25 / 27
1
ヒロインとの対面
しおりを挟む
翌日
ユリウスとアレクサンドリアはミアとの対面に用意された部屋へと案内された。
カインとミアが2人よりも遅れ入室してきた。
「アベル殿下は来ないがグレンは遅れて来る。先に話しを私がする」
カインはユリウスとアレクサンドリアの向かいにミアを座らせ、ユリウスの隣に用意されていたソファーに腰掛けた。
ミアの魅了は無自覚に多数にかけれていたが、訓練により多数又は個人に他者への魅了も出来るようになったと説明をされた。
「…説明だけでは理解出来ないかと思う。ミア嬢には実際に魅了をかけて貰えばわかりやすいだろ」
カインがそう言うと、ミアに視線を向けるとミアは頷くと数秒瞼を閉じ開いた。
ユリウスとアレクサンドリアは何か変わったのかと、ミアを見ていた。
カインは立ち上がるとユリウスとアレクサンドリアの座るソファーの背後を歩き、アレクサンドリアの前に来ると膝まづいた。
「…アレクサンドリア、この国に残らないか?私の養子にでもいい、息子の嫁にでもいい。アレクサンドリアを幸せにすると誓う。駄目だろうか?」
カインがアレクサンドリアの膝まづき手を取り真っ直ぐ見上げた。
ユリウスは先日告げた時よりも、熱のこもった眼差しにカインを睨むように見ていた。
「……婚約者のいる前では答えにくいか?今度こそ幸せにする、私の側にいてほしい」
カインはアレクサンドリアの頬へと手を伸ばし頬を撫でた。
「君が好きだ、離したくない…」
カインの言葉はアレクサンドリアの前世に響いて何も言えずに見つめていた。
カインは立ち上がり、座るアレクサンドリアを抱きしめ頬を優しく撫で後頭部に手を回し引き寄せ口づけた。
ミアは驚き、慌てて魅了を解いた。
同時にグレンが入室してきた。
「な、何してんの?えっ?ちょっと??」
グレンはアレクサンドリアに口づけているカインに驚き、ミアの魅了のせいかとミアを見た。
「あの、かけてましたが。もう解いてます?なんで??」
ミアも狼狽え首を傾げていた。
「カイン!!」
グレンの呼びかけに邪魔だと言わんばかりに、口づけながらもテーブルに用意されていた菓子を魔法でグレンの口に放り込んで黙らせた。
アレクサンドリアが驚いて抵抗しないのか、カインを受け入れているのか不安を抱いたユリウスが悲しげな声で名を呼んだ。
「…アリア」
ユリウスの声に抵抗をしなかったアレクサンドリアはカインの胸元を押し返したがビクともしなかった。
グレンは口に放り込まれた菓子をモグモグと咀嚼しながらも、カインに近づき思いっきりカインの頭を叩いた。
「いい加減にしろよ!」
カインは不服そうに口づけをやめグレンを睨みつけた。
「キスすんの好きでもさ、流石に婚約者前にしてすんのはダメだって!それに、歳の差考えろよな?」
カインは渋々、元いたソファーへと戻り座った。
「……あの、魅了をかけられたせいですか?」
ユリウスがミアを横目にグレンに尋ねた。
「あ~~…、多分?…過去に俺らも魅了使う令嬢にさ苦労させられて、その時に対策たてたんだけどな?ミア嬢の魅了ってそんなに強かったか??」
グレンはミアに問いかけた。
「……まさか、カイン様にここまでかかるなんて思ってませんでした」
「だよな…。カイン?」
グレンは頭を抱えながら、カインを見て返答を待った。
「何だ?別にディアと離縁させるとか言うつもりか?」
「そんな事言ってないだろ!アレクサンドリア嬢はユリウスの婚約者だろ?何してんの?」
グレンがカインに呆れながらも問いかけ続けている間。
ユリウスは無言でアレクサンドリアの手に手を添えていた。
アレクサンドリアは困惑しながらも、ユリウスに寄り添っていた。
「……?」
ミアは己の魅了の強度について考え込んでいた。
しばらくして、落ち着いてから話が進められた。
「ミア嬢の魅了は意思して使いこなせる様になってるんだ。だから、国に帰ってもいいはずなんだけど…。それに、ミア嬢は好きな人がいるって言ったけど、ソイツに魅了はかけない様にって誓約もかけてあるから大丈夫なんだけど……。連れて帰るか?」
グレンに言われ、ユリウスはアレクサンドリアの肩を抱き寄せミアに問いかけた。
「好きな人って、アレクか?」
ミアは頷いた。
ユリウスはアレクサンドリアと視線を合わせ頷き合い、話しを続けた。
「…アレクという男は存在しない。それでも会いたいと思うのか?渡すつもりはないが…」
「アレクは偽名?それでも会いたい、アレクの側にいたいアレクが婚約者を大事にしてるのは知ってます。だから、無自覚に魅了はしない会わせて欲しいです」
「……そうか。アレクは幼少期に一目惚れしたと婚約を願い婚約した。それから、ずっと想いあっていたんだ。私の婚約者を誘惑しないで欲しい…」
ユリウスの言葉にミアは困惑し首を傾げた。
「ミア様。ごめんなさい…アレクは男装時の呼名ですの、アレクは私の男装姿ですわ」
ミアは驚き瞬き、アレクサンドリアを見つめ。
「えっ?…じゃあ、無自覚魅了はしないからアレクサンドリアと友達でも下僕でも何でもいいから、側にいたいって言ったら許してくれるの?」
「友達でしたら、下僕は嫌ですわ」
アレクサンドリアは笑みを向け受け入れた。ユリウスを不安にさえさせなきゃ大丈夫だと。
グレンは話がついて、帰国の流れになるかと思って見守っていたが…。
「駄目だ!ミア嬢がアレクサンドリアの側にはいるのは許さない!!」
「カインは関係ないよな?」
「ある!アレクサンドリアを魅了してた奴を側になどいさせない。ミア嬢を連れて帰るなら私もそっち国へ行く。問題がないか見守る…今度こそ幸せになって欲しいんだ!私の大事な……息子の親友なんだ」
「カイン?……執着すんのディアンナとキャンディスだけじゃないんだな?カインが着いていって見守るのはいいとしても、アベルには許可とんないとだからな?側近なんだし、総騎士団長なんだからな!」
カインは頷いて立ち上がった。
「許可取ってくる!」
カインは部屋を出て行った。
グレンは深いため息吐き、見送った。
「…あ~~。悪い、カインはたまに暴走するから。……ユリウスが思う様にアレクサンドリア嬢の事は思っていないって思うから」
「はい…」
ユリウスは小さく頷いた。
ユリウスとアレクサンドリアはミアとの対面に用意された部屋へと案内された。
カインとミアが2人よりも遅れ入室してきた。
「アベル殿下は来ないがグレンは遅れて来る。先に話しを私がする」
カインはユリウスとアレクサンドリアの向かいにミアを座らせ、ユリウスの隣に用意されていたソファーに腰掛けた。
ミアの魅了は無自覚に多数にかけれていたが、訓練により多数又は個人に他者への魅了も出来るようになったと説明をされた。
「…説明だけでは理解出来ないかと思う。ミア嬢には実際に魅了をかけて貰えばわかりやすいだろ」
カインがそう言うと、ミアに視線を向けるとミアは頷くと数秒瞼を閉じ開いた。
ユリウスとアレクサンドリアは何か変わったのかと、ミアを見ていた。
カインは立ち上がるとユリウスとアレクサンドリアの座るソファーの背後を歩き、アレクサンドリアの前に来ると膝まづいた。
「…アレクサンドリア、この国に残らないか?私の養子にでもいい、息子の嫁にでもいい。アレクサンドリアを幸せにすると誓う。駄目だろうか?」
カインがアレクサンドリアの膝まづき手を取り真っ直ぐ見上げた。
ユリウスは先日告げた時よりも、熱のこもった眼差しにカインを睨むように見ていた。
「……婚約者のいる前では答えにくいか?今度こそ幸せにする、私の側にいてほしい」
カインはアレクサンドリアの頬へと手を伸ばし頬を撫でた。
「君が好きだ、離したくない…」
カインの言葉はアレクサンドリアの前世に響いて何も言えずに見つめていた。
カインは立ち上がり、座るアレクサンドリアを抱きしめ頬を優しく撫で後頭部に手を回し引き寄せ口づけた。
ミアは驚き、慌てて魅了を解いた。
同時にグレンが入室してきた。
「な、何してんの?えっ?ちょっと??」
グレンはアレクサンドリアに口づけているカインに驚き、ミアの魅了のせいかとミアを見た。
「あの、かけてましたが。もう解いてます?なんで??」
ミアも狼狽え首を傾げていた。
「カイン!!」
グレンの呼びかけに邪魔だと言わんばかりに、口づけながらもテーブルに用意されていた菓子を魔法でグレンの口に放り込んで黙らせた。
アレクサンドリアが驚いて抵抗しないのか、カインを受け入れているのか不安を抱いたユリウスが悲しげな声で名を呼んだ。
「…アリア」
ユリウスの声に抵抗をしなかったアレクサンドリアはカインの胸元を押し返したがビクともしなかった。
グレンは口に放り込まれた菓子をモグモグと咀嚼しながらも、カインに近づき思いっきりカインの頭を叩いた。
「いい加減にしろよ!」
カインは不服そうに口づけをやめグレンを睨みつけた。
「キスすんの好きでもさ、流石に婚約者前にしてすんのはダメだって!それに、歳の差考えろよな?」
カインは渋々、元いたソファーへと戻り座った。
「……あの、魅了をかけられたせいですか?」
ユリウスがミアを横目にグレンに尋ねた。
「あ~~…、多分?…過去に俺らも魅了使う令嬢にさ苦労させられて、その時に対策たてたんだけどな?ミア嬢の魅了ってそんなに強かったか??」
グレンはミアに問いかけた。
「……まさか、カイン様にここまでかかるなんて思ってませんでした」
「だよな…。カイン?」
グレンは頭を抱えながら、カインを見て返答を待った。
「何だ?別にディアと離縁させるとか言うつもりか?」
「そんな事言ってないだろ!アレクサンドリア嬢はユリウスの婚約者だろ?何してんの?」
グレンがカインに呆れながらも問いかけ続けている間。
ユリウスは無言でアレクサンドリアの手に手を添えていた。
アレクサンドリアは困惑しながらも、ユリウスに寄り添っていた。
「……?」
ミアは己の魅了の強度について考え込んでいた。
しばらくして、落ち着いてから話が進められた。
「ミア嬢の魅了は意思して使いこなせる様になってるんだ。だから、国に帰ってもいいはずなんだけど…。それに、ミア嬢は好きな人がいるって言ったけど、ソイツに魅了はかけない様にって誓約もかけてあるから大丈夫なんだけど……。連れて帰るか?」
グレンに言われ、ユリウスはアレクサンドリアの肩を抱き寄せミアに問いかけた。
「好きな人って、アレクか?」
ミアは頷いた。
ユリウスはアレクサンドリアと視線を合わせ頷き合い、話しを続けた。
「…アレクという男は存在しない。それでも会いたいと思うのか?渡すつもりはないが…」
「アレクは偽名?それでも会いたい、アレクの側にいたいアレクが婚約者を大事にしてるのは知ってます。だから、無自覚に魅了はしない会わせて欲しいです」
「……そうか。アレクは幼少期に一目惚れしたと婚約を願い婚約した。それから、ずっと想いあっていたんだ。私の婚約者を誘惑しないで欲しい…」
ユリウスの言葉にミアは困惑し首を傾げた。
「ミア様。ごめんなさい…アレクは男装時の呼名ですの、アレクは私の男装姿ですわ」
ミアは驚き瞬き、アレクサンドリアを見つめ。
「えっ?…じゃあ、無自覚魅了はしないからアレクサンドリアと友達でも下僕でも何でもいいから、側にいたいって言ったら許してくれるの?」
「友達でしたら、下僕は嫌ですわ」
アレクサンドリアは笑みを向け受け入れた。ユリウスを不安にさえさせなきゃ大丈夫だと。
グレンは話がついて、帰国の流れになるかと思って見守っていたが…。
「駄目だ!ミア嬢がアレクサンドリアの側にはいるのは許さない!!」
「カインは関係ないよな?」
「ある!アレクサンドリアを魅了してた奴を側になどいさせない。ミア嬢を連れて帰るなら私もそっち国へ行く。問題がないか見守る…今度こそ幸せになって欲しいんだ!私の大事な……息子の親友なんだ」
「カイン?……執着すんのディアンナとキャンディスだけじゃないんだな?カインが着いていって見守るのはいいとしても、アベルには許可とんないとだからな?側近なんだし、総騎士団長なんだからな!」
カインは頷いて立ち上がった。
「許可取ってくる!」
カインは部屋を出て行った。
グレンは深いため息吐き、見送った。
「…あ~~。悪い、カインはたまに暴走するから。……ユリウスが思う様にアレクサンドリア嬢の事は思っていないって思うから」
「はい…」
ユリウスは小さく頷いた。
1
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
悪役令嬢の父は売られた喧嘩は徹底的に買うことにした
まるまる⭐️
ファンタジー
【第5回ファンタジーカップにおきまして痛快大逆転賞を頂戴いたしました。応援頂き、本当にありがとうございました】「アルテミス! 其方の様な性根の腐った女はこの私に相応しくない!! よって其方との婚約は、今、この場を持って破棄する!!」
王立学園の卒業生達を祝うための祝賀パーティー。娘の晴れ姿を1目見ようと久しぶりに王都に赴いたワシは、公衆の面前で王太子に婚約破棄される愛する娘の姿を見て愕然とした。
大事な娘を守ろうと飛び出したワシは、王太子と対峙するうちに、この婚約破棄の裏に隠れた黒幕の存在に気が付く。
おのれ。ワシの可愛いアルテミスちゃんの今までの血の滲む様な努力を台無しにしおって……。
ワシの怒りに火がついた。
ところが反撃しようとその黒幕を探るうち、その奥には陰謀と更なる黒幕の存在が……。
乗り掛かった船。ここでやめては男が廃る。売られた喧嘩は徹底的に買おうではないか!!
※※ ファンタジーカップ、折角のお祭りです。遅ればせながら参加してみます。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中に呆然と佇んでいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出したのだ。前世、日本伝統が子供の頃から大好きで、小中高大共に伝統に関わるクラブや学部に入り、卒業後はお世話になった大学教授の秘書となり、伝統のために毎日走り回っていたが、旅先の講演の合間、教授と2人で歩道を歩いていると、暴走車が突っ込んできたので、彼女は教授を助けるも、そのまま跳ね飛ばされてしまい、死を迎えてしまう。
享年は25歳。
周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっている。
25歳の精神だからこそ、これが何を意味しているのかに気づき、ショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる