制作スキル持ちのリビングマスター ~異世界覇者への道~

カムイイムカ(神威異夢華)

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第2章 国

第52話 マイル

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 十階のボス、骨の魔法使いを倒して素材を漁るとリッチの骨と言うものがあった。こいつはリッチという魔物だったようだ。
 一掃した部屋を調べていると宝箱が五つあった。開けてみると全てに球が入っていた。これは俺がこの世界に来た時に持っていたものと同じものだった。

「ガチャ玉……」

 開けると目に入ってきてスキルを当たえる玉だ。という事は同じようにスキルを与えてくれるんだろう事が伺える。ガチャ玉は全部赤い色で黒とかはなかった。

「これは何でしょうか?」

「マイル達は分からない?」

「はい……、申し訳ありません」

 そうか~、この世界の人達は知らないのか~。

「お兄ちゃんどうやって開けるの?」

「え? 開かないか?」

「うん、硬~い」

 アイリがガチャ玉を手に取って開けようとしているんだけど開かないようだ。そういえば、もっと子供の時に開けようとしたけど硬くて開かなかったことがあったな~。

「あれ? 本当……全然開きません」

「え? マイルも?」

 子供だから開かないと思ったらマイルも開けられないみたいだ。リックも見ると開かないみたいで首を横に振っていた。
 もしかすると、

「うわっ! いって~……」

「大丈夫ですかヒフミ様!?」

 俺も試してみようと思って手に力を入れると難なく開くことが出来た。あの時と同じようにガチャ玉から出て来た光が目に入ってきて、頭痛をもたらした。マイルが泣きながら心配してきたので大丈夫だと言うといつもの空気を読まない音が聞こえてきた。

 ピンポン!

『カイジョウ ヒフミはスキルを強化しました』

 機械的な声が脳内に響く。マイル達は聞こえていないようで普通に俺に寄り添ってくれている。
 スキルの強化ってどういうことだ?

「本当に大丈夫ですか! ヒフミ様!」

「ああ、ごめんごめん。大丈夫だよ」

「本当ですか? 目を見せてください」

「えっ!」

 マイルが俺を押し倒して覆いかぶさってきた。光の入った目を見開いて来て、見つめてきた。

「マイル!? 何を」

「ヒフミ様! あなたに何かあったら私は!」

 覆いかぶさったままマイルは泣きじゃくってしまった。本当に大丈夫なんだけどな。

「大丈夫だよマイル。心配し過ぎだ」

「でも……」

「嬉しいよ。そんなに心配してくれるなんてさ。俺って友達とか少なかったからな~。そんなに心配してくれたのはハジメくらいかな」

「ハジメさん? それはどういった」

 マイルの頬に手を当てて微笑んだ。ハジメの事を話すのは初めてだったのでマイルが興味津々に聞いてきた。

「ぴよ? 交尾ぴよ?」

「ぴよ~! ぴよぴよ~」

「「えっ!?」」

 双子が何か言ってきた。俺とマイルは見つめ合って現状を鑑みる。

「「……」」

「お兄ちゃん、交尾ってな~に?」

「アイリ! ははは~、僕らは元の部屋にもどってますね~」

「おい! 誤解するなよリック!」

 マイルは赤くなった顔を両手で隠して動かなくなってしまった。
 アイリはリックに連れて行かれて部屋へと戻っていく。まったく、何を誤解しているんだか……

「マイル、そろそろどいてくれない?」

「穢れていますよね……」

「ん?」

 顔を隠しながらマイルが呟く。

「十一で子供を授かって、盗賊に穢されてる。好きになられても困りますよね」

「……」

 俺達の世界でもそう言った人はいるって聞いてるけど、十一歳で子供か……過酷だな~。十六の今で夫を亡くしてもいるわけだし、マイルは強いな~。

「ヒフミ様のお傍に置いてくれるだけで私は幸せです」

「……」

「ヒフミ様……」

 泣いて顔を拭い続けるマイル。俺は女の子に慣れていないのでどうすればいいのかわからずに硬直する。
 しかし、俺もこの世界に来て色々と度胸が付いてきたと思う。人を何人か殺しているからな、自慢できることでもないけどね。
 その身に着いた度胸でマイルを抱き寄せる。マイルは安心したように抱き返してくれた。

「ぴよ~、始まるぴよ~」

「ぴよ! ぴよ~」

「ここはうるさいな……」

「そ、そうですね」

 双子が茶化してきたので終わりだ。
 泣き止んだマイルと一緒にリック達の前に戻ると彼は恥ずかしそうに俯いていて、アイリは輝く瞳で見つめてきた。しまいには弟がいいな~なんて言ってきたんだが……リックは後でお仕置きだな。
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