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第2章 王国と魔道
第97話 ゴーレム
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「メイ、アイ。二人の様子は?」
「「ダメです。食べようとしません」」
エドラとドレイクの世話をしてもらっているメイとアイに様子を聞くと、彼女達は俯いて答えた。二人はゴブリンの藁の家に住まわせてもらってる。簡易的な家だけど、雨風をしのげて結構快適みたいだ。
大切な家族が死んでしまったエドラとドレイク。お父さんが死んでしまったんだ。生きる気力をなくすのは仕方ない。だけど、僕は諦めたくない。
「エドラ、ドレイク。君たちのお父さんは洗脳されていたんだ。ゼグラデムにそうさせられていた。リッテンもそうさせられていたって」
やせ細った二人に顔を近づけて話す。敵だった僕を警戒する二人だけど、力なく僕を見つめてくる。
「ゼター、君たちのお父さんは無理やり働かされてた。その仇をうちたいと思わないの?」
「ガル……」
エドラは力なく答える。言葉がわからなくても僕の目を見て察してくれてるのかな。
ドレイクは僕を見ることもない。ただ俯く。
「ドレイク! 君達のお父さんは二人の為に平和を目指していたんだよ! それなのにこのまま死んでいいの? ただの悪者として名も知られずに死んでいったんだよ! 僕らを最後救って死んでいったんだ。本当は英雄として語られてもいいはずだよ」
僕はこらえきれずに涙を流す。二人は顔を見合って何か話し合ってくれてる。
ルドラが心配して僕にすり寄ってくれる。
「ワン!」
「ガウ。ガウガウ」
ルドラと会話をするエドラ。ルドラは僕らの会話を理解してくれてる。通訳をしてくれてるんだな。
「「食べてくれた!」」
ルドラの通訳でエドラとドレイクが食事をしてくれた。僕は思わず二人に抱き着く。
「よかった、よかったよ。二人が死んだら、ゼターに顔向けできなかった。敵だったけど、大切なものを守っていたのは一緒だったから」
ゼターが洗脳されているかもしれないと、リッテンに言われてから友達になれると思っていた。
だけど、それはゼグラデムの洗脳によって阻まれてしまった。
ゼターの大切なものくらい守ってあげたかったんだ。
「優しいんですね。ムラタ様は……」
メイがそう言って涙を流す。アイは無言で僕の手を握る。見つめてくるアイの顔がどんどん近づいてくる。
「コラ! アイ! 何をキスしようとしてるの!」
「痛い!? お姉ちゃんなんで止めるの! チャンスだったのに!」
キスする五秒前、メイがアイの頭を叩いて止めてくれる。アイは油断するとすぐにこういうことをしてくる人なのか。今度から気を付けよう。
「だって~、ムラタ様は私達の王子様でしょ。カッコよかったな~。『助けるよ』っていって魔根の球を颯爽と奪って、自分で制御しちゃったんだよ」
「そ、それはそうだけど……。私達は奴隷の身分。ムラタ様に触れることも不敬です」
アイがウルウルした瞳で見つめてくる。メイも彼女の言葉に惑わされて僕を見つめてきた。何とも言えない状況だ。
なぜか、僕がモテてしまっている。こういうのは苦手だな。答えることもできないし。
「えっと、エドラ、ドレイク。一緒に生きようね。もう変なことを考えちゃダメだよ」
いたたまれなくなって僕は二人にそう言ってその場を後にする。
『あなたモテるのね』
「魔根の球? よくわからないよ。吊り橋効果ってやつでしょ」
魔根の球が話しかけてくる。
吊り橋効果、緊張とかでドキドキしている時に一緒にいる人を好きだと勘違いしてしまう効果のことだ。
あんな死と隣り合わせの状況で、僕が急に現れたら勘違いしてしまうのもしょうがない。
それにしても魔根の球って言いにくいな。名前を考えようかな。
「魔根の球は名前とかある? 言いにくいから決めたいんだけど」
『あるわけないでしょ。意志疎通したのもあなたが初めてよ』
僕の問いかけに答える魔根の球。名前を付けるとかあんまりしたことがないからな。適当でいいかな。
「魔根の球だから、マ、マ……。マリアってどうかな。あんまり関係ないけど」
『マリア? へ~、なかなかセンスがあるわね。いいわそれで、今日から私はマリアね』
魔根の球改め、マリアは名前を了承してくれる。
『名前を付けてくれたお礼に魔物の扱い方を教えてあげるわ』
「扱い方? それって作り方とかってこと?」
『同じことよ。作って扱うんだから』
魔物の作り方を教えてくれるってことか。凄いな。
『無機物から魔物を作った方が簡単よ。ゴーレムっていうんだけど知ってる?』
「知ってるよ! 石の人形でしょ?」
『そうそう、結構強いんだけど、あなたのマナなら作れるはずよ。メイとアイじゃゴブリンの上位しか作れなかったけど』
マリアはゴーレムの作り方を教えてくれた。これでさらに僕の土地の種族が増えるな。
『……作り過ぎよ』
「あ、やっぱり? いや、プラモデルみたいで楽しくて」
地面に触れて目を瞑り、ゴーレムの形状を考える。そして、マナを土に押し込むように流す。
これは魔法を使うときに似てる。詠唱をして手のひらから光を押し出す感じだ。
するとそのマナがマリアを通して、命を吹き込む。
簡単に作れるから色々試して作り過ぎちゃった。
「お兄ちゃんのゴーレムさん。力持ちだね」
「ゴッ!」
ざっと100体のゴーレムが出来上がってしまった。
ルナちゃんが楽しそうにゴーレムを使って岩を持ち上げてる。ゴーレムたちは僕らの言うことをしっかりと守ってくれるみたいだ。
僕らを傷つけることもしないから鉱山で手に入った鉱石を運ぶ仕事をしてもらおうかな。ドールスさんに話しておかないと、大騒ぎになりそうだ。
「「ダメです。食べようとしません」」
エドラとドレイクの世話をしてもらっているメイとアイに様子を聞くと、彼女達は俯いて答えた。二人はゴブリンの藁の家に住まわせてもらってる。簡易的な家だけど、雨風をしのげて結構快適みたいだ。
大切な家族が死んでしまったエドラとドレイク。お父さんが死んでしまったんだ。生きる気力をなくすのは仕方ない。だけど、僕は諦めたくない。
「エドラ、ドレイク。君たちのお父さんは洗脳されていたんだ。ゼグラデムにそうさせられていた。リッテンもそうさせられていたって」
やせ細った二人に顔を近づけて話す。敵だった僕を警戒する二人だけど、力なく僕を見つめてくる。
「ゼター、君たちのお父さんは無理やり働かされてた。その仇をうちたいと思わないの?」
「ガル……」
エドラは力なく答える。言葉がわからなくても僕の目を見て察してくれてるのかな。
ドレイクは僕を見ることもない。ただ俯く。
「ドレイク! 君達のお父さんは二人の為に平和を目指していたんだよ! それなのにこのまま死んでいいの? ただの悪者として名も知られずに死んでいったんだよ! 僕らを最後救って死んでいったんだ。本当は英雄として語られてもいいはずだよ」
僕はこらえきれずに涙を流す。二人は顔を見合って何か話し合ってくれてる。
ルドラが心配して僕にすり寄ってくれる。
「ワン!」
「ガウ。ガウガウ」
ルドラと会話をするエドラ。ルドラは僕らの会話を理解してくれてる。通訳をしてくれてるんだな。
「「食べてくれた!」」
ルドラの通訳でエドラとドレイクが食事をしてくれた。僕は思わず二人に抱き着く。
「よかった、よかったよ。二人が死んだら、ゼターに顔向けできなかった。敵だったけど、大切なものを守っていたのは一緒だったから」
ゼターが洗脳されているかもしれないと、リッテンに言われてから友達になれると思っていた。
だけど、それはゼグラデムの洗脳によって阻まれてしまった。
ゼターの大切なものくらい守ってあげたかったんだ。
「優しいんですね。ムラタ様は……」
メイがそう言って涙を流す。アイは無言で僕の手を握る。見つめてくるアイの顔がどんどん近づいてくる。
「コラ! アイ! 何をキスしようとしてるの!」
「痛い!? お姉ちゃんなんで止めるの! チャンスだったのに!」
キスする五秒前、メイがアイの頭を叩いて止めてくれる。アイは油断するとすぐにこういうことをしてくる人なのか。今度から気を付けよう。
「だって~、ムラタ様は私達の王子様でしょ。カッコよかったな~。『助けるよ』っていって魔根の球を颯爽と奪って、自分で制御しちゃったんだよ」
「そ、それはそうだけど……。私達は奴隷の身分。ムラタ様に触れることも不敬です」
アイがウルウルした瞳で見つめてくる。メイも彼女の言葉に惑わされて僕を見つめてきた。何とも言えない状況だ。
なぜか、僕がモテてしまっている。こういうのは苦手だな。答えることもできないし。
「えっと、エドラ、ドレイク。一緒に生きようね。もう変なことを考えちゃダメだよ」
いたたまれなくなって僕は二人にそう言ってその場を後にする。
『あなたモテるのね』
「魔根の球? よくわからないよ。吊り橋効果ってやつでしょ」
魔根の球が話しかけてくる。
吊り橋効果、緊張とかでドキドキしている時に一緒にいる人を好きだと勘違いしてしまう効果のことだ。
あんな死と隣り合わせの状況で、僕が急に現れたら勘違いしてしまうのもしょうがない。
それにしても魔根の球って言いにくいな。名前を考えようかな。
「魔根の球は名前とかある? 言いにくいから決めたいんだけど」
『あるわけないでしょ。意志疎通したのもあなたが初めてよ』
僕の問いかけに答える魔根の球。名前を付けるとかあんまりしたことがないからな。適当でいいかな。
「魔根の球だから、マ、マ……。マリアってどうかな。あんまり関係ないけど」
『マリア? へ~、なかなかセンスがあるわね。いいわそれで、今日から私はマリアね』
魔根の球改め、マリアは名前を了承してくれる。
『名前を付けてくれたお礼に魔物の扱い方を教えてあげるわ』
「扱い方? それって作り方とかってこと?」
『同じことよ。作って扱うんだから』
魔物の作り方を教えてくれるってことか。凄いな。
『無機物から魔物を作った方が簡単よ。ゴーレムっていうんだけど知ってる?』
「知ってるよ! 石の人形でしょ?」
『そうそう、結構強いんだけど、あなたのマナなら作れるはずよ。メイとアイじゃゴブリンの上位しか作れなかったけど』
マリアはゴーレムの作り方を教えてくれた。これでさらに僕の土地の種族が増えるな。
『……作り過ぎよ』
「あ、やっぱり? いや、プラモデルみたいで楽しくて」
地面に触れて目を瞑り、ゴーレムの形状を考える。そして、マナを土に押し込むように流す。
これは魔法を使うときに似てる。詠唱をして手のひらから光を押し出す感じだ。
するとそのマナがマリアを通して、命を吹き込む。
簡単に作れるから色々試して作り過ぎちゃった。
「お兄ちゃんのゴーレムさん。力持ちだね」
「ゴッ!」
ざっと100体のゴーレムが出来上がってしまった。
ルナちゃんが楽しそうにゴーレムを使って岩を持ち上げてる。ゴーレムたちは僕らの言うことをしっかりと守ってくれるみたいだ。
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