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第一章 始まり

第五話 洗濯板、家を出る

「ハァハァ」

 ゴシゴシという音だけが周辺に響く、もうお昼を過ぎた。僕は今までずっと洗濯物を片付けていた。驚く事に洗濯物は数を減らしている。

 実はスキルカードをいじってみたのだ。?だった物が姿を変えて製作やら家事になり、それのレベルをあげた事で今までにない速度で洗濯を済ませることが出来た。

 僕は今日中にこの洗濯を済まして村を出るんだ。叔母の心配は少しはある。しかし、今回の事で僕は見限ることにした。なんとこの洗濯物はやはりというかこの村すべての洗濯物だという事がわかった。報酬はすべて合わせると金貨二枚にまで迫り、この村にそんな大金があったのかと驚いたものだ。
 
 叔母の眼は金になり、僕はこれ以上ここにいると金の卵を産む鶏に成り下がる。絶対に今日中にこの村をでなければ一生食い物にされるだろう。僕は絶対この村をでる!そう、絶対にだ!!

 洗濯しながら周りのおばさん達の声を聞いている限り[虎狼]の人達が家々を回っているそうだ。バッツとか言った男の人が丁寧に質問をしてきて惚れたおばちゃんが多数いるとか何とか。この情報網で僕の洗濯板がばれたのかとため息ものである。受付のお姉さん方も早速洗濯板さんなんて言ってきたからな。すぐに広まるとは思ってましたよ。

 ゴシゴシゴシゴシ、あれほどあった洗濯物は数を減らし今や僕の背丈ほどの大きさになっている。ちなみに僕の身長は163センチだ。小さくないやい!。ユアンは173センチだ!凄いだろ。ってそんな事はいい、早く終わらせるぞ。

「ちょっとルーク、早いじゃないかい。やっぱり洗濯板なだけあるねー。スキルはないとか言われてたけど先天性のスキルでもついてたのかね~。追加の洗濯物だよ。[虎狼]の人達の物だからしっかりやるんだよ」
「ええ~~」

 また、山が復活した。馬車で旅をしているAランクの冒険者だけあってかなりの量だ。馬車がそのまま洗濯物を積んできたのかと見まごうほどだ。

「やってやる!僕は村を出るんだ!!」

 僕はスキルカードを取り出して製作系と器用さをあげるスキルを徹底的に上げる。これにより洗濯の速度をあげるのだ。無駄じゃないかと思うのだが効果は絶大、抱えた洗濯束が一瞬でピッカピカ!、割り振れるスキルポイントは何故か増えているし無駄ではないのだ。ちなみに割り振れるポイントは200まで到達した。この謎は解決していないが僕はそんな事気にならなかった。だって早く終わらせればこの村から出ていけるのだから。

 せっせと洗濯を済ましていく。そして、最後の籠にあった洗濯物を洗い終わり藁にしいていると籠の底にあった最後の洗濯物に気付いた。

「『これで最後だよ。あんたも外に行きたかったんだろ。これだけ稼げば私も生きていくのに困らないさ。さあ、出てお行き。可愛い息子』...」

 タオルのような洗濯物にそう書いてあった。僕は叔母の家を見る、明かりが消えていてもう眠ったようだ。

 叔母は僕の事を見ていたんだ。冒険者ギルドでも畑でも、洗濯という仕事だって僕の為に用意してくれていたんだ。

 涙が止まらない。思えば育ての親は叔母さんなんだ、僕のお母さんはカテジナ叔母さんなんだよ。

「カテジナお母さん、今まで育ててくれてありがとうございます。この御恩は一生忘れません。いつか、立派になって帰ってきます」

 とっととお行き、我が息子、という声が聞こえたような気がした。だけどそれは僕の幻聴だと思う。だって前が見えないし周りは真っ暗だからね。僕は自分の部屋から家を出る為に用意しておいた荷物を担ぎ松明の火を自分のランタンに灯して村を出ていった。

 カテジナの今までの行いのせいでルークは少しカテジナに対して甘くなってしまっている、感謝すらしているのを見ると相当な毎日だったのが伺えた。可愛い息子と言われただけで今までの嫌がらせを許せてしまったのだった。
 



ルーク 

 職業 洗濯板

 レベル 1
 レベル 1

 HP 30
 MP 50
 
 STR13
 VIT11 
 DEX12 
 AGI11 
 INT10 
 MND10 

取得しているスキル 


武術系スキル

 剣術7

 

製作系スキル

 家事7

 裁縫7

 武器製造7

 防具製造7

 魔道具製造7

 農業7

 エキストラスキル 

 [洗濯]





 割り振りスキルポイント 200
感想 296

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