43 / 69
第二章 プチ旅行
第43話 ゾンビの群れ
しおりを挟む
「見えてきた! あの山だ」
御者席から声を上げるガルドさん。茶色い木のない山を指さしています。
まだだいぶ遠いですが、ハーゲンのいう魔物の群れがいるなら群れと接触するはずです。
彼がその魔物の群れの主ならば、方角は私達と同じはずですからね。
「ドワーフゴーレム!? なんでこんな遠くで戦って!?」
街道の風景が草原から緑のない道へと変わっていく。すると遠くで大きな体を使って人と戦っているゴーレムが見えてくる。
亜王のアシュラと同じくらいの大きさのゴーレム。土色のゴーレムは一生懸命戦っている。
「ドワーフの誓いを首から下げろ。一人一つだぞ」
ガルドさんは確認するようにみんなに声を上げる。
マジックバッグからドワーフの誓いの首飾りを取り出してみんなに手渡す。トンカチのレリーフの首飾りですね。みんなしっかりと首から下げました。
「あれがゾンビですか。ここで降ろしてください。レイドリッサーに怪我をさせたくありません」
ゴーレムの戦っている相手が人型だったので普通に人だと思っていましたが動きがぎこちない。
両手を前方に向けてあげるだけで噛みつきに行くゾンビ。対処は簡単ですが、人型というだけで私の戦う意思を削いでくる。
「はっ! シゲルさん! しっかりしてください。彼らはもう魔物なんです!」
眼前まで迫ってきていたゾンビに矛を振り下ろすことが出来ずにいると、リリスさんが代わりに一刀両断。
彼女は私の両肩を掴んで元気づけてくれる。
「すみませんリリスさん。カッコ悪いところを見せてしまいました」
「ふふ、シゲルさんにかっこ悪いところなんてないです。誰でも通る道ですよ」
リリスさんに謝ると彼女はこんな私の謝罪を笑ってくれる。器のでかい女性です。ほんと憧れてしまう。
「豪快に決めていますね」
ドワーフゴーレムへ近づくとゴーレムはゾンビを天高く吹き飛ばしています。
地面と衝突したゾンビはバラバラになっていく。あれだけ傷つけば動かなくなるみたいですね。やはり首が弱点でしょうか?
「ゾンビは弱いよシゲルおじちゃん」
「そうですね。動きも単調ですし、人型というだけでゴブリンよりも弱いですね」
エチルちゃんが三体のゾンビを蹴散らして嬉しそうにしています。
ゾンビの動きはほんと単調です。これなら百でも二百でも倒せそうです。
「気を付けてください。共食いをしている個体がいます。あれがグールです」
「グール? ハーゲンが言っていましたね」
リリスさんがゾンビを1体倒して剣の切っ先を向ける方向を見ると黒いゾンビがいました。
そのゾンビは仲間のゾンビの首に食らいついてむしゃむしゃと咀嚼してる。姿形はゾンビと同じですが体色と動きが違います。機敏でドワーフゴーレムさんに飛びついてやられています。あの攻撃は厄介ですね。油断していたら私達も危険。用心していきましょう。
「ルッソ!」
「ありがとよミラ!」
そうこう思っていると後ろで戦っていたルッソ君にグールが飛びついていた。ミラちゃんの弓がグールの眉間を貫いて止める。
「噛まれたらすぐにヒールを使ってください。【ゾンビ化】の毒は体力を大きく持っていきます。瀕死状態になるとベンツ君のお母さまのようにゾンビ化を始めてしまいますからね」
リリスさんが指示を飛ばす。
なるほど、この世界のゾンビはしっかりとバイオなゾンビウィルスみたいですね。ヒールを使えばいいならば、私達には効きませんけどね。
「それにしても数が減りませんね」
ドワーフゴーレムさんと共に百は軽く倒したと思うのですが、ゾンビの数が減ったように感じません。ますます増えているようにも感じて嫌な予感がしますよ。
『レベルが上がりました』
レベルアップを告げる声が聞こえる程ゾンビを狩る。
グールも10以上倒しました。ルッソ君がミラちゃんをかばって噛まれたくらいでほかの皆さんは怪我一つしていません。私達結構強いですね。
「ルッソ君、怪我は大丈夫ですか?」
「あ、はい! 大丈夫です。それよりも数が多くないですか?」
怪我は既にヒールで治ってる様子のルッソ君。彼も不安に思っているようですね。ハッキリしたことはわかりませんけど、ドワーフのゾンビは見られないので里は大丈夫だと思うんですが。
『おおぉぉぉ~~~~~~!』
「な!? なんですか!?」
絶え間なくやってくるゾンビと戦っていると大きな雄たけびが聞こえてきます。まるで山全体が叫んでいるような雄たけび。体が雄たけびの衝撃で震えてしまう。
「ちょっと空から見てみますね」
「お願いします」
リリスさんに戦線を任せて空を見上げる。
徒歩を使って空へと歩き出して雄たけびの方向を見下ろす。するとガルドさんくらいの身長の人達がフルプレートの鎧を着て、大きな斧でゾンビ達を切り捨てていくのが見える。
彼らが通った後にはゾンビの無残が死骸が残るのみ。あれだけ固い鎧ならゾンビには負けないでしょうね。
あれはたぶんドワーフの軍隊ですよね。
「どうでしたか?」
地上に戻ってくるとリリスさんが聞いてくる。ドワーフの軍隊のことを話すとホッと胸をなでおろしています。
「ドワーフ達は無事だったんですね。よかった」
「じゃあ、俺たちは耐えればいいんだな」
リリスさんとルッソ君が安心しながらもゾンビを切り捨てる。ゾンビは話していても空気は読んでくれない。絶えず生者を食べようと求めてくる。
ドワーフの方々がゴーレムさんと合流するまでゾンビを狩る。なかなかスリリングな戦いでした。
御者席から声を上げるガルドさん。茶色い木のない山を指さしています。
まだだいぶ遠いですが、ハーゲンのいう魔物の群れがいるなら群れと接触するはずです。
彼がその魔物の群れの主ならば、方角は私達と同じはずですからね。
「ドワーフゴーレム!? なんでこんな遠くで戦って!?」
街道の風景が草原から緑のない道へと変わっていく。すると遠くで大きな体を使って人と戦っているゴーレムが見えてくる。
亜王のアシュラと同じくらいの大きさのゴーレム。土色のゴーレムは一生懸命戦っている。
「ドワーフの誓いを首から下げろ。一人一つだぞ」
ガルドさんは確認するようにみんなに声を上げる。
マジックバッグからドワーフの誓いの首飾りを取り出してみんなに手渡す。トンカチのレリーフの首飾りですね。みんなしっかりと首から下げました。
「あれがゾンビですか。ここで降ろしてください。レイドリッサーに怪我をさせたくありません」
ゴーレムの戦っている相手が人型だったので普通に人だと思っていましたが動きがぎこちない。
両手を前方に向けてあげるだけで噛みつきに行くゾンビ。対処は簡単ですが、人型というだけで私の戦う意思を削いでくる。
「はっ! シゲルさん! しっかりしてください。彼らはもう魔物なんです!」
眼前まで迫ってきていたゾンビに矛を振り下ろすことが出来ずにいると、リリスさんが代わりに一刀両断。
彼女は私の両肩を掴んで元気づけてくれる。
「すみませんリリスさん。カッコ悪いところを見せてしまいました」
「ふふ、シゲルさんにかっこ悪いところなんてないです。誰でも通る道ですよ」
リリスさんに謝ると彼女はこんな私の謝罪を笑ってくれる。器のでかい女性です。ほんと憧れてしまう。
「豪快に決めていますね」
ドワーフゴーレムへ近づくとゴーレムはゾンビを天高く吹き飛ばしています。
地面と衝突したゾンビはバラバラになっていく。あれだけ傷つけば動かなくなるみたいですね。やはり首が弱点でしょうか?
「ゾンビは弱いよシゲルおじちゃん」
「そうですね。動きも単調ですし、人型というだけでゴブリンよりも弱いですね」
エチルちゃんが三体のゾンビを蹴散らして嬉しそうにしています。
ゾンビの動きはほんと単調です。これなら百でも二百でも倒せそうです。
「気を付けてください。共食いをしている個体がいます。あれがグールです」
「グール? ハーゲンが言っていましたね」
リリスさんがゾンビを1体倒して剣の切っ先を向ける方向を見ると黒いゾンビがいました。
そのゾンビは仲間のゾンビの首に食らいついてむしゃむしゃと咀嚼してる。姿形はゾンビと同じですが体色と動きが違います。機敏でドワーフゴーレムさんに飛びついてやられています。あの攻撃は厄介ですね。油断していたら私達も危険。用心していきましょう。
「ルッソ!」
「ありがとよミラ!」
そうこう思っていると後ろで戦っていたルッソ君にグールが飛びついていた。ミラちゃんの弓がグールの眉間を貫いて止める。
「噛まれたらすぐにヒールを使ってください。【ゾンビ化】の毒は体力を大きく持っていきます。瀕死状態になるとベンツ君のお母さまのようにゾンビ化を始めてしまいますからね」
リリスさんが指示を飛ばす。
なるほど、この世界のゾンビはしっかりとバイオなゾンビウィルスみたいですね。ヒールを使えばいいならば、私達には効きませんけどね。
「それにしても数が減りませんね」
ドワーフゴーレムさんと共に百は軽く倒したと思うのですが、ゾンビの数が減ったように感じません。ますます増えているようにも感じて嫌な予感がしますよ。
『レベルが上がりました』
レベルアップを告げる声が聞こえる程ゾンビを狩る。
グールも10以上倒しました。ルッソ君がミラちゃんをかばって噛まれたくらいでほかの皆さんは怪我一つしていません。私達結構強いですね。
「ルッソ君、怪我は大丈夫ですか?」
「あ、はい! 大丈夫です。それよりも数が多くないですか?」
怪我は既にヒールで治ってる様子のルッソ君。彼も不安に思っているようですね。ハッキリしたことはわかりませんけど、ドワーフのゾンビは見られないので里は大丈夫だと思うんですが。
『おおぉぉぉ~~~~~~!』
「な!? なんですか!?」
絶え間なくやってくるゾンビと戦っていると大きな雄たけびが聞こえてきます。まるで山全体が叫んでいるような雄たけび。体が雄たけびの衝撃で震えてしまう。
「ちょっと空から見てみますね」
「お願いします」
リリスさんに戦線を任せて空を見上げる。
徒歩を使って空へと歩き出して雄たけびの方向を見下ろす。するとガルドさんくらいの身長の人達がフルプレートの鎧を着て、大きな斧でゾンビ達を切り捨てていくのが見える。
彼らが通った後にはゾンビの無残が死骸が残るのみ。あれだけ固い鎧ならゾンビには負けないでしょうね。
あれはたぶんドワーフの軍隊ですよね。
「どうでしたか?」
地上に戻ってくるとリリスさんが聞いてくる。ドワーフの軍隊のことを話すとホッと胸をなでおろしています。
「ドワーフ達は無事だったんですね。よかった」
「じゃあ、俺たちは耐えればいいんだな」
リリスさんとルッソ君が安心しながらもゾンビを切り捨てる。ゾンビは話していても空気は読んでくれない。絶えず生者を食べようと求めてくる。
ドワーフの方々がゴーレムさんと合流するまでゾンビを狩る。なかなかスリリングな戦いでした。
382
あなたにおすすめの小説
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル
14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった
とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり
奥さんも少女もいなくなっていた
若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました
いや~自炊をしていてよかったです
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム)
目を覚ますとそこは石畳の町だった
異世界の中世ヨーロッパの街並み
僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた
案の定この世界はステータスのある世界
村スキルというもの以外は平凡なステータス
終わったと思ったら村スキルがスタートする
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
【完結】そして異世界の迷い子は、浄化の聖女となりまして。
和島逆
ファンタジー
七年前、私は異世界に転移した。
黒髪黒眼が忌避されるという、日本人にはなんとも生きにくいこの世界。
私の願いはただひとつ。目立たず、騒がず、ひっそり平和に暮らすこと!
薬師助手として過ごした静かな日々は、ある日突然終わりを告げてしまう。
そうして私は自分の居場所を探すため、ちょっぴり残念なイケメンと旅に出る。
目指すは平和で平凡なハッピーライフ!
連れのイケメンをしばいたり、トラブルに巻き込まれたりと忙しい毎日だけれど。
この異世界で笑って生きるため、今日も私は奮闘します。
*他サイトでの初投稿作品を改稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる