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第二章 信仰と差別
第二十話 シュミット終焉
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「皆、驚いているだろう。私も驚いている」
ベンジャミンは抱き上げている僕を見る。
「加護なしの子をベンジャミン様が抱き上げておられる」
「ああ、確かにピアスをしているよな」
わ~目がいい人達だ事。確かに日の光でピアスが光っているかもしれないけどよく見えるなと僕は感心した。
「そう、この子は加護なしの子。今まで私達が忌み嫌っていたものだ。だが教えは間違っていた」
ベンジャミンは頭を垂れた。そして更に言葉を続ける。
「今更と私を怨むものもいるだろう。自分の子供が加護なしだった事で子供を取られたものもいるだろう。許してくれとは言わない。だが償わさせてくれ。その証拠として私はこの街を平和にしていくと誓う」
ベンジャミンは拳を掲げて天を仰いだ。だが民衆は納得しないようで罵声があがる。
「今更何言ってやがる!」
「私は二人の子供を取られたのよ!!」
「加護なしをゴミ扱いしてきたくせに!今更なんだって言うんだ!」
方々からそんな声があがる。本来それを規制するはずの兵士達からすらあがるのだから相当不満がたまっていたのだろう。だがベンジャミンの心は折れなかった。
「私はこの街の教えにかまけていた。従っていればいいと自分の意思を曲げてしまっていたのだ。だが違った。私達は間違った道を歩んでいたんだ。その証拠がこの子なのだ」
「アイ?」
ベンジャミンは僕を掲げた。ベンジャミンは僕へウィンクをする。
ちょっと僕にそんな趣味はないよと思ったんだけど、デシウス達を見ると何か合図をしているのが見えた。あ~なるほどねと思い、おもいっきり[ファイアーボール]を放つ。シュミットの上空をセスナほどの大きさのフェニックスが5匹程舞った。思っていた通り凄い迫力。
「「「「おおお~~~」」」」
「......」
シュミットの住人やデシウス達が凄い物を見たという声をあげる。やらせた本人のベンジャミンは声を失ってしまった。あ~この人気絶してる・・・。
「アイアイ!」
ベンジャミンの頬を叩くとハッ!としてベンジャミンが目覚めて口を開いた。
「み、見てもらったように加護なしでもこのような英雄が生まれるのだ。皆は知らないのだが今回シュミットは存続の危機に見舞われた。それは私の不徳の致す所だったのだがそれはこの子とその仲間によって未然に防がれたのだ」
ベンジャミンはデシウス達を呼びよせて横に並ぶ。
「おお~巫女様じゃ」
「何と凛々しい」
「それにフェリア様までいらっしゃるぞ」
横に並び始めるとシュミットの王族達を見られたことで歓喜する人達が声を張り上げた。だがそこにはフローラちゃんがいなかった。フローラちゃんはテラスの入口に隠れ顔を出している。
「何をしているの。こっちへ来て」
「でも。私魔人になっちゃったし」
「そんな些細な事は今更だよ。こっちに来なさい。私の愛しいフローラ」
ベンジャミンの言葉にフローラは顔を輝かせてベンジャミンに抱きついた。いつの間にか成長していたフローラに感慨深い表情のベンジャミンはまた涙目になった。
「ぐっ、見ての通り私の娘フローラも魔人となってしまった。私は自分の家族も守れない、そんな者が街を守れるのかと自問した。それは否であろう。だが私は家族を守る、そしてみなを守る。今までの教えは大きく破綻するが皆も加護なしを恨んだり種族の違いを蔑んだりしないでくれ。今まで本当にすまなかった」
住人たちの一部は賛成している。涙を流し共感したのだろう。だがやはり今までやってきた事もありそこら中から罵声や物が飛んできた。
「うるせえ!誰が好き好んで自分の娘、息子を捨てるやつがいるってんだ!!お前達がやらせたんだろ!」
「そうよ!私の娘を返して」
「自分の家族を守る為に今までの事を水に流せなんて自分勝手すぎる」
暴動が起こる勢いの住人達の言葉はベンジャミンにぐさりと刺さった。確かに今までの事をすべてなかった事にすることは難しいよね。でも、
「じぶんのあやまちをはんせいしてなにがわるいの!!」
拡声魔法を使って僕は喋った。それは身勝手な言い分だが音声の大きさに住人達はびっくりしてだまりこんだ。
「ぼくのおかあさまはぼくをうんでねこんじゃったよ。でもぼくをみすててはいなかった・・・とおもう」
メリアお母様に直接聞いた事ではないけど僕はそう思いたい。
「まちのおしえだからってこどもをわたしたのはあなたたちじゃないか!!ぼくのおとうさまやおかあさまはすてなかったよ。どうだ!すごいだろ!・・・」
僕は涙ぐんで話す。僕はお父様とお母様の自慢をして胸を張った。住人の中には何かを思い出したのか涙ぐむ人達が溢れた。自分の罪を思い出してしまったのか兵士達も涙をぬぐう。
ツヴァイお父様とお母様ならきっとこの街で生まれても僕を守ってくれたと思うんだ・・・。お父様とお母様なら街の教えに従わないで街を出ていくとかしたと思う・・・。
「いま、ベンジャミンさんもおおきなへんかくをしようとしているんだよ。つぎのふこうなこどもたちをつくらないためにもベンジャミンさんをしんじてあげてほしい」
すすり泣く声が聞こえてくる。デシウスは号泣している。みんなも涙をぬぐっていた。シュミットは悲しみの涙であふれた。
「ジーニ君ありがとう。みんなすまなかった。これからは私も差別のない街を築いていけるようにしていく。アドスバーンやアルサレムともよい関係を保つ為に使者を送った所だ。今ここから私達信仰強国シュミットはただの国、シュミット国を名乗る。改めて私の言葉に耳を傾けてくれてありがとう。皆にこれからも良い風が吹くように」
これにてシュミットの危機は未然に防がれた。そして信仰強国シュミットは名を替えシュミット国へと変わっていく。これからが本当に大変だろうけど必ずベンジャミンは家族の為に達成するだろう。
僕はこれからの事を考えて祈った。
そして信仰を捨て差別のない国へと舵を切ったシュミットの転換期の始まりを告げるのだった。
ベンジャミンは抱き上げている僕を見る。
「加護なしの子をベンジャミン様が抱き上げておられる」
「ああ、確かにピアスをしているよな」
わ~目がいい人達だ事。確かに日の光でピアスが光っているかもしれないけどよく見えるなと僕は感心した。
「そう、この子は加護なしの子。今まで私達が忌み嫌っていたものだ。だが教えは間違っていた」
ベンジャミンは頭を垂れた。そして更に言葉を続ける。
「今更と私を怨むものもいるだろう。自分の子供が加護なしだった事で子供を取られたものもいるだろう。許してくれとは言わない。だが償わさせてくれ。その証拠として私はこの街を平和にしていくと誓う」
ベンジャミンは拳を掲げて天を仰いだ。だが民衆は納得しないようで罵声があがる。
「今更何言ってやがる!」
「私は二人の子供を取られたのよ!!」
「加護なしをゴミ扱いしてきたくせに!今更なんだって言うんだ!」
方々からそんな声があがる。本来それを規制するはずの兵士達からすらあがるのだから相当不満がたまっていたのだろう。だがベンジャミンの心は折れなかった。
「私はこの街の教えにかまけていた。従っていればいいと自分の意思を曲げてしまっていたのだ。だが違った。私達は間違った道を歩んでいたんだ。その証拠がこの子なのだ」
「アイ?」
ベンジャミンは僕を掲げた。ベンジャミンは僕へウィンクをする。
ちょっと僕にそんな趣味はないよと思ったんだけど、デシウス達を見ると何か合図をしているのが見えた。あ~なるほどねと思い、おもいっきり[ファイアーボール]を放つ。シュミットの上空をセスナほどの大きさのフェニックスが5匹程舞った。思っていた通り凄い迫力。
「「「「おおお~~~」」」」
「......」
シュミットの住人やデシウス達が凄い物を見たという声をあげる。やらせた本人のベンジャミンは声を失ってしまった。あ~この人気絶してる・・・。
「アイアイ!」
ベンジャミンの頬を叩くとハッ!としてベンジャミンが目覚めて口を開いた。
「み、見てもらったように加護なしでもこのような英雄が生まれるのだ。皆は知らないのだが今回シュミットは存続の危機に見舞われた。それは私の不徳の致す所だったのだがそれはこの子とその仲間によって未然に防がれたのだ」
ベンジャミンはデシウス達を呼びよせて横に並ぶ。
「おお~巫女様じゃ」
「何と凛々しい」
「それにフェリア様までいらっしゃるぞ」
横に並び始めるとシュミットの王族達を見られたことで歓喜する人達が声を張り上げた。だがそこにはフローラちゃんがいなかった。フローラちゃんはテラスの入口に隠れ顔を出している。
「何をしているの。こっちへ来て」
「でも。私魔人になっちゃったし」
「そんな些細な事は今更だよ。こっちに来なさい。私の愛しいフローラ」
ベンジャミンの言葉にフローラは顔を輝かせてベンジャミンに抱きついた。いつの間にか成長していたフローラに感慨深い表情のベンジャミンはまた涙目になった。
「ぐっ、見ての通り私の娘フローラも魔人となってしまった。私は自分の家族も守れない、そんな者が街を守れるのかと自問した。それは否であろう。だが私は家族を守る、そしてみなを守る。今までの教えは大きく破綻するが皆も加護なしを恨んだり種族の違いを蔑んだりしないでくれ。今まで本当にすまなかった」
住人たちの一部は賛成している。涙を流し共感したのだろう。だがやはり今までやってきた事もありそこら中から罵声や物が飛んできた。
「うるせえ!誰が好き好んで自分の娘、息子を捨てるやつがいるってんだ!!お前達がやらせたんだろ!」
「そうよ!私の娘を返して」
「自分の家族を守る為に今までの事を水に流せなんて自分勝手すぎる」
暴動が起こる勢いの住人達の言葉はベンジャミンにぐさりと刺さった。確かに今までの事をすべてなかった事にすることは難しいよね。でも、
「じぶんのあやまちをはんせいしてなにがわるいの!!」
拡声魔法を使って僕は喋った。それは身勝手な言い分だが音声の大きさに住人達はびっくりしてだまりこんだ。
「ぼくのおかあさまはぼくをうんでねこんじゃったよ。でもぼくをみすててはいなかった・・・とおもう」
メリアお母様に直接聞いた事ではないけど僕はそう思いたい。
「まちのおしえだからってこどもをわたしたのはあなたたちじゃないか!!ぼくのおとうさまやおかあさまはすてなかったよ。どうだ!すごいだろ!・・・」
僕は涙ぐんで話す。僕はお父様とお母様の自慢をして胸を張った。住人の中には何かを思い出したのか涙ぐむ人達が溢れた。自分の罪を思い出してしまったのか兵士達も涙をぬぐう。
ツヴァイお父様とお母様ならきっとこの街で生まれても僕を守ってくれたと思うんだ・・・。お父様とお母様なら街の教えに従わないで街を出ていくとかしたと思う・・・。
「いま、ベンジャミンさんもおおきなへんかくをしようとしているんだよ。つぎのふこうなこどもたちをつくらないためにもベンジャミンさんをしんじてあげてほしい」
すすり泣く声が聞こえてくる。デシウスは号泣している。みんなも涙をぬぐっていた。シュミットは悲しみの涙であふれた。
「ジーニ君ありがとう。みんなすまなかった。これからは私も差別のない街を築いていけるようにしていく。アドスバーンやアルサレムともよい関係を保つ為に使者を送った所だ。今ここから私達信仰強国シュミットはただの国、シュミット国を名乗る。改めて私の言葉に耳を傾けてくれてありがとう。皆にこれからも良い風が吹くように」
これにてシュミットの危機は未然に防がれた。そして信仰強国シュミットは名を替えシュミット国へと変わっていく。これからが本当に大変だろうけど必ずベンジャミンは家族の為に達成するだろう。
僕はこれからの事を考えて祈った。
そして信仰を捨て差別のない国へと舵を切ったシュミットの転換期の始まりを告げるのだった。
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