上 下
2 / 12
第一章

異世界イメージと違う!!

しおりを挟む
 「‥‥‥‥…‥へ?」

 光に包まれた俺が目を開けるとそこは大通りだった。ゲームでよく見たらエルフとか獣人とか、とにかくザ・ファンジー種族達が荷車運んでたり、楽しそうに会話したり、値切りしたりしている。

 「ままままままま‥まじで?」

 やばい、やばいって俺!!。本当の本当に異世界転生しちゃったの?!。ていうか、まて、まて、まて。あの紫色ドリル女確か俺にチートパワーとかくれなったよな?!。という事は‥冒険者とかスローライフとか送れないって事か?。ふ、ふ‥

 「ふざけんなぁぁぁ!!!!」

 「え?」

 「何だ?」

 「????」

 「あ!やべ‥いやぁ。その。何でもないです!!」

 しまった!!。むかつきすぎて声荒げちまった!!。皆んな見てくる!!恥ずかしい。こういう所がガキなんだよ俺!!。反省しろ俺!!。

 「ハァ‥ハァ‥裏路地に逃げちまった。‥何やってんだよ俺は‥」

 異世界に来て早々だがお家に帰りたいです。あ、確か俺には戸籍と家とある程度の金くれたんだっけ。えーと、ポケットには何もなし!。一生持ってきちまった鞄の中には教科書、スマホ、軽い財布。つーか姿学生服かよ。しまらねぇな。

 「つーか‥何もなくね?。俺ピンチじゃね?」

 戸籍が分かるもんねぇじゃん。家までの地図ねぇじゃん。え?え?これ、どうすんの。俺マジで捨てられた?。
あの紫ドリル許さん!!。

 「と、とにかく。歩いてさがしてみるか‥」

 とにかく裏路地から通りに出よう。にしてもすげなぁ。異種族が堂々と歩いてる姿見るとこう‥なんていうか、感動するわ。‥ん?何だアイツ。道の真ん中で堂々突っ立てやがる。

 ソレの特徴は、顔に赤色の包帯を巻いており所々から白い髪が見える。目はドス黒い赤色で光を感じない。服装は黒いスーツぽい奴の上に裏地が赤色の黒外套を羽織っている。身長は180くらいあるな。で腕‥腕はどうなってんだろ?ない?。‥‥いやあるわ。右手で自分の胸元部分握りしめてて、左手は外套で体隠してるの。‥うわぁなんか血?みたいなの落としててキモイ。ていうかあれ?アイツ────俺を見て?!

 やばい、やばい、ヤバイ、ヤバイ!!!。駄目だ、アレは駄目だ!!。良く分かんないけど体がめっちゃ震える、汗が止まらない、歯がガチガチ言ってる!!。にげ、逃げないと!!

 そのまま、俺は人混みを嗅ぎ分けて走った。後ろは怖くて見れない。どうなってんだよこの異世界は!!


 ◇

 「ハァ‥ハァ‥」

 し、死ぬかと思った。んだよアレ。怖すぎるだろ。この異世界はあれか、ホラーファンジーて奴か?還元してくれよまじでよ。俺はホラー苦手なんだよ。ああくそ。

 ブーブー

 「うっわぁぁぁ!!」

 す、スマホがなってる?!。そういや電波みてねぇわ。あ、圏外。なのに電話かかってきてる?!。しかも非通知!!。

 「‥‥‥も、もし‥もし?」

 「あ、ごめん。地図渡すの忘れったわ。スマホに地図表示させっからよろ。あ、あと家ついたらスマホとか消すからんじゃ」

 「ち、ちょっとまっ‥。だぁぁ切りやがった!!」

 アレの事聞きたかったのに。くそぉ。てうお。マジでスマホに地図出てきた現在地のおまけ付き。ありがいような、遅すぎるような、雰囲気壊れるというか。まあ、しゃあない行くか。
 地図を頼りに俺は進んでいく、アレがいた通りに戻る道でビビったけどあそこにはもう居なかった。アレが一体何なのか分からないけど、とにかく家に着いて早く休みたい。

 「で、でっけ~」

 街から歩いて訳十五分に家‥屋敷はあった。使ってるのはレンガだけど貴族とかが別荘に使ってそうなイメージだなこれ。うわ、すっげ!!プールあるじゃん。掃除されてないからすっげぇ汚いけど!!。

 「あ、スマホの画面消えた‥‥‥あれ?」

 え?あ、あの消すて《画面を消す》と事か!!。たく、削りすぎだろ言葉‥。まあいいか。うし、屋敷の探索はじめっか!!


 
しおりを挟む

処理中です...