです! きっと!
説明を! 平穏をぉおぉっ!
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