転生したら性別までも変わっていて、可愛い妹までいて幸せだけど。まさかの妹が悪役令嬢！？

第３幕

もう少しで最終学年

いつもの様にアベル、カイン、グレンと一緒に珍しくウィリアムがいた。

「私は、この１年間の留学で国に帰ります。妹はグレンが卒業するまでは、こちらに１人で残る事になりました。グレン、よろしくお願いします」

ウィリアムに綺麗な礼でお願いされ、断りにくくグレンは慌てた。

「ち、ちょっと待って！王族がそんな簡単に頭さげないで？」

「必要なら、いくらでもさげます。妹をユリをよろしくお願いします」

深く頭さげられた。

「わかった。でも、俺はユリアーナ王女には関わらないからな？」

「今まで通りでいいです。味方もいるけど同じ位に敵を作るユリを影ながらフォローしてるの知ってますから」

グレンは、知られているならと思い諦めた。

「俺の婚約者が原因で隣国との揉事は嫌なんだよな。それだけだからな」


「知っています。ユリに好かれて悪い気はしてませんよね？よろしくお願いします義弟殿」

「その言い方は嫌なんだけどな。わかった
」

「安心しました。最近、ユリが仲良くしている娘は、多分シリーズ最後のヒロインのはずです。最後は双子で双子のどちらかを選択してになってます」

「えっ？何、ちょっと待って！また、面倒くさい事になんの？」

「すいません。最後のシリーズは告知しか知りません、発売前に死んだようなので。主人公は双子の兄妹です」　

「どういう事？」

グレンが首を傾げていたが、カインが眉を顰めウィリアムに尋ねた。

「男もいるのか？つまり、ディアに手を出そうとする奴？」

「だから、詳しく知りませんので。ただ、双子兄妹で、婚約者の片方を攻略よりも同時に両方を兄妹での攻略になるパターンもあると言う事しか知りません。グレンには、その双子妹がユリと仲良くしているとだけ、伝えたかっただけです」

「攻略対象者は誰だ？」

「だから、知りません。多分、最後のシリーズと告知だったのでグレン達の卒業でシリーズが終るって事だと思います。妹ユリをよろしくお願いします。僕は帰国させて貰います」

「ちょっと、待って！ねぇ、そんな状況になるのわかってユリアーナ王女を置いて帰国すんの？」

グレンが焦って尋ねた。

「だから、グレンによろしくお願いします、と頼んだんです」

「本当、いい性格してるよな。出来る事はするけど、ユリアーナ王女が攻略されても、こっちの国に文句は言うなよ？」

「グレンの容姿は、ユリの理想なので他の人に揺らぐ事はないと思いますが。グレンが攻略されたら隣国に連れ去ってユリの側から離さないように監視しますので、覚悟しておいてくださいね？グレンが攻略されても、こちらの国へ敵対心は抱きませんがグレンは隣国に貰います」

「おい！本当に、怖いんだけど。ねぇ、俺は、アベルの側近としてこの国にいたいんだけど？」

焦り狼狽えカインとアベルの背後に逃げ込むグレン。

「ユリ以外の令嬢に、心奪われたりしなければ希望にそいます。前回のカインの様に攻略されないでください」

「さり気なく、人を貶すな」

「カインにしか、ここまで言いませんから安心してください」

カインは言い返しても、反論され続けると言い返すのはやめた。

「グレンを隣国に連れて行くのは反対するよ」

グレンは嬉しそうにアベルにしがみついた。