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第一章
第3話 アクシデント
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ハンターはクエストの目標エリアまで大型のトラックで移動する。F1の車を運ぶような大きめのトラックで中にはキッチンまでついてる。クエストの前に休憩をとれるわけだな。
「皆さん着きましたよ」
車の上で自己紹介をして、今回のチームメンバーの名前も教えてもらった。
アタッカー4人とタンカー1人、俺がサポーターで入って初めて機能するようなチームだな。
リーダーのアダチさんの合図でトラックから降りる。
「みんな、役割を決めておこう」
アタッカーだけでも役割が存在する。
獲物を誘い込む【ルアー】と言われる役割や、タンカーが危ないときには攻撃を肩代わりする【スペア】など他にも細かくあるらしいが今回のコボルトの討伐ではこの二つを決めていれば大丈夫ということでルアーのツルヤさんとスペアのエガワさんを決めて山に入って行く。
コボルトは山などを拠点に繁殖する魔物、早めに討伐しておかないと小さな村は襲われてしまう。
コボルトやゴブリンと言われる小さな魔物はそういった集落を形成する。一週間で子供を作り、三日で子供は大人になりどんどん増えていく。
初級のハンターはここら辺から魔物討伐を学んでいく。
少し出来た時間で金を稼ぐにはここら辺がメジャーらしい。アダチさんもチームのみんなも別のクエストに行って時間が空いたのでコボルトでも狩るかと軽い気持ちで来たようだ。
「そろそろ接敵します。タチカワさん支援魔法を」
「はい。マナよ、俺達の体を強化してくれ」
前世から受け継いだ支援魔法、【身体能力強化】。すべてのステータスを強化する魔法だ。個別にも強化できるがこれが一番手っ取り早い。
「!?」
「ちょ、ちょっと待って。タチカワさん! 一つ一つじゃないの?」
魔法に反応するチームメンバー達。みんなびっくりして視線を俺に移した。
「え? 一気に上げたほうが効率がいいですから……だめでしたか?」
「いや~。ダメじゃないんだけど」
「全体魔法ってだけでも驚きなのに全能力アップをいっぺんにするなんて……」
「どんだけ~?」
呆れにも似た顔になるメンバー達。みんなをいっぺんにやったのもおかしなレベルらしい。
やってしまったのならしょうがない。笑っておこう。
「支援魔法はただでさえ燃費が悪いと言われています。魔力はまだ余裕ありますか?」
「はい。大丈夫です」
なんせマナ結晶が20もあるからな。一個につき5回は全体強化魔法を使える。魔力も20あるから単純に100回は使えるんだよな。
「そ、そうですか……」
「(タチカワさんってまさかAランク以上の素質があるんじゃ?)」
「(わからんがほしいな)」
何かひそひそと話をしているな。悪口ではなさそうだが、俺を見る目がキラキラし始めてるぞ。
「じゃあ、探してきますね」
「おう、任せた。って早い!」
「リーダー、ステータス!」
「ええ!? 全能力3アップ!?」
「ど、どんだけ~?」
ルアーのツルヤさんが走り去っていくとみんな驚いてステータスを見だした。
選定者はステータスを見ることが出来る。手をかざしてステータスのことを考えるだけでパソコンの透明なウィンドウが現れるんだ。
メンバー達は口をあんぐりとあけてギギギと聞こえるように首を動かして俺を見てきた。
「これでまだまだ魔力が余っているんですか?」
「は、はい……」
「タチカワッチ。半端ないし」
3アップでこれだけ驚かれるのか……それじゃ、20アップしている称号はバケモノかもしれないな。
「これなら簡単に狩れるな」
「持ってきたよ~。なんかいつもよりも足が速くて楽~」
「あいつ気づいてないのか」
「ツルヤはあほな子だから」
早々に帰ってくるツルヤさん。後ろにはコボルトが二体。タンカーのアダチさんとスペアのエガワさんがそれぞれ受け持って対応する。
エガワさんが対応したコボルトに三人で対応して倒すとすぐにアダチさんの大きな盾に噛みついているコボルトを粉砕していく。
選定者はステータスで攻撃力が調整される。驚くことに銃にもステータスが乗る。どういう原理かはわかっていないが一般人が撃つ銃よりも強くなっている。
コボルトやゴブリンといった魔物は普通の人が撃つ銃でも倒せるがゴーレムなどの硬質化している魔物には選定者が撃つ銃でしかダメージを負わせられない。同じ銃なのにおかしなことだ。
「ダメージが上がってる」
「瞬殺だったね」
コボルトとはいえ魔物。通常はこんなに早く倒せないとみんな呟いてる。
前世で戦ったことのある魔物だな。少し毛色が違うくらいで形状は同じだ。
前世で対峙したコボルトは剣で一発で倒せたがこの世界のコボルトは何回か銃や剣の攻撃を受けても生きていた。 当たり所にもよるだろうが銃は頭に当たっていた。少し丈夫にできているのかもしれない。
「よ~し。討伐数終了っと」
「お疲れさまでした~」
コボルト討伐十匹。二匹と対峙してから数分で十匹の討伐を終わらせた。通常は一時間以上はかかるクエストだが、身体強化のおかげで早く終わった。
終始みんなが驚いていたのは面白かったがやりすぎるとアダチさんの勧誘がうるさくなりそうなので程々にするように調整しよう。
「それじゃトラックに戻りましょう」
「は~い!」
リーダーの後に続いてトラックへと向かう。
すると、不意に背後から殺気を感じて振り向いた。
「みんな!」
殺気を放っている対象を見て俺は声をあげる。
みんなもその対象を見て体を硬直させる。
「ま、まさか、あれって……」
「デスグローブ……」
ゴリラ型の魔物のデスグローブ。その名の通り、出会うことが死に直結する魔物。
普通のゴリラと同じ体躯でありながら硬質化した体で敵に死を与える。口からは青い炎を吐き、対象を溶かして食事をする。
「敵をもてあそぶ傾向があり、情報を得られたと記述されている魔物だ」
もてあそぶ……知能がある証拠か。そのせいか、すぐにこちらを襲ってこないデスグローブ。こちらの強さを測れていない様子だな。
今のうちにマナ結晶を使って魔法を組んでおくか。
「き、消えた!?」
「どこ!?」
瞬時に姿が消える。森のためかすぐに見失ってしまった。
「ぐっ!?」
視線が強く横に振れる。痛みが走り視線を泳がせるとデスグローブに殴られたのが分かった。身体強化を強めに施して置いてよかった。最初の+3では死んでいたかもしれない。
もともと+20されていた称号を見て調整していた+3の身体強化。それを今は+20にしている。流石に+20の強化はマナ結晶を一個使うことになってしまったがもともとタダで作ったアイテム、安いものだ。
「装備なしとはいえ、強化してこの傷か」
吹き飛ばされて木にもたれかかり傷を確認する。
打撃ということもあり、傷はないが青あざが出来ている。
「マナよ、癒せ」
すぐに回復させるとみんなと対峙して動かなかったデスグローブがこちらに視線を戻した。
ゴリラの魔物ということもあり、ドラミングを行い興奮状態になったデスグローブは目を赤く灯して俺へと肉薄してきた。
「タチカワさん!」
再度吹き飛ばされて森を上空から見ることになる。見事なアッパーをガードするとそんな光景になる。
これで誰にも見られずに離れられる。
「こい、【オウル】」
「ホゥ!」
空にあがり遠く離れる為に召喚魔法を施す。マナ結晶を二つ使用してフクロウの魔物を召喚。羽根を広げると4メートルにもなるフクロウの魔物。悠々と俺を掴んで飛ぶ。
選定者になった時に知っている魔物を召喚できるか試したら出来たので出来ることはわかっていた。
オウルに掴まれて、遠く離れる。
「よし、こっちに来ているな」
森を見下ろすと赤い光が俺を追いかけてきてる。
デスグローブは俺を標的にしてくれたみたいだ。
みんなも身体強化していたからある程度は戦えると思う。
しかし、みんなデスグローブのネームバリューに負けて恐怖していた。あれでは勝てる試合も負ける。足手まといを背負って勝てる相手でもないと判断して、離れることにした。
俺自身も今の俺の強さを知っておきたかったしね。
「このくらい離れればいいか」
森を抜けて木の伐採された区画についた。切り株が乱立する広場でデスグローブを待つ。
刹那の間に身体強化を限界まで施し対象を見据える。鼻息荒くこちらを睨みつけてくるデスグローブ。
「【銃召喚】【盾召喚】」
片手銃と盾を召喚。それをみたデスグローブは瞬時に動き出す。知能のある魔物は厄介だ。こちらの動きを見て瞬時に攻撃を判断してくる。
銃を持った俺を見て、接近を選んできた。なかなかに闘い慣れしている。
肉薄するデスグローブの拳を三度躱し、その都度銃を打ち込む。弾痕がデスグローブ体に刻まれて血を流す。
「傷はつくがすぐには死なないか」
身体強化を+40つけてやっと少し上と言ったところか。みんなが怖がるのも無理はない。
+3アップの身体強化であんだけ驚いていた。それを+40なんてバケモノ以外の何物でもないもんな。
「北海道を壊滅させたのはこういった魔物だろうな」
次元の狭間が日本で一番最初に出来た北海道。そこにはSランクの魔物が湧く狭間が存在する。デスグローブはSランクの魔物。こんな奴が無尽蔵に湧く狭間が出来たら誰も攻略しようなんて思わない。
今では北海道の北半分は人の立ち入れない土地となっている。南半分は何とか取り返したんだけどな。
「おっと、そんなこと考えていたらスキルを発動させたか」
デスグローブは傷を摩り血をつけると顔に塗りたくった。血は赤く光り体全体が赤くなっていく。
身体強化、たぶん+10以上の強化だろう。ならばこちらは!
「オウル援護を、あと【ゴーレム召喚】」
岩で作られた大きな魔物を召喚。
卑怯なんて言うなよな。この世は弱肉強食、弱いものが食われる世界なんだから。
「皆さん着きましたよ」
車の上で自己紹介をして、今回のチームメンバーの名前も教えてもらった。
アタッカー4人とタンカー1人、俺がサポーターで入って初めて機能するようなチームだな。
リーダーのアダチさんの合図でトラックから降りる。
「みんな、役割を決めておこう」
アタッカーだけでも役割が存在する。
獲物を誘い込む【ルアー】と言われる役割や、タンカーが危ないときには攻撃を肩代わりする【スペア】など他にも細かくあるらしいが今回のコボルトの討伐ではこの二つを決めていれば大丈夫ということでルアーのツルヤさんとスペアのエガワさんを決めて山に入って行く。
コボルトは山などを拠点に繁殖する魔物、早めに討伐しておかないと小さな村は襲われてしまう。
コボルトやゴブリンと言われる小さな魔物はそういった集落を形成する。一週間で子供を作り、三日で子供は大人になりどんどん増えていく。
初級のハンターはここら辺から魔物討伐を学んでいく。
少し出来た時間で金を稼ぐにはここら辺がメジャーらしい。アダチさんもチームのみんなも別のクエストに行って時間が空いたのでコボルトでも狩るかと軽い気持ちで来たようだ。
「そろそろ接敵します。タチカワさん支援魔法を」
「はい。マナよ、俺達の体を強化してくれ」
前世から受け継いだ支援魔法、【身体能力強化】。すべてのステータスを強化する魔法だ。個別にも強化できるがこれが一番手っ取り早い。
「!?」
「ちょ、ちょっと待って。タチカワさん! 一つ一つじゃないの?」
魔法に反応するチームメンバー達。みんなびっくりして視線を俺に移した。
「え? 一気に上げたほうが効率がいいですから……だめでしたか?」
「いや~。ダメじゃないんだけど」
「全体魔法ってだけでも驚きなのに全能力アップをいっぺんにするなんて……」
「どんだけ~?」
呆れにも似た顔になるメンバー達。みんなをいっぺんにやったのもおかしなレベルらしい。
やってしまったのならしょうがない。笑っておこう。
「支援魔法はただでさえ燃費が悪いと言われています。魔力はまだ余裕ありますか?」
「はい。大丈夫です」
なんせマナ結晶が20もあるからな。一個につき5回は全体強化魔法を使える。魔力も20あるから単純に100回は使えるんだよな。
「そ、そうですか……」
「(タチカワさんってまさかAランク以上の素質があるんじゃ?)」
「(わからんがほしいな)」
何かひそひそと話をしているな。悪口ではなさそうだが、俺を見る目がキラキラし始めてるぞ。
「じゃあ、探してきますね」
「おう、任せた。って早い!」
「リーダー、ステータス!」
「ええ!? 全能力3アップ!?」
「ど、どんだけ~?」
ルアーのツルヤさんが走り去っていくとみんな驚いてステータスを見だした。
選定者はステータスを見ることが出来る。手をかざしてステータスのことを考えるだけでパソコンの透明なウィンドウが現れるんだ。
メンバー達は口をあんぐりとあけてギギギと聞こえるように首を動かして俺を見てきた。
「これでまだまだ魔力が余っているんですか?」
「は、はい……」
「タチカワッチ。半端ないし」
3アップでこれだけ驚かれるのか……それじゃ、20アップしている称号はバケモノかもしれないな。
「これなら簡単に狩れるな」
「持ってきたよ~。なんかいつもよりも足が速くて楽~」
「あいつ気づいてないのか」
「ツルヤはあほな子だから」
早々に帰ってくるツルヤさん。後ろにはコボルトが二体。タンカーのアダチさんとスペアのエガワさんがそれぞれ受け持って対応する。
エガワさんが対応したコボルトに三人で対応して倒すとすぐにアダチさんの大きな盾に噛みついているコボルトを粉砕していく。
選定者はステータスで攻撃力が調整される。驚くことに銃にもステータスが乗る。どういう原理かはわかっていないが一般人が撃つ銃よりも強くなっている。
コボルトやゴブリンといった魔物は普通の人が撃つ銃でも倒せるがゴーレムなどの硬質化している魔物には選定者が撃つ銃でしかダメージを負わせられない。同じ銃なのにおかしなことだ。
「ダメージが上がってる」
「瞬殺だったね」
コボルトとはいえ魔物。通常はこんなに早く倒せないとみんな呟いてる。
前世で戦ったことのある魔物だな。少し毛色が違うくらいで形状は同じだ。
前世で対峙したコボルトは剣で一発で倒せたがこの世界のコボルトは何回か銃や剣の攻撃を受けても生きていた。 当たり所にもよるだろうが銃は頭に当たっていた。少し丈夫にできているのかもしれない。
「よ~し。討伐数終了っと」
「お疲れさまでした~」
コボルト討伐十匹。二匹と対峙してから数分で十匹の討伐を終わらせた。通常は一時間以上はかかるクエストだが、身体強化のおかげで早く終わった。
終始みんなが驚いていたのは面白かったがやりすぎるとアダチさんの勧誘がうるさくなりそうなので程々にするように調整しよう。
「それじゃトラックに戻りましょう」
「は~い!」
リーダーの後に続いてトラックへと向かう。
すると、不意に背後から殺気を感じて振り向いた。
「みんな!」
殺気を放っている対象を見て俺は声をあげる。
みんなもその対象を見て体を硬直させる。
「ま、まさか、あれって……」
「デスグローブ……」
ゴリラ型の魔物のデスグローブ。その名の通り、出会うことが死に直結する魔物。
普通のゴリラと同じ体躯でありながら硬質化した体で敵に死を与える。口からは青い炎を吐き、対象を溶かして食事をする。
「敵をもてあそぶ傾向があり、情報を得られたと記述されている魔物だ」
もてあそぶ……知能がある証拠か。そのせいか、すぐにこちらを襲ってこないデスグローブ。こちらの強さを測れていない様子だな。
今のうちにマナ結晶を使って魔法を組んでおくか。
「き、消えた!?」
「どこ!?」
瞬時に姿が消える。森のためかすぐに見失ってしまった。
「ぐっ!?」
視線が強く横に振れる。痛みが走り視線を泳がせるとデスグローブに殴られたのが分かった。身体強化を強めに施して置いてよかった。最初の+3では死んでいたかもしれない。
もともと+20されていた称号を見て調整していた+3の身体強化。それを今は+20にしている。流石に+20の強化はマナ結晶を一個使うことになってしまったがもともとタダで作ったアイテム、安いものだ。
「装備なしとはいえ、強化してこの傷か」
吹き飛ばされて木にもたれかかり傷を確認する。
打撃ということもあり、傷はないが青あざが出来ている。
「マナよ、癒せ」
すぐに回復させるとみんなと対峙して動かなかったデスグローブがこちらに視線を戻した。
ゴリラの魔物ということもあり、ドラミングを行い興奮状態になったデスグローブは目を赤く灯して俺へと肉薄してきた。
「タチカワさん!」
再度吹き飛ばされて森を上空から見ることになる。見事なアッパーをガードするとそんな光景になる。
これで誰にも見られずに離れられる。
「こい、【オウル】」
「ホゥ!」
空にあがり遠く離れる為に召喚魔法を施す。マナ結晶を二つ使用してフクロウの魔物を召喚。羽根を広げると4メートルにもなるフクロウの魔物。悠々と俺を掴んで飛ぶ。
選定者になった時に知っている魔物を召喚できるか試したら出来たので出来ることはわかっていた。
オウルに掴まれて、遠く離れる。
「よし、こっちに来ているな」
森を見下ろすと赤い光が俺を追いかけてきてる。
デスグローブは俺を標的にしてくれたみたいだ。
みんなも身体強化していたからある程度は戦えると思う。
しかし、みんなデスグローブのネームバリューに負けて恐怖していた。あれでは勝てる試合も負ける。足手まといを背負って勝てる相手でもないと判断して、離れることにした。
俺自身も今の俺の強さを知っておきたかったしね。
「このくらい離れればいいか」
森を抜けて木の伐採された区画についた。切り株が乱立する広場でデスグローブを待つ。
刹那の間に身体強化を限界まで施し対象を見据える。鼻息荒くこちらを睨みつけてくるデスグローブ。
「【銃召喚】【盾召喚】」
片手銃と盾を召喚。それをみたデスグローブは瞬時に動き出す。知能のある魔物は厄介だ。こちらの動きを見て瞬時に攻撃を判断してくる。
銃を持った俺を見て、接近を選んできた。なかなかに闘い慣れしている。
肉薄するデスグローブの拳を三度躱し、その都度銃を打ち込む。弾痕がデスグローブ体に刻まれて血を流す。
「傷はつくがすぐには死なないか」
身体強化を+40つけてやっと少し上と言ったところか。みんなが怖がるのも無理はない。
+3アップの身体強化であんだけ驚いていた。それを+40なんてバケモノ以外の何物でもないもんな。
「北海道を壊滅させたのはこういった魔物だろうな」
次元の狭間が日本で一番最初に出来た北海道。そこにはSランクの魔物が湧く狭間が存在する。デスグローブはSランクの魔物。こんな奴が無尽蔵に湧く狭間が出来たら誰も攻略しようなんて思わない。
今では北海道の北半分は人の立ち入れない土地となっている。南半分は何とか取り返したんだけどな。
「おっと、そんなこと考えていたらスキルを発動させたか」
デスグローブは傷を摩り血をつけると顔に塗りたくった。血は赤く光り体全体が赤くなっていく。
身体強化、たぶん+10以上の強化だろう。ならばこちらは!
「オウル援護を、あと【ゴーレム召喚】」
岩で作られた大きな魔物を召喚。
卑怯なんて言うなよな。この世は弱肉強食、弱いものが食われる世界なんだから。
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