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第一章 新たな地で
第14話 夢はでかい
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「ふむ、やはりゴブリンよりも温厚な魔物なのだなレッドは」
シャドウさんは僕から更に血を取るとレッドを量産していった。10体程作って感想を述べてる。
「優しい生物になっているな。これも主人であるシンの影響か?」
「そう言うものなんですか?」
「実証されているだろう?」
確かに今まさに目の前で実証されちゃってる。レッド達は11体で僕に寄り添ってきてる。足元に集まってきているからなんだか可愛く見えてくる。
「よし! レッド達と共に魔族の村に行くぞ!」
「え? 外に連れて行って大丈夫ですか?」
新しい魔物と一緒に外に出たら大騒ぎになるんじゃ?
「大丈夫だ。私はこれでも魔王の血族、王族だからな」
「あ、そうか」
魔王が新しい魔物を引き連れていても珍しくないよな。
「なんだあの魔物」
「あの方は確かシャドウ……様? 隣にいる人族は奴隷か?」
「怪しい実験をしていると聞いたがそれのためか?」
魔族領の出口を出て少し街道を歩いていくと村に差し掛かった。村に入るとひそひそと声が聞こえてくる。シャドウさんが言っていた大丈夫の意味が別の意味で驚きだ。
「大丈夫なんですかシャドウさん?」
「何を気にする必要がある。私は王族だぞ? 人族の王族は平民にお伺いを立てないと何もできないのか? 違うだろ?」
「ま、まあそうですけど」
シャドウさんは気にしていない様子だ。しかし、この村で何をするつもりなんだろう?
「レッド、この城壁を直せるか?」
「え? 城壁?」
よく見ると村を囲う様に石が置かれている。どうやら、城壁があった跡みたいだ。
「ここは昔、砦になっていた。魔物から逃げてきた者達がそこに村を作った。人族との戦いで砦の形はなくなってしまったと言うわけだ」
「人族との戦い?」
「ん? 知らないのか? 人族は度々戦争を起こしていたのだがな。まあ、知らないのも王族の力か?」
そうか、王族達が勝手にやっている戦争ってことか。魔族を見ないのはそう言うことなのかな? と言うか、人族以外の種族を見たことがない。もしや……人族の王族達は他種族を攻撃してるのかもしれないな。
「そういえば、奴隷って言ってましたけど?」
「ん? ああ、人族や他種族の者が魔族領で犯罪を起こすと奴隷にするのだよ。主従魔法というものがあってな。人族もやっているはず、首に首輪のような模様が付くんだが?」
へ~首に模様か、見たことないな。奴隷はシーレイクラインの町では使われていないのかな?。
「まあ、そんな話はいいのだよ。それよりもレッド。城壁を直すことは出来るか?」
「!」
シャドウさんの声に反応して動き出すレッド達。みるみるうちに城壁を築き上げていく。11体のレッド達の再生能力は驚異的だ。
「な、なんだ!?」
「砦が出来上がっていく!?」
村の人たちが気づき始める。驚いて声をあげるとシャドウさんへと近づいていく。
「シャドウ様。あの魔物は?」
「ふむ、新たに魔物を作ったのだよ。物を再生できる魔物。誰も傷つけない素晴らしい者たちだ」
祈るように喜ぶ村人たちに答えるシャドウさん。
「そんな魔物が……シャドウ様は救世主なのですね」
「ははは、魔王の血族が救世主とはお笑いなのだよ」
涙を流しながらシャドウさんを褒める村人。確かに物体を再生できる魔物を扱うことが出来れば凄いけど。
「実験は成功だ。ありがとうシン」
村人達と話し終わると嬉しそうに僕に抱き着くシャドウさん。
「シャドウさんの目指す平和って?」
「ああ、人の争いを無くすことなのだよ。シンは人の争いは何で始まるかわかるか?」
僕の質問に答えながら問題をだしてくる。争いか、前世では食料とか宗教とか色々あったな~。
「食料、資源とか、あとは考えですかね?」
「おお、シンはそう言うことも知っているのだな。その通り、食料や資源、そして種族間の考え方の不一致。資源を消費しないで済めば、争いは減る」
問題に答えるとシャドウさんが嬉しそうに話していく。ってことはあとは食料と考え方を変えないといけないのか。
「魔族は魔物を作り出すと思われているからな。人族と仲良くなるのは難しいだろう。それもいつかは……私の夢はとても険しい道なのだよ」
シャドウさんは出来上がっていく砦を見ながら瞳を濡らす。
「シン、レッド。これより、人族の村や町にも行くぞ! 魔族は優しいものもいると広めることが出来れば争いも少しは減るはずだ」
「え? 僕も行くんですか?」
「それはそうだろう? レッドはシンの魔物だからな。一緒に居るから私の命令を聞いているが、いなかったら聞かないだろう」
シャドウさんは話しながらレッドに視線を移す。レッドは話を聞いて頷いて見せてくる。本当に僕の魔物なんだな。
「ん? レッドって物体が直せるんだよね?」
「うむ、再生できているな」
「じゃあ、鉱山とかでとった鉱脈を再生できる?」
「……シン!? 天才か!」
レッドのことを考えて呟いた言葉がシャドウさんを刺激してしまった。
「この村の近くに廃鉱山があるはずだ。行くぞシン!」
「は、はい……」
シャドウさんが声をあげて走り出す。レッドと共に追いかけるとすぐに廃鉱山にたどり着いた。入口が壊れていて廃れているのが見てわかる。
「ふむ、見事な廃鉱山だな。レッド、入口をまず直そう。お願いできるか?」
「!」
砦を直し終わったレッドの兄弟達も合流して一瞬で入口を直していく。中に入ると天井を支える柱がボロボロになっている。それもすぐに直すようにシャドウさんが声をあげてる。柱も一瞬で直って行く。
「うむ、どこに鉱脈があったのか見当もつかないな」
来てみたものの鉱山初心者の僕らにはわからない。とにかく、全体を再生させてみるか。
「レッド、直せそうなところ全部を直してみてくれる?」
「!!」
レッド達が動き出す。天井から壁をくまなく再生させていくレッド達。みるみるうちに銅や銀が出来上がっていく。
「おお!? 凄い! 出来るか半信半疑だったが、再生できているぞ!」
シャドウさんが鉱脈を触りながら声をあげる。かなりの反則な魔物だな。
「これで資源の争いは無くすことが出来るかもしれないな。しかし、兄上にバレたら私と兄上の争いが発生してしまう。どこか、しがらみのない土地はないだろうか……」
シャドウさんがそう言って考え込む。確かに無限に鉱石を取れる鉱山が生まれたら、奪い合いになっちゃうよな。
「……まあ、それは後々考えるとしよう。出来ることが立証できたのだから良しとしておこう。帰ろうシン」
シャドウさんは考えるのをやめた。鉱山を出て洞窟に向かう。ちゃんと村人達には口止めをしておいたけど、鉱山を見たら驚かれるだろうな。まあ、口止め料としては破格だと思うけど。
シャドウさんは僕から更に血を取るとレッドを量産していった。10体程作って感想を述べてる。
「優しい生物になっているな。これも主人であるシンの影響か?」
「そう言うものなんですか?」
「実証されているだろう?」
確かに今まさに目の前で実証されちゃってる。レッド達は11体で僕に寄り添ってきてる。足元に集まってきているからなんだか可愛く見えてくる。
「よし! レッド達と共に魔族の村に行くぞ!」
「え? 外に連れて行って大丈夫ですか?」
新しい魔物と一緒に外に出たら大騒ぎになるんじゃ?
「大丈夫だ。私はこれでも魔王の血族、王族だからな」
「あ、そうか」
魔王が新しい魔物を引き連れていても珍しくないよな。
「なんだあの魔物」
「あの方は確かシャドウ……様? 隣にいる人族は奴隷か?」
「怪しい実験をしていると聞いたがそれのためか?」
魔族領の出口を出て少し街道を歩いていくと村に差し掛かった。村に入るとひそひそと声が聞こえてくる。シャドウさんが言っていた大丈夫の意味が別の意味で驚きだ。
「大丈夫なんですかシャドウさん?」
「何を気にする必要がある。私は王族だぞ? 人族の王族は平民にお伺いを立てないと何もできないのか? 違うだろ?」
「ま、まあそうですけど」
シャドウさんは気にしていない様子だ。しかし、この村で何をするつもりなんだろう?
「レッド、この城壁を直せるか?」
「え? 城壁?」
よく見ると村を囲う様に石が置かれている。どうやら、城壁があった跡みたいだ。
「ここは昔、砦になっていた。魔物から逃げてきた者達がそこに村を作った。人族との戦いで砦の形はなくなってしまったと言うわけだ」
「人族との戦い?」
「ん? 知らないのか? 人族は度々戦争を起こしていたのだがな。まあ、知らないのも王族の力か?」
そうか、王族達が勝手にやっている戦争ってことか。魔族を見ないのはそう言うことなのかな? と言うか、人族以外の種族を見たことがない。もしや……人族の王族達は他種族を攻撃してるのかもしれないな。
「そういえば、奴隷って言ってましたけど?」
「ん? ああ、人族や他種族の者が魔族領で犯罪を起こすと奴隷にするのだよ。主従魔法というものがあってな。人族もやっているはず、首に首輪のような模様が付くんだが?」
へ~首に模様か、見たことないな。奴隷はシーレイクラインの町では使われていないのかな?。
「まあ、そんな話はいいのだよ。それよりもレッド。城壁を直すことは出来るか?」
「!」
シャドウさんの声に反応して動き出すレッド達。みるみるうちに城壁を築き上げていく。11体のレッド達の再生能力は驚異的だ。
「な、なんだ!?」
「砦が出来上がっていく!?」
村の人たちが気づき始める。驚いて声をあげるとシャドウさんへと近づいていく。
「シャドウ様。あの魔物は?」
「ふむ、新たに魔物を作ったのだよ。物を再生できる魔物。誰も傷つけない素晴らしい者たちだ」
祈るように喜ぶ村人たちに答えるシャドウさん。
「そんな魔物が……シャドウ様は救世主なのですね」
「ははは、魔王の血族が救世主とはお笑いなのだよ」
涙を流しながらシャドウさんを褒める村人。確かに物体を再生できる魔物を扱うことが出来れば凄いけど。
「実験は成功だ。ありがとうシン」
村人達と話し終わると嬉しそうに僕に抱き着くシャドウさん。
「シャドウさんの目指す平和って?」
「ああ、人の争いを無くすことなのだよ。シンは人の争いは何で始まるかわかるか?」
僕の質問に答えながら問題をだしてくる。争いか、前世では食料とか宗教とか色々あったな~。
「食料、資源とか、あとは考えですかね?」
「おお、シンはそう言うことも知っているのだな。その通り、食料や資源、そして種族間の考え方の不一致。資源を消費しないで済めば、争いは減る」
問題に答えるとシャドウさんが嬉しそうに話していく。ってことはあとは食料と考え方を変えないといけないのか。
「魔族は魔物を作り出すと思われているからな。人族と仲良くなるのは難しいだろう。それもいつかは……私の夢はとても険しい道なのだよ」
シャドウさんは出来上がっていく砦を見ながら瞳を濡らす。
「シン、レッド。これより、人族の村や町にも行くぞ! 魔族は優しいものもいると広めることが出来れば争いも少しは減るはずだ」
「え? 僕も行くんですか?」
「それはそうだろう? レッドはシンの魔物だからな。一緒に居るから私の命令を聞いているが、いなかったら聞かないだろう」
シャドウさんは話しながらレッドに視線を移す。レッドは話を聞いて頷いて見せてくる。本当に僕の魔物なんだな。
「ん? レッドって物体が直せるんだよね?」
「うむ、再生できているな」
「じゃあ、鉱山とかでとった鉱脈を再生できる?」
「……シン!? 天才か!」
レッドのことを考えて呟いた言葉がシャドウさんを刺激してしまった。
「この村の近くに廃鉱山があるはずだ。行くぞシン!」
「は、はい……」
シャドウさんが声をあげて走り出す。レッドと共に追いかけるとすぐに廃鉱山にたどり着いた。入口が壊れていて廃れているのが見てわかる。
「ふむ、見事な廃鉱山だな。レッド、入口をまず直そう。お願いできるか?」
「!」
砦を直し終わったレッドの兄弟達も合流して一瞬で入口を直していく。中に入ると天井を支える柱がボロボロになっている。それもすぐに直すようにシャドウさんが声をあげてる。柱も一瞬で直って行く。
「うむ、どこに鉱脈があったのか見当もつかないな」
来てみたものの鉱山初心者の僕らにはわからない。とにかく、全体を再生させてみるか。
「レッド、直せそうなところ全部を直してみてくれる?」
「!!」
レッド達が動き出す。天井から壁をくまなく再生させていくレッド達。みるみるうちに銅や銀が出来上がっていく。
「おお!? 凄い! 出来るか半信半疑だったが、再生できているぞ!」
シャドウさんが鉱脈を触りながら声をあげる。かなりの反則な魔物だな。
「これで資源の争いは無くすことが出来るかもしれないな。しかし、兄上にバレたら私と兄上の争いが発生してしまう。どこか、しがらみのない土地はないだろうか……」
シャドウさんがそう言って考え込む。確かに無限に鉱石を取れる鉱山が生まれたら、奪い合いになっちゃうよな。
「……まあ、それは後々考えるとしよう。出来ることが立証できたのだから良しとしておこう。帰ろうシン」
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