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第一章 ジーニアスベル
第14話 復興
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「あ~、家が滅茶苦茶にされてる」
「グッツ、これは苦労するぞ」
オーベンの村について現状を把握して、グッツさんとお父さんが苦笑いで話してる。
家が十軒もない村だったけど、見事に全部燃やされているか壊されてる。
村を囲っていた木の柵も全部几帳面に壊されてるな。
「ん、柵は私達冒険者がどうにかします」
「私も手伝います」
「シリカ? 大丈夫?」
「前に作ったことがあるから大丈夫」
ララさんと冒険者達が提案するとシリカちゃんが手をあげた。シリカちゃんもそういったことが出来るのか。本当に優秀な子だな。僕はそんなことやったことないから出来ないぞ。
「では騎士団は家のための木を切ります」
ローズさんがそういって騎士団と共に森へと出かけていく。そんなに遠くないから目視できるな。
「じゃあ、俺達は家を建てるかグッツ」
「おう。前の間取りでいいよな?」
「どうせなら大きな家にしたいところだが、人数が増えたから建てる速度をあげたほうがいいだろう。同じでいいな」
お父さんがグッツさんと家を建てるみたい。僕らよりも先にいた難民たちもついてきたのでオーベンは結構な大所帯になった。百人程で騎士団も入れると百五十人くらいだろうか。ちょっとした町になったな~。
「俺達は元大工だ。使ってくれジークさん」
「おお、本職がいたか。じゃあ、よろしく頼みます。木は俺達が運んでくるので」
「了解だ。おっと名乗ってなかったな。俺はダンクだ」
難民の中に大工さんもいたみたい。お父さんが喜んで仕事を任せるとすぐに木を運びこんでいく。それでも一日一軒くらいのペースかな。家が建つまでは馬車とテントでの暮らしになりそう。
魔物の群れがそうそう来るとは思えないから大丈夫だと思うけど、警戒はしておこうかな。
「タッタッタ~、ダッ!」
「ギャ!? ……」
僕に気づいた時には魔物は物言わぬ肉塊になって消えていく。魔石を一か所に集めてジャンプ。
みんなが村の復興をしている間、僕は街道のある方角とは反対方向を守る。やっぱり残党っぽいゴブリンが多くみられる。
5体程倒したけど、やっぱり試練のAランクの魔物を倒すことにはなってない。大きな大剣を持っていたゴブリンも倒したんだけど、ダメみたいだな。たぶんあれはジェネラルとかいう奴だろう。
「ジーニ。あまり危険なことはしちゃダメよ」
魔石を集めて観察しているとお母さんが僕に声をかけてくれる。お母さん達はみんな食事の準備をしてくれてる。人数は多いから大変そうだな。
「お肉が手に入らないから満足にみんなに食べてもらえないわ」
「バブ?」
「!? 違うのよジーニ。別に取ってきてほしいと思って言ったわけじゃないの。あなたは家にいてちょうだい!」
「ブ~!」
僕を抱き上げて馬車に帰ろうとするお母さん。僕は抵抗するけど、離してくれない。力があるんだから狩ってきてもいいと思うけどな。熊など物の数ではないんだし。
「ブ~ブ~!」
「ただいま。どうしたんだジーニアスは、怒ってるじゃないか?」
一仕事終えて、お父さんが馬車に帰ってくる。憤りを声に出してる僕に気が付いたお父さんが首を傾げてる。
「皆さんにお肉を食べてもらいたいってポロッと言っちゃって。すぐにでも出ていっちゃいそうだったから捕まえたんだけど」
「そのくらい許してやればいいのに」
「!? ジーク!」
「ちょ、どうしたんだよエリアス!?」
お父さんが許してくれているような声を漏らすとお母さんが怖い顔で迫っていく。
「ジーニはまだ生まれたばかりなのよ! そんな子に狩りをさせるなんておかしいでしょ!」
「……い、言いたいことはわかるがな~。難民キャンプにいたころは普通に」
「ここは難民キャンプじゃありません! 騎士の方達もいるんだからジーニが狩りをしなくたっていいでしょ!」
「え、エリアス、もうちょっと声を抑えてだな~」
「なによ!」
お母さんの声が村全体に聞こえるほど放たれる。なだめようとするお父さんだけど、無理みたいだな。
「……エリアス」
お父さんはふっと息を漏らしてお母さんを抱きしめる。
「君がこんなに元気になってくれたのはジーニアスのおかげだ。俺は凄い嬉しいよ」
「ジーク……」
「ジーニアスには不思議な力があるんだ。それに優しい心も持ち合わせて、あんな魔物に向き合う勇気も。俺はジーニアスのやりたいことをやらせてやりたいと思ってるんだ。ダメか?」
お父さんが優しく諭していく。お母さんは瞳に涙をためて見つめ合う。自然と唇が重なり合うとお母さんは頷いて僕へと振り返った。
「ジーニ、自由にしていいわ。あなたは私達の為にしてくれているんだものね。それを縛るなんて傲慢でしかなかったわ」
「バブ!」
両親がイチャイチャしているのは少し複雑な心境だが、気持ちは届いてくれたかな。お父さんの器の大きさが半端なくて頼りになるな~。
ということで僕は自由の身になりました。森へと入って動物を探すぞ~。
「タッタッタ~」
シュッシュッ! そんな音がでるほど早くハイハイで森を駆ける。一向に動物がいないな~。
「団長。いったんこのくらいで休憩しませんか?」
「ラミルダ。まだ二軒分くらいしか切れてないわよ! 休憩は早い」
「何を~! ミルファ、お前は見てるだけじゃねえか! 切るの大変なんだぞ」
「力仕事は馬鹿なあんたの仕事でしょ。私は動物がいないか探しながら護衛してるんじゃない。食料だって有限なんだからね」
「偉そうに……」
いつの間にかローズさん達の近くに来てたみたいだ。結構深くまで木を切りに来てるんだな。
ラミルダさんの愚痴にミルファさんが呆れてるのが見える。でも、女性ばかりの騎士団だから目のやり場に困るな~。肉体労働中だからはだけすぎだよ。
「!? 誰!?」
「ミルファ!? 何を!」
ビ~ン! 僕の頭上を矢が通り、木に突き刺さると音を奏でた。
どうやら、僕の気配に気が付いたミルファさんが矢を射ったみたい。ハイハイじゃなかったら刺さってたかな? ステータス的には大丈夫かもしれないけど。
「ミルファ! 誰かもわからないのに矢を撃つのはやめなさい」
「ご、ごめんなさい団長。でも、とても強い気配を感じちゃって……」
「誰もいないじゃない。ミルファ、次はちゃんと確認してから撃ちなさい。ここには皆さんもいるんですからね」
「は、はい……おっかしいな~」
その場にいても良かったんだけど、僕はすぐにハイハイで隠れた。ローズさんとミルファさんが確認しに来て首を傾げてる。
「ジーニちゃん……」
「!? バブ?」
二人を観察していると背後からララちゃんが声をかけてきた。僕はびっくりして振り返ると抱き上げられる。
「一人で来ちゃダメ。動物を狩るのは私に任せて」
「ブ~!」
「……本当に優しいね。じゃあ一緒に行こ」
「アイ!」
ララちゃんは優しく微笑んで許してくれる。強いのを知ってくれてるから出来る回答だな。ララちゃんみたいに理解してくれる人が多いと助かるな~。
この後、熊や鹿さんを一体ずつ狩って村に帰る。お父さんとお母さんに褒められるとララさんに親指を立てた。彼女も可愛らしく親指を立ててくれて、喜んでくれた。
「グッツ、これは苦労するぞ」
オーベンの村について現状を把握して、グッツさんとお父さんが苦笑いで話してる。
家が十軒もない村だったけど、見事に全部燃やされているか壊されてる。
村を囲っていた木の柵も全部几帳面に壊されてるな。
「ん、柵は私達冒険者がどうにかします」
「私も手伝います」
「シリカ? 大丈夫?」
「前に作ったことがあるから大丈夫」
ララさんと冒険者達が提案するとシリカちゃんが手をあげた。シリカちゃんもそういったことが出来るのか。本当に優秀な子だな。僕はそんなことやったことないから出来ないぞ。
「では騎士団は家のための木を切ります」
ローズさんがそういって騎士団と共に森へと出かけていく。そんなに遠くないから目視できるな。
「じゃあ、俺達は家を建てるかグッツ」
「おう。前の間取りでいいよな?」
「どうせなら大きな家にしたいところだが、人数が増えたから建てる速度をあげたほうがいいだろう。同じでいいな」
お父さんがグッツさんと家を建てるみたい。僕らよりも先にいた難民たちもついてきたのでオーベンは結構な大所帯になった。百人程で騎士団も入れると百五十人くらいだろうか。ちょっとした町になったな~。
「俺達は元大工だ。使ってくれジークさん」
「おお、本職がいたか。じゃあ、よろしく頼みます。木は俺達が運んでくるので」
「了解だ。おっと名乗ってなかったな。俺はダンクだ」
難民の中に大工さんもいたみたい。お父さんが喜んで仕事を任せるとすぐに木を運びこんでいく。それでも一日一軒くらいのペースかな。家が建つまでは馬車とテントでの暮らしになりそう。
魔物の群れがそうそう来るとは思えないから大丈夫だと思うけど、警戒はしておこうかな。
「タッタッタ~、ダッ!」
「ギャ!? ……」
僕に気づいた時には魔物は物言わぬ肉塊になって消えていく。魔石を一か所に集めてジャンプ。
みんなが村の復興をしている間、僕は街道のある方角とは反対方向を守る。やっぱり残党っぽいゴブリンが多くみられる。
5体程倒したけど、やっぱり試練のAランクの魔物を倒すことにはなってない。大きな大剣を持っていたゴブリンも倒したんだけど、ダメみたいだな。たぶんあれはジェネラルとかいう奴だろう。
「ジーニ。あまり危険なことはしちゃダメよ」
魔石を集めて観察しているとお母さんが僕に声をかけてくれる。お母さん達はみんな食事の準備をしてくれてる。人数は多いから大変そうだな。
「お肉が手に入らないから満足にみんなに食べてもらえないわ」
「バブ?」
「!? 違うのよジーニ。別に取ってきてほしいと思って言ったわけじゃないの。あなたは家にいてちょうだい!」
「ブ~!」
僕を抱き上げて馬車に帰ろうとするお母さん。僕は抵抗するけど、離してくれない。力があるんだから狩ってきてもいいと思うけどな。熊など物の数ではないんだし。
「ブ~ブ~!」
「ただいま。どうしたんだジーニアスは、怒ってるじゃないか?」
一仕事終えて、お父さんが馬車に帰ってくる。憤りを声に出してる僕に気が付いたお父さんが首を傾げてる。
「皆さんにお肉を食べてもらいたいってポロッと言っちゃって。すぐにでも出ていっちゃいそうだったから捕まえたんだけど」
「そのくらい許してやればいいのに」
「!? ジーク!」
「ちょ、どうしたんだよエリアス!?」
お父さんが許してくれているような声を漏らすとお母さんが怖い顔で迫っていく。
「ジーニはまだ生まれたばかりなのよ! そんな子に狩りをさせるなんておかしいでしょ!」
「……い、言いたいことはわかるがな~。難民キャンプにいたころは普通に」
「ここは難民キャンプじゃありません! 騎士の方達もいるんだからジーニが狩りをしなくたっていいでしょ!」
「え、エリアス、もうちょっと声を抑えてだな~」
「なによ!」
お母さんの声が村全体に聞こえるほど放たれる。なだめようとするお父さんだけど、無理みたいだな。
「……エリアス」
お父さんはふっと息を漏らしてお母さんを抱きしめる。
「君がこんなに元気になってくれたのはジーニアスのおかげだ。俺は凄い嬉しいよ」
「ジーク……」
「ジーニアスには不思議な力があるんだ。それに優しい心も持ち合わせて、あんな魔物に向き合う勇気も。俺はジーニアスのやりたいことをやらせてやりたいと思ってるんだ。ダメか?」
お父さんが優しく諭していく。お母さんは瞳に涙をためて見つめ合う。自然と唇が重なり合うとお母さんは頷いて僕へと振り返った。
「ジーニ、自由にしていいわ。あなたは私達の為にしてくれているんだものね。それを縛るなんて傲慢でしかなかったわ」
「バブ!」
両親がイチャイチャしているのは少し複雑な心境だが、気持ちは届いてくれたかな。お父さんの器の大きさが半端なくて頼りになるな~。
ということで僕は自由の身になりました。森へと入って動物を探すぞ~。
「タッタッタ~」
シュッシュッ! そんな音がでるほど早くハイハイで森を駆ける。一向に動物がいないな~。
「団長。いったんこのくらいで休憩しませんか?」
「ラミルダ。まだ二軒分くらいしか切れてないわよ! 休憩は早い」
「何を~! ミルファ、お前は見てるだけじゃねえか! 切るの大変なんだぞ」
「力仕事は馬鹿なあんたの仕事でしょ。私は動物がいないか探しながら護衛してるんじゃない。食料だって有限なんだからね」
「偉そうに……」
いつの間にかローズさん達の近くに来てたみたいだ。結構深くまで木を切りに来てるんだな。
ラミルダさんの愚痴にミルファさんが呆れてるのが見える。でも、女性ばかりの騎士団だから目のやり場に困るな~。肉体労働中だからはだけすぎだよ。
「!? 誰!?」
「ミルファ!? 何を!」
ビ~ン! 僕の頭上を矢が通り、木に突き刺さると音を奏でた。
どうやら、僕の気配に気が付いたミルファさんが矢を射ったみたい。ハイハイじゃなかったら刺さってたかな? ステータス的には大丈夫かもしれないけど。
「ミルファ! 誰かもわからないのに矢を撃つのはやめなさい」
「ご、ごめんなさい団長。でも、とても強い気配を感じちゃって……」
「誰もいないじゃない。ミルファ、次はちゃんと確認してから撃ちなさい。ここには皆さんもいるんですからね」
「は、はい……おっかしいな~」
その場にいても良かったんだけど、僕はすぐにハイハイで隠れた。ローズさんとミルファさんが確認しに来て首を傾げてる。
「ジーニちゃん……」
「!? バブ?」
二人を観察していると背後からララちゃんが声をかけてきた。僕はびっくりして振り返ると抱き上げられる。
「一人で来ちゃダメ。動物を狩るのは私に任せて」
「ブ~!」
「……本当に優しいね。じゃあ一緒に行こ」
「アイ!」
ララちゃんは優しく微笑んで許してくれる。強いのを知ってくれてるから出来る回答だな。ララちゃんみたいに理解してくれる人が多いと助かるな~。
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