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第一章 新たな地で
第20話 黒き魔物1
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オークを倒し終わってシャドウさんの元に戻る。後どれだけオークがいるかわからない。急がないとな。
「シン!」
「あ、あれ? ゲハルドさん?」
シャドウさんの元に戻ってくるとゲハルドさんが彼と一緒に立っていた。剣を抜いてシャドウさんに向けているのを見ると魔族ということで警戒しているみたいだな。
「シン、説明してやってくれ。私の言葉はこの人族の耳には入らないようなのだ」
「ああ、なるほど」
シャドウさんがため息交じりに説明してくれた。人族は魔族って言うだけで信用しないみたいだからな。
「はん! 魔族は魔物を従えるって聞いてるからな。今回の強い魔物っていうのもこいつのせいだろ? こっちは分かってるんだよ」
ゲハルドさんは嫌み交じりに声をあげる。確かに今回は彼のいう通りのだけど、決めつけるのは良くないよな~、今回は彼のいう通りだけど……。
「シンはこいつと知り合いなんだな。それなら剣はしまうか」
「あ、はい。確かに知り合いではあるんですが。今回の魔物の件はゲハルドさんの推測通りシャドウさんのせいです」
「なに!?」
剣をしまってくれたゲハルドさんだったけど、僕の話を聞くと再度剣を引き抜いた。
「ふう、まったく、節操のない。これだから人族は」
「てめぇ!」
睨みつけるゲハルドさんに不快感を表すシャドウさん。でも、今回は仕方ないよ。
「ゲハルドさん。シャドウさんは世界を平和にすることを掲げてる人なんです。なので悪い人じゃないんですよ」
「あ? 世界を平和にするのと魔物が強くなったことがなんで関係あるんだ?」
ゲハルドさんの反論に首を傾げる。自分の従魔を強化するためと言うとそれはまた可笑しなことになりそうだけど。
「私は従魔を従えることが出来るのだよ。その魔物を強化することが出来れば野良の魔物を簡単に仕留めることが出来るだろ」
「はぁ? それって戦争にも使えるだろ!」
「ふむ、確かに使えるが。戦争を仕掛けてきているのは人族だぞ」
「はぁ!? 何言ってんだ。人族は魔族と戦争なんてしてねえぞ」
シャドウさんとゲハルドさんが言い合う。ゲハルドさんも僕と同じで人族が攻めてるなんて知らないんだよな。
「シンもそう言っていたがね。真実なのだよ」
「ふん、どうだかな。魔族がどうやってこのオルデーナ王国に来たんだ」
「それに答えるには君への信頼度が足りないな」
「なに~!」
激しさを増す二人の言い合い。あの洞窟はみんなには言えないな。まさか、船を使わないで別の大陸に渡れるなんて知られちゃったら大変なことになっちゃうからね。
「まあまあ、それよりもなんで来たんですか? 僕を信用できなかったんですか?」
「シン、お前みたいなガキに冒険者全員が任せるなんて恥ずかしいことなんだぞ。信頼問題になりえるんだ。俺だけじゃない、プラチナランクのロジールとエッジのパーティーも来てくれてるんだ」
「ええ!? じゃあ、森にいるんですか?」
「ん? あ、ああいるぞ」
「危ないですよ! ロジールさん達が苦戦したオークがまだいるかもしれないのに!」
ゲハルドさんの話を聞いて声を荒らげると森の山の方から大きな音が聞こえてきた。煙が上がっているのも見えてくる。
「な、なんだありゃ?」
「魔法使いかもしれない。オークが杖を持っていたんです」
「魔法使いのオーク!? そりゃおめえ、群れじゃねえかよ! こうしちゃいられねえ!」
ゲハルドさんはそう言って町へと走っていく。
「俺は町に群れの知らせをしに行く。シンも」
「僕はロジールさん達を援護に行きます!」
「わ、分かった! 無理するなよ! 魔族野郎は何もするなよ!」
走り去るゲハルドさんを見送って、僕とシャドウさんは森の奥、山の方へと走り出す。
「シン、すまないが私はあまり戦闘はできない。闇魔法の攻撃魔法以外は出来るのだが……」
「分かりました。戦闘は任せてください」
「すまない」
申し訳なさそうに話すシャドウさんに答えて水龍に手を乗せる。煙の立ち上がる場所にたどり着くと物陰から様子を伺う。
「ストーンドゥークの跡が煙をあげたのか。ってことは戦闘があったってことだな」
もしかしたらエッジさんか? いや、エッジさんは火属性の魔法のはずだ。複数属性の魔法を使える人もいるけど、エッジさんは火だけのはず。
「シン、あっちには焦げた跡があるぞ」
「ほんとだ! ってことはエッジさん達がここで戦ってたのか。魔石がないってことは倒して拾ったか、倒せなくて逃げたかだな」
シャドウさんの声で戦闘跡を見つける。魔石が残っていないってことは回収したか。倒せなかったかのどちらかのはずだ。そう言えば、さっきのオーク達の魔石は回収するの忘れてた。急がないといけないから
魔物がその場に残っていないってことは、追われている可能性があるな。
「ん、この方角に行ったようだ。調べてみる、少し待ってくれ。【シャドウソナー】」
シャドウさんが影を放つ。しばらくすると進む方向が分かった。僕を先頭に進んでいく。
「エッジ! やばいよ! こいつら固い!」
「ああ、分かってる。ちぃ、ロジール達は何をしてる!」
戦闘音と声が聞こえてくる。森をぬけるとエッジさん達の姿が見えた。既に傷だらけなのに僕が戦った巨躯のオークと杖持ちのオークと対峙してる。
「はっ!」
「フゴッ!?」
背後から杖持ちのオークを仕留める。巨躯のオークが仲間がやられたのに気が付くと腕を横なぎに払ってきた。それを躱してエッジさん達の前に降り立つ。
「シン君!」
「エッジさん。無事でよかった」
嬉しそうに名前を呼ぶエッジさん。彼の仲間もみんな無事みたいだ。
「あのオークは固いぞ」
「分かってます。既に1体倒してますから」
「そ、そうか……」
安心させるために言ったけど、エッジさんの表情は暗くなってしまった。ランクはエッジさんの方が高いからプライドが傷ついちゃったかな。
「フゴ!」
「そんな単純な攻撃! はっ!」
この巨躯のオークは先に戦ったオークよりも弱い、経験が少ないという感じ。横なぎに腕を払うことしかできない様子で簡単に腕を切り落とせた。
「助かったよ。シン君」
「ありがとうシン君!」
巨躯のオークを仕留めるとエッジさん達がお礼を言ってくれる。
「ロジールさん達も来てるんですよね?」
「ああ、冒険者ギルドから要請されたんだ。プラチナランクのゲハルドと俺達が受けた」
「ゲハルドさんは町に知らせに行きました」
「そうか、ん? 彼は……!? 魔族!」
安心していたエッジさん達がシャドウさんに気が付くと臨戦態勢を取り始める。これが普通の人族の反応なのかな?
「まったく、人族は……」
思わずため息をつくシャドウさん。僕はシャドウさんの横に歩いていく。
「シン君!? 知り合いなのか?」
「はい」
エッジさんの声に答えるとみんな武器をしまいだす。
「どういうことなんだ?」
エッジさんが疑問を投げかけてくる。僕らは包み隠さずに答えるとため息をつかれた。
「まったく……魔族と言うのは。しかし、夢はとても素晴らしいものだと思う。ぜひ目指してくれ、本当ならな」
エッジさんは薄っすらと信じてくれたみたいだ。よかった。
「ゲハルドはオークの群れが出来ていると言って町に帰ったんだな?」
「はい」
ゲハルドさんとのやり取りも伝えた。するとエッジさん達も町で待機することにしたみたいだ。
「プラチナとして恥ずかしいことだが、俺達では足手まといになってしまう。町での迎撃の準備を手伝うよ」
「わかりました」
エッジさん達は申し訳なさそうにして町に歩いていった。
「シンは顔が広いな」
「そうですか?」
「うむ、自慢じゃないが、私は信用できる仲間はいないぞ」
「は、はぁ……」
シャドウさんって人望ないんだな~。
「シンは私の信用を勝ち取っているわけだ。誇るがいいぞ」
「はぁ」
シャドウさんは本当はいい人なんだけどな。王族って言うのが人を寄せ付けないのかも。
「シン!」
「あ、あれ? ゲハルドさん?」
シャドウさんの元に戻ってくるとゲハルドさんが彼と一緒に立っていた。剣を抜いてシャドウさんに向けているのを見ると魔族ということで警戒しているみたいだな。
「シン、説明してやってくれ。私の言葉はこの人族の耳には入らないようなのだ」
「ああ、なるほど」
シャドウさんがため息交じりに説明してくれた。人族は魔族って言うだけで信用しないみたいだからな。
「はん! 魔族は魔物を従えるって聞いてるからな。今回の強い魔物っていうのもこいつのせいだろ? こっちは分かってるんだよ」
ゲハルドさんは嫌み交じりに声をあげる。確かに今回は彼のいう通りのだけど、決めつけるのは良くないよな~、今回は彼のいう通りだけど……。
「シンはこいつと知り合いなんだな。それなら剣はしまうか」
「あ、はい。確かに知り合いではあるんですが。今回の魔物の件はゲハルドさんの推測通りシャドウさんのせいです」
「なに!?」
剣をしまってくれたゲハルドさんだったけど、僕の話を聞くと再度剣を引き抜いた。
「ふう、まったく、節操のない。これだから人族は」
「てめぇ!」
睨みつけるゲハルドさんに不快感を表すシャドウさん。でも、今回は仕方ないよ。
「ゲハルドさん。シャドウさんは世界を平和にすることを掲げてる人なんです。なので悪い人じゃないんですよ」
「あ? 世界を平和にするのと魔物が強くなったことがなんで関係あるんだ?」
ゲハルドさんの反論に首を傾げる。自分の従魔を強化するためと言うとそれはまた可笑しなことになりそうだけど。
「私は従魔を従えることが出来るのだよ。その魔物を強化することが出来れば野良の魔物を簡単に仕留めることが出来るだろ」
「はぁ? それって戦争にも使えるだろ!」
「ふむ、確かに使えるが。戦争を仕掛けてきているのは人族だぞ」
「はぁ!? 何言ってんだ。人族は魔族と戦争なんてしてねえぞ」
シャドウさんとゲハルドさんが言い合う。ゲハルドさんも僕と同じで人族が攻めてるなんて知らないんだよな。
「シンもそう言っていたがね。真実なのだよ」
「ふん、どうだかな。魔族がどうやってこのオルデーナ王国に来たんだ」
「それに答えるには君への信頼度が足りないな」
「なに~!」
激しさを増す二人の言い合い。あの洞窟はみんなには言えないな。まさか、船を使わないで別の大陸に渡れるなんて知られちゃったら大変なことになっちゃうからね。
「まあまあ、それよりもなんで来たんですか? 僕を信用できなかったんですか?」
「シン、お前みたいなガキに冒険者全員が任せるなんて恥ずかしいことなんだぞ。信頼問題になりえるんだ。俺だけじゃない、プラチナランクのロジールとエッジのパーティーも来てくれてるんだ」
「ええ!? じゃあ、森にいるんですか?」
「ん? あ、ああいるぞ」
「危ないですよ! ロジールさん達が苦戦したオークがまだいるかもしれないのに!」
ゲハルドさんの話を聞いて声を荒らげると森の山の方から大きな音が聞こえてきた。煙が上がっているのも見えてくる。
「な、なんだありゃ?」
「魔法使いかもしれない。オークが杖を持っていたんです」
「魔法使いのオーク!? そりゃおめえ、群れじゃねえかよ! こうしちゃいられねえ!」
ゲハルドさんはそう言って町へと走っていく。
「俺は町に群れの知らせをしに行く。シンも」
「僕はロジールさん達を援護に行きます!」
「わ、分かった! 無理するなよ! 魔族野郎は何もするなよ!」
走り去るゲハルドさんを見送って、僕とシャドウさんは森の奥、山の方へと走り出す。
「シン、すまないが私はあまり戦闘はできない。闇魔法の攻撃魔法以外は出来るのだが……」
「分かりました。戦闘は任せてください」
「すまない」
申し訳なさそうに話すシャドウさんに答えて水龍に手を乗せる。煙の立ち上がる場所にたどり着くと物陰から様子を伺う。
「ストーンドゥークの跡が煙をあげたのか。ってことは戦闘があったってことだな」
もしかしたらエッジさんか? いや、エッジさんは火属性の魔法のはずだ。複数属性の魔法を使える人もいるけど、エッジさんは火だけのはず。
「シン、あっちには焦げた跡があるぞ」
「ほんとだ! ってことはエッジさん達がここで戦ってたのか。魔石がないってことは倒して拾ったか、倒せなくて逃げたかだな」
シャドウさんの声で戦闘跡を見つける。魔石が残っていないってことは回収したか。倒せなかったかのどちらかのはずだ。そう言えば、さっきのオーク達の魔石は回収するの忘れてた。急がないといけないから
魔物がその場に残っていないってことは、追われている可能性があるな。
「ん、この方角に行ったようだ。調べてみる、少し待ってくれ。【シャドウソナー】」
シャドウさんが影を放つ。しばらくすると進む方向が分かった。僕を先頭に進んでいく。
「エッジ! やばいよ! こいつら固い!」
「ああ、分かってる。ちぃ、ロジール達は何をしてる!」
戦闘音と声が聞こえてくる。森をぬけるとエッジさん達の姿が見えた。既に傷だらけなのに僕が戦った巨躯のオークと杖持ちのオークと対峙してる。
「はっ!」
「フゴッ!?」
背後から杖持ちのオークを仕留める。巨躯のオークが仲間がやられたのに気が付くと腕を横なぎに払ってきた。それを躱してエッジさん達の前に降り立つ。
「シン君!」
「エッジさん。無事でよかった」
嬉しそうに名前を呼ぶエッジさん。彼の仲間もみんな無事みたいだ。
「あのオークは固いぞ」
「分かってます。既に1体倒してますから」
「そ、そうか……」
安心させるために言ったけど、エッジさんの表情は暗くなってしまった。ランクはエッジさんの方が高いからプライドが傷ついちゃったかな。
「フゴ!」
「そんな単純な攻撃! はっ!」
この巨躯のオークは先に戦ったオークよりも弱い、経験が少ないという感じ。横なぎに腕を払うことしかできない様子で簡単に腕を切り落とせた。
「助かったよ。シン君」
「ありがとうシン君!」
巨躯のオークを仕留めるとエッジさん達がお礼を言ってくれる。
「ロジールさん達も来てるんですよね?」
「ああ、冒険者ギルドから要請されたんだ。プラチナランクのゲハルドと俺達が受けた」
「ゲハルドさんは町に知らせに行きました」
「そうか、ん? 彼は……!? 魔族!」
安心していたエッジさん達がシャドウさんに気が付くと臨戦態勢を取り始める。これが普通の人族の反応なのかな?
「まったく、人族は……」
思わずため息をつくシャドウさん。僕はシャドウさんの横に歩いていく。
「シン君!? 知り合いなのか?」
「はい」
エッジさんの声に答えるとみんな武器をしまいだす。
「どういうことなんだ?」
エッジさんが疑問を投げかけてくる。僕らは包み隠さずに答えるとため息をつかれた。
「まったく……魔族と言うのは。しかし、夢はとても素晴らしいものだと思う。ぜひ目指してくれ、本当ならな」
エッジさんは薄っすらと信じてくれたみたいだ。よかった。
「ゲハルドはオークの群れが出来ていると言って町に帰ったんだな?」
「はい」
ゲハルドさんとのやり取りも伝えた。するとエッジさん達も町で待機することにしたみたいだ。
「プラチナとして恥ずかしいことだが、俺達では足手まといになってしまう。町での迎撃の準備を手伝うよ」
「わかりました」
エッジさん達は申し訳なさそうにして町に歩いていった。
「シンは顔が広いな」
「そうですか?」
「うむ、自慢じゃないが、私は信用できる仲間はいないぞ」
「は、はぁ……」
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