第二王女と隣国の奴隷との秘密の恋

Allen

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11. 散歩

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   あれから一週間の城外での朝…


 「そんで俺のとこに?」
 「そうよ、だってお父様なんにも食べないんだもん」
 「はぁ…それで俺を護衛にってね…おじょー様こそ頭でも打ったんじゃねぇーの」

 隣で歩くファクトは面倒くさそうに頭をかいた。私は笑いながらバシッと背を叩く。そして少し怒ってるファクトの面白い顔。ファクトといれば落ち込んだ気分が流され彼の雰囲気につられていく。

 ファクトにゴチャゴチャ言われるのは分かってた。それもそのはず、緊急でもないのにファクトを無理に呼んだから。呼んだと言うよりも、あのキンホルダーに隠された魔法を解き明かした。最終的にはしぶしぶ攻撃魔法を放つとキンホルダーが魔法壁代わりになり、移動魔法でファクトが飛んできたって訳。もちろん、城外で。まさか高度な移動魔法なんて彼が使えるなんて思ってもみなかった。

 ただの散歩に付き合ってもらうためだけど…。

 「で、そのおじょー様のお父様ってのに、木の実を食わせろと?メイドに言えばすぐ取ってきてくれるだろ」
 「違うの、一様私達にも色々ルールってものがあるのよ。城内では一般的な木の実しか食べれないのよ」
 「売ってるものもごくごく一般的な木の実ですがぁ?」
 「だから、取りに行くのよ!」
 「はぁぁぁ??」

 後ろで馬鹿みたいな声と共にファクトの足が止まる。まぁ、そうよね。私は気にせず森に向かって歩く。慌てて足を揃えに来るファクトはじっと顔を覗き込む。

 「冗談だろ、おじょー様」
 「なんで?木の実取りに行くだけだよ?」
 「第二王女様が森に木の実取りに城を抜け出す奴があるか。せめて市場で買え。市場の裏に行きゃ何処でも珍しいもんは売ってるだろうよ」

 彼は私の目の前に立ちはだかり街に向かって指を指して面倒くさそうに言う。私はそっと隣を通りすぎた。

 「お、おい!聞いてんのかよ!」
 「だってぇ~、やっぱり森で取った新鮮な木の実の方が美味しそうだなぁーって。野いちごとかどうかな?お父様も好きそうだし、ヨーグルトに混ぜたりしても美味しそうだし~」
 「それ、別にイチゴとかでもいいんじゃねーの。それくらい用意してくれるだろ、それに美味いし」
 「そうだけど…」

 確かに言われてみればそう…だけど、お父様にもたまには違ったものも食べさせてあげたい。本当は赤い木の実が好きで一番はラズベリーらしい。だから野いちごを探そう…思ったけど、城ではイチゴしか入手してくれない。運良くラズベリーがあれば良いんだけど。

 「で、野いちごにこだわる理由は?」
 「ラズベリーに似た赤い実が欲しいの。昔から赤い木の実は好んで食べるけど、他の色はあまり食べないの」
 「飛んだ偏食だな。他の食べ物は?」
 「あんまり好きじゃないみたい」
 「ふーん。だからそんなにラズベリーにこだわるんだな。そこまで父が大切なんだな。俺にはさっぱり分からん」

 ファクトはお手上げのポーズをとる。ファクトに親をバカにされた態度に少し怒りかけたものの、ファクトの両親は?とは聞けなかった。

 「…私が自然の物を取ってきたら、私以外誰も手を付けてないって証明出来るでしょ?昔、色々あったのよ。だから、身体が弱っている期間とか、お父様、特に食べてくれないの。お腹も空いているはずなのに」
 「…。それじゃ、腹いっぱいになるものも取っていったらいいんじゃない?」
 「確かに!」

 私は横で歩くファクトに目を合わせて喜んだ。ファクトはまた呆れ顔で言った。

 「あとな、俺のこと信用してもらってるのは嬉しいが、城内の事は簡単に話すなよ?辺りに誰もいないからいいけど、おじょー様の正体知られてたら終わりだ。今調子が悪いって事は知られたら攻められるぞ。どうせ今危険な時期なんだろ?それに~、わざわざ自分でキンホルダー壊してまで俺を呼ぶな。結構大変だったんだぞ」
 「あぁ~、それはごめんなさい」
 「まぁまた作れないことも無いからいいけど…。じゃとにかく、さっさと森でラズベリーやらを探そう。小川で魚でもとれれば、帰って厨房とかで焼けは何とかなるだろ」
 「さすが、ファクト!ありがとう」
 「はぁ…お前の騎士様怒ってるだろうよ」
 「あはは…」

 ファクトはそう言いながらも一番に森の中に踏み込み、私たちは一緒に野いちごを探した。川や池を見つけると、彼はそこらにある枝や葉を器用に編んだり折ったりして魚を捕まえていた。

 私は真面目に探しながらもコソッとイモムシを彼の背中に付けて脅かしてみたり、水をかけられたりして少し遊びながら木の実をとる。お父様のことで心配にかられていた私だけど、ファクトといれば心が落ち着く。素直に楽しい。

 そんな楽しくお父様のご飯を探していた途中、ある事がおこった。
 
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