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第二章 学校
第66話 二つの力
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「やっと見えてきたの~インク」
「ゴルグィード、最後まで油断しちゃダメでしょ」
「そうじゃったな」
アイが父親と再会している頃、ゴルグィードは無事にホワイトランスに帰ってきて、上空で街を見下ろしている。インクに注意されてゴルグィードは苦笑いして答えた。
「まだまだ、黒き光は壊滅できないがいい報告ができそうじゃな」
「そうね……ん? あれは?」
ゴルグィードとインクがホワイトランスの上空で話しているとインクが何かに気づいた。インクの視線の先には青い肌の魔族が街を見下ろしていた。
「ほ~、空を飛べるものが魔族にもいるんじゃの~」
「いやいや、魔族やエルフの方がいてもおかしくないから、あんたが一番おかしいから」
マナとの親和性が高い、エルフや魔族の方が魔法は上達しやすい。人族であるゴルグィードやアイは特別な存在だ。
「あっ、こっちみた」
「挨拶くらいしておいた方がいいじゃろう」
空を飛べるものは強い、そう思ったゴルグィードは魔族へと近づいていく。魔族はニヤッと笑った。そして、ゴルグィードは魔法障壁を展開した。
「ゴルグィード!?」
「フォッフォッフォ、血気盛んな若人じゃの~」
「暴虐の魔法使いも若い頃はこんな感じだったんでしょ?」
「ほ~、知っておるのか?」
インクは障壁に驚いて声をあげた。ゴルグィードは障壁を挟んで魔族と楽しく会話を交わす。魔法障壁は魔法に対して絶対的な防御力を発揮する。
魔族の女は氷の塊を魔法で作り出して射出して攻撃してきていたのだ、インクにも見えないその攻撃は障壁で砕けて宙に散らばっていった。
「攻撃されていたのか!」
「インクもまだまだじゃな」
「透明な氷を飛ばしてきたんだろ。それも高速で! そんなもの見えるわけがない!」
「見えないか……。ならば早くアイちゃんの元へ行け。そして報告するのじゃ」
「それって……」
「心配せんでも儂もすぐに向かう……」
「……わかった」
ゴルグィードはインクを街に降ろした。その間にも何度かの魔法を弾き落としているが障壁にはひびがいくつも出来て、今にも壊れそうになっている。
「ふふ、私のアイシクルランスを受けて壊れないなんて流石ね」
「フォッフォッフォ、儂の障壁に傷をつける魔法使いはグランダークくらいじゃぞ」
「そう……実際に戦った人に言われると自信持っちゃうわ」
魔族の女は微笑んだ。ゴルグィードは冷や汗をかいて街を一目見降ろした。
「ふふ、心配しないで、街には何もしないわよ」
「……フォッフォッフォ、優しいの~。そうじゃ~、折角じゃから自己紹介してくれんかの~。先に逝くんじゃからええじゃろ?」
死期を感じたゴルグィードは少しでも情報を得ようと語り掛ける。この数回の接触でゴルグィードは力量を図り、自分では勝てないことを悟ったのだった。
「私はメイギスよ。私の部下たちを気持ちよく倒してくれたそうね。おかげで半分以下になっちゃったじゃない」
「メイギス……」
「ちょっと、名前を聞いただけで満足しないでちょうだい。メンバーを半分以上削られたお礼にあなたの命をもらいに来たのよ。もっと楽しませてよ」
「……ご要望にお応えしようかの~」
呆れ顔のメイギスにゴルグィードは臨戦態勢に入る。精霊を5体出して輝きだし、全身が金色に変化して両の手に背丈よりも大きな剣を召喚した。
「ふふ、暴虐っていう名前がぴったりな装備ね」
「この姿を見たからにはタダでは帰さんぞ」
「あら、惚れちゃいそう」
髪を逆立てるゴルグィードがにらみつけ、それを笑い見つめるメイギス。
ホワイトランスの上空で二つの魔力がぶつかり合った。
「ゴルグィード、最後まで油断しちゃダメでしょ」
「そうじゃったな」
アイが父親と再会している頃、ゴルグィードは無事にホワイトランスに帰ってきて、上空で街を見下ろしている。インクに注意されてゴルグィードは苦笑いして答えた。
「まだまだ、黒き光は壊滅できないがいい報告ができそうじゃな」
「そうね……ん? あれは?」
ゴルグィードとインクがホワイトランスの上空で話しているとインクが何かに気づいた。インクの視線の先には青い肌の魔族が街を見下ろしていた。
「ほ~、空を飛べるものが魔族にもいるんじゃの~」
「いやいや、魔族やエルフの方がいてもおかしくないから、あんたが一番おかしいから」
マナとの親和性が高い、エルフや魔族の方が魔法は上達しやすい。人族であるゴルグィードやアイは特別な存在だ。
「あっ、こっちみた」
「挨拶くらいしておいた方がいいじゃろう」
空を飛べるものは強い、そう思ったゴルグィードは魔族へと近づいていく。魔族はニヤッと笑った。そして、ゴルグィードは魔法障壁を展開した。
「ゴルグィード!?」
「フォッフォッフォ、血気盛んな若人じゃの~」
「暴虐の魔法使いも若い頃はこんな感じだったんでしょ?」
「ほ~、知っておるのか?」
インクは障壁に驚いて声をあげた。ゴルグィードは障壁を挟んで魔族と楽しく会話を交わす。魔法障壁は魔法に対して絶対的な防御力を発揮する。
魔族の女は氷の塊を魔法で作り出して射出して攻撃してきていたのだ、インクにも見えないその攻撃は障壁で砕けて宙に散らばっていった。
「攻撃されていたのか!」
「インクもまだまだじゃな」
「透明な氷を飛ばしてきたんだろ。それも高速で! そんなもの見えるわけがない!」
「見えないか……。ならば早くアイちゃんの元へ行け。そして報告するのじゃ」
「それって……」
「心配せんでも儂もすぐに向かう……」
「……わかった」
ゴルグィードはインクを街に降ろした。その間にも何度かの魔法を弾き落としているが障壁にはひびがいくつも出来て、今にも壊れそうになっている。
「ふふ、私のアイシクルランスを受けて壊れないなんて流石ね」
「フォッフォッフォ、儂の障壁に傷をつける魔法使いはグランダークくらいじゃぞ」
「そう……実際に戦った人に言われると自信持っちゃうわ」
魔族の女は微笑んだ。ゴルグィードは冷や汗をかいて街を一目見降ろした。
「ふふ、心配しないで、街には何もしないわよ」
「……フォッフォッフォ、優しいの~。そうじゃ~、折角じゃから自己紹介してくれんかの~。先に逝くんじゃからええじゃろ?」
死期を感じたゴルグィードは少しでも情報を得ようと語り掛ける。この数回の接触でゴルグィードは力量を図り、自分では勝てないことを悟ったのだった。
「私はメイギスよ。私の部下たちを気持ちよく倒してくれたそうね。おかげで半分以下になっちゃったじゃない」
「メイギス……」
「ちょっと、名前を聞いただけで満足しないでちょうだい。メンバーを半分以上削られたお礼にあなたの命をもらいに来たのよ。もっと楽しませてよ」
「……ご要望にお応えしようかの~」
呆れ顔のメイギスにゴルグィードは臨戦態勢に入る。精霊を5体出して輝きだし、全身が金色に変化して両の手に背丈よりも大きな剣を召喚した。
「ふふ、暴虐っていう名前がぴったりな装備ね」
「この姿を見たからにはタダでは帰さんぞ」
「あら、惚れちゃいそう」
髪を逆立てるゴルグィードがにらみつけ、それを笑い見つめるメイギス。
ホワイトランスの上空で二つの魔力がぶつかり合った。
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