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一章 過去の過ち
十二話
グレイスside
隣国に結婚挨拶に行った時少しの間だけフィリアから目を離した。その少しの時間であいつは、ブラン・ニーウェルトはフィリアを襲った。
彼女に覆い被さっているやつを見た瞬間頭が真っ白になった。彼女の父親であるブレイス国王が止めなければやつを殺していたと思う。
すぐにやつを牢獄に入れ、やつのいる国にフィリアを居させるのも不安なので式を早め、すぐに彼女と共に自国へと帰った。
数年は平和だったがフィリアににた女性が襲われると言った事件が起き始めた。ブラン対策であらゆる危険がないようにできるだけ彼女の近くにいたし彼女の近くにいられない時は信頼できるものをそばに置かせた。
警備を強くしたおかげで事件は無くなったが再びやつの尻尾を掴むことはできなかった。
リンが生まれまた平和な時間が過ぎて言ったがリンが国王陛下の甥であるフレイ様の婚約者に暴力を振るったと知らせを受けた。確かにリンが特殊体質であることから甘やかしていたことは認めるがまさか人に暴力を振るうなど思いもよらなかった。
これからは厳しくしようと思って心を鬼にしようとしていたが会うと甘やかしてしまうので執事に全て任せた。できる限り厳しくするようにと反省したら連れてくるようにと言って、そんなことがあって少しした時身ごもっていたフィリアが倒れた。
もともと2人目は母体が持たないと言われていたが本当に死んでしまうとは思わなかった。シリアが生まれて三日後、彼女は息を引き取った。それからは何もする気が起きずただただフィリアが最後に命懸けで産んでくれたシリアと共にいた。リンにも久しぶりにあったが冷たい言葉しかかけてやることができなかった。
リンがあんな事件を犯さなければフィリアは心身ともに健康だったかもしれないと悪い方向へと考えてしまい「子供など産まなければよかった」などとフィリアが頑張って産んでくれたシリアでさえ憎く思ってしまうほどだった、、、。後から後悔して余計に何もする気が起きず、そんな時に昔馴染みのルアンと会った。
フィリアとルアンもとても仲が良く葬式にもきてくれた。俺が廃人になっていないか心配だったのか平民であるルアンをアルフォード家のものが通すわけもないのにルアンは毎日やってきては門番に俺に合わせてくれと訴えてきた。
それが何十回になった時にいつものごとくシリアと共に庭で座ってぼーっとしているとなぜかルアンが庭にいた。
「、、、、どうやって入った」
「あーっと、塀を登って?仕方ないじゃんグレイスがあってくれないんだから、あ、もしかしてその子がシリアちゃん?彼女に似てるね?」
俺が何も言わないことをいいことに隣に座ってきてどうでいい話をしていた。話を聞いていないことなどわかっているはずなのにルアンはずっと日が暮れるまで話続けた。
「あ、もうこんな時間かそろそろ帰らないとね。また来るからね」
「、、、して」
「え?」
「お前はどうしてそんな平然としていられるんだ?お前だって彼女をフィリアを愛していただろう?」
そうだ学生時代からルアンはフィリアを特別視していた。ルアンがフィリアを見る目は恋愛感情がありありと伝わってきた。
「んーそうだね、でも少し違うかな?」
「何が違うんだ。どうせ彼女を奪った挙句無惨に死なせた俺を笑いにきたんだろう?」
「違うよ、そんなことするわけないじゃないか。確かに俺は彼女が好きだった。でも彼女だけが好きなわけじゃないんだ。君だって好きだった。愛しているんだよ?」
「、、、は?」
今日彼とあって今やっと彼の姿をちゃんと見た気がする。彼は昔とあまり変わっておらず変わっているとしたら少し背が高くなっていて、髪が伸びたくらいだろうか、中世的な顔立ちもあって昔は良く女性と間違われることもあった。
「フィリアは気づいていたみたいだ。俺が2人を恋愛的な意味で愛していたってこと、それに彼女には前々から死ぬことがわかっていたんだね。こんな手紙もらっちゃ悲しむ暇なんかもらえないよ」
そう言ってルアンは一つの手紙を差し出しえきた。それはフィリアがルアンに宛てた手紙だった。
中には紙が一つ、俺を支えてほしい、子供たちをお願いなどとそんなことが書いてあった。
「彼女にこんな手紙をもらった以上俺は何度だってここに来るからね!君が生きる目的をなくしたというなら見つけるまで君を支えるから、そんなひどい顔を早く治してくれ、そんな顔をフィリアに見せられないでしょ?」
彼の言葉に今まで流れなかった涙が次々と流れた。俺が涙を流しているのつられシリアも泣いてしまった。
「ふふ、お父さんが泣いているのを見て悲しくなっちゃったのかな?」
そんな俺を笑うわけもなくただただ見守ってくれた。
それからルアンとは度々会うようになり、いろいろ話をするようにもなった。結婚をして子供もいるが妻に先立たれ今は2人で暮らしているらしい。子供はすでに父離れをしていて少し悲しいとも言っていた。付き合いが1年ほど経った頃俺はルアンに告白をした。初めは渋っていたが俺がしつこくいうと仕方ないなというように折れてくれた。
ルアンの子供のフレッドととの顔合わせもすぐに済んで、すぐに籍を入れた。リンにもあって欲しかったがまだ暴れていて合わせられないなどと言われてしまう。報告は受けているがいまだに反省は一切してない、父親にも会いたくないとりんが言っていると言われて会うことはできなかった。
リンのことはルアンもフレッドだって心配していた。
いつか必ず会えるだろうと、数年前、ひどいことを思ってしまって会いづらく自分で会いには行けなかった。
だから定期会議で久しぶりに見た息子に気まずくもあったが少し嬉しくもあった。
顔立ちは私の方に似ているが髪色などはフィリアに似ていて無性に抱きしめたくなった。報告とは違いとてもおとなしそうに見える。
そんなリンの近くにやつがいると思うと怒りしか湧かない。リンやシリアたちに危害を加えるものは誰であろうと許すわけにはいかない。
奴などすぐに始末してリンと話をしよう。
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