転生したら性別変わっていたから、男装したのに何故か婚約者が出来た?

にゃんこ

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親しい理由

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ミアへの説明も終え、ミアを帰国させるかどうかは明日にでも対面し決める事にし、カインとアレクサンドリアの話しになった。

カインはアレクサンドリアが小さいなと甲斐甲斐しく、お茶菓子を勧めていた。

「マミー!だから、説明しないでそんなだと勘違いされるんだってば!!」

ユリアーナがカインに突っ込みしていた。

「こんなに小さくて細いんだ。食べないと駄目だろ?」

「ねえ、マミー。先輩は今はアレクサンドリア令嬢なんだよ!小さいのも細いのも普通なんだよ!!」

「……そうか。ディアとキャシーと同じなんだな?アレクサンドリアは今は大丈夫なんだな?」

カインはアレクサンドリアの顔を心配そうに見ながらも、用意されていたディアンナの隣にアレクサンドリアとユリウスの向かい側に座った。

「……やっと話せる」

ユリアーナが安堵のため息を着くと、隣に座っていたグレンがユリアーナの頭を撫で落ち着かせていた。

「それで、カインとアレクサンドリア嬢の話を聞かせてもらうよ。僕達も驚いてはいるけどディアンナ夫人とユリウスは不安だと思うからね?」

アベルに説明を求められてカインはアレクサンドリアを見てどこまで話していいものかと思案していた。

アレクサンドリアは隣に座っているユリウスを不安そうに見つめ決意した瞳を向けた。

「……ユーリが、もし話を聞いて私が嫌になったら言ってくださいね。…婚約解消してもかまいませんわ」

ユリウスは首横に振って、アレクサンドリアの手を握り話を聞く事にした。

アレクサンドリアの転生前はユリアーナの先輩で、ユリアーナの兄の同級生で、小学生の6歳に出会い親友と呼べる程の仲になり、家にも連れてくる仲になっていて、アレクサンドリアの家は複雑で家に居場所もなく食事もマトモに食べれずに小さく細かったと話された。

中学生の時13歳になっても変わらない細さに、よくカインの家に泊まり食事をするも小さく細いのは変わらなかった。

高校生16歳になる頃にはバイトも出来るようになり、自力で将来的の目標に向かって習い事もしていたと…。その頃には、家を出る事は叶わずともカインの家で過ごす事も可能となり身長も伸び、食事量も一般的な量を食べれるようになり体力も着いてきていた。

アレクサンドリアはカインの兄妹が大学に行く中、高卒で資格も取り大会に出て賞を取り講師をしながらもプロとして大会に出ていたと話した。

アレクサンドリアは話をしていて、話してもいいのかとカインをチラッと見ていた。
カインは問題はないと頷き、話を続けた。

18歳の頃に大会で優勝し将来性を見出したアレクサンドリアの身内がアレクサンドリアが家を出て自立しようとするのを脅すように妨害をしてきたのを、カインが助け怪我を負い後遺症で歩行出来なくなったのをアレクサンドリアは負い目に感じて、会わない方がいいと距離を置いていたと……。

「……私は守りきれなかったんだ。アレクサンドリアの為なら何でもする辛い時にすまなかったな」

「いえ。……俺もすいませんでした。怪我負わせて会わなくて…二度と会えないって思ってた。また、会えて嬉しいです」

説明をされて周囲は把握して、どんな言葉をかけようかと沈黙の中に問いかけがあった。

「なあ、ずっと気になってたんだけどさ。って言ってる時があるのはなんで?」

「グレン……。また、変な問いかけして」

グレンが問いかけアベルが呆れた様に呟いた。

「気になんないの?なるよな普通??」

「アレクサンドリアはマミーと同じ転生前後で性別が違うからだよ!ほら、私も口調がたまに変わるのと同じだよ?」

ユリアーナに説明された。
アベルはカインはともかく、他国の令嬢アレクサンドリアの転生前の性別を話すのは駄目だと窘められた。


「……アリアは私が守ります。カインさんには魅了魔道具の事でお世話になりましたが、これ以上はアリアは私が守ります」

ユリウスは話を聞き終えアレクサンドリアの肩を抱き寄せカインに告げた。

「…アレクサンドリアは婚約者が嫌になったらいつでも頼ってかまわない。養子にでも息子達の嫁にでもかまわないから」

カインは不敵に笑い言い返した。

「ちょ、何言ってんの!他国の婚約者のいる令嬢を奪うなよ!!」

グレンが慌てて間に割って入った。

「アレクサンドリアを幸せに出来ないなら問題はないだろう?」

「あるから!ダメ!!なあ、ディアンナ奪われるってなったらカインはどうすんの?」

「相手を消すだけだな。当たり前の事を聞くな。守れる力をつけろ!力がないならいくらでもアレクサンドリアの幸せの為なら手助けはする頼ればいい。私に敵対心向ける前に問題解決に動くことだな!」

グレンが慌てるのに、カインはユリウスに告げた。
ユリウスは一瞬目を見開いたがすぐに平静を取り戻し力強く頷いた。

「それでいい。魅了が厄介なのは身をもって知っているから……魅了されてアレクサンドリアを見捨てるなら私が手元で守るだけだ」

「カインはそこまでにしてね。ユリウスもカインは守る対象に対して、変な暴走もあるからそういう時は僕やグレンを頼ってくれていいからね?」

アベルは間に入って場を終わりにさせて。

こうして、ミアの話、アレクサンドリアの話を終えて、ユリウスとアレクサンドリアを別々の客室へと案内をし休ませた。
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