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第1幕

出会いイベント

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人気のない木陰に寝転び気持ちよく眠気に誘われていると、悪意のある悪口が聞こえて来て、数人で一人を囲んでいる事を理解し、すぐに立ち上がり向かい。

「女の子は可愛いけど、悪口言うのは可愛いさの欠片もないと思うよ」

どっちが正しいのかは解らないけど、もしかしたら複数の方が一般的には正しいのかも知れないと思いながら、一対一ではない状況は良くないと止めに入った。

「あっ…、グレン様。ち、違うんです…この人が殿方を誘惑されていたので……」

グレンに気づき、3人のうちの一人が蒼白になりながらもグレンに説明し、その後ろの一人は照れて隠れる様な態度を見て。

誰を誘惑なのか知らないが、状況的に普通に会話する仲を親しく話せないから親しく話す子に対してだと理解し
「ふ~ん、そっか。でもね、多勢で一人を囲むのはよくないよ。俺はそういう子に好感は持てないから、今後はやめたほうがいいよ。だから解散しよ、今度ゆっくり話そうね?」
人懐こい笑み向け先程照れていた人に視線向け、帰れと笑顔で訴え追い返した。

追い返し、囲まれていた人が大丈夫かと確認しようと見て。助けた事は、いいとしてバレたらめんどくさいなと僅かに表情引きつらせた。

「あー…君か。こんな事はよくあったりするの?こういうのはよくないから、身近な人に相談して助けて貰ってね?」

近くで見ると更に可愛いなとアンリを見ながら、身近な人にとは言ったがカインを頼れ!と内心焦りつつもグレンは言いたいことだけを言うとその場を後にした。




アンリはキャンディスにグレンに助けられた事を話していた。

「グレン様も攻略対象ですから、アベル殿下以外の方となら応援いたしますわ」

アンリはキャンディスから、ヒロインだと言う事と攻略対象がいる事は聞いてはいたが、誰とは聞いていなかった為話すことでの切欠で攻略対象なのだと教えられた。

「アンリは気になる人はいらっしゃらないの?」

キャンディスには悪いとは思うが、アベルに植付けられた恐怖の為、恋愛対象として異性を見ることに抵抗があり首を横に振った。

「そうですか。気になる人が出来ましたら恋バナしましょうね」

キャンディスはアンリを気づかう為、アベルに対する恋バナを控えていた。変に思い出させて怖がらせたくはなかったから。
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