異世界転移! 幼女の女神が世界を救う!?

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 愛

第15話 くノ一さんカッコいいの!

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「アイはアイなの!」

 くノ一のカッコいいお姉さんに挨拶をしたの。怪訝な顔が少し和らいだように見えるの。

「アイ? どこにいるの!」

「!?」

「ルナちゃんなの!」

「静かに!」

「あぶっ」

 ルナちゃんが部屋から出てきて、アイを探しているの。アイは出ていこうとするんだけど、お姉さんに止められちゃったの。お姉さんは抱き着いてきたからお胸がポヨンポヨンしてて面白いの。

「あれがルナね」

「お姉さんたちはルナちゃんに何の用なの?」

「...私の里を守る為に人質にするの」

「人質なの?」

 ドラマでアイも知っているの。人質はいけない事なの!

「ダメなの! それじゃ実家のお母さんが泣いちゃうの」

「...その実家を守る為に人質にするのよ」

 あう、そうなの? 実家を守る為じゃ仕方ないの?

「ルナ! 隠れろ!」

「お父様!」

 何かが衝突する音が聞こえてきたの。お姉さんのお友達がアイゼンさんとチャンバラごっこしているの。暗いのもあるし、凄く早くてアイじゃよく見えないの。ルナちゃんが心配そうに見つめているの。

「娘の命が欲しくば、我が里から手を引くように王に言うのだ!」

「里だと? それはどこの事だ」

「しらばっくれるな。こちらは確かな情報筋から得ている」

「本当に知らないのだ。こんな事をせずにちゃんと話を」

「しらばっくれるつもりか。ならば致し方ない! レイ!」

 お姉さんのお友達の忍者さんがお姉さんを呼んだの。お姉さんはレイって言うみたいなの。お姉さんは抱きしめる力を強めているの。緊張しているの?

「お姉さん?」

「仕方ないのよ。こうしないと...」

「本当にそうなの? 本当にルナちゃんを傷つけないといけないの?」

「...」

 アイはレイお姉ちゃんを見つめるの。まっすぐ見つめるアイにお姉さんは涙目になっているの。アイの精霊さんもレイお姉さんが心配みたいで周りを走り回っているの。

「レイ! どうした!」

「だれを呼んでいる!」

 レイお姉ちゃんの友達がレイお姉ちゃんを必死に呼んでいるの。その間もアイゼンさんとチャンバラをしていて、とってもカッコいいの。手裏剣とか投げてほしいの、投げるの見てみたいの。

「私はやらないといけない。里の為に」

「みんないい人なの! 話せばわかるの」

「里以外の人間は皆、人を騙す事に長けている。ここで約束しても絶対に破られる」

「ルナちゃん達は違うの! アイが保証するの!」

「...」

 レイお姉ちゃんが考え込んでいるの。その間もチャンバラが続いているの。二人共凄いの。

「レイ! ...やられたか。ならば!」

「やめろ!」

 レイお姉さんのお友達が黒いナイフをルナちゃんに投げつけたの。ナイフがクルクル回ってルナちゃんに近づいていくの。
 
 ピーポーピーポー....救急車の音が聞こえてきたの。お母さんとお父さんが見えるの。綺麗な顔でただただ、目を瞑っていたお母さんとお父さん...アイはもう、見たくないの!

「ダメなの~!」

「ぐあっ! な、なんだ!」

「これは...あなたが?」

 アイは涙を流しながら叫んだの! ルナちゃんに当たりそうだったナイフとレイお姉ちゃんのお友達は宙に縛られているの。精霊さんの黒い猫さんが尻尾で両方縛っているの。猫さんはアイの為に止めてくれたの!

「「お父様!」」

 レイお姉ちゃんとルナちゃんがそれぞれのお父さんのもとへ走っていくの。お姉ちゃんのお友達はお父さんだったみたいなの。

「レイ! 裏切ったのか!」

「違う! そうじゃないの!」

「ならば、ここで自決せよ! お前が自爆してこの屋敷と心中せい!」

 レイお姉ちゃんのお父さんが吠えているの。自決は分からないけど、自爆は知っているの。レイお姉ちゃんのお父さんはアイのお父さんと違うみたいなの。

「それでは何の解決にもなりません」

「やはり裏切ったという事か! ならば、儂自ら! ぐあ、何故だ、なぜ金縛りが解けないのだ!」

「お父様が解けない金縛り...アイ、あなたは一体..」

 レイお姉ちゃんがアイを見つめてきたの。アイは何もしていないの! 泣いて叫んだだけなの、って泣いてないの。

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