異世界転生したら【スキル】が【グミ】でした 【魔王】の友達もできたので世界を平和にしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第二章 不思議な洞窟

第46話 ステイタム

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「おいおい。本当にステイタム獣国の砂漠か?」

 お父さんが呆れて声をあげる。
 シーグリアにいたお父さんを連れてマールちゃんの故郷、ステイタム獣国にやってきた。
 砂漠が広がっている。道もないから迷うな。

「道はちゃんと調べてきた。兄上が言うにはこの方角に進めば獣王都につくらしい」

 シャドウさんの指さす方向を進んでいくみたいだ。キングレオに跨って早速進んでいく。

「キングレオは地形の影響を受けないと聞いたことがあったが本当にすいすいと走ってる。帝国がみたら欲しがるだろうな」

 お父さんが楽しそうに声をあげた。確かに砂漠なのにスピードが落ちない。キングの名は伊達じゃないな。

「人に見つかると厄介だ。獣王都が見える位置までにしておこう」

「そうだね。キングレオには外で待機してもらおう」

 お父さんの声に頷いて答える。キングレオに乗ったままは流石に入れないよな。

「まだ俺は帝国軍人として登録されているはず。この指輪を見せればすぐに通してくれるだろう」

 指輪を見せて説明してくれる。人差し指の指輪が帝国軍人の証なのか。そういえば、エラルドン男爵もしていたな。

「おっと、噂をすると見えてきた」

「え!? もう? って大きな街だ!」

 お父さんの声に前方を見ると大きな塔のある街並が見えてくる。城壁に囲われた町の中央に大きな塔がある。お母さんは町のどこにいるんだろう?

「ライナの奴は魔法の研究をしているはずだ。ルリと一緒に暮らしているはず」

「そうなんだ~……? ルリって言うのは?」

「お前の妹だ。7年前にな」

「そうか! 妹の名前はルリなんだね」

 お父さんの声に感慨深く頷く。ルリちゃんか。僕のことは知らないんだよな。

「そろそろ降りるぞ」

「ああ、キングレオ。このあたりにいてくれ。合図をしたら迎えに来てくれ」

「ガオ」

 僕らはキングレオから降りると外套を目深に被ってお父さんを先頭に街道を進みだす。ここまで来ると砂漠は終わって荒れ地になるんだな。荒れ地の山は少し不穏な風景だ。

「旅人か?」

 外套を被った僕らが城門の前につくと兵士達が声をかけてくる。みんな純粋な獣人、狼や犬といった獣人が多い。

「帝国軍人だ。こいつらは奴隷だ」

「ほ~、ハーフの獣人と人族か。魔族も連れているとは流石は帝国だな。通っていいぞ」

 指輪を見せて話すとすぐに通してくれる。帝国軍人っていうだけでざるな警備だな。

「魔法の研究をしてる部署がどこだったかな。知らないか?」

「ん? 始めてきたのか? 魔法の研究かどうか知らないが帝国の魔法使いはみんな塔にいるはずだぞ」

「そうか、ありがとよ。生憎帝国から出たことがなくてな。助かった」

 通り過ぎざまに兵士に声をかけるお父さん。見事に情報を引き出す。やっぱりあの塔か。お城もあるけど塔が帝国の建物ってことかな。

「行く場所は分かったがすんなり入れるのか?」

「大丈夫だろ。俺は獣王都に入れるかどうかが心配だった。俺が裏切ったことを知っているやつはみんなマルグリアだろ?」

 シャドウさんの不安の声にお父さんが答える。あの海戦で生き残った人はみんなマルグリアの牢獄にいる。魔族の海の軍に勝てる人はいないよな。

「すぐに行く?」

「そうだな。早くライナにシュンを……息子を見せてやりたい」

「僕も早く会いたいよ」

 12年ぶり……とても長かった。やっと会えるんだ。

「ここは帝国の建物だ」

「軍人だよ。ほら」

 塔の前につくと門の前に如何にも魔法使いといった服装の男達が警備していた。お父さんが指輪を見せると僕らに視線を送ってくる。

「奴隷か?」

「ああ、研究に使うんだろ? 俺は良く知らないが」

 質問に答えるお父さん。
 融合の実験となれば僕らみたいな実験体を使うはず。お父さんの案だけど、それが見事にはまったみたい。すぐに塔の中に通される。

「魔物との融合を担当しているのはライナ様だな。最上階まで連れて行くんだな」

「ライナ様?」

「ああ、女性だよ。融合の理論を一から見出したお方だ。美しく賢く、そして魔法の才能もある。更に部下にも優しい、あの方は正に女神だ」

 どうやら、お母さんは凄い人みたいだ。兵士の目はキラキラ光っていて本当に尊敬しているのが分かる。でも、融合を作った張本人だったなんて。

「まさか、ライナが融合を作ったとはな。アーラもライナが。何で言ってくれなかったんだ」

 階段を登りながら頭を抱えるお父さん。

「秘密事項だったのだろう。家族にも言えないのは当たり前だ」

「だが……夫が融合したんだぞ? 失敗したら……リスクはあるって言うのに」

 シャドウさんの慰めの声に更に落ち込んでいくお父さん。

「知らなかったんじゃないですか?」

「え?」

「シン様のお母様がお父様に知らせないなんて信じられません。もしかしたら知らなかったのかも」

 マールちゃんが声をあげるとお父さんはしばらく考え込んで頷いた。

「そうかもしれないな」

「間違いないよ。あんなに愛し合っていたんだから」

 お父さんが頷くと僕も同意した。
 数日しか見ていないけど、本当に二人は愛し合っていた。12年前の記憶だけど確かに二人は仲が良かった。

「ありがとう。本当にシュン……じゃなかったな。シンの仲間達はみんな優しいな」

 お父さんは苦笑いをしながらマールちゃんと僕の頭を順番に撫でてくれる。

「誰だ貴様らは!」

 そんな話をしながら階段を登っていると上から降りてきたおじさんが声をあげる。誰だこの人?
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