50 / 113
第二章 海へ
第八話 鉱石を食べる魔物
しおりを挟む
「ルキア、ファイアボール」
「は~い、[ファイアボール]!」
高台になっている通路からルキアの火球を放った。ワッツはルキアの魔法に驚いたがそれよりも蜘蛛がこちらに気づいたので構わずに身構えた。ワシャワシャと蜘蛛の足音がこちらに向かってくる。
最初のフロアの時と同じように小さな蜘蛛が先に向かってきてそのすべてを蹴散らすとミスリルとシルバーの蜘蛛が通路へと到達してきた。通路は俺達が4人並べるほどの幅なので蜘蛛は一匹がやっとという感じだ。多勢と戦う時はこういった狭い所を使うのが定石だ。ダンジョンゲームで培った知識だが、生きることに関してはゲームは多大な知識をくれる。ありがとう不思議なダンジョン系ゲーム達よ。
「子蜘蛛は蹴散らした。シルバーが来ているぞ」
「ああ、ちまちまと手から削っていこう」
子蜘蛛を蹴散らして通路に入ってきたシルバースパイダーと対峙する。歩くのがやっとの狭い通路に誘い込んだことで蜘蛛の俊敏性は死んでいる。
「牙に気をつけろ。毒を持っているはずだ」
ワッツが叫んだ。蜘蛛だけではないけど牙とか爪って汚れとかが毒の代わりになるんだよな。元の世界でもコモドドラゴンとかいうトカゲがすっごい汚くてひっかかれたら死ぬとか言っていた。この世界の魔物だって同じだよな。とりあえず蜘蛛の前足を切っていこう。
「ガウ!」
「サン!近づいて大丈夫か?」
サンがシルバースパイダーへと肉薄して牙を掴んだ。俺は心配したんだが、蜘蛛の前足はサンの体に触れることはなかった。蜘蛛の構造上、前足より内側に入られると攻撃できないみたいだな。トラを見ると頷いていた。トラの合図でサンが飛び出したようだ。流石、トラだな。
「サンが抑えている間にやるぞ」
「おうよ!」
俺とワッツは左右からシルバースパイダーを切り刻んでいく、牙を抑えられて前足を切り落とされて何もできないシルバースパイダーは簡単に絶命していった。銀はそれほど硬くなかったな。
「キシャー」
すぐに後続のミスリルスパイダーが迫ってくる。体よくシルバーの次はミスリルを相手にできる。戦ったことのない相手はゆっくりと相手したいからな。
「なんだ!中くらいの蜘蛛まで来てる」
人間サイズの蜘蛛がぞろぞろと横の壁や天井から歩いてくる。ミスリルスパイダーと同時に相手にしないといけないみたいだ。
「後退しながら中くらいの蜘蛛から片づけよう」
俺の指示でみんなが頷いて事に当たる。狭い通路だから自由に動けるのは中くらいの蜘蛛だけだ、ゆっくり後退していてもミスリルスパイダーが追いつけないでいる。
「ハッ!」
数匹の蜘蛛を片づけるとスッキリしてくる。ルキアの火も蜘蛛には有効のようで一発で動かなくなる。やっぱり、うちのルキアの魔法は世界一!
「キャン!」
バリバリバリとトラの角から音が聞こえる。それは青白い輝きを放つ雷のようだ。角が生え変わって、トラは雷魔法を使えるようになったようだ。トラは雷を纏った角でミスリルスパイダーを突き刺した。肉の焼ける匂いが狭い通路に立ち込める。結構いい匂いで腹が減ってくる。
「トラ凄いな。ミスリルを貫通するなんて」
「キャン!」
トラは褒めろと言わんばかりに頬をこすり付けてくる。トラを撫でまわしていると後続の蜘蛛達がワシャワシャと動き出した。
「そうでした。まだまだいるんだよな」
ため息をつきながら後続のシルバーとミスリルの蜘蛛達を屠っていく。ミスリルは固いが全体がミスリルではない。人間のように関節部分は柔らかくないと動けなくなるようでそこだけ素のままだ。そこへと剣を滑らせればポロっと自重で崩れていく。
「丁寧な戦い方じゃな~、流石はオラストロの騎士じゃ」
「知っていたのか?」
「ああ、感心したし同時に警戒もしたぞ。タツミはそんなことないと思うが亜人の前でオラストロ騎士の鎧を着ない方がいいな。あ奴らは亜人を好んでいないというのはみんな知っているからな。それも尋常じゃない程嫌っている事をな」
ワッツは褒めながらもオラストロに警戒を見せていたことを話した。オッズ達と違ってワッツは亜人であるから警戒せざる負えないよな。もしかしたら殺されるかもしれないんだからな。この世界はそれだけ危険な世界なのだ。
「はっはっは、ミスリルが大量だわい!」
一匹目のシルバーから二匹目のミスリルを倒しても後続の蜘蛛達がワシャワシャと現れた。狭い通路だから二匹の死体などのせいで蜘蛛達はその前よりも速度が落ちる。敏捷性を欠いた状態で俺達と戦わないといけないわけだから、勝てるはずないよな。
「油断しないようにな。絶対的に優位でもあっちには数の理があるからな」
戦争は数だ、ってアニメでもいっていたからな。油断大敵雨あられってね。
「キャルルルル!」
「トラ?」
警戒しながら次の蜘蛛が近づいてくるのを待っているとトラが鳴きだして、角に雷が溜まっていくのが見える。
一呼吸してトラが角から前方に雷を放つ。蜘蛛の死体を焼きながら雷は地面を走っていき、生きている蜘蛛達を焼いていく。うん、いい匂いだ。しかし、蜘蛛は食べれるのかな?ってそうじゃないな。
トラはどんだけ強いんだよ。この狭い空間で雷なんて使われたら、敵さん涙目だな。
トラの強さに感心しているとトラが近づいてきて撫でろと頭を突き出してきた。敵も全滅しているようだし俺は両手でトラの全身を撫でまわす。ルキアとサンもそれに混ざる形で撫であった。家族って感じでなんかいいよな。ワッツが指くわえてみているのだがドワーフっておっさんみたいな姿だから、混ぜるわけにはいかないな。
「は~い、[ファイアボール]!」
高台になっている通路からルキアの火球を放った。ワッツはルキアの魔法に驚いたがそれよりも蜘蛛がこちらに気づいたので構わずに身構えた。ワシャワシャと蜘蛛の足音がこちらに向かってくる。
最初のフロアの時と同じように小さな蜘蛛が先に向かってきてそのすべてを蹴散らすとミスリルとシルバーの蜘蛛が通路へと到達してきた。通路は俺達が4人並べるほどの幅なので蜘蛛は一匹がやっとという感じだ。多勢と戦う時はこういった狭い所を使うのが定石だ。ダンジョンゲームで培った知識だが、生きることに関してはゲームは多大な知識をくれる。ありがとう不思議なダンジョン系ゲーム達よ。
「子蜘蛛は蹴散らした。シルバーが来ているぞ」
「ああ、ちまちまと手から削っていこう」
子蜘蛛を蹴散らして通路に入ってきたシルバースパイダーと対峙する。歩くのがやっとの狭い通路に誘い込んだことで蜘蛛の俊敏性は死んでいる。
「牙に気をつけろ。毒を持っているはずだ」
ワッツが叫んだ。蜘蛛だけではないけど牙とか爪って汚れとかが毒の代わりになるんだよな。元の世界でもコモドドラゴンとかいうトカゲがすっごい汚くてひっかかれたら死ぬとか言っていた。この世界の魔物だって同じだよな。とりあえず蜘蛛の前足を切っていこう。
「ガウ!」
「サン!近づいて大丈夫か?」
サンがシルバースパイダーへと肉薄して牙を掴んだ。俺は心配したんだが、蜘蛛の前足はサンの体に触れることはなかった。蜘蛛の構造上、前足より内側に入られると攻撃できないみたいだな。トラを見ると頷いていた。トラの合図でサンが飛び出したようだ。流石、トラだな。
「サンが抑えている間にやるぞ」
「おうよ!」
俺とワッツは左右からシルバースパイダーを切り刻んでいく、牙を抑えられて前足を切り落とされて何もできないシルバースパイダーは簡単に絶命していった。銀はそれほど硬くなかったな。
「キシャー」
すぐに後続のミスリルスパイダーが迫ってくる。体よくシルバーの次はミスリルを相手にできる。戦ったことのない相手はゆっくりと相手したいからな。
「なんだ!中くらいの蜘蛛まで来てる」
人間サイズの蜘蛛がぞろぞろと横の壁や天井から歩いてくる。ミスリルスパイダーと同時に相手にしないといけないみたいだ。
「後退しながら中くらいの蜘蛛から片づけよう」
俺の指示でみんなが頷いて事に当たる。狭い通路だから自由に動けるのは中くらいの蜘蛛だけだ、ゆっくり後退していてもミスリルスパイダーが追いつけないでいる。
「ハッ!」
数匹の蜘蛛を片づけるとスッキリしてくる。ルキアの火も蜘蛛には有効のようで一発で動かなくなる。やっぱり、うちのルキアの魔法は世界一!
「キャン!」
バリバリバリとトラの角から音が聞こえる。それは青白い輝きを放つ雷のようだ。角が生え変わって、トラは雷魔法を使えるようになったようだ。トラは雷を纏った角でミスリルスパイダーを突き刺した。肉の焼ける匂いが狭い通路に立ち込める。結構いい匂いで腹が減ってくる。
「トラ凄いな。ミスリルを貫通するなんて」
「キャン!」
トラは褒めろと言わんばかりに頬をこすり付けてくる。トラを撫でまわしていると後続の蜘蛛達がワシャワシャと動き出した。
「そうでした。まだまだいるんだよな」
ため息をつきながら後続のシルバーとミスリルの蜘蛛達を屠っていく。ミスリルは固いが全体がミスリルではない。人間のように関節部分は柔らかくないと動けなくなるようでそこだけ素のままだ。そこへと剣を滑らせればポロっと自重で崩れていく。
「丁寧な戦い方じゃな~、流石はオラストロの騎士じゃ」
「知っていたのか?」
「ああ、感心したし同時に警戒もしたぞ。タツミはそんなことないと思うが亜人の前でオラストロ騎士の鎧を着ない方がいいな。あ奴らは亜人を好んでいないというのはみんな知っているからな。それも尋常じゃない程嫌っている事をな」
ワッツは褒めながらもオラストロに警戒を見せていたことを話した。オッズ達と違ってワッツは亜人であるから警戒せざる負えないよな。もしかしたら殺されるかもしれないんだからな。この世界はそれだけ危険な世界なのだ。
「はっはっは、ミスリルが大量だわい!」
一匹目のシルバーから二匹目のミスリルを倒しても後続の蜘蛛達がワシャワシャと現れた。狭い通路だから二匹の死体などのせいで蜘蛛達はその前よりも速度が落ちる。敏捷性を欠いた状態で俺達と戦わないといけないわけだから、勝てるはずないよな。
「油断しないようにな。絶対的に優位でもあっちには数の理があるからな」
戦争は数だ、ってアニメでもいっていたからな。油断大敵雨あられってね。
「キャルルルル!」
「トラ?」
警戒しながら次の蜘蛛が近づいてくるのを待っているとトラが鳴きだして、角に雷が溜まっていくのが見える。
一呼吸してトラが角から前方に雷を放つ。蜘蛛の死体を焼きながら雷は地面を走っていき、生きている蜘蛛達を焼いていく。うん、いい匂いだ。しかし、蜘蛛は食べれるのかな?ってそうじゃないな。
トラはどんだけ強いんだよ。この狭い空間で雷なんて使われたら、敵さん涙目だな。
トラの強さに感心しているとトラが近づいてきて撫でろと頭を突き出してきた。敵も全滅しているようだし俺は両手でトラの全身を撫でまわす。ルキアとサンもそれに混ざる形で撫であった。家族って感じでなんかいいよな。ワッツが指くわえてみているのだがドワーフっておっさんみたいな姿だから、混ぜるわけにはいかないな。
49
あなたにおすすめの小説
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
村人召喚? お前は呼んでないと追い出されたので気ままに生きる
丹辺るん
ファンタジー
本作はレジーナブックスにて書籍化されています。
―ー勇者召喚なるものに巻き込まれて、私はサーナリア王国にやって来た。ところが私の職業は、職業とも呼べない「村人」。すぐに追い出されてしまった。
ーーでもこの世界の「村人」ってこんなに強いの? それに私すぐに…ーー
最強の赤ん坊! 異世界に来てしまったので帰ります!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
病弱な僕は病院で息を引き取った
お母さんに親孝行もできずに死んでしまった僕はそれが無念でたまらなかった
そんな僕は運がよかったのか、異世界に転生した
魔法の世界なら元の世界に戻ることが出来るはず、僕は絶対に地球に帰る
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる