転生したら性別変わっていたから、男装したのに何故か婚約者が出来た？

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懐かしい人

アレクサンドリアはユリウスと共に隣国へとミアを迎えに来ていた。

ユリウスはミアとアレクサンドリアを会う時を警戒していた。

ユリウスとアレクサンドリアは、王弟殿下夫妻、側近の総騎士団長夫妻、側近の近衛騎士団の護衛騎士夫妻が出迎えてくれた。


王弟殿下夫妻の妻、総騎士団長、護衛騎士の妻が転生していると、アレクサンドリアの転生をユリアーナがついポロリと告げたからと、特に転生関連になんの憂いもないが転生者を尊く扱う国への配慮として告げられた。


挨拶も終え、王宮客間に案内をされた。

案内されてソワソワとするユリアーナはいつもの事だが、シスコンで妻溺愛のカインが珍しく視線を向けては反らしていた。

ユリウスはアレクサンドリアに視線向けては反らすカインに警戒をしていた。

アレクサンドリアは案内された客間の扉が閉まると、ソワソワして話しかけようとしていたユリアーナを躱しカインの服の裾を引っ張った。

「……また、会えるなんて嬉しいよ」

裾を引っ張られ嬉しなりカインはアレクサンドリアを抱きしめた。

ユリウスはもちろん。
王弟殿下夫妻、カインの妻、護衛騎士夫妻は驚いた。

「ちょ、マミーずるい！先輩が可愛からって！！」

「カインがキャンディスやディアンナ夫人以外にそんな顔見せるなんて……」

「いやいやいや、何してんの？」

「お兄様？」

「カイン様が令嬢を抱きしめるなんて……」

上からユリアーナ、王弟アベル、護衛騎士グレン、王弟夫人キャンディス、カインの妻ディアンナがほぼ同時に呟き驚いていた。

「……アリア」

ユリウスは何が起きているのかと不安に思いながらも表情には出さずにアレクサンドリアに呼びかけた。

カインは抱きしめながらも懐かしげに頭撫で、アレクサンドリアも嬉しげに擦り寄っていた。

「……あっ！マミー、なんか変な勘違いされてるよ？ディアンナは不安そうだし、先輩の婚約者は怖いし！」

ユリアーナに言われ、カインは首を傾げた。

「何故だ？…今の名は、アレクサンドリアだったな」

カインはアレクサンドリアの顔を見て優しく問いかけた。
アレクサンドリアは頷いただけだった。

「ねえ、マミー！本当に周り見てって！誤解されてるから！！」

いつも突っ込まれるユリアーナが突っ込みをしていた。

「ああ。説明しなくてはだな。魅了聖女の事を話すんだったな」

カインはそう答えると、アレクサンドリアをソファーへとエスコートし座らせた。


「……全然にわかってないし！先輩もだよ！！ねえ、マミーとの関係性を婚約者に話してんの？」

ユリアーナの言葉にアレクサンドリアはソファーに座ると、ユリウスの視線に気づいた。

「……ユーリに話してないけど。この人は俺の親みたいな人だよ。転生前の人生は俺はさ、色々あったんだよな…」

「…アリアは、カインさんが好きだったのか？」


不安そうに立ちすくんでユリウスは尋ねた。

「ほら、勘違いされてる！ねえ、2人とも親子以上に仲良いし。親子じゃなくて他人だからね？それに今も昔も歳の差あって男女なのは変わらないからね？」

ユリアーナは突っ込み続けていた。

「何故、わかりきってる事を言ってる？」

突っ込み続けてもカインに伝わらない事にユリアーナの肩にグレンはポンと手を置いて首を横に振った。

「話進まないから。カインには後から詳しく聞くからね？ユリウスも座って、魅了聖女の話するから」

アベルが場をしきり皆を座らせた。

ミアは魅了を多勢に個人にも使いこなせる様になり、無闇に使わない様にも出来るようになっていると説明をされた。

魅了の訓練がそんなに早く簡単に出来たのかとユリウスは疑問を問いかけた。

魅了使用の出来る、だが個人にのみの者がいることで訓練もその者と接触し訓練する事で容易だったと簡潔に説明された。詳しくは話さないと口を噤まれた。