38 / 69
第二章 プチ旅行
第38話 デスハーゲン
しおりを挟む
「なにがあるかわからない。みんな離れないでね」
リリスさんを先頭に村へと入り一つ一つ家を調べていく。
「みんなが漁ったのかな?」
「だろうな。食べるものがなくなったっていってたからな」
一つ、二つの家を回るとその全てが漁られていた。
ベンツ君の言っていたことを信じるならそうでしょうね。
「ん? ん~?」
「あれ? なんか変な匂いがするよ?」
ガルドさんとエチルちゃんが声を上げる。二人とも地面のハッチのような扉を怪しんでいます。物置のようなもののはずですが。
「この家は町の中央にあります。もしかしたらここに逃げ込んで?」
「一週間経ってるんだぜ? 今もいたらおかしいだろ」
「ってことは……」
リリスさんの声にルッソ君が答える。
何はともあれ、調べなくてはいけないですよね。
「ん? 洞窟?」
「くさ~い」
リリスさんが先に降りて安全を確認するとエチルちゃんが元気よく降りていく。かなり匂うみたいで鼻を押さえていますね。
「上よりも強い匂いだな。完全に死霊術師の遺跡の匂いだ」
「村の下にそんな危ない遺跡があるなんて……」
ガルドさんの声にリリスさんが残念そうに俯く。
ですがおかしいですよ。村の人達はゾンビを見かけて狩りに行ったはずです。村の外に行っているはずなんです。
「……私はあの子達のことが心配だから戻っています。シゲルさん、あとはお願いできますか?」
「わかりました。子供達だけにしてはいけませんでしたね」
リリスさんは少し考え込んで声を上げる。
外に彼らだけじゃ何があるかわかりませんもんね。ゾンビがいたという話もしていましたし。
「ガルドさんも戻っていてください。戦闘になるかもしれません」
「お、おう。そうだな。じゃあ、リリスと一緒に戻ってるぞ」
リリスさんとガルドさんが戻っていくのを見送ってから奥へと進む。
「ひんやりしてきたね」
ミラちゃんがそう言って身震いしています。まるで冷蔵庫のような冷気ですね。
「……ミラも戻った方がいい」
「なに言ってるのルッソ? シゲルさんの真似?」
「ちげぇよ。何があるかわからねえだろ。だから」
「ふふ、心配してくれてるんだ。ありがと」
ルッソ君が心配して声をあげますがミラちゃんはからかうばかり。後ろでイチャイチャされています。嫉妬している私は恥ずかしくなってしまいます。いいですよね、女のことのイチャイチャ。私もしたいですよ。
背中のイチャイチャの熱を感じながら洞窟のような村の地下を進んでいく。斜めに下っていく通路が続いていますね。更に寒くなってきました。
「軽装じゃ厳しいな」
「火の魔法ならできるよ。ほら!」
ルッソ君の声にエチルちゃんが火の魔法を使って見せる。とても暖かい火。冷気が少しだけ和らぐ。
「しかし、どこまで続いてるんだ?」
「これ以上は」
「静かに!」
ルッソ君とミラちゃんが疲れた様子で声を漏らす。そんな二人に声を上げる。何か嫌な予感がしたんですが正解でした。少し進んだ通路の突き当りの先に人影が。
「やめて!」
「うるさいやつだ。まあ、これからお前たちはゾンビに仲間入りするのだから最後くらい喋らせてやってもいいか」
静かに様子を伺っているとカラスのような帽子とマスクをした男と鉄の鎖につながれた女性がいた。女性は壁につながれていてやせ細ってる。
「いい感じに痩せてきたな。お前ならいいグールになるぞ~」
「いや! やめて! なんでこんなことするの!」
「あ~うるさい。なんでなんて決まっているだろ? 俺がネクロマンサーだからだ。ネクロマンサーは死霊術師だ。ゾンビを作りまくる。決まってるだろ?」
男は女性の顎を掴んで品定めしている。女性の抗議の声をあざ笑うように説明している。こんな人がいるんですね。人を道具か何かだと錯覚している、腐っています。
「ガキたちは使えないから無視していたが新たな獲物を捕まえてきてくれたみたいだな。いいゾンビにしてやるぞ」
「この人でなし!」
「おお~、怖い。まあ、俺は人じゃねえしな。お前たちの嫌っている魔族だよ。名前だけでも覚えてあの世にいけ。俺の名は【デスハーゲン】。【狂王ルグール】様のしもべだ」
狂王? 王ということは亜王や蛇王と親戚でしょうか? これはきな臭いですね~。
「さて、そろそろ時間だ。これを飲め」
「いや! いやよ!」
「いいから飲め! この! なんで飲まねえんだ! 腹は減ってるだろ!」
何かを飲ませようとしている様子。これはまずいです。すぐに助けなくては。
「やめなさい!」
「な!? なんでここに!? どうしてわかった? 何もんだ!」
声を上げて躍り出る。女性とデスハーゲンとの間に割って入る。飲ませようとしていた飲み物が床に落ちて湯気を出しています。塩酸や硫酸みたいな湯気ですね。
「ちぃ。グールができると思ったらこれだ。ここはひくしかないな」
「逃がすかよ」
「いやいや、逃げれるんだな。煙幕があるんだよ!」
デスハーゲンが舌打ちをして胸ポケットから丸いものを取り出す。それを地面にたたきつけると煙があたりにまかれる。
前が見えないほどの煙。これはスキルとか意味がないですね。
「逃がすか!」
「ルッソ君待ってください。今は人質の皆さんを」
骨と皮だけになっている女性を心配して声を上げる。鉄の鎖につながれている彼女に水の入った革袋を差し出すと勢いよく飲んでいく。
「ハァハァ……。お水ありがとうございます。他のみんなにも!」
「わかりました。あの扉の先ですね。ルッソ君。鎖を解いてあげてください」
女性は革袋から口を話すと冷静になって扉を指さす。ルッソ君に鎖を外すように言うとすぐに扉を叩き壊す。蛇王の矛は破壊行為にも有効ですね。
なんとか皆さんを助けることができました。死者はゼロ見たいです。奇跡ですね。
リリスさんを先頭に村へと入り一つ一つ家を調べていく。
「みんなが漁ったのかな?」
「だろうな。食べるものがなくなったっていってたからな」
一つ、二つの家を回るとその全てが漁られていた。
ベンツ君の言っていたことを信じるならそうでしょうね。
「ん? ん~?」
「あれ? なんか変な匂いがするよ?」
ガルドさんとエチルちゃんが声を上げる。二人とも地面のハッチのような扉を怪しんでいます。物置のようなもののはずですが。
「この家は町の中央にあります。もしかしたらここに逃げ込んで?」
「一週間経ってるんだぜ? 今もいたらおかしいだろ」
「ってことは……」
リリスさんの声にルッソ君が答える。
何はともあれ、調べなくてはいけないですよね。
「ん? 洞窟?」
「くさ~い」
リリスさんが先に降りて安全を確認するとエチルちゃんが元気よく降りていく。かなり匂うみたいで鼻を押さえていますね。
「上よりも強い匂いだな。完全に死霊術師の遺跡の匂いだ」
「村の下にそんな危ない遺跡があるなんて……」
ガルドさんの声にリリスさんが残念そうに俯く。
ですがおかしいですよ。村の人達はゾンビを見かけて狩りに行ったはずです。村の外に行っているはずなんです。
「……私はあの子達のことが心配だから戻っています。シゲルさん、あとはお願いできますか?」
「わかりました。子供達だけにしてはいけませんでしたね」
リリスさんは少し考え込んで声を上げる。
外に彼らだけじゃ何があるかわかりませんもんね。ゾンビがいたという話もしていましたし。
「ガルドさんも戻っていてください。戦闘になるかもしれません」
「お、おう。そうだな。じゃあ、リリスと一緒に戻ってるぞ」
リリスさんとガルドさんが戻っていくのを見送ってから奥へと進む。
「ひんやりしてきたね」
ミラちゃんがそう言って身震いしています。まるで冷蔵庫のような冷気ですね。
「……ミラも戻った方がいい」
「なに言ってるのルッソ? シゲルさんの真似?」
「ちげぇよ。何があるかわからねえだろ。だから」
「ふふ、心配してくれてるんだ。ありがと」
ルッソ君が心配して声をあげますがミラちゃんはからかうばかり。後ろでイチャイチャされています。嫉妬している私は恥ずかしくなってしまいます。いいですよね、女のことのイチャイチャ。私もしたいですよ。
背中のイチャイチャの熱を感じながら洞窟のような村の地下を進んでいく。斜めに下っていく通路が続いていますね。更に寒くなってきました。
「軽装じゃ厳しいな」
「火の魔法ならできるよ。ほら!」
ルッソ君の声にエチルちゃんが火の魔法を使って見せる。とても暖かい火。冷気が少しだけ和らぐ。
「しかし、どこまで続いてるんだ?」
「これ以上は」
「静かに!」
ルッソ君とミラちゃんが疲れた様子で声を漏らす。そんな二人に声を上げる。何か嫌な予感がしたんですが正解でした。少し進んだ通路の突き当りの先に人影が。
「やめて!」
「うるさいやつだ。まあ、これからお前たちはゾンビに仲間入りするのだから最後くらい喋らせてやってもいいか」
静かに様子を伺っているとカラスのような帽子とマスクをした男と鉄の鎖につながれた女性がいた。女性は壁につながれていてやせ細ってる。
「いい感じに痩せてきたな。お前ならいいグールになるぞ~」
「いや! やめて! なんでこんなことするの!」
「あ~うるさい。なんでなんて決まっているだろ? 俺がネクロマンサーだからだ。ネクロマンサーは死霊術師だ。ゾンビを作りまくる。決まってるだろ?」
男は女性の顎を掴んで品定めしている。女性の抗議の声をあざ笑うように説明している。こんな人がいるんですね。人を道具か何かだと錯覚している、腐っています。
「ガキたちは使えないから無視していたが新たな獲物を捕まえてきてくれたみたいだな。いいゾンビにしてやるぞ」
「この人でなし!」
「おお~、怖い。まあ、俺は人じゃねえしな。お前たちの嫌っている魔族だよ。名前だけでも覚えてあの世にいけ。俺の名は【デスハーゲン】。【狂王ルグール】様のしもべだ」
狂王? 王ということは亜王や蛇王と親戚でしょうか? これはきな臭いですね~。
「さて、そろそろ時間だ。これを飲め」
「いや! いやよ!」
「いいから飲め! この! なんで飲まねえんだ! 腹は減ってるだろ!」
何かを飲ませようとしている様子。これはまずいです。すぐに助けなくては。
「やめなさい!」
「な!? なんでここに!? どうしてわかった? 何もんだ!」
声を上げて躍り出る。女性とデスハーゲンとの間に割って入る。飲ませようとしていた飲み物が床に落ちて湯気を出しています。塩酸や硫酸みたいな湯気ですね。
「ちぃ。グールができると思ったらこれだ。ここはひくしかないな」
「逃がすかよ」
「いやいや、逃げれるんだな。煙幕があるんだよ!」
デスハーゲンが舌打ちをして胸ポケットから丸いものを取り出す。それを地面にたたきつけると煙があたりにまかれる。
前が見えないほどの煙。これはスキルとか意味がないですね。
「逃がすか!」
「ルッソ君待ってください。今は人質の皆さんを」
骨と皮だけになっている女性を心配して声を上げる。鉄の鎖につながれている彼女に水の入った革袋を差し出すと勢いよく飲んでいく。
「ハァハァ……。お水ありがとうございます。他のみんなにも!」
「わかりました。あの扉の先ですね。ルッソ君。鎖を解いてあげてください」
女性は革袋から口を話すと冷静になって扉を指さす。ルッソ君に鎖を外すように言うとすぐに扉を叩き壊す。蛇王の矛は破壊行為にも有効ですね。
なんとか皆さんを助けることができました。死者はゼロ見たいです。奇跡ですね。
425
あなたにおすすめの小説
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル
14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった
とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり
奥さんも少女もいなくなっていた
若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました
いや~自炊をしていてよかったです
【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム)
目を覚ますとそこは石畳の町だった
異世界の中世ヨーロッパの街並み
僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた
案の定この世界はステータスのある世界
村スキルというもの以外は平凡なステータス
終わったと思ったら村スキルがスタートする
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる