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5. サンバックと初絡み
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「ねぇ知ってる…?ご長男のサンバック様は奥様の連れ子で旦那様とは血が繋がっていないらしいわよ…?」
「えっ!?そうなの…?じゃあサンバック様にはこの家を継ぐ資格がないってこと…?」
「そうなの!だからこの家を継ぐのはトルー様になりそうね。」
「へぇ~そうだったんだ…確かに言われて見ればサンバック様、旦那様の特徴を継いでないわね?」
「でしょ?旦那様は茶髪に蒼眼なのにサンバック様は黒髪に緑眼でしょ?奥様は黒髪だから奥様の遺伝はあるみたいね。」
「じゃあブルーマリー様は旦那様をそのまま受け継いでるのね。」
「そう、茶髪に蒼眼でしょ。トルー様も茶髪に蒼眼だから旦那様のお子様って分かるわよね。」
「それにしても気まずくないのかしら…?自分だけ特徴が違うって…。」
「でもご兄弟、仲が良いわよね?」
「そりゃあお二人は本当のご兄弟だと思ってるからでしょ?」
「そうなの…こんな話聞いちゃって明日からどんな顔してサンバック様を見たらいいか分からないわ。」
「そんな事、気にしなくても良いわよ、私達は結局、バルサム家に仕えるだけなんだから。どの方にも平等に接しないと後が怖いわ…。」
「まぁ、そうよねー!」
「「「アハハハハッ!」」」
「(凄いことを聞いてしまった…。)」
僕は扉をそっと閉めると廊下に立ち尽くす。
まだそこまでサンバックと仲良くなったわけではないが、なんとなく気まずい…。そして自分がこの家の跡継ぎになるかもしれないというプレッシャーが伸し掛かる。
「(いやいや!僕は没落ルートさえ回避できたらいいんだから周りが何と言おうとサンバックに跡を継いでもらおう!そうだ!それがいい!)」
と自分を納得させ、再びブルーマリーを探す。
ドアノブを次々と回していくと唐突にガチャと扉が開いた。思わず「あっ…。」と声を上げると中から「誰だ。」と声が掛かる。
僕は驚き咄嗟に返事をすることが出来なかった。
すると部屋の中からサンバックが現れる。僕と目が合いお互いに目をパチクリとさせる。
「(なんだ…サンバックの部屋だったのか…。)」と安堵したが、さっきのことが思い出され、少し気まずくなる。
しかし、普通の5歳児にはそんなこと分からないだろう。なので、いつも通り「兄様!」と声を掛けた。
「どうしたんだ、トルー?」
「あのね!姉様とかくれんぼしてるんだ!僕が鬼!」
僕がそう言うと「そういうことか。」と納得してくれた。
「(よしっ!やっぱり、かくれんぼ作戦は成功だ!)」
「でも、むやみやたらにドアを開けると危ないぞ?中で大事な会議をしてる可能性があるんだから、気をつけるんだぞ。」と注意される。
「はぁ~い!」と僕は元気良く返事をし、去ろうとした。
しかし、サンバックによって止められる。
「何かあるの?兄様?」
「ああ、良い物をやる。」と言われ、部屋に入るとサンバックが引き出しから色取り取りの包み紙に入ったお菓子を渡してきた。
「えっ?コレ貰っていいの?」
「ああ、隊の皆で分け合ったんだが、俺はこういうの苦手でな、トルーにやるよ。」
「うわぁ!ありがとう!早速食べていい?」
僕は生前から無類の甘いもの好きだ。この世界に来て初めて甘いものを口にする為、テンションがかなり上がる。
数ある中で赤い包み紙の物を口の中に放り込んだ。
「ん~!!!おいひぃ!!!」
口の中にチョコの味が広がる。
「そうか、良かった。ブルーマリーには内緒だぞ?」
「うん、ありがとう!兄様、大好き!
(よし、ここでサンバックの好感度を上げておこう。後々、跡継ぎの件で揉めるかもしれないし。)」
と僕はサンバックに告げる。
サンバックは嬉しそうに「俺もトルーが好きだぞ。」と返してくれた。
その後、無事にブルーマリーをキッチンで見つけ、僕達は交代する。
「(何処に隠れよっかな~?)」と考えていると再びサンバックの元へ行けば甘いものが食べれるんじゃないかと思い付く。
僕はスキップをしながらサンバックの部屋へと再び訪れた。
「兄様~。」とドアをノックすると中から兄様ではない、金髪緑眼の人が顔を覗かせた。
「えっ!?そうなの…?じゃあサンバック様にはこの家を継ぐ資格がないってこと…?」
「そうなの!だからこの家を継ぐのはトルー様になりそうね。」
「へぇ~そうだったんだ…確かに言われて見ればサンバック様、旦那様の特徴を継いでないわね?」
「でしょ?旦那様は茶髪に蒼眼なのにサンバック様は黒髪に緑眼でしょ?奥様は黒髪だから奥様の遺伝はあるみたいね。」
「じゃあブルーマリー様は旦那様をそのまま受け継いでるのね。」
「そう、茶髪に蒼眼でしょ。トルー様も茶髪に蒼眼だから旦那様のお子様って分かるわよね。」
「それにしても気まずくないのかしら…?自分だけ特徴が違うって…。」
「でもご兄弟、仲が良いわよね?」
「そりゃあお二人は本当のご兄弟だと思ってるからでしょ?」
「そうなの…こんな話聞いちゃって明日からどんな顔してサンバック様を見たらいいか分からないわ。」
「そんな事、気にしなくても良いわよ、私達は結局、バルサム家に仕えるだけなんだから。どの方にも平等に接しないと後が怖いわ…。」
「まぁ、そうよねー!」
「「「アハハハハッ!」」」
「(凄いことを聞いてしまった…。)」
僕は扉をそっと閉めると廊下に立ち尽くす。
まだそこまでサンバックと仲良くなったわけではないが、なんとなく気まずい…。そして自分がこの家の跡継ぎになるかもしれないというプレッシャーが伸し掛かる。
「(いやいや!僕は没落ルートさえ回避できたらいいんだから周りが何と言おうとサンバックに跡を継いでもらおう!そうだ!それがいい!)」
と自分を納得させ、再びブルーマリーを探す。
ドアノブを次々と回していくと唐突にガチャと扉が開いた。思わず「あっ…。」と声を上げると中から「誰だ。」と声が掛かる。
僕は驚き咄嗟に返事をすることが出来なかった。
すると部屋の中からサンバックが現れる。僕と目が合いお互いに目をパチクリとさせる。
「(なんだ…サンバックの部屋だったのか…。)」と安堵したが、さっきのことが思い出され、少し気まずくなる。
しかし、普通の5歳児にはそんなこと分からないだろう。なので、いつも通り「兄様!」と声を掛けた。
「どうしたんだ、トルー?」
「あのね!姉様とかくれんぼしてるんだ!僕が鬼!」
僕がそう言うと「そういうことか。」と納得してくれた。
「(よしっ!やっぱり、かくれんぼ作戦は成功だ!)」
「でも、むやみやたらにドアを開けると危ないぞ?中で大事な会議をしてる可能性があるんだから、気をつけるんだぞ。」と注意される。
「はぁ~い!」と僕は元気良く返事をし、去ろうとした。
しかし、サンバックによって止められる。
「何かあるの?兄様?」
「ああ、良い物をやる。」と言われ、部屋に入るとサンバックが引き出しから色取り取りの包み紙に入ったお菓子を渡してきた。
「えっ?コレ貰っていいの?」
「ああ、隊の皆で分け合ったんだが、俺はこういうの苦手でな、トルーにやるよ。」
「うわぁ!ありがとう!早速食べていい?」
僕は生前から無類の甘いもの好きだ。この世界に来て初めて甘いものを口にする為、テンションがかなり上がる。
数ある中で赤い包み紙の物を口の中に放り込んだ。
「ん~!!!おいひぃ!!!」
口の中にチョコの味が広がる。
「そうか、良かった。ブルーマリーには内緒だぞ?」
「うん、ありがとう!兄様、大好き!
(よし、ここでサンバックの好感度を上げておこう。後々、跡継ぎの件で揉めるかもしれないし。)」
と僕はサンバックに告げる。
サンバックは嬉しそうに「俺もトルーが好きだぞ。」と返してくれた。
その後、無事にブルーマリーをキッチンで見つけ、僕達は交代する。
「(何処に隠れよっかな~?)」と考えていると再びサンバックの元へ行けば甘いものが食べれるんじゃないかと思い付く。
僕はスキップをしながらサンバックの部屋へと再び訪れた。
「兄様~。」とドアをノックすると中から兄様ではない、金髪緑眼の人が顔を覗かせた。
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