まるで無意味な召喚者~女神特典ってどこに申請すればもらえるんですか?~

廉志

文字の大きさ
42 / 230
第三章 まるで混沌な運動会

CASE17 ジュリアスandメテオラ

しおりを挟む



『これはもう……何というか…………駄目駄目です!』
『第一区間に走っている人が一人もいないよ~』

ヒュリアンによる特大の爆発魔法により、第一区間の走り出した人間はほぼ全滅。
今や足を引きずり、地面を這いつくばって、杖をついて嗚咽を漏らしながら歩くような奴らしかいない。ちなみに最後はパプカのことである。
もはや無傷の者はおらず、第二区間への道のりはまだ遠い。

そんな第二区間では、当分誰もやって来ないだろうと、どのチームも暇そうにあくびをかいていた。

「あわわ……メテオラ殿。パプカは大丈夫だろうか」
「パプカという娘は傷を負っていないではないか。それに、あの実力ならそう遠からずやって来るだろう。という訳で、寝る」
「はぁ? ちょっ、メテオラ殿!?」

大あくびを一つ。石畳の地面へと寝転がったメテオラは、目を瞑っていびきをたてた。
随分と平和な第二区間でも、流石に寝転ぶ人間はいない。油断しすぎと言ってしまえばそれまでだが、メテオラにはその実力があった。
だがしかし、見た目は正直宜しくない。特に、この運動会を序列争いの品評会と称するサブマスター達。その配下であるチームのメンバーには大変不評の様子だ。

「貴様! 神聖な大会でその態度は何だ!」
「そうだそうだ! 俺たちがどれほどの人間に見られていると思ってる! 同族と思われるだろ!」

冒険者たちの罵声よどこ吹く風。言葉はメテオラの右耳から入って左耳から抜けてく。ふてぶてしいほどの態度である。

「まったく、サトー君のチームは個性豊かすぎるわね」
「僕達中央セントラルチームも、負けてはいないと思いますが」

苦笑いを浮かべるアックスとミント。第二区間にすら大戦力をおける中央の層の厚さには感嘆させられるが、片方が事務職のミントなのは、心ばかりの言い訳なのかもしれない。
チーム人員のランクに制限はないが、ランクが高いほど、参加できる競技数は少ない。すなわち、低ランクの冒険者をいくらか用意しなければ、ポイント稼ぎは難しいということだ。
しかし中央セントラルチームは、その質の高さゆえ、ヒュリアンやアックスは出場した競技をほぼ完勝。あるいは好成績を収めている。それだけでぶっちぎりの一位なのだから、彼らの異常性が見て取れる。
ただ、中央なりの苦労もあるようで、余り強すぎる人間ばかりチームに入れてしまうと、序列審査に係る人間への受けが悪い。
野球で例えると、成績好調なチームが、金にあかせて強い選手を雇いまくっては、ルール上問題なくても批判が集まるだろう。そんな感じだ。

「み、ミントさん! 実はそ、お話が……」
「はい? 何でしょう、ル・モンドさん」
「あのですね……もしよろしければ、今度一緒にお茶でも……」


「……ぁああっ!!」


ドスンッ!!


アックスが何やらミントに告げようとした、まさにその瞬間。第二区間に何かが落下した。
叫び声を上げながら、何とか原型を保ちつつ地面に激突したそれは、ヒュリアンによって吹き飛ばされた、バトンを片手に持ったモブである。

「み、ミントちゃん……アックスさん。後は頼ん……だ」

そう言い残して、モブは息絶えた。いや、死んでないよ? 多分だけれど。

『なんと! これは怪我の功名! 世界の果てに吹き飛んだかと思われたモブ選手! 他の選手をぶっちぎって、第一区間の一位通過だぁ!』

誰もが予想だにしなかった結果。第一区間の有様を見てしまえば、中央セントラルチームは脱落したか、もう上位入賞は望めないと思われていただろう。
俺もその一人。ぶっちぎりで総合一位の中央セントラルチームが脱落してしまえば、俺たち辺境チームが繰り上げで入賞できる確率が高まる。
そうすれば、我がギルドの経済は安定し、俺の懐も潤うと喜んでいたのに。なんという余計なことをしてくれるのだろう。モブのくせに。

「くそっ! 中央ばかりに点を稼がせてたまるか!」

バトンが第二区間へ渡ったと同時に、この区間でも戦闘が開始された。
現在、狙われるのは一チーム。もちろん、唯一バトンを有する中央セントラルチームである。
他チームの意思が統一されて、魔法や弓矢の雨あられ。ミント達が居た地点が、瞬く間に炎と土煙に飲み込まれた。

「やったか!?」

それはやっていないフラグです。
第二区間のチーム編成は、チームの中でも中級の実力者で揃えられている。中央のように、大戦力をいくつも有しているなら話は別だが、今回の運動会で、彼らに勝る実力者など数えるほどしか居ない。
つまり、そんな中途半端な冒険者の攻撃など、ミスリルランクのアックスには全く通じない。
土埃が晴れると、幾つものクレーターや、地面に落ちた矢に囲まれた、ミントとアックスの姿があった。アックスの剣で、すべての攻撃を凌いだのだろう。やはり、ランクに見合うだけの実力はあるようだ。

「ミントさん! ここは僕におまかせください! バトンを持って先に! 我が剣に誓い、誰も貴女の後を追わせません!」
「い、良いんですか?」
「もちろん! そ、それで……この競技が無事に終わることが出来たなら、貴女に……お、お伝えしたいこと……」
「ありがとうございますアックスさん! 先に行ってます!」
「あ、いや、まだ言いたいことが……」

アックスの台詞を最後まで聞くこと無く、ミントはバトンを持って駆け出した。
そりゃ、あんなボソボソと言っていれば聞き取れないこともあるだろう。何か伝えたいなら、もっとハッキリ大きな声で言わないとな。
ちなみに、今の光景でお気づきの観客もいるだろうが、アックスはミントに恋心を抱いている。
完璧に一方通行なその恋は、クソ真面目なミントと、恋に臆病なアックスのお陰で進展がない。彼の苦労が忍ばれる。

「貴様! 神聖な大会で色恋沙汰とは何だ!」
「そうだそうだ! そんなイチャコラは、場所をわきまえてやれ!」

もう、大会を理由に他人批判してるだけじゃないか。批判してる側もちょっと泣きそうになってるし。モテないんだろうな、彼ら。

「や、やめろ! 私達を挟んで撃ち合うな! 助けてサトー!」
「くかーっ」

我らが第二区間、ポンコツチーム。
片や何の戦力にもならず、他チーム同士の戦いに巻き込まれないように逃げ惑うジュリアス。
片や……これも何の戦力にもならず、未だ眠りこけるメテオラ。
…………他に選択肢がなかったとは言え、これはひどい。

足は遅いが、ミントが独走状態に入った。遅れながらも、他チームの第一区間走者が、次々と第二区間へとバトンを渡す。
一方、第一区間の我らが代表、パプカはと言うと……

「ぜぇぜぇ……おぇっ! ふーっ、ふーっ……」

全身から汗を吹き出して、胃からこみ上げる吐き気を抑えつつ、息も絶え絶え、最下位をキープしていた。
彼女は攻撃を食らっても居ないし、ほとんど徒歩で、走っては居なかったはずだが…………どんだけ体力ないんだよ。

「じゅ、ジュリアス……後は頼みます……ガクッ」
「パプカー!」

ぶっちぎりの最下位で、ジュリアスにバトンを手渡したパプカは、そのまま真っ白に力尽きた。

「パプカ、君の思い、しかと受け取ったぞ! 後は安心して休んで……うわっ!?」

感傷に浸るジュリアスを他所に、他チームの冒険者が容赦なく攻撃を加えてきた。
他チームのバトンはすでに第二区間半ば。スタート地点を出発できていないのは俺達のチームだけである。
自分達の相方を守る必要の無くなった連中は、こぞってジュリアスとメテオラに狙いをつける。

「はっ! 所詮ブロンズとシルバーの冒険者! 場違いなんだよ、喰らえ!」
「わぁ!?」

ジュリアスに向けて剣を振りかぶる。ジュリアスは、ランクこそシルバーだがその実力はブロンズを下回る。
防御力は紙装甲。攻撃力は猫パンチ。ハッキリ言って話にならない。
しかし俺は心配をしていない。なぜなら、ジュリアスのそばにメテオラが居るからだ。

「何をするか馬鹿者」
「ぶごあっ!?」

メテオラのデコピンが冒険者を襲う。
デコピンは冒険者を吹き飛ばし、近くの民家の窓を突き破って半壊させた。相変わらず、一曲一投足が凄まじい破壊力だ。
ちなみにそのメテオラは、非常に不機嫌そうな表情で他チームの冒険者を睨みつけていた。

「貴様ら、さっきからドッタンバッタン大騒ぎしよって…………眠れないだろうが!!」

メテオラさん、そう言う競技ではありません。
眠りを妨げられたことに怒りを覚えたメテオラは、口からブレスを吐き出して冒険者たちをなぎ倒した。
多分、アレでもかなり手加減をしているはずだ。でなけれ、食らった人間は影すら残らないだろうし、そもそも街を巻き込んだ大惨事に発展する。なんと恐ろしいやつだろう。

「「ぎゃぁ!?」」
「な、何者ですか君は!」

唯一ブレスから逃れたアックスは、尋常ならざるメテオラの攻撃に驚きの声を上げた。
障害物競走で、その実力を遠目で見るのではない。極近くで、自分に対してその実力を向けられた場合、抵抗できる人間など限りなく少ない。
そしてその少ない人間の中の一人、アックス・ル・モンドが近くに居たというのは、運が良いのか悪いのか。

「で、ではメテオラ殿……私は先に行くので、ここは頼む」

そそくさとジュリアスは戦線を離脱。懸命な判断である。
そして、圧倒的な水をあけられた我らがチーム。ゴルフリートのオッサンはスタート地点で、メテオラは第二区間初期地点で交戦中。パプカは死んでるのでどうでもいい。
つまり、今後を左右する人間は残り二人。俺と、ポンコツ冒険者ジュリアス・フロイラインである。


『なんと! ジュリアス選手、凄まじい勢いで他選手を追い抜いていく!!』


ミリカの実況が熱を帯び、それに呼応するように、観客の歓声がこだました。

ウチのジュリアスは、実力はポンコツだが、足”だけ”は早い。天性の盗賊適正は伊達じゃない。
加えて、最近盗賊に転職してくれたため、その足の速さ”だけ”はさらなる磨きがかかっている。ゴールドやプラチナランクの冒険者ですら、もはや彼女に追いつくことは困難だろう。
本当、足”だけ”は早くてよかったな! 足”だけ”は!





しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

天才王子、引き篭もる……いや、引き篭もれない

戯言の遊び
ファンタジー
平穏に暮らしたいだけなのに、なぜ問題が山積みなんだ……!?」 辺境に飛ばされた“元サラリーマン王子”、引き篭もるつもりが領地再生の英雄に――! 現代日本で社畜生活を送っていた青年・レオンは、ある日突然、 中世ヨーロッパ風の王国「リステリア」の第五王子として転生する。 怠惰で引き篭もり体質なレオンは、父王により“国の厄介払い”として 荒れ果てた辺境〈グレイア領〉の領主を任される。 だが、現代知識と合理的な発想で領内を改革していくうちに、 貧困の村は活気を取り戻し――気づけば人々からこう呼ばれていた。 『良領主様』――いや、『天才王子』と。 領民想いのメイド・ミリア、少女リィナ、そして個性派冒険者たちと共に、 引き篭もり王子のスローライフ(予定)は、今日もなぜか忙しい! 「平穏に暮らしたいだけなのに、なぜ問題が山積みなんだ……!?」 社畜転生王子、引き篭もりたいのに領地がどんどん発展していく! ――働きたくないけど、働かざるを得ない異世界領主譚! こちらは、以前使っていたプロットを再構成して投稿しています 是非、通学や通勤のお供に、夜眠る前のお供に、ゆるりとお楽しみ下さい

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

七日後に神罰が落ちる。上層部は「下を切り捨てろ」と言った——私は全員を逃がす

蒼月よる
ファンタジー
七日後、この港に神罰が落ちる。 追放された元観測士イオナだけが、その事実を知っていた。 しかも災害は自然現象ではない——誰かが、意図的に引き起こそうとしている。 港の上層部はすでに手を打っていた。「下層区画を緩衝被害区として切り捨てる」秘密契約。被害を最小限に見せかけ、体制を守る冷徹な計画だ。 イオナは元護送隊長ガルム、荷運び組合長メラとともに動き出す。 犯人を暴き、証拠を公開し、住民を逃がし、工廠を止める——すべてを七日で。 被害を「選ぶ」管理か、全員を「残す」運用か。 追放観測士の、七日間の港湾カウントダウン・サスペンス。 この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。 ・世界観・設定の管理補助 ・プロット段階の壁打ち ・作者による執筆後の校正

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る

ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。 異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。 一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。 娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。 そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。 異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。 娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。 そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。 3人と1匹の冒険が、今始まる。 ※小説家になろうでも投稿しています ※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!  よろしくお願いします!

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

処理中です...