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第四章 ルインズガル大陸
第二十七話 アドスバーンにお泊り
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「うん、凄かった。私もジーニ様と」
「唇と唇~」
ララとフローラはそんな妄想を口にする。二人の目はジーニの唇へと向けられるがジーニは気付かずにいた。
「どうしたの二人共?」
「「うんん」」
二人は首を横に振ったけど顔が赤くなってた。どうしたんだろう。
「こちらです」
僕が二人の事を考えていると目的の部屋についたみたいでジェイラさんが扉を開け始めてた。とても大きな扉で中は玉座が見える。
もちろんそこに座っているのはアドスバーン。
「お~待っていたぞ。ジーニ」
玉座から駆け足でまだ部屋に入ってすらいない僕を抱き上げて玉座へと戻る。僕はアドスバーンの膝の上に座る事になる。
「ガイアは治ったのだな。ありがとう。そして私の右腕と左腕が仲良くなるという事か」
「ちょ!アドスバーン様。見ていたのですか?」
「はっはっは、私としてはもどかしかったのでな。そんな気がしただけさ」
「墓穴ですね...」
アドスバーンのかまかけにジェイラさんは平常心を保てずに墓穴をほった。アドスバーンはとても爽快なようでニヤニヤと笑っている。
現代だったら確実にセクハラで逮捕だぞ~。
「何でもいい良い子を作れ。このジーニのような」
それもダメ~セクハラ~。でも褒められて悪い気はしないので何も言わない。
「アドスバーン様にからかわれるなんて....失礼します」
「ははは、ジェイラのあんな顔初めて見たな。それだけでもアステリアと同盟してよかった」
アドスバーンはとてもご満悦。僕を抱き上げて掲げる。
「お~お~。でかくなって、アダマイオスを討ち滅ぼしたようじゃないか。この歳で武功を上げて何を望む?」
「あの人はずっと僕らを攻めようとしていたから倒しただけだよ。僕の友達も殺されたんだ。初めて僕は人を殺しちゃった」
僕が俯いているとアドスバーンは笑って僕を擁護してくれた。
「ははは、人を殺して恐怖するか。しかしあの男は非戦闘員をも皆殺しにする鬼畜だ。殺されて当然だろう。殺していなかったら今頃アステリアの民が被害にあっていたと思うぞ」
僕はアドスバーンの言葉に少し胸を撫でおろす。でもアダマイオスが死んだことに変わりはない。彼の関係者が僕に対して恨みを持つのも時間の問題だろう。
「何、心配するな。アドスバーンはいつでもアステリアの味方だ。.....それで話はかわるがガザード大陸にいくらしいじゃないか?」
アドスバーンは僕らの身内しか知らないような情報を口に出した。僕は首を傾げて「なんで知っているの?」と聞いたんだけどアドスバーンは笑うだけだった。
「うん、賢者の塔のある街にいってフローラちゃんの治し方を調べようと思って」
「ふむ、そうか。しかし魔人化を治す方法とはまた凄い事を考えるな。俺ならば魔人のままいたいものだが」
アドスバーンは首を傾げる。フローラちゃんも僕といられるからこのままがいいとか言っていたけどそういうわけにはいかないよ。フェイクは僕を倒す為だけにフローラちゃんを魔人化しちゃったんだ。
だから僕はフローラちゃんを元に戻す義務があるんだよね。それにフローラちゃんの自壊は始まっちゃってるしね。
「....賢者の塔は賢者しか入れない。ルインズガルにも一人その賢者がいる。ガッジュにな」
「ガッジュ?」
首を傾げる。ガッジュってどこだっけ?。
「ルインズガルの獣人の街って言われています。でも国交は断絶してるからごく一部の獣人しかしりません」
首を傾げてる僕にララさんは囁く。そういえばそんな話を聞いたような気がする。
「じゃあその賢者さんに入れてもらえれば?」
「いやそんな簡単な話ではないのだ。そのガッジュに行くには迷いの森を通らなくてはいけない。その迷いの森はガッジュの血を受け継ぐものしか入れないのだ」
「え?じゃあ賢者の塔に直接乗り込めば?」
「ジーニならば可能かもしれんがその時は塔が壊れてしまうかもしれん。折角の情報も塔の残骸に埋もれてしまう」
「その血を持っている人はわかるの?」
「それがな。グリンベイルンに渡ったのは聞いたのだが。どうやら奴隷に落ちてしまったらしい」
んん?これはまさか?。
「その血を持っている人って兎人族?」
「ん?ああそうだ。よくわかったな」
「名前はニーナですか?」
「おお、そうだそうだ。....まさか?」
「そのまさかです」
「流石はジーニだ」
僕とアドスバーンは握手を交わす。とにかく賢者の塔に行くには賢者の同行が必要で更に賢者のいる街にはニーナちゃんが必要って事みたい。
「ふははは。予定も決まった事だしな。今日はこのアドスバーンに泊まっていけ。宿屋ではなくこのバーン城にな」
そう言ってアドスバーンは奥の部屋に入っていった。
賢者の塔に入るには賢者が必要なのか~。情報を聞けて良かった。行ったら行ったで入れませんでしたなんて笑えないよね。
この日はお昼からアドスバーンを観光してお泊りすることになった。
「唇と唇~」
ララとフローラはそんな妄想を口にする。二人の目はジーニの唇へと向けられるがジーニは気付かずにいた。
「どうしたの二人共?」
「「うんん」」
二人は首を横に振ったけど顔が赤くなってた。どうしたんだろう。
「こちらです」
僕が二人の事を考えていると目的の部屋についたみたいでジェイラさんが扉を開け始めてた。とても大きな扉で中は玉座が見える。
もちろんそこに座っているのはアドスバーン。
「お~待っていたぞ。ジーニ」
玉座から駆け足でまだ部屋に入ってすらいない僕を抱き上げて玉座へと戻る。僕はアドスバーンの膝の上に座る事になる。
「ガイアは治ったのだな。ありがとう。そして私の右腕と左腕が仲良くなるという事か」
「ちょ!アドスバーン様。見ていたのですか?」
「はっはっは、私としてはもどかしかったのでな。そんな気がしただけさ」
「墓穴ですね...」
アドスバーンのかまかけにジェイラさんは平常心を保てずに墓穴をほった。アドスバーンはとても爽快なようでニヤニヤと笑っている。
現代だったら確実にセクハラで逮捕だぞ~。
「何でもいい良い子を作れ。このジーニのような」
それもダメ~セクハラ~。でも褒められて悪い気はしないので何も言わない。
「アドスバーン様にからかわれるなんて....失礼します」
「ははは、ジェイラのあんな顔初めて見たな。それだけでもアステリアと同盟してよかった」
アドスバーンはとてもご満悦。僕を抱き上げて掲げる。
「お~お~。でかくなって、アダマイオスを討ち滅ぼしたようじゃないか。この歳で武功を上げて何を望む?」
「あの人はずっと僕らを攻めようとしていたから倒しただけだよ。僕の友達も殺されたんだ。初めて僕は人を殺しちゃった」
僕が俯いているとアドスバーンは笑って僕を擁護してくれた。
「ははは、人を殺して恐怖するか。しかしあの男は非戦闘員をも皆殺しにする鬼畜だ。殺されて当然だろう。殺していなかったら今頃アステリアの民が被害にあっていたと思うぞ」
僕はアドスバーンの言葉に少し胸を撫でおろす。でもアダマイオスが死んだことに変わりはない。彼の関係者が僕に対して恨みを持つのも時間の問題だろう。
「何、心配するな。アドスバーンはいつでもアステリアの味方だ。.....それで話はかわるがガザード大陸にいくらしいじゃないか?」
アドスバーンは僕らの身内しか知らないような情報を口に出した。僕は首を傾げて「なんで知っているの?」と聞いたんだけどアドスバーンは笑うだけだった。
「うん、賢者の塔のある街にいってフローラちゃんの治し方を調べようと思って」
「ふむ、そうか。しかし魔人化を治す方法とはまた凄い事を考えるな。俺ならば魔人のままいたいものだが」
アドスバーンは首を傾げる。フローラちゃんも僕といられるからこのままがいいとか言っていたけどそういうわけにはいかないよ。フェイクは僕を倒す為だけにフローラちゃんを魔人化しちゃったんだ。
だから僕はフローラちゃんを元に戻す義務があるんだよね。それにフローラちゃんの自壊は始まっちゃってるしね。
「....賢者の塔は賢者しか入れない。ルインズガルにも一人その賢者がいる。ガッジュにな」
「ガッジュ?」
首を傾げる。ガッジュってどこだっけ?。
「ルインズガルの獣人の街って言われています。でも国交は断絶してるからごく一部の獣人しかしりません」
首を傾げてる僕にララさんは囁く。そういえばそんな話を聞いたような気がする。
「じゃあその賢者さんに入れてもらえれば?」
「いやそんな簡単な話ではないのだ。そのガッジュに行くには迷いの森を通らなくてはいけない。その迷いの森はガッジュの血を受け継ぐものしか入れないのだ」
「え?じゃあ賢者の塔に直接乗り込めば?」
「ジーニならば可能かもしれんがその時は塔が壊れてしまうかもしれん。折角の情報も塔の残骸に埋もれてしまう」
「その血を持っている人はわかるの?」
「それがな。グリンベイルンに渡ったのは聞いたのだが。どうやら奴隷に落ちてしまったらしい」
んん?これはまさか?。
「その血を持っている人って兎人族?」
「ん?ああそうだ。よくわかったな」
「名前はニーナですか?」
「おお、そうだそうだ。....まさか?」
「そのまさかです」
「流石はジーニだ」
僕とアドスバーンは握手を交わす。とにかく賢者の塔に行くには賢者の同行が必要で更に賢者のいる街にはニーナちゃんが必要って事みたい。
「ふははは。予定も決まった事だしな。今日はこのアドスバーンに泊まっていけ。宿屋ではなくこのバーン城にな」
そう言ってアドスバーンは奥の部屋に入っていった。
賢者の塔に入るには賢者が必要なのか~。情報を聞けて良かった。行ったら行ったで入れませんでしたなんて笑えないよね。
この日はお昼からアドスバーンを観光してお泊りすることになった。
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