244 / 252
第八章 倍倍
第十五話 戦いの時
しおりを挟む
僕は深くため息をついた。昨日のシリカさんの姿を思いだした。
「あんなキレイな人が僕の妻になったんだな~」
青い髪に日の光が反射して輝いていて、女神と言っても過言じゃなかった。僕はあの人の元に帰るんだ。その前まで諦めかけていた心を奮い立たせる。
絶対に帰る!僕はそんな気持ちだった。だけどエンドの様子がおかしくなってくる。日に日にマナが増幅してる。僕はソフィアみたいな魔眼はないけど感じるんだ嫌な予感を。
「ジーニ出番だ」
ツヴァイお父様に背中を押されて僕は壇上にあがる。最後の演説を僕が任されたんだ。
「皆さんおつかれさまです。僕はアステリア・ジーニ」
僕は深くお辞儀をして自己紹介をした。みんな緊張で顔が強張ってる。
「僕は知っての通り加護なしです。あの魔人達も元加護なし。だけど僕は彼らも救ってあげたいんだ。僕が加護なしだからじゃないよ。この世界の本当の事を知っているからなんだ」
僕はみんなに加護なしは神に愛されなかったから生まれたんじゃない事を話した。みんな神妙な面持ちで聞いてくれてる。
「神様はみんなを愛してくれてる。この中に冒険者はいるでしょ?魔窟に行った時に何か嫌な予感はしなかった?心当たりのある人はわかると思うんだけどその予感は二人の神様が助けてくれていたんだ。本当に二人の神様は優しい人なんだ。だけど二人にも限界があるの、加護なしが生まれた原因はそこにあっただけなんだ。だから僕らに違いはないんだ、だからみんなで助けてあげて。動きを止めてくれれば僕がみんなを眠らせるから。お願いします」
僕のお願いにみんなは顔を見合わせて悩んでる。それもそうだよね。この世界の常識を考えると加護なしを擁護することはしなくてもいいんだから。それに自分達の命がかかってるからね。
「もちろん、みんなは自分の命を一番に考えて。仲間と自分を守って、ついでに世界を守ってほしいんだ」
僕は我慢が出来なくて涙を流す。その涙は何についてなのか僕にもわからなかった。だけどみんなの心を少しだけ動かしていく。
「子供にばっか任せてられねえぞ」
「ああ、俺達は世界を守るんだ」
「加護なしだろうが今は魔人だ。俺達よりも強いんだぜ。のしてやって舎弟にしてやる」
血気盛んな若い少年兵達が声を荒らげた。そうなんだよね。魔人達は強いんだ。最低でもAランクの魔物と同じくらいに。
「この世界は破滅に向かってる。僕らが止めないと壊れてしまうんだ。それをしているのはみんなも知っているダインズ。ダインズはこの世界が嫌になって作り替えようとしてる。そんなの勝手すぎるよ。だから僕らが止めるんだ!僕らの守りたい人を守るために!みんなの力を貸してください!!」
僕の最後の言葉に並んでいた兵士達が答えて歓声があがる。その声は反対側のサンドエンドからも聞こえてきて僕も高揚してマナが高まる。
僕は一人エンドに舞い降りた。
僕は結界に近づき触れる。思った通り結界はそんなに頑丈じゃない。
みんなに合図を送って結界を壊した。
すると結界を形成していた魔人の石像が元の体を取り戻してノソっと動き出した。そして上空から中級以上の範囲魔法が降り注ぐ。
僕の結界を壊す合図と共に超遠隔魔法を放ってもらったんだ。みんなこの数日でエンドまで届く魔法の作成に勤しんでいたんだ。とても頼りになる。
魔人の大半はこれで足止めできて僕の魔人キャッチャーに捕まってすぐに眠らせた。逃げ延びた魔人達は空を飛べる三人の助っ人に任せた。アドスバーンとエクス王それにグロリアさんだ。
僕は眠らせた魔人をセバス直伝のグルグル巻きにしてダインズの潜っているであろう中央に向かう。
「グルルルル」
何もせずに向かわせてくれるはずもない。ボルケーノが僕に牙と爪を向ける。
「ジーニ様ここは私が!」
「デシウス!何でここに?」
屋敷にいるはずのみんなが僕の前に出て僕を守った。
みんなはブラウディアを守るために残っているはず。何でここにいるの?。
「ジャンヌ達が向かわせてくれたんだ。本当はジャンヌが一番来たいはずなのに」
ローズさんとデシウスがボルケーノを抑える。話している間もボルケーノを眠らせようとするんだけど魔法がレジストされる。たぶん強化されているのかもしれない。
魔人達の中には手練れだった人達もいて、その人達は魔法のかかりが悪い。強い魔人が残るのは危ないから心配だったけどみんなが来てくれたなら大丈夫だ。
「「ジーニ様」」
「ええ、シリカさんにララさんまで...危ないよ!何で来たの!!」
僕は二人を叱った。流石に危なすぎる。
「ジーニ様が約束をたがわない様に来たんです」
「ん、ジーニ様には私達が必要」
僕はそんな二人を抱きしめた。だけど連れて行くわけには。
「ジーニ!魔人達がこっちに来る。早く入るんだ」
「ジーニ様もう戻れません。三人でダインズを止めてください!!」
「でも!」
「ジーニ「ジーニ様」」
みんながいるから全体魔法で魔人達を倒す事は出来ないし。う~ん!!
「わかったよ。だけど気をつけてよ!」
「「はい!」」
僕はシリカさんとララさんを抱えて中央にあった魔法陣へと足を踏み入れ地面に潜っていく。
「デシウスは良かったのか?」
「今回は二人に譲ったんです。そういうローズはどうなんですか?」
「ああ、私はお母さんが戻っただけでいいんだ。だがジーニを諦めたわけじゃないぞ。なんせ私よりも強い男などジーニくらいなんだからな」
ボルケーノを押しのけて言い放つローズ。これを皮切りにそれぞれの戦場が激化していく。
「あんなキレイな人が僕の妻になったんだな~」
青い髪に日の光が反射して輝いていて、女神と言っても過言じゃなかった。僕はあの人の元に帰るんだ。その前まで諦めかけていた心を奮い立たせる。
絶対に帰る!僕はそんな気持ちだった。だけどエンドの様子がおかしくなってくる。日に日にマナが増幅してる。僕はソフィアみたいな魔眼はないけど感じるんだ嫌な予感を。
「ジーニ出番だ」
ツヴァイお父様に背中を押されて僕は壇上にあがる。最後の演説を僕が任されたんだ。
「皆さんおつかれさまです。僕はアステリア・ジーニ」
僕は深くお辞儀をして自己紹介をした。みんな緊張で顔が強張ってる。
「僕は知っての通り加護なしです。あの魔人達も元加護なし。だけど僕は彼らも救ってあげたいんだ。僕が加護なしだからじゃないよ。この世界の本当の事を知っているからなんだ」
僕はみんなに加護なしは神に愛されなかったから生まれたんじゃない事を話した。みんな神妙な面持ちで聞いてくれてる。
「神様はみんなを愛してくれてる。この中に冒険者はいるでしょ?魔窟に行った時に何か嫌な予感はしなかった?心当たりのある人はわかると思うんだけどその予感は二人の神様が助けてくれていたんだ。本当に二人の神様は優しい人なんだ。だけど二人にも限界があるの、加護なしが生まれた原因はそこにあっただけなんだ。だから僕らに違いはないんだ、だからみんなで助けてあげて。動きを止めてくれれば僕がみんなを眠らせるから。お願いします」
僕のお願いにみんなは顔を見合わせて悩んでる。それもそうだよね。この世界の常識を考えると加護なしを擁護することはしなくてもいいんだから。それに自分達の命がかかってるからね。
「もちろん、みんなは自分の命を一番に考えて。仲間と自分を守って、ついでに世界を守ってほしいんだ」
僕は我慢が出来なくて涙を流す。その涙は何についてなのか僕にもわからなかった。だけどみんなの心を少しだけ動かしていく。
「子供にばっか任せてられねえぞ」
「ああ、俺達は世界を守るんだ」
「加護なしだろうが今は魔人だ。俺達よりも強いんだぜ。のしてやって舎弟にしてやる」
血気盛んな若い少年兵達が声を荒らげた。そうなんだよね。魔人達は強いんだ。最低でもAランクの魔物と同じくらいに。
「この世界は破滅に向かってる。僕らが止めないと壊れてしまうんだ。それをしているのはみんなも知っているダインズ。ダインズはこの世界が嫌になって作り替えようとしてる。そんなの勝手すぎるよ。だから僕らが止めるんだ!僕らの守りたい人を守るために!みんなの力を貸してください!!」
僕の最後の言葉に並んでいた兵士達が答えて歓声があがる。その声は反対側のサンドエンドからも聞こえてきて僕も高揚してマナが高まる。
僕は一人エンドに舞い降りた。
僕は結界に近づき触れる。思った通り結界はそんなに頑丈じゃない。
みんなに合図を送って結界を壊した。
すると結界を形成していた魔人の石像が元の体を取り戻してノソっと動き出した。そして上空から中級以上の範囲魔法が降り注ぐ。
僕の結界を壊す合図と共に超遠隔魔法を放ってもらったんだ。みんなこの数日でエンドまで届く魔法の作成に勤しんでいたんだ。とても頼りになる。
魔人の大半はこれで足止めできて僕の魔人キャッチャーに捕まってすぐに眠らせた。逃げ延びた魔人達は空を飛べる三人の助っ人に任せた。アドスバーンとエクス王それにグロリアさんだ。
僕は眠らせた魔人をセバス直伝のグルグル巻きにしてダインズの潜っているであろう中央に向かう。
「グルルルル」
何もせずに向かわせてくれるはずもない。ボルケーノが僕に牙と爪を向ける。
「ジーニ様ここは私が!」
「デシウス!何でここに?」
屋敷にいるはずのみんなが僕の前に出て僕を守った。
みんなはブラウディアを守るために残っているはず。何でここにいるの?。
「ジャンヌ達が向かわせてくれたんだ。本当はジャンヌが一番来たいはずなのに」
ローズさんとデシウスがボルケーノを抑える。話している間もボルケーノを眠らせようとするんだけど魔法がレジストされる。たぶん強化されているのかもしれない。
魔人達の中には手練れだった人達もいて、その人達は魔法のかかりが悪い。強い魔人が残るのは危ないから心配だったけどみんなが来てくれたなら大丈夫だ。
「「ジーニ様」」
「ええ、シリカさんにララさんまで...危ないよ!何で来たの!!」
僕は二人を叱った。流石に危なすぎる。
「ジーニ様が約束をたがわない様に来たんです」
「ん、ジーニ様には私達が必要」
僕はそんな二人を抱きしめた。だけど連れて行くわけには。
「ジーニ!魔人達がこっちに来る。早く入るんだ」
「ジーニ様もう戻れません。三人でダインズを止めてください!!」
「でも!」
「ジーニ「ジーニ様」」
みんながいるから全体魔法で魔人達を倒す事は出来ないし。う~ん!!
「わかったよ。だけど気をつけてよ!」
「「はい!」」
僕はシリカさんとララさんを抱えて中央にあった魔法陣へと足を踏み入れ地面に潜っていく。
「デシウスは良かったのか?」
「今回は二人に譲ったんです。そういうローズはどうなんですか?」
「ああ、私はお母さんが戻っただけでいいんだ。だがジーニを諦めたわけじゃないぞ。なんせ私よりも強い男などジーニくらいなんだからな」
ボルケーノを押しのけて言い放つローズ。これを皮切りにそれぞれの戦場が激化していく。
11
あなたにおすすめの小説
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。
今年で33歳の社畜でございます
俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました
しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう
汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。
すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。
そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな
異世界での異生活
なにがし
ファンタジー
役職定年を迎えた男が事故に巻き込まれケガをする。病院に運ばれ治療をしていたはずなのに、なぜか異世界に。しかも、女性の衣服を身に着け、宿屋の一室に。最低な異世界転移を迎えた男が、異世界で生きるために頑張る物語です。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる