15 / 69
第一章 異世界旅行
第15話 【徒歩】
しおりを挟む
「まさかリリスさんも来てくれるとは思いませんでした」
「……」
早速ということでエチルちゃんの服のオーダーを済ませてミスリル鉱山へと向かう。リリスさんはほほを膨らませてついてきてくれる。
「シゲルさん達と買い物するために休みにしたのに……。はぁ~、なんで町の外に」
「は、はは、すみません」
リリスさんは残念そうにつぶやくと私を睨んでくる。なんとも言えない気分で謝ると彼女はエチルちゃんを抱き上げる。
「エチルちゃん。疲れたら言ってね。すぐに抱っこしてあげる」
「大丈夫だよお姉ちゃん! 私も強くならないとダメだから!」
「ほんといい子だねエチルちゃん!」
リリスさんの言葉に答えるエチルちゃん。リリスさんに同意します。こんなにいい子が差別されるなんておかしな世界です。旅も目的の一つですが獣人の地位向上も狙いたいですね。
「いやしかし……」
目の前の景色にため息にも似た声をもらす。
大草原……街道が一本通っているだけの大草原です。見事な緑。夜は空を見上げたことはなかったので旅をしたら眺めてみたいですね。それは見事な夜空でしょう。
今日あたり見てみてもいいかもしれないですね。この世界に来てから夜空を見る前に眠りについていましたしね。
「あ~、角ウサギさん!」
「エチルちゃん。今日は狩りじゃないので。カバンは持ってきたけど、そんなには持てないですよ」
草原を歩いていくとエチルちゃんが声を上げる。角ウサギがぴょこんと顔を覗かせている。かなりの距離あるのにすぐに気づいたエチルちゃん。やっぱり獣人さんは身体能力もいいのでしょうか。それとも私の視力が落ちている!? ショックです。
「ふふ、そこは抜け目ないですよ! 折角鉱山に行くんですから沢山戦利品を取ってこようと思いまして。マスターから【マジックバッグ】をいただいてきました!」
「「【マジックバッグ】?」」
リリスさんがドヤ顔で肩掛けバッグを見せてくる。私とエチルちゃんが首を傾げる。
結構小さいほうのバッグですが何か特別なバッグなのでしょうか?
「では見てください。私のこの剣、絶対にバッグよりもでかくて入らないですよね。でも、あら不思議。バッグに入れると剣がみるみる入っていきます」
「「おお~!」」
リリスさんの実演でエチルちゃんと共に感嘆の声を上げてしまいます。凄いです。あの剣の長さなのにバッグに消えていきます。どうなっているんでしょうか!?
「この【マジックバッグ】はとても貴重な物で。商人ギルドのマスターや冒険者ギルドのマスター、貴族や王族しかもっていないの。母さんも持っていないんじゃないかな?」
「そんな貴重な物を……。いいんですか? 非番のリリスさんが持っていて?」
「大丈夫! 私、結構信頼されているので」
「は、はぁ~。それならいいんですけど」
信頼されているとは言え。そんな貴重な物を外に持ち出して、心配です。壊してしまったら大変ですよ。
「ちなみにバッグの中は別の空間になってるの。だからいくらでもアイテムを入れることができる」
「別の空間ですか……」
リリスさんの説明に感心してしまいます。この世界は時代背景は古いですけど、技術はすごいものがあります。魔法もそうですし。
『徒歩を習得しました』
「ん?」
リリスさんの説明を聞いて雑談をしながら街道を歩いているとスキルの習得が知らされる。徒歩ってスキルあったんですね。
「どうしたのシゲルおじちゃん?」
「あ、えっと。スキルを習得したようで」
エチルちゃんが聞いてきたので答えるとリリスさんが驚いています。
「スキルを習得? 何もしてないのに習得したんですか?」
「あ~、はい。徒歩というスキルです」
「徒歩?」
リリスさんも徒歩のスキルを知らないみたいです。どういったスキルの効果があるのかわからないので何とも言えないですね。
「……シゲルさん。もしかしたらなんですが……空を歩いてみてください」
「え? 空ですか? えっとそれは宙に足を置くといういみでしょうか?」
「そうです、やってみてください」
リリスさんの声で首を傾げて足を片方上げて見せる。すると彼女は大きく頷いた。私は言っている意味が分からずに足を宙でかく。
すると驚くことに足に抵抗が生まれる。まるで水の中で足をかくようなそんな抵抗……。
「なんか変です……」
「やっぱり! それは仙人が得たというスキルです! 古い文献に乗っていたのを思い出しました。仙人はそのスキルで空や海を歩いたと言われています」
「空! 海を……」
違和感を口に出すとリリスさんが説明してくれます。そんな仙人様のスキルをこんなに簡単に得られてしまった。私って罪な男ですね。
リリスさんの言っていることが本当なら空を歩けるんですか……。
「ちょっと試してみますか」
なんだかワクワクしてしまいます。呟いて足を一歩、また一歩と宙へ上げる。続けて歩くことで抵抗が強くなる。まるで粘度の強い水の上を歩いていくようです。
「シゲルおじちゃん凄い! 私もやりた~い!」
「はは、ほんとにできました……。人間やめてますね」
空を歩く私にエチルちゃんが大喜び。私もワクワクが止まりません。リリスさんの説明が本当なら海も歩けるわけです。早く海にも行きたいですね~。
「……」
早速ということでエチルちゃんの服のオーダーを済ませてミスリル鉱山へと向かう。リリスさんはほほを膨らませてついてきてくれる。
「シゲルさん達と買い物するために休みにしたのに……。はぁ~、なんで町の外に」
「は、はは、すみません」
リリスさんは残念そうにつぶやくと私を睨んでくる。なんとも言えない気分で謝ると彼女はエチルちゃんを抱き上げる。
「エチルちゃん。疲れたら言ってね。すぐに抱っこしてあげる」
「大丈夫だよお姉ちゃん! 私も強くならないとダメだから!」
「ほんといい子だねエチルちゃん!」
リリスさんの言葉に答えるエチルちゃん。リリスさんに同意します。こんなにいい子が差別されるなんておかしな世界です。旅も目的の一つですが獣人の地位向上も狙いたいですね。
「いやしかし……」
目の前の景色にため息にも似た声をもらす。
大草原……街道が一本通っているだけの大草原です。見事な緑。夜は空を見上げたことはなかったので旅をしたら眺めてみたいですね。それは見事な夜空でしょう。
今日あたり見てみてもいいかもしれないですね。この世界に来てから夜空を見る前に眠りについていましたしね。
「あ~、角ウサギさん!」
「エチルちゃん。今日は狩りじゃないので。カバンは持ってきたけど、そんなには持てないですよ」
草原を歩いていくとエチルちゃんが声を上げる。角ウサギがぴょこんと顔を覗かせている。かなりの距離あるのにすぐに気づいたエチルちゃん。やっぱり獣人さんは身体能力もいいのでしょうか。それとも私の視力が落ちている!? ショックです。
「ふふ、そこは抜け目ないですよ! 折角鉱山に行くんですから沢山戦利品を取ってこようと思いまして。マスターから【マジックバッグ】をいただいてきました!」
「「【マジックバッグ】?」」
リリスさんがドヤ顔で肩掛けバッグを見せてくる。私とエチルちゃんが首を傾げる。
結構小さいほうのバッグですが何か特別なバッグなのでしょうか?
「では見てください。私のこの剣、絶対にバッグよりもでかくて入らないですよね。でも、あら不思議。バッグに入れると剣がみるみる入っていきます」
「「おお~!」」
リリスさんの実演でエチルちゃんと共に感嘆の声を上げてしまいます。凄いです。あの剣の長さなのにバッグに消えていきます。どうなっているんでしょうか!?
「この【マジックバッグ】はとても貴重な物で。商人ギルドのマスターや冒険者ギルドのマスター、貴族や王族しかもっていないの。母さんも持っていないんじゃないかな?」
「そんな貴重な物を……。いいんですか? 非番のリリスさんが持っていて?」
「大丈夫! 私、結構信頼されているので」
「は、はぁ~。それならいいんですけど」
信頼されているとは言え。そんな貴重な物を外に持ち出して、心配です。壊してしまったら大変ですよ。
「ちなみにバッグの中は別の空間になってるの。だからいくらでもアイテムを入れることができる」
「別の空間ですか……」
リリスさんの説明に感心してしまいます。この世界は時代背景は古いですけど、技術はすごいものがあります。魔法もそうですし。
『徒歩を習得しました』
「ん?」
リリスさんの説明を聞いて雑談をしながら街道を歩いているとスキルの習得が知らされる。徒歩ってスキルあったんですね。
「どうしたのシゲルおじちゃん?」
「あ、えっと。スキルを習得したようで」
エチルちゃんが聞いてきたので答えるとリリスさんが驚いています。
「スキルを習得? 何もしてないのに習得したんですか?」
「あ~、はい。徒歩というスキルです」
「徒歩?」
リリスさんも徒歩のスキルを知らないみたいです。どういったスキルの効果があるのかわからないので何とも言えないですね。
「……シゲルさん。もしかしたらなんですが……空を歩いてみてください」
「え? 空ですか? えっとそれは宙に足を置くといういみでしょうか?」
「そうです、やってみてください」
リリスさんの声で首を傾げて足を片方上げて見せる。すると彼女は大きく頷いた。私は言っている意味が分からずに足を宙でかく。
すると驚くことに足に抵抗が生まれる。まるで水の中で足をかくようなそんな抵抗……。
「なんか変です……」
「やっぱり! それは仙人が得たというスキルです! 古い文献に乗っていたのを思い出しました。仙人はそのスキルで空や海を歩いたと言われています」
「空! 海を……」
違和感を口に出すとリリスさんが説明してくれます。そんな仙人様のスキルをこんなに簡単に得られてしまった。私って罪な男ですね。
リリスさんの言っていることが本当なら空を歩けるんですか……。
「ちょっと試してみますか」
なんだかワクワクしてしまいます。呟いて足を一歩、また一歩と宙へ上げる。続けて歩くことで抵抗が強くなる。まるで粘度の強い水の上を歩いていくようです。
「シゲルおじちゃん凄い! 私もやりた~い!」
「はは、ほんとにできました……。人間やめてますね」
空を歩く私にエチルちゃんが大喜び。私もワクワクが止まりません。リリスさんの説明が本当なら海も歩けるわけです。早く海にも行きたいですね~。
763
あなたにおすすめの小説
社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル
14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった
とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり
奥さんも少女もいなくなっていた
若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました
いや~自炊をしていてよかったです
【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム)
目を覚ますとそこは石畳の町だった
異世界の中世ヨーロッパの街並み
僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた
案の定この世界はステータスのある世界
村スキルというもの以外は平凡なステータス
終わったと思ったら村スキルがスタートする
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる