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4章 惆悵と本懐
20 ールーカスー
「ハハ、人間のくせにやるじゃねぇか!」
「うるせぇよ!クソ犬!」
悪態をついてはいるが2人はとても楽しそうに戦っていた。強敵との戦いが最近あまりなかったことと、ずっと戦いたくてうずうずしていたところにきた敵に知らずのうちルディアンの口角は上がっていた。
素早い動きのせいで周りはただ見守ることしかできないほどだった。
「(アル兄よりは遅いし格段に力も弱い、、、けどこの体を覆う魔力は少し厄介だな、、、速さは同程度、力もこいつの方が上、、、まさってるのは魔力量ぐらいか、、、)」
「考え事かぁ?」
「ッグゥ!?」
横の腹を爪が掠り血が飛び散る。
「ルディアン様!一度お下がりください!」
距離を取るのと同時に他の騎士らと入れかわり、駆け寄ってきた魔法師により治療を受ける。
「クソッ!どうにかあの魔力を突破できれば」
「、、、ルディアン様、あいつは狼人で間違い無いんですよね」
治療しつつ確認を取る魔法師を怪訝に思いつつもそうだと頷く。
「狼人族のお腹は薄いことが多いんです。故に些細な刺激で切れてしまう、だから彼は体に魔力を多い強化しているんだと思います」
「なるほど、、、だがその魔力を突破できないと意味の無いことだ」
「えぇ、これは推測でしか無いのですが、彼は血鬼族と獣人族のハーフだと思います」
「!、、、根拠は?」
血鬼族、、、人や地域によってはヴァンパイアとも呼ばれる魔族だ。
彼らは生きる糧が血液であるため生きもから離れた場所で生きることが多く他種族と混じり合うことは滅多にない。
血を含む生き物であればなんでもいいというが、好みがあるようで人族を好んで襲うことが多い。
「報告書に、『血を好む』と書いてありました。あと、目の色です。まるで血を吸ったような赤い瞳はヴァンパイアの特徴です。それぐらいしか根拠はありませんが、、、」
「いや、それだけあれば十分だろ、、、それに、なんでこんなに窓や扉を遮った部屋だ、とも思ったが、太陽光を入れないためだろ、、、それに違った時はそん時だ。それに血鬼族ならアリアにもらったこれが役に立ちそうだな」
そっと懐から出した小瓶に入っている液体は黒龍を討伐する際に使用するはずだった聖水(仮)だ。
「聞くかはしらねぇけど無いよりはマシだ」
そう言って中身の半分を剣にかけ、残りは手に持った。
「、、、魔法師はあの天井を壊すように言ってくれ、お前の推測が正しければ、結界があるかもしれないがとりあえず天井をぶっ壊して太陽光を入れるんだ。それで弱ればこちらの優位性が格段に上がる。邪魔しないようにできるだけこっちで引きつける。、、、できるよな?」
「はい!もちろんです。お任せください!」
治癒が終わりそろそろ他の奴らでは止められないところで魔に入った。
「下がれ!あとは俺がやる!!怪我人は治してもらうんだ!」
「「「は、はい!」」」
「ルディアン様、今、バフをかけます!」
魔法師のバフによって身体能力と防御力が上がったルディアンはそのままルーカスに向かっていった。素早い攻撃の応酬は目で追うのがやっとなほどだ。
幼いながら戦場を駆け巡っているルディアンに敵うものは今のところ団長や第一王子であるアルディナだけだった。
普段の鍛錬の時もルディアンが本気を出すのは団長だけで他の人にはハンデや手加減をして行なっていた。
それが、同程度の強さを持つものに会えた喜びか、戦いを好む性質のせいかルディアンは楽しくて仕方なかった。
戦争ということがなければ正々堂々と最後まで 戦いたいと思ってしまうほどに、、、。
「ぐっ!?、、、はは!こんなにたぎるのはひさしぃなぁ!!いい!いいぞ!」
「っそれはこっちのセリフだっつうの!!クソ犬が!さっさとくたばれ!」
「そんなこと言うなよ!もっとやり合おうぜ!お前の血をもっと見せてくれよ!!」
「誰が見せるかクソやろう!」
ちらっと魔法師の方を見るともうすでに魔法を放つ瞬間のようだった。そのタイミングに合わせルーカスとの間に距離をとった。
その時天井へ魔法師たちによる攻撃が放たれ。大きな音と共にあたりは爆撃と爆煙で視界はいい気に不明瞭となった。
咳き込むものもいれば、どうにか爆煙をどうにかしようとしているものもいた。光が入ってきているのかもわからないほどにあたりは何も見えなかった。
何かが落ちてくる大きな音は聞こえてきたとともにルディアンの瞳に少しの明るさが入ってきた。
「よし、、、(あとはこの太陽光があいつに効くかどうかだが)」
「、、、、、、、、はは、知能の低い人間と思って侮っちゃったなぁ」
煙の晴れた場所には、なんとか日陰に移動しているようなルーカスがいた。体のところどころは爛れていた。
「やはり、吸血鬼とのハーフだったか」
「そうそう、大正解!魔界だと太陽とかないから人間界にきてはいめて太陽に当たって驚いたよねぇ。夜しか活動できないし不便たらないよ」
はぁっとため息をつくルーカスは戦闘意欲を無くしたのか、それとも動けないのか、もう戦う気はないようだった。
「お前には色々聞きたいことがある。無駄な抵抗はするなよ」
「はは、できないって、こんな見た目だけど体質は9割ぐらい吸血鬼なんだから、魔界で生まれて100年ぐらいだけど太陽なんて当たったことなんてなかったから耐性もないし、、、あーあ、こんなことならあいつについてくるんじゃなかったぁ」
手足に枷をつけ動けないようにして立たせる。
太陽を浴びせて動けなくさせようかとも思ったが、まぁ何かしようとしたらそうすればいいかととりあえずギッチギチに縛っておいた。
「逃げようなんて考えるなよ。したらその尻尾引っこ抜くからな」
「しないってぇ、太陽浴びるとやる気とか全部削がれるんだもん。どっと疲れるし皮膚はヒリヒリするし嫌になっちゃうよ」
だらっとしながら日陰でぐだぐだとし出す男に、どう対応すればいいのかわからないようだった。
「俺は先に行く、お前たちはこいつを見ててくれ、もう少しすれば援軍も来るだろうからそいつを渡してくれ」
「!危険です!せめて何名かは」
「いい、魔力も残ってないだろうし、怪我もしてんだろ。俺はまだ動ける。いいな」
「、、、わかりました」
頷くのを確認したのちルディアンは先を急いだ。
「うるせぇよ!クソ犬!」
悪態をついてはいるが2人はとても楽しそうに戦っていた。強敵との戦いが最近あまりなかったことと、ずっと戦いたくてうずうずしていたところにきた敵に知らずのうちルディアンの口角は上がっていた。
素早い動きのせいで周りはただ見守ることしかできないほどだった。
「(アル兄よりは遅いし格段に力も弱い、、、けどこの体を覆う魔力は少し厄介だな、、、速さは同程度、力もこいつの方が上、、、まさってるのは魔力量ぐらいか、、、)」
「考え事かぁ?」
「ッグゥ!?」
横の腹を爪が掠り血が飛び散る。
「ルディアン様!一度お下がりください!」
距離を取るのと同時に他の騎士らと入れかわり、駆け寄ってきた魔法師により治療を受ける。
「クソッ!どうにかあの魔力を突破できれば」
「、、、ルディアン様、あいつは狼人で間違い無いんですよね」
治療しつつ確認を取る魔法師を怪訝に思いつつもそうだと頷く。
「狼人族のお腹は薄いことが多いんです。故に些細な刺激で切れてしまう、だから彼は体に魔力を多い強化しているんだと思います」
「なるほど、、、だがその魔力を突破できないと意味の無いことだ」
「えぇ、これは推測でしか無いのですが、彼は血鬼族と獣人族のハーフだと思います」
「!、、、根拠は?」
血鬼族、、、人や地域によってはヴァンパイアとも呼ばれる魔族だ。
彼らは生きる糧が血液であるため生きもから離れた場所で生きることが多く他種族と混じり合うことは滅多にない。
血を含む生き物であればなんでもいいというが、好みがあるようで人族を好んで襲うことが多い。
「報告書に、『血を好む』と書いてありました。あと、目の色です。まるで血を吸ったような赤い瞳はヴァンパイアの特徴です。それぐらいしか根拠はありませんが、、、」
「いや、それだけあれば十分だろ、、、それに、なんでこんなに窓や扉を遮った部屋だ、とも思ったが、太陽光を入れないためだろ、、、それに違った時はそん時だ。それに血鬼族ならアリアにもらったこれが役に立ちそうだな」
そっと懐から出した小瓶に入っている液体は黒龍を討伐する際に使用するはずだった聖水(仮)だ。
「聞くかはしらねぇけど無いよりはマシだ」
そう言って中身の半分を剣にかけ、残りは手に持った。
「、、、魔法師はあの天井を壊すように言ってくれ、お前の推測が正しければ、結界があるかもしれないがとりあえず天井をぶっ壊して太陽光を入れるんだ。それで弱ればこちらの優位性が格段に上がる。邪魔しないようにできるだけこっちで引きつける。、、、できるよな?」
「はい!もちろんです。お任せください!」
治癒が終わりそろそろ他の奴らでは止められないところで魔に入った。
「下がれ!あとは俺がやる!!怪我人は治してもらうんだ!」
「「「は、はい!」」」
「ルディアン様、今、バフをかけます!」
魔法師のバフによって身体能力と防御力が上がったルディアンはそのままルーカスに向かっていった。素早い攻撃の応酬は目で追うのがやっとなほどだ。
幼いながら戦場を駆け巡っているルディアンに敵うものは今のところ団長や第一王子であるアルディナだけだった。
普段の鍛錬の時もルディアンが本気を出すのは団長だけで他の人にはハンデや手加減をして行なっていた。
それが、同程度の強さを持つものに会えた喜びか、戦いを好む性質のせいかルディアンは楽しくて仕方なかった。
戦争ということがなければ正々堂々と最後まで 戦いたいと思ってしまうほどに、、、。
「ぐっ!?、、、はは!こんなにたぎるのはひさしぃなぁ!!いい!いいぞ!」
「っそれはこっちのセリフだっつうの!!クソ犬が!さっさとくたばれ!」
「そんなこと言うなよ!もっとやり合おうぜ!お前の血をもっと見せてくれよ!!」
「誰が見せるかクソやろう!」
ちらっと魔法師の方を見るともうすでに魔法を放つ瞬間のようだった。そのタイミングに合わせルーカスとの間に距離をとった。
その時天井へ魔法師たちによる攻撃が放たれ。大きな音と共にあたりは爆撃と爆煙で視界はいい気に不明瞭となった。
咳き込むものもいれば、どうにか爆煙をどうにかしようとしているものもいた。光が入ってきているのかもわからないほどにあたりは何も見えなかった。
何かが落ちてくる大きな音は聞こえてきたとともにルディアンの瞳に少しの明るさが入ってきた。
「よし、、、(あとはこの太陽光があいつに効くかどうかだが)」
「、、、、、、、、はは、知能の低い人間と思って侮っちゃったなぁ」
煙の晴れた場所には、なんとか日陰に移動しているようなルーカスがいた。体のところどころは爛れていた。
「やはり、吸血鬼とのハーフだったか」
「そうそう、大正解!魔界だと太陽とかないから人間界にきてはいめて太陽に当たって驚いたよねぇ。夜しか活動できないし不便たらないよ」
はぁっとため息をつくルーカスは戦闘意欲を無くしたのか、それとも動けないのか、もう戦う気はないようだった。
「お前には色々聞きたいことがある。無駄な抵抗はするなよ」
「はは、できないって、こんな見た目だけど体質は9割ぐらい吸血鬼なんだから、魔界で生まれて100年ぐらいだけど太陽なんて当たったことなんてなかったから耐性もないし、、、あーあ、こんなことならあいつについてくるんじゃなかったぁ」
手足に枷をつけ動けないようにして立たせる。
太陽を浴びせて動けなくさせようかとも思ったが、まぁ何かしようとしたらそうすればいいかととりあえずギッチギチに縛っておいた。
「逃げようなんて考えるなよ。したらその尻尾引っこ抜くからな」
「しないってぇ、太陽浴びるとやる気とか全部削がれるんだもん。どっと疲れるし皮膚はヒリヒリするし嫌になっちゃうよ」
だらっとしながら日陰でぐだぐだとし出す男に、どう対応すればいいのかわからないようだった。
「俺は先に行く、お前たちはこいつを見ててくれ、もう少しすれば援軍も来るだろうからそいつを渡してくれ」
「!危険です!せめて何名かは」
「いい、魔力も残ってないだろうし、怪我もしてんだろ。俺はまだ動ける。いいな」
「、、、わかりました」
頷くのを確認したのちルディアンは先を急いだ。
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