魔王を倒した勇者に転生を!!! 前世の力でハンター生活!!!

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章

第4話 なかなか強いんじゃないかな

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「おっと。やらせないぞ。ゴーレム!」

「ゴッ!」

 デスグローブが肉薄してきて一番肉弾戦の弱いオウルへ。ゴーレムにデスグローブを掴ませると背後に回り銃を打ち付ける。
 弾痕が残るってことは傷がつく、繰り返せば勝てるってことだ。
 オウルにも顔を攻撃させる。飛びながらの攻撃は厄介なようでデスグローブは噛みつこうと首を動かしている。
 デスグローブを止めていたゴーレムもすぐに限界が来て、捕まえていた両腕がもげて壊れていく。
 ゴーレムを帰還させると再度召喚して同じことを繰り返そうと思うがあちらもそんなに頭の悪いことはしてこない。俺に狙いをつけてそこらへんに落ちている石を拾い投擲をしてきた。

「知恵があるのは厄介だな」

 石を盾で躱しながら隙を伺う。
 ゴーレムに距離を詰めさせるがデスグローブも警戒していて距離をとり始める。

「仕方ない。【長銃召喚】」

 マナの結晶を一個使い大きめの銃を召喚。スナイパーライフルと言われる銃だな。
 石が飛んでくるのでゴーレムに隠れてデスグローブに撃ち込む。
 召喚された銃はどれも反動が弱く簡単に連射できる。3発連射して3発とも見事にデスグローブに命中。初めて使った銃でも当てられたのはステータスのおかげかもしれないな。これは前世の記憶は関係ないだろう。
 前世は剣と魔法の世界だから銃なんてなかったからね。

「さあ、チェックメイトだ」

 デスグローブの足に一発と胴体に二発。胴体のいいところに当たったみたいで、ヒューヒューと息の抜けるような呼吸をしている。
 デスグローブの頭にライフルを撃ちこみ倒すとレベルが20あがった。
 この世界ではパーティーと言うシステムはない。共闘しても経験値は手に入らないんだ。
 最後の一撃を入れた人に経験値が行くのでコボルトとの戦闘時はもらえていなかった。
 俺が断っていたっていうのもあるけどな。
 レベルが上がったら見せなくちゃいけないなんてことになりかねなかったから断っていたんだ。

レベル 21

【筋力】20(20+5)
【体力】20(20)
【敏捷】20(20)
【魔力】20(20+20)
【幸運】20(100)

スキル

【聖属性魔法】【支援魔法】【召喚魔法】【マナ操作】

称号

【魔王を倒し者】【自己犠牲の勇者】【巫女の祈り】【デスグローブを倒す者】

 ステータスを確認すると新しい称号を得ていた。
 これから鑑みるとSランクの魔物を倒すと称号が得られそうだ。
 ステータスは1レベル上がるごとにすべて一ずつ上がっているな。そう見ると20と言うステータスはそんなに強いように思えないけどな。どちらにしてもあまり大っぴらにステータスを言わないほうがよさそうだな。

「しかし……うん。俺って強いじゃん」

 前世の記憶のおかげと言うのもあるけど、なかなかいい動きが出来ていたと思う。伊達に前世で魔王を倒すまで行っていないな。

 確かな手ごたえを感じて帰路に発つ。
 結構時間もかかったので今から帰っても協会は閉まっちゃうだろう。
 仕方ないから直帰するかな。

「オウルありがとう」
「ホ~」

 オウルの足に捕まって飛んで帰ってきた。暗くなってきたからと言って人がいないわけじゃない家の近くの公園の木に降りる。
 オウルを帰還させて誰もいないのを確認。木から降りて普通に帰宅。

 コボルト討伐の報酬は明日もらえばいいんだけど、デスグローブに追われてどうしたのかを決めておかないとな。
 流石にSランクの魔物を一人で倒しましたなんていえないからな。
 デスグローブの死骸は【無限収納召喚】で無限収納へとしまい込んだ。前世でも世話になった無限収納が現世でも使えるのはなんだか感動したな。

「ステータスが上がったからマナの結晶を多めに作れるな」

 称号と合わせて60まで上がっているので消費したマナの結晶を補充しておく。20あった結晶も3個になりかなり使ってしまった。
 やっぱり、デスグローブは強敵だったな。ステータスをアップさせていなかったら最初の一発で死んでいたしな。
 それに勝てたというのはかなりの自信につながるな。
 勇者だった経験が油断するなと言っているがSランクに勝てたんだから今日のところは自分をほめてあげよう。
 初戦闘初勝利ということで。

「40個も作っておけばいいか。今日は色々と疲れたな。回復魔法を使っておくか。マナよ、癒せ」

 残った魔力を使って回復を施す。スタミナも回復するのは現世の回復魔法の方が優秀だな。
 とはいえ、眠いは眠いので寝るんだけどね。

「ふぁ~。良く寝た。さてTVは何かやってるかな?」

 デスグローブに勝った次の日。いつも通り起きてTVをつける。
 毎朝何の気なしにTVをつけるんだよな。

『こちらで行方不明のハンターが』

「ん?」

 水をコップに入れていると気になる言葉が。

『コボルト討伐に向かったハンターの一人が自分がおとりになりデスグローブから仲間を救いました。そして、今も行方が分かっていません』

「……完全に俺のことだ」

 水を飲んで事の重大さに直面する。
 そうだよな。仲間が帰ってこなかったらこうなるよな。
 ハンターの行方不明は結構重大な事件だ。なんでかと言うと国のパワーバランスにも関わるからな。

『行方不明のハンターは全体への支援が出来るマルチサポーターと言われる優秀なハンターです。彼の行方を知っている方がおりましたらこちらの番号にお電話ください』

「ははは、一躍有名人だな~」

 何が目立たないようにだ。これじゃ目立たないほうがおかしい。とにかく早く協会に行こう。

「!? タチカワさん!」
「ど、どうも……」

 協会につくと受付でワダさんが気づいて声をかけてきた。何だか焦っているみたいで申し訳ない。

「生きていらしたんですね! すぐに捜索隊に連絡しましょう。アダチさん達も心配していましたよ」
「申し訳ない。命からがら逃げかえったのですぐに寝てしまいました」
「そうでしたか。でも運がよかったですね。初めての依頼でデスグローブと遭遇するなんていう不運に見舞われて生き残るなんて。貴重な経験が出来ましたね」

 死を名前に持つ魔物と出会うのは文字通り死を意味している。それに初依頼で遭遇して生きている。そう考えるとステータスの幸運100っていうのは仕事したかもしれないな。

「ははは、そうですね」
「でも本当に良かったです。はい、こちらが昨日のコボルトの討伐依頼の報酬です」
「ええ!? こんなに?」

 コボルトの依頼は比較的毎日張ってある。それなのになんと80万の紙幣が並べられてる。
 ポーターの時もおかしいと思ってはいたけど、これはやばいな。
 6人で言って一人80万っておかしいだろ。日本銀行券が全部ここにあるんじゃないかって気になってくる。

「コボルトは二番目に簡単な依頼ですからね。80万程度ですよ。オークとかになってくると200万くらいになりますよ。タチカワさんもポーターで何度か一緒に行っているはずですが?」
「あっ、そうなんですね……」

 いやいや、今までポーターの依頼でもらっていたのは30万固定なんだけど、ハンター友達何ていないからハンターの平均収入なんて知らないしな。

「それにしてもタチカワさんは防具や武器は作らないんですか?」
「ああ、そうですね……。お金がなかったので貯まったら作りますよ」
「そうですか。色々と事情があるんですね」
「ははは」

 妹の入院費もいるし、妹を治すための費用もいる。
 まあ、このままいけば自分で治してやれるかもしれないけどな。
 そうだ! レベルが上がったからもう治せるかもしれないな。早速行ってみるか

「今日はクエストどうしますか?」
「すいません。急用ができたのですぐに出ます」
「そうですか。捜索隊にも連絡はしましたので安心して明日も来てくださいね」
「あ、ありがとうございます。アダチさん達にもよろしく言っておいてください」
「はい」

 ハンター協会を後にしてすぐに病院へと走り出した。
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