転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第二章 海へ

第八話 鉱石を食べる魔物

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「ルキア、ファイアボール」

「は~い、[ファイアボール]!」

 高台になっている通路からルキアの火球を放った。ワッツはルキアの魔法に驚いたがそれよりも蜘蛛がこちらに気づいたので構わずに身構えた。ワシャワシャと蜘蛛の足音がこちらに向かってくる。
 最初のフロアの時と同じように小さな蜘蛛が先に向かってきてそのすべてを蹴散らすとミスリルとシルバーの蜘蛛が通路へと到達してきた。通路は俺達が4人並べるほどの幅なので蜘蛛は一匹がやっとという感じだ。多勢と戦う時はこういった狭い所を使うのが定石だ。ダンジョンゲームで培った知識だが、生きることに関してはゲームは多大な知識をくれる。ありがとう不思議なダンジョン系ゲーム達よ。

「子蜘蛛は蹴散らした。シルバーが来ているぞ」

「ああ、ちまちまと手から削っていこう」

 子蜘蛛を蹴散らして通路に入ってきたシルバースパイダーと対峙する。歩くのがやっとの狭い通路に誘い込んだことで蜘蛛の俊敏性は死んでいる。

「牙に気をつけろ。毒を持っているはずだ」

 ワッツが叫んだ。蜘蛛だけではないけど牙とか爪って汚れとかが毒の代わりになるんだよな。元の世界でもコモドドラゴンとかいうトカゲがすっごい汚くてひっかかれたら死ぬとか言っていた。この世界の魔物だって同じだよな。とりあえず蜘蛛の前足を切っていこう。

「ガウ!」

「サン!近づいて大丈夫か?」

 サンがシルバースパイダーへと肉薄して牙を掴んだ。俺は心配したんだが、蜘蛛の前足はサンの体に触れることはなかった。蜘蛛の構造上、前足より内側に入られると攻撃できないみたいだな。トラを見ると頷いていた。トラの合図でサンが飛び出したようだ。流石、トラだな。

「サンが抑えている間にやるぞ」

「おうよ!」

 俺とワッツは左右からシルバースパイダーを切り刻んでいく、牙を抑えられて前足を切り落とされて何もできないシルバースパイダーは簡単に絶命していった。銀はそれほど硬くなかったな。

「キシャー」

 すぐに後続のミスリルスパイダーが迫ってくる。体よくシルバーの次はミスリルを相手にできる。戦ったことのない相手はゆっくりと相手したいからな。

「なんだ!中くらいの蜘蛛まで来てる」

 人間サイズの蜘蛛がぞろぞろと横の壁や天井から歩いてくる。ミスリルスパイダーと同時に相手にしないといけないみたいだ。

「後退しながら中くらいの蜘蛛から片づけよう」

 俺の指示でみんなが頷いて事に当たる。狭い通路だから自由に動けるのは中くらいの蜘蛛だけだ、ゆっくり後退していてもミスリルスパイダーが追いつけないでいる。

「ハッ!」

 数匹の蜘蛛を片づけるとスッキリしてくる。ルキアの火も蜘蛛には有効のようで一発で動かなくなる。やっぱり、うちのルキアの魔法は世界一!

「キャン!」

 バリバリバリとトラの角から音が聞こえる。それは青白い輝きを放つ雷のようだ。角が生え変わって、トラは雷魔法を使えるようになったようだ。トラは雷を纏った角でミスリルスパイダーを突き刺した。肉の焼ける匂いが狭い通路に立ち込める。結構いい匂いで腹が減ってくる。

「トラ凄いな。ミスリルを貫通するなんて」

「キャン!」

 トラは褒めろと言わんばかりに頬をこすり付けてくる。トラを撫でまわしていると後続の蜘蛛達がワシャワシャと動き出した。

「そうでした。まだまだいるんだよな」

 ため息をつきながら後続のシルバーとミスリルの蜘蛛達を屠っていく。ミスリルは固いが全体がミスリルではない。人間のように関節部分は柔らかくないと動けなくなるようでそこだけ素のままだ。そこへと剣を滑らせればポロっと自重で崩れていく。

「丁寧な戦い方じゃな~、流石はオラストロの騎士じゃ」

「知っていたのか?」

「ああ、感心したし同時に警戒もしたぞ。タツミはそんなことないと思うが亜人の前でオラストロ騎士の鎧を着ない方がいいな。あ奴らは亜人を好んでいないというのはみんな知っているからな。それも尋常じゃない程嫌っている事をな」

 ワッツは褒めながらもオラストロに警戒を見せていたことを話した。オッズ達と違ってワッツは亜人であるから警戒せざる負えないよな。もしかしたら殺されるかもしれないんだからな。この世界はそれだけ危険な世界なのだ。

「はっはっは、ミスリルが大量だわい!」

 一匹目のシルバーから二匹目のミスリルを倒しても後続の蜘蛛達がワシャワシャと現れた。狭い通路だから二匹の死体などのせいで蜘蛛達はその前よりも速度が落ちる。敏捷性を欠いた状態で俺達と戦わないといけないわけだから、勝てるはずないよな。

「油断しないようにな。絶対的に優位でもあっちには数の理があるからな」

 戦争は数だ、ってアニメでもいっていたからな。油断大敵雨あられってね。

「キャルルルル!」

「トラ?」

 警戒しながら次の蜘蛛が近づいてくるのを待っているとトラが鳴きだして、角に雷が溜まっていくのが見える。
 一呼吸してトラが角から前方に雷を放つ。蜘蛛の死体を焼きながら雷は地面を走っていき、生きている蜘蛛達を焼いていく。うん、いい匂いだ。しかし、蜘蛛は食べれるのかな?ってそうじゃないな。
 トラはどんだけ強いんだよ。この狭い空間で雷なんて使われたら、敵さん涙目だな。

 トラの強さに感心しているとトラが近づいてきて撫でろと頭を突き出してきた。敵も全滅しているようだし俺は両手でトラの全身を撫でまわす。ルキアとサンもそれに混ざる形で撫であった。家族って感じでなんかいいよな。ワッツが指くわえてみているのだがドワーフっておっさんみたいな姿だから、混ぜるわけにはいかないな。
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