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2章 懺悔と喜悦
9話
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朝日特有の暖かい日を浴びてまどろんでいた感覚が一気に覚醒する。目を開けていつもと違う天井に少し体を固くするがすぐにレフィリアの邸だったと昨日の記憶が蘇る。この国に来て二日経つというのにまだまだ慣れない。
ベットから起き、ゆっくりと着替えていればドアをノックする音がした。
「フラン様。アリアです。入ってもよろしいでしょうか?」
「うん」
「おはようございます。フラン様」
「ん、おはよ」
「はい!今日のご予定ですが、朝食を皆さんとご一緒になられた後は町の方へ好きに出てもいいとお兄様から伝言をいただいておりますがいかがなさいますか?」
「、、、えっと、まちに、行きたい」
「わかりました!準備しておきます」
外に出ることがないフランが自分から外へ出るといったことが嬉しいのか、とても嬉しそうにフランの支度を手伝っている。
「フラン、おはよう」
「おはよう」
「おはようございます、フラン王子。よく寝れましたか?」
「うん」
「それはよかったですわ。ささ、こちらへ」
案内されるまま席に着くとすでに食事が並べられていた。国が違うからか全く見たことない食事が多い。
「我が国の主な生産品は海鮮類が多いのよ。他国の人からすると合わないこともあるから、遠慮なく言ってちょうだいね?」
「、、、ん」
ニコニコとまるで弟を見る視線で微笑ましく見守られるとなんともむずが良くなってしまう。レイドルトが結婚するのだから必然的にフランの姉になるのだが。
それにその横でそれ以上に顔を今まで見たこともないほどデレっデレにしている人がいるから多少冷静でいられるのだ。
とりあえずサラダから食べようと見慣れないものが入っているのを見つけた。
「?、、、?」
「フランそれはシュリンプって言うんだ。美味しいよ」
「しゅりんぷ、、、」
聞いたことがないし前回でも食べた記憶がない。それに生きた虫を食わされた時に比べられれば食べられないものはないだろう。
「ん、、、」
しゃくっとサラダと一緒にシュリンプを食べるとサラダのみずみずしさの中からプリッとしたシュリンプの芳醇な旨味が口に広がってくる。
「おいしい、、、」
「ふふ、気に入っていただけてよかったわ」
「フランもこの国の食事が気に入ったか、よかったよかった」
黙々と食べていくフランを微笑ましく見て甘い雰囲気を垂れ流している二人をさらに周りが微笑ましく見守ると言うなんとも温かい雰囲気が流れていた。食事もデザートに差し掛かったところでアレっと疑問に思うことがあった。
「あ、、、」
「ん?どうかしたか?」
「ぁっと、、、他に食べる人がいないんだなって、、、」
「あぁ、私のお父様とお母様は王城で働いていて、下に一人弟がいるのだけど今は学園の寮に入っているからほとんど私一人なの」
「そう、なんだ、、、」
「えぇ、でも寂しくないわよ?一人の時は使用人のみんなと一緒に食べることにしているもの」
「?一緒に食べる?」
貴族と良くて下級貴族悪くて平民の使用人と一緒に食事などしてもいいのだろうか。
「ふふ、一般的に考えたらおかしいことかもしれないわね。私は公爵家の令嬢だもの、でもねフラン王子、身分が違えど同じ人間なの、意思があり感情がある。その部分は私たちは何も変わらない。それにね、みんなと一緒に食べる料理はとても美味しく感じるの。その時だけは令嬢ではなく一人の女の子になれたような気分にもなれる。まだ、難しいことかもしれない。けれど、いずれ解る時は来るはずよ」
「、、、」
「大丈夫だ。フラン、少しずつでいい。少しずつ教わったことを自分の中で消化できればいいんだ」
「、、、ん」
正直フランにはよくわからないことだった。でも分かる部分もあった。誰かと一緒に食べる料理は美味しいと言うこと。一度だけアリアと一緒に食べたクレープはとっても美味しく感じた。それにアリアは元貴族といえ、今は平民、身分は全く違う。それでもフランにとってアリアは今ではかけがえのない存在になりつつあるのだ。レフィリアの言葉を胸にしっかりと刻み、早く分かる時が来ればいいと願った。
ベットから起き、ゆっくりと着替えていればドアをノックする音がした。
「フラン様。アリアです。入ってもよろしいでしょうか?」
「うん」
「おはようございます。フラン様」
「ん、おはよ」
「はい!今日のご予定ですが、朝食を皆さんとご一緒になられた後は町の方へ好きに出てもいいとお兄様から伝言をいただいておりますがいかがなさいますか?」
「、、、えっと、まちに、行きたい」
「わかりました!準備しておきます」
外に出ることがないフランが自分から外へ出るといったことが嬉しいのか、とても嬉しそうにフランの支度を手伝っている。
「フラン、おはよう」
「おはよう」
「おはようございます、フラン王子。よく寝れましたか?」
「うん」
「それはよかったですわ。ささ、こちらへ」
案内されるまま席に着くとすでに食事が並べられていた。国が違うからか全く見たことない食事が多い。
「我が国の主な生産品は海鮮類が多いのよ。他国の人からすると合わないこともあるから、遠慮なく言ってちょうだいね?」
「、、、ん」
ニコニコとまるで弟を見る視線で微笑ましく見守られるとなんともむずが良くなってしまう。レイドルトが結婚するのだから必然的にフランの姉になるのだが。
それにその横でそれ以上に顔を今まで見たこともないほどデレっデレにしている人がいるから多少冷静でいられるのだ。
とりあえずサラダから食べようと見慣れないものが入っているのを見つけた。
「?、、、?」
「フランそれはシュリンプって言うんだ。美味しいよ」
「しゅりんぷ、、、」
聞いたことがないし前回でも食べた記憶がない。それに生きた虫を食わされた時に比べられれば食べられないものはないだろう。
「ん、、、」
しゃくっとサラダと一緒にシュリンプを食べるとサラダのみずみずしさの中からプリッとしたシュリンプの芳醇な旨味が口に広がってくる。
「おいしい、、、」
「ふふ、気に入っていただけてよかったわ」
「フランもこの国の食事が気に入ったか、よかったよかった」
黙々と食べていくフランを微笑ましく見て甘い雰囲気を垂れ流している二人をさらに周りが微笑ましく見守ると言うなんとも温かい雰囲気が流れていた。食事もデザートに差し掛かったところでアレっと疑問に思うことがあった。
「あ、、、」
「ん?どうかしたか?」
「ぁっと、、、他に食べる人がいないんだなって、、、」
「あぁ、私のお父様とお母様は王城で働いていて、下に一人弟がいるのだけど今は学園の寮に入っているからほとんど私一人なの」
「そう、なんだ、、、」
「えぇ、でも寂しくないわよ?一人の時は使用人のみんなと一緒に食べることにしているもの」
「?一緒に食べる?」
貴族と良くて下級貴族悪くて平民の使用人と一緒に食事などしてもいいのだろうか。
「ふふ、一般的に考えたらおかしいことかもしれないわね。私は公爵家の令嬢だもの、でもねフラン王子、身分が違えど同じ人間なの、意思があり感情がある。その部分は私たちは何も変わらない。それにね、みんなと一緒に食べる料理はとても美味しく感じるの。その時だけは令嬢ではなく一人の女の子になれたような気分にもなれる。まだ、難しいことかもしれない。けれど、いずれ解る時は来るはずよ」
「、、、」
「大丈夫だ。フラン、少しずつでいい。少しずつ教わったことを自分の中で消化できればいいんだ」
「、、、ん」
正直フランにはよくわからないことだった。でも分かる部分もあった。誰かと一緒に食べる料理は美味しいと言うこと。一度だけアリアと一緒に食べたクレープはとっても美味しく感じた。それにアリアは元貴族といえ、今は平民、身分は全く違う。それでもフランにとってアリアは今ではかけがえのない存在になりつつあるのだ。レフィリアの言葉を胸にしっかりと刻み、早く分かる時が来ればいいと願った。
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