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番外編

3. 《キーワ~if~》*

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※ヨースケがキーワ様の元を去らず、身請け話を受け入れる前提です。











キーワ様と身体を重ねた後、僕はアジョワン様やルート様、アンブレット君と関係を持った。

しかし、それでもやはりキーワ様の身請け話は魅力的で、その話を受け入れることに決める。





「ヨウ!私の元へ来てくれるんだね?」

と僕を娼館へ迎えに来たキーワ様は嬉しそうに僕を抱き締める。

「はい…キーワ様。宜しくお願い致します。」

そう挨拶をするとキーワ様はナックスさんやシードさんがいるにも関わらず僕に口付けた。

「ヨウさん、幸せになって下さいね。」とナックスさんが激励してくれる。

「ナックスさん…シードさん、お世話になりました。」

「くれぐれもお身体には気をつけて。」

「はい、お二人も。」と挨拶しているとキーワ様にグイッと身体を引かれる。その顔はとても不機嫌そうだ。

きっと僕が自分のモノだと決定してから既に僕の交友関係を制限したいのだろう。

僕はキーワ様の袖をクイクイと引っ張るとこちらに目を向けたキーワ様に「僕が好きなのはキーワ様だけですよ?」と告げる。

キーワ様はまたもや感動したように僕に口付ける。僕は思わずクスクスと笑い、2人に「それでは。」と頭を下げた。





それからキーワ様の馬車が発車し、僕は否応無しにキーワ様の膝に座らされる。危なくないようにと横抱きではなく、向かい合うように股ぐ形だ。キーワ様は僕の腰に腕を巻き付け離さまいと固定する。

「キーワ様?僕は逃げませんよ?」

「いや、そうではない…ヨウが愛おし過ぎて離れたくないんだ。」と当たり前のように告げる。

僕はそんなキーワ様が可愛く思え「フフッ、キーワ様…可愛い…。」と首を伸ばしキーワ様に口付けた。

「んっ…ヨウ…。」

僕達はここが馬車だということも忘れ、お互いの唇を貪り合う。

「んっ…ちゅ…はぁ…キーワ様…。」

「ヨウ…愛してる。」

キーワ様の手が僕の上着の裾に入った時、僕はキーワ様を呼び止める。

「キーワ様…僕、聞きたいことが…。」

「…今じゃないとダメか?」

キーワ様は行為を止められたことで少なからず不満気に告げる。

「はい…とても大切なことです。」と僕が応えたことでキーワ様は裾に入れていた手を下ろした。

「どうした?」

「キーワ様…身請け話が決まるまでお手紙や花束など沢山送っていただいてありがとうございました。僕はキーワ様に身請けして頂いて、とても嬉しいです。でも、これから僕はキーワ様にとってどんな存在になりますか…?恋人…もしくは愛人ですか?」

「何を馬鹿なことを!ヨウは私の妻に決まっているだろう!?」

とキーワ様は怒ったように反論してくる。

僕はその言葉に安心すると「良かった…。」と返した。

「キーワ様、僕は貴方が僕を妻にと望むなら喜んでお受けいたします。でも、1つだけ条件があります、それは必要以上に束縛するのをやめて頂きたいということです。キーワ様が大変愛情深い方だというのは風の噂で聞きました。僕は多少の束縛は許せます、しかし誰とも喋るなとか一歩も外へ出るな、など言われると余計に出たくなるのが僕の性分です。なので、せめて敷地内は自由に行っても良い許可と屋敷内の人達と話す許可を下さい。」

と僕は切実にお願いする。

するとキーワ様は僕をジッと見つめ、考え込んだ。

僕はお願い!という気持ちを込めてキーワ様を見返す。

暫くお互いの無言の攻防が続き、最後はキーワ様の「ハァ~…。」という溜息と共に「許可しよう。」という言葉で僕は勝利を収めた。

僕がそれに喜んでいると「しかし!」と遮られる。

「敷地外は必ず私がいる時にしか出られない、それでも良いか?」

「はい、勿論です。僕はキーワ様と常に一緒に居たいですから。」

その僕の言葉にキーワ様も納得したのか満足そうに微笑んだ。








その後、馬車内では先程の僕の発言に興奮したキーワ様が凄いスピードで僕の衣服を脱がし、早々に僕のナカへと侵入してくる。

「あんっ!キーワさまぁ…!」

「ヨウ…ヨウ…!」

と下からガンガンッと突き上げてくる。

僕はキーワ様の突き上げと馬車の不規則な揺れにより余計に快感を感じていた。

「んっ…気持ちい…よぉ…!キーワ様…好き!」

「はぁ…ヨウ…可愛いことを…!もっとくれてやる!」

キーワ様はその宣言通り僕の腰が立たなくなるまで馬車内で犯し続けた。







僕はキーワ様の屋敷に着く頃、辛うじて意識があったものの疲労から眠くて眠くて仕方ない。

僕のその様子にキーワ様は「ゆっくり休むがいい。」と僕の額に口付ける。

僕はお言葉に甘えて静かに目を閉じた。




次に僕が目を覚ますと、知らない部屋のベッドに寝かされておりキーワ様が1人、ワインを飲んでいる姿が見えた。

「キーワ様。」と声を掛けると僕が起きたことに気付いたキーワ様が近付いてくる。

「ゆっくり眠れたか?」と頰を撫でられ「はい。」と微笑むとワイン味のキスをされる。

「ヨウ…喉も渇いただろう?部屋に軽食を運ばせるから食べなさい。」

キーワ様はそう言うと近くにあったベルを鳴らし従者を呼んだ。僕は運ばれた食事に口を付け、これからのことを質問する。

「キーワ様、僕は明日からどうすれば良いですか?」

キーワ様はワインに口を付けながら「明日はとりあえず婚姻届を出しに行こう。」と告げる。

僕は予想通りの発言をするキーワ様に思わず笑いが込み上げた。

キーワ様は不思議そうな顔で「どうした?」と聞いてくる。

「フフッ、だって…キーワ様、そんなに急がなくても…婚姻はとても大切なことです。だからよく考えて出されては如何ですか?」

「何を言っている、直ぐにでもヨウを妻にしたいのに明日まで待っているのを我慢してるくらいだ。ヨウは私の気持ちを軽んじてるのか?私は今もこれからもヨウしか見ないぞ。例えそれが子供と言えどもだ。」

その表情はいつも以上に真剣だ。

「…はい、肝に命じておきます。」

「…それよりヨウ、お前は婚姻に反対ではないのか?まぁ反対したところで届けは出しに行くのだが。」

「はい、僕はキーワ様にお任せします。僕もキーワ様を愛しているので。」とニッコリ笑う。

「ああ…ヨウ…やっぱりヨウは私の運命の相手だ…こんな素晴らしい相手に出会えて私は幸せ者だな。」

「僕もです…キーワ様、僕のこと一生宜しくお願いしますね。」

「勿論だ。」

と口付け、お互いに愛情を確かめ合った。
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