異世界転移! 幼女の女神が世界を救う!?

カムイイムカ(神威異夢華)

文字の大きさ
68 / 79
第二章 学校

第68話 守る

しおりを挟む
「ゴルグィード……帰ってくるって言ったじゃない」

 アイが屋敷に帰ってくるとインクさんがしがみついてどうなったのか聞いてきたの。じーじが消えちゃったって伝えると泣き崩れちゃった。

「校長先生が負ける相手って……」

「グランダークくらいしかいないはずだよ……」

 みんなじーじが負けた事を悲しんでうつむいているの。メイギスお姉ちゃんはとっても強いみたいなの。

「大丈夫なの! アイがみんなを守るの」

「ダメよ! アイが危ないわ!」

「ルナちゃん……」

 アイがみんなを守るっていうとルナちゃんが抱き着いてきたの。少し涙目で今にも泣きだしちゃいそうなの。

「大丈夫なの。ルナお姉ちゃんはアイが守るの」

「アイ……?」

 ルナちゃんに微笑んだの。ルナちゃんは少しびっくりして見つめているの。アイがお姉ちゃんっていったから驚いたみたいなの。

「……いつまでも悲しんでいられないな。私は学校の方にゴルグィードが敗れたことを知らせてきます」

「そうなると学校は休校かしらね」

「そうね。国で対処することになるかもしれないですね」

 インクさんが顔を拭って立ち上がったの。アイを一目見て気持ちを切り替えたみたいなの。インクさんとウテナさんがこの後の事を話しているの、どうやら、学校が休みになっちゃうみたいなの。みんなに会えないのは悲しいの。




「アイ、本当に戦うの?」

「なの! みんなを守るの」

「でも、でもね。その、メイギスさんって人は戦いたくないかもしれないわよ」

 ルナちゃんと一緒のベッドに寝て、話しているの。ルナちゃんにはじーじとメイギスお姉ちゃんのことを話しているの。お姉ちゃんがアイを切りつけようとしたけどやめたことを話したからどうにかできるんじゃないかって思ってるみたいなの。

「そうかもしれないけど、そうじゃないかもしれないの」

「なら!」

「ダメだったらみんなが傷つくの。メイギスお姉ちゃんは戦争って言っていたの」

「戦争って……」

「だから、戦わないといけないの」

「なんでアイが……」

 ルナちゃんが泣き出してしまったの、結局泣いてしまったの。アイはルナちゃんを泣かしてばっかなの、イケない子なの。

「みんなが大好きだから……」

「えっ」

「ルナちゃんやウテナさん、アイゼンさんにレイおねえちゃん。みんなみんな大好きなの。アイはみんなを守りたいの」

「……」

 アイの言葉を聞いてルナちゃんは目を瞑ったの。何を言ってもアイが聞き分けないから怒ってしまったみたいなの。

「私だって、あと少しすれば戦う力が手に入ったかもしれないのに。私だってアイを守りたい。守れる力が欲しい」

 ルナちゃんは自分に怒ってたみたいなの。ルナちゃんは本当に優しい子なの。だから大好きなの。

「ルナちゃんはみんなを守ってほしいの」

「それはレイがいるわよ」

「違うの、ルナちゃんじゃないと守れないものがあるの」

「私しか守れないもの?」

 ルナちゃんは首を傾げてるの。

「ルナちゃんにしか守れないものは家族なの!」

「えっ」

「ウテナさんやアイゼンさん。それにおなかの中の弟なの!」

「ふふ、それじゃアイだってそうじゃない」

 ルナちゃんは笑い出しちゃったの。そういえば、アイも家族にしてもらっていたの。おかしいの。

「やっと笑ってくれたのやっぱりその顔がいいの」

「しょうがないわね。こっちは任せて! 家族を守って見せる! アイは、ちゃんと帰ってきてね。約束よ!」

「指切りげんまんするの」

 ルナちゃんと約束して指切りげんまんなの。

「「指切りげんまん、嘘ついたらハリセンボンの~ます。指切った」」

「ふふ、ハリセンボン用意しておこうかしら?」

「それは困るの~」

「ふふふ」

 ハリセンボンは飲めないの。アイは絶対に守って帰ってくるの。
しおりを挟む
感想 78

あなたにおすすめの小説

幼女と執事が異世界で

天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。 当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった! 謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!? おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。 オレの人生はまだ始まったばかりだ!

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

[完結]前世引きこもりの私が異世界転生して異世界で新しく人生やり直します

mikadozero
ファンタジー
私は、鈴木凛21歳。自分で言うのはなんだが可愛い名前をしている。だがこんなに可愛い名前をしていても現実は甘くなかった。 中高と私はクラスの隅で一人ぼっちで生きてきた。だから、コミュニケーション家族以外とは話せない。 私は社会では生きていけないほどダメ人間になっていた。 そんな私はもう人生が嫌だと思い…私は命を絶った。 自分はこんな世界で良かったのだろうかと少し後悔したが遅かった。次に目が覚めた時は暗闇の世界だった。私は死後の世界かと思ったが違かった。 目の前に女神が現れて言う。 「あなたは命を絶ってしまった。まだ若いもう一度チャンスを与えましょう」 そう言われて私は首を傾げる。 「神様…私もう一回人生やり直してもまた同じですよ?」 そう言うが神は聞く耳を持たない。私は神に対して呆れた。 神は書類を提示させてきて言う。 「これに書いてくれ」と言われて私は書く。 「鈴木凛」と署名する。そして、神は書いた紙を見て言う。 「鈴木凛…次の名前はソフィとかどう?」 私は頷くと神は笑顔で言う。 「次の人生頑張ってください」とそう言われて私の視界は白い世界に包まれた。 ーーーーーーーーー 毎話1500文字程度目安に書きます。 たまに2000文字が出るかもです。

スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜

もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。 ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を! 目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。 スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。 何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。 やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。 「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ! ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。 ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。   2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!

オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~

鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。 そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。 そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。  「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」 オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く! ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。 いざ……はじまり、はじまり……。 ※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。

追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件

言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」 ──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。 だが彼は思った。 「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」 そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら…… 気づけば村が巨大都市になっていた。 農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。 「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」 一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前! 慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが…… 「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」 もはや世界最強の領主となったレオンは、 「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、 今日ものんびり温泉につかるのだった。 ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!

処理中です...