転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 異世界

第六話 初めての冒険者

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獣人達を見送って、俺は寂しく一人旅。歩くだけでは暇なので今まで得た服の影響でどんだけステータスが上がったのかを確認することにした。

釘宮 巽(クギミヤ タツミ)

 職業 騎士隊長

 レベル 1

 HP 310
 MP 65
 
 STR 54
 VIT 56 
 DEX 37 
 AGI 40 
 INT 47 
 MND 47 

 スキル 

 服模写[オラストロ正式鎧][オラストロ騎士隊長の服][料理人の服エプロン付き][農民の服][大工の服] 
 服活用術(極)

 ステータスがかなり上がっていたが、ステータスがどのように働くのかとか基本がわからんからすごいのかわからん。
    ただ、ゲームの知識だけで言うと異常だとは思う。なんでかというとレベルが1なのにすでにステータスが30以上、上がっている。
    ゲームとしての基本であるレベル、それが1上がる事にステータスが3上がるとしたら10レベル上がっているという事だ。だから、1レベルのくせに11レベルの強さを持っている可能性があるという事だ。
    頭脳は大人ではなくて体は大人といった感じだな、って冗談を言っている場合ではない。これからどうするかだな。

「村長の話ではこのまままっすぐ街道沿いに行けば小さな町があるらしいが。距離は歩きで3日といっていたっけか、手元の食べ物では心もとない。それに魔物が出るという山を越えなくてはいけないらしいな~」

 山越えなんて俺にできるのか? 戦闘力1のゴミだぞ俺は。あのライフルを持ったおっちゃんよりも弱いのだよ。

 落ち込んでいる間も歩いていると前にそびえたつアルプス山脈のような連山が見えてくる。登れる気がしない。

「詰んだ? これ詰んだ?」

 歩きながらもそう呟く。おかしいな。俺っていいことしていたと思ったんだけど悪い事だったのかな。いいことしたらいいことが帰ってくるんじゃないのかな?ねえ、神様おせ~て。
 とまあ、そんな変なテンションでおかしなことを心の中で呟いていてもしょうがない。オラストロに帰るわけにもいかない、だから行くしかないのだ。男は黙って当たって砕けろ、って砕けちゃダメか。

 うつむき加減で歩いて行くと山が眼前にそびえたつ入り口ですといわんばかりの森の小道へと入っていく。魔女でも出てきそうな森で薄暗いったらありゃしない。

「もぐもぐ、朝に出てきたのにもう昼だよ。自動車とかあれば一瞬だったんだろうな」

 干し肉をスルメイカのように食べながら歩く。人の歩く速度は時速5キロとか言ってたよな。それであんだけ歩いてやっと着いたという事は15キロくらいあったのかな?あ~現代科学が懐かしい。カモン自転車、カモン自動車。

「むむ、自転車なら木でも行けるのでは?ってゴムタイヤじゃないとケツが死ぬか?」

 この世界にそぐわないものを持っていると怪しまれるし却下だな。馬であのケツのダメージなのに木の車輪とかいったら死ぬぞ。黄門様が閉鎖を命じそうだ。鎖国だ鎖国。
    くだらないことを考えていると前方が騒がしいことに気が付いた。鉄と鉄のぶつかる音や叫び声だ。俺は緊張して進んでいく。

「この野郎。アイサを離せ」

「ギャッギャッギャ」

「オッズ逃げて」

 おいおい、ありゃ、ゴブリンとかいう異世界有名人じゃないかい?
 声がしたから茂みから覗いたら、目の前で冒険者っぽい少年と少女が緑の小人と戦っていた。
 ゴブリンといわれる緑の小人だ。小説なんかでも常連の有名人だな、って人じゃないのか。
 そんなことよりも多勢に無勢である。二人の冒険者に対してゴブリンは10匹以上いる。地面には数匹のゴブリンが倒れているが女の子がゴブリンに捕まっていて万事休すといった様子。

「ちきしょう、ゴブリンのくせに人質なんてとりやがって」

「オッズ・・ごめんなさい」

 女の子は魔法使いのような恰好をしている。たぶん、思ったまんまの魔法職なんだろう。対して少年は片手剣で皮の鎧だ。前衛職というのがうかがえる。オーソドックスで俺としては好印象。ゴブリンは余裕しゃくしゃくで女の子に錆びたナイフを突きつけながら値踏みしている。
 その隙に俺はゴブリンたちの背後に回る。騎士隊長の服を手に入れていてよかった。騎士の鎧じゃカチャカチャいってうるさかったからな。
 そして、背後に着くと少年に合図を送った。少年は俺に気づき、頷いて答えた。ゴブリンは今もまだ女の子をいやらしい目で見ている。この世界のゴブリンも繁殖で増加するのだろうか。あんな可愛い子を・・・。
 俺は変な想像をかき消して、大きめの小石をゴブリン達の右側に投げ入れた。急な投石にゴブリン達は視線を取られる。その隙に、 

「隙あり!」

「「「ギャ!」」」

 横なぎに剣を振るうとゴブリンが3匹、首を地面に落とした。初めての戦闘だけど、結構やれるものだな。オラストロの隊長との戦闘が俺を少しだけこの世界になじませたのかもしれない。そんな考えをしている時間もなく、次のゴブリンを屠っていく。ステータスは確実にゴブリンよりも上のようだな。
 人質を取っていたゴブリンを先に倒したので少女も無事に少年の背後に隠れられている。残りの6匹のゴブリンはともに顔を見合って脂汗を掻いている。敗戦濃厚になって焦ったのだろう。
 しかし、そこで撤退を選ぶ脳みそはないようで、全員無事に討伐完了。最後の一匹は少女の炎の球で燃えて行った。
    それを見た俺がどんな顔をしたのか、そりゃ感動した。夢にまで見た魔法が現実に見れたのだから、そして、少年少女と握手をして服をゲットすれば俺も使えるのだ。こりゃ、チートですわ。
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