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第2章 王国と魔道
第76話 大聖堂
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『村人からプレゼントがあります』
「ん?」
クリスさんのお弁当を食べていると、声が聞こえてくる。
僕の前に椅子やベッド、机が二つずつ現れる。
「え? これって?」
「あ、クリスさんは初めてでしたっけ? 僕のスキルなんです」
「あ、はぁ……」
村スキルの大工さんが送ってくれたんだな。改めて彼らには申し訳ないな。僕も何かやってあげられればいいんだけど。
新しい家や土地を手に入れたから作ってくれたんだろう。ジャネット達が教えているのかもな。
これでルーザーさんが床に寝なくて済む。ありがたい。
「ほんとムラタさんって凄いですね。そんなスキル聞いたことないですよ」
「ははは……ですかね」
クリスさんはそう言って周りを見渡す。ゴブリンさん達を見て微笑む。
「あなたの周りでは笑顔が沢山ある。ルーザーさんも私達もあなたが来るまで苦しんでた。それなのに今は……。ほんとに凄いです」
感慨深く遠い目をするクリスさんは僕を褒めてくれる。僕は何もしてないんだけどな。
みんなが自分で立ち上がっただけだ。元々立ち上がる力をもっていただけ。
「……ルルさんが寂しいって言っていたのでたまには帰ってきてくださいね」
「あ、そうですね。ルルさんの料理も食べたいですし」
「ふふ、伝えておきます。私も腕をふるいますよ」
「ありがとうございます。楽しみにしてます」
ルルさんともしばらく会ってなかったもんな。それにしてもクリスさんのお弁当は美味しいな。
サンドイッチで薄く切って焼いたお肉とレタスみたいな葉物野菜だ。シャキシャキしてて美味しい。
『村人が500に達しました。50レベルを達成。町へと進化を遂げます』
「え……」
クリスさんのお弁当に舌鼓を打っていると、知らせが聞こえてくる。村スキルが町スキルになったってこと?
「どうしたんですか?」
「あ、いや。ははは、美味しいですね。クリスさんのサンドイッチ」
戸惑う僕に心配そうに聞いてくるクリスさん。僕は誤魔化すように彼女のサンドイッチをほめる。
『町となったことで大聖堂が設けられました。大聖堂にラリを寄付すると、村人が強くなります。生産性が向上します』
「お、おお~」
大聖堂は村人強化の施設なのか。なんだか凄いな。
「ちょっと食後の運動に行ってきますね」
「あ、はい。頑張ってくださいね」
僕は大聖堂を試したくてウズウズしてしまった。サンドイッチを急いで平らげて外へと出る。
「ん~、もういいのかムラタ?」
「お兄ちゃん、チュ~した?」
家から出るとルーザーさんとルナちゃんが待ち構えていた。盗み聞きしていたのかな?
家に誰も入ってこないと思ったら二人の仕業か。まったくというかなんというか。
「何もないよ。ただサンドイッチをもらっただけ」
「え~。ん~、お兄ちゃんモテモテさんなのに?」
「ルナちゃん……僕はモテないよ」
僕の答えに残念がるルナちゃん。
自分で言って悲しくなるけど、僕がモテたことなんて一度もないのだ。ほんとに悲しい。
「え~、嘘だよ~。お兄ちゃんカッコいいもん。私とお姉ちゃんを助けてくれた」
「はは……。そう言ってくれると嬉しいよ」
「ん~。じゃあ、私が大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになるね!」
「ルナちゃん……」
ルナちゃんがそう言って手を握ってくる。
思わずジ~ンと目頭が熱くなってしまう。ほんとにこの子は優しい子だな~。僕なんかにお世辞を言ってくれて。
でも、彼女は大きくなるころには僕よりもいい子を見つけるだろうな。
う、考えただけでも頭が痛くなる。その子はいい子なんだろうか。その時はちゃんと審査しないとな……。保護者代理としてはいい子と一緒になってほしいから。保護者? そう言えば、ルナちゃんとルーンには親はいないのかな? その話を一切してなかった。
「ルナちゃんは両親はいるのかな?」
「お父さんお母さん? ううん。いないよ。私もルーンお姉ちゃんも孤児院に捨てられてたんだって」
ルナちゃんの答えを聞いて目頭が再度熱くなる。こんな可愛い子達を捨てるなんて……。
ん? なんだか少し腑に落ちないな。一緒に捨てられてたのに、年齢が5歳は違うよね。
「ルナちゃんが5歳でルーンが15歳くらいかな?」
「うん。私が1歳の時に捨てられてたんだって」
「……」
ルーンが11歳の時に捨てられた? ってことはルーンは両親を覚えてる可能性があるな。オルディナのことだから人身売買なんかも関わっていそうだな。魔法の才能がある子を売ったとか……。はぁ~オルディナのことは考えるだけで憂鬱だ。
「ありがとうルナちゃん。みんなと遊んでおいで」
「は~い。あ、お兄ちゃん!」
「ん? どうしたの?」
チュ! お礼を言ってルナちゃんの背中を押すと、彼女は振り返って僕の頬にキスをしてくれた。嬉しそうに彼女はゴブリンさん達の元へと走っていく。
「はは、おませさんだな……」
「ルナが一歩リードだな」
ルナちゃんを見送っているとルーザーさんがニヤニヤしてからかってくる。
リードとかそういうのじゃないのにな。
「ルーザーさんは特訓良いんですか?」
「おっと、そうだった。ジャネットとジャンを呼んだら連れてきてくれよ。特訓に付き合わすからな」
ルーザーさんにジト目で問いかける。彼はとぼけるようにコボルトロードの元へと走っていく。
彼とコボルトロードは仲が良くなってきたな。僕はあまりいい気はしないんだよな。あの子には一度殺されているからね。
「さて、大聖堂大聖堂っと」
村スキルのウィンドウをいじる。これからは町スキルになるのか。
「大聖堂に寄付。ええ!? 最低額が10000ラリ!? ……寄付ってこんなに高いのか」
村スキルはこの世界の常識が反映されてる。
寄付の最低額が10000になっているということはそう言うことってことだ。本物の大聖堂に寄付したら住民が強くなるのかな? 流石にそれはないか?
「とりあえず、5回分寄付っと」
僕は残高を見て5回分、5万ラリを寄付した。効果はどんな感じで反映されるのかな。楽しみだ。
「ん?」
クリスさんのお弁当を食べていると、声が聞こえてくる。
僕の前に椅子やベッド、机が二つずつ現れる。
「え? これって?」
「あ、クリスさんは初めてでしたっけ? 僕のスキルなんです」
「あ、はぁ……」
村スキルの大工さんが送ってくれたんだな。改めて彼らには申し訳ないな。僕も何かやってあげられればいいんだけど。
新しい家や土地を手に入れたから作ってくれたんだろう。ジャネット達が教えているのかもな。
これでルーザーさんが床に寝なくて済む。ありがたい。
「ほんとムラタさんって凄いですね。そんなスキル聞いたことないですよ」
「ははは……ですかね」
クリスさんはそう言って周りを見渡す。ゴブリンさん達を見て微笑む。
「あなたの周りでは笑顔が沢山ある。ルーザーさんも私達もあなたが来るまで苦しんでた。それなのに今は……。ほんとに凄いです」
感慨深く遠い目をするクリスさんは僕を褒めてくれる。僕は何もしてないんだけどな。
みんなが自分で立ち上がっただけだ。元々立ち上がる力をもっていただけ。
「……ルルさんが寂しいって言っていたのでたまには帰ってきてくださいね」
「あ、そうですね。ルルさんの料理も食べたいですし」
「ふふ、伝えておきます。私も腕をふるいますよ」
「ありがとうございます。楽しみにしてます」
ルルさんともしばらく会ってなかったもんな。それにしてもクリスさんのお弁当は美味しいな。
サンドイッチで薄く切って焼いたお肉とレタスみたいな葉物野菜だ。シャキシャキしてて美味しい。
『村人が500に達しました。50レベルを達成。町へと進化を遂げます』
「え……」
クリスさんのお弁当に舌鼓を打っていると、知らせが聞こえてくる。村スキルが町スキルになったってこと?
「どうしたんですか?」
「あ、いや。ははは、美味しいですね。クリスさんのサンドイッチ」
戸惑う僕に心配そうに聞いてくるクリスさん。僕は誤魔化すように彼女のサンドイッチをほめる。
『町となったことで大聖堂が設けられました。大聖堂にラリを寄付すると、村人が強くなります。生産性が向上します』
「お、おお~」
大聖堂は村人強化の施設なのか。なんだか凄いな。
「ちょっと食後の運動に行ってきますね」
「あ、はい。頑張ってくださいね」
僕は大聖堂を試したくてウズウズしてしまった。サンドイッチを急いで平らげて外へと出る。
「ん~、もういいのかムラタ?」
「お兄ちゃん、チュ~した?」
家から出るとルーザーさんとルナちゃんが待ち構えていた。盗み聞きしていたのかな?
家に誰も入ってこないと思ったら二人の仕業か。まったくというかなんというか。
「何もないよ。ただサンドイッチをもらっただけ」
「え~。ん~、お兄ちゃんモテモテさんなのに?」
「ルナちゃん……僕はモテないよ」
僕の答えに残念がるルナちゃん。
自分で言って悲しくなるけど、僕がモテたことなんて一度もないのだ。ほんとに悲しい。
「え~、嘘だよ~。お兄ちゃんカッコいいもん。私とお姉ちゃんを助けてくれた」
「はは……。そう言ってくれると嬉しいよ」
「ん~。じゃあ、私が大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになるね!」
「ルナちゃん……」
ルナちゃんがそう言って手を握ってくる。
思わずジ~ンと目頭が熱くなってしまう。ほんとにこの子は優しい子だな~。僕なんかにお世辞を言ってくれて。
でも、彼女は大きくなるころには僕よりもいい子を見つけるだろうな。
う、考えただけでも頭が痛くなる。その子はいい子なんだろうか。その時はちゃんと審査しないとな……。保護者代理としてはいい子と一緒になってほしいから。保護者? そう言えば、ルナちゃんとルーンには親はいないのかな? その話を一切してなかった。
「ルナちゃんは両親はいるのかな?」
「お父さんお母さん? ううん。いないよ。私もルーンお姉ちゃんも孤児院に捨てられてたんだって」
ルナちゃんの答えを聞いて目頭が再度熱くなる。こんな可愛い子達を捨てるなんて……。
ん? なんだか少し腑に落ちないな。一緒に捨てられてたのに、年齢が5歳は違うよね。
「ルナちゃんが5歳でルーンが15歳くらいかな?」
「うん。私が1歳の時に捨てられてたんだって」
「……」
ルーンが11歳の時に捨てられた? ってことはルーンは両親を覚えてる可能性があるな。オルディナのことだから人身売買なんかも関わっていそうだな。魔法の才能がある子を売ったとか……。はぁ~オルディナのことは考えるだけで憂鬱だ。
「ありがとうルナちゃん。みんなと遊んでおいで」
「は~い。あ、お兄ちゃん!」
「ん? どうしたの?」
チュ! お礼を言ってルナちゃんの背中を押すと、彼女は振り返って僕の頬にキスをしてくれた。嬉しそうに彼女はゴブリンさん達の元へと走っていく。
「はは、おませさんだな……」
「ルナが一歩リードだな」
ルナちゃんを見送っているとルーザーさんがニヤニヤしてからかってくる。
リードとかそういうのじゃないのにな。
「ルーザーさんは特訓良いんですか?」
「おっと、そうだった。ジャネットとジャンを呼んだら連れてきてくれよ。特訓に付き合わすからな」
ルーザーさんにジト目で問いかける。彼はとぼけるようにコボルトロードの元へと走っていく。
彼とコボルトロードは仲が良くなってきたな。僕はあまりいい気はしないんだよな。あの子には一度殺されているからね。
「さて、大聖堂大聖堂っと」
村スキルのウィンドウをいじる。これからは町スキルになるのか。
「大聖堂に寄付。ええ!? 最低額が10000ラリ!? ……寄付ってこんなに高いのか」
村スキルはこの世界の常識が反映されてる。
寄付の最低額が10000になっているということはそう言うことってことだ。本物の大聖堂に寄付したら住民が強くなるのかな? 流石にそれはないか?
「とりあえず、5回分寄付っと」
僕は残高を見て5回分、5万ラリを寄付した。効果はどんな感じで反映されるのかな。楽しみだ。
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