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第一章 始まり
第十八話 卑屈
「ここら辺にあるんですか?」
「・・・」
モナーナさんはあの後からずっと僕の言葉に答えてくれない、すっごく怒ってるみたいです。
「モナーナさん、まだまだなんですか?これ以上行くと拠点の家に引き返してもつく頃には暗くなっちゃいますよ」
「・・・」
モナーナさんは僕の言葉を聞かないでどんどん登っていく。ついて行かないわけにもいかないので少し遅れてついて行く。
案の定、日が暮れてきて帰り道もわからなくなってしまった。薬草もどこにあるのかわからないので僕らは見つけた洞窟で野営することになった。
洞窟の入口に扉を作り安全を確保しつつ料理をアイテムバックから取り出していく。
「モナーナさんはお肉よりも野菜でしたよね」
「・・・」
モナーナさんはまだ怒ってるみたい。僕は仕方なく無言で食事を済ましていく。
「ルークさんは何でそんなに卑屈なんですか?」
「え?」
しばらく無言で食事をしているとモナーナさんにそう問いかけられた。
「さっきルークさんがやった事は英雄と言われるような人達に匹敵する事なんですよ」
モナーナさんが僕に詰め寄ってそう話した。桃色の髪が僕の頬にふれた、甘い香りが流れてくる。
モナーナさんは少し涙目で僕の心配をしてくれているみたい。だけど、僕はレベル1なんだ。ちょっとしたことでぽっくり行っちゃう僕はパーティーのお荷物になるに決まってるよ。だから僕は誰かとパーティーを組むことはない。
「モナーナさん、僕はとても弱いんです。モナーナさんに倒されてしまうほどに、だから僕はパーティーを組むことは」
「違います!ルークさんはとても強いです!」
モナーナさんは僕の言葉を遮って話した。何でモナーナさんは僕にパーティーを組むことを進めるんだろう?。
「何でモナーナさんは僕にパーティーを組むことを進めるんですか?」
「・・一人よりも複数の方が生存率が高いんです」
「そんなの時の運ですよ。ソロだろうがパーティーだろうが関係ありません。パーティーの方が遠くに行くことが増えて危ないかもしれない。僕は街の近くで稼げればいいんですよ」
「でも・・」
僕の返す言葉にモナーナさんは言葉を失った。だけどまだモナーナさんは何か言いたいみたい。
「ルークさんは凄いんです・・・それなのにみんな1レベルってバカにして・・」
その事か・・・ギルドに何回か行った時に陰口を言われていることは知った。だけど、モナーナさんみたいに僕の事を認めている人もいたから気にしないようにしてた。最近だとジグとザグも混ざって僕の悪口を言っているらしい。アレイストさんとかベイツさんそれにニャムさんはそれを咎めてくれてる。
でもレベル1なのは変わらない。パーティーを組んだらその人達に迷惑になると思う、それに隠したい事も多いから。
「僕なんかとパーティーを組みたい人なんていないよ。ダッジさんも社交辞令でそう言っただけだと思うし」
「じゃあ!私とパーティーを組んでください。エリントスを離れるのは怖いけどルークさんの力になれるなら」
モナーナさんは僕の手を両手で掴んで胸の前で握った。柔らかな手に包まれた感触に僕はドギマギ。
でも、モナーナさんはお父さんのお店を守らないといけない、僕なんかと何処かに行くなんてよくないよ。
「モナーナ魔道具店はどうするの?」
「お父さんだって許してくれます」
「・・エリントスにずっといるわけじゃ」
「そんなこと分かってます」
モナーナさんの決意は固いみたい、まっすぐな目で僕を見つめている。何で僕なんかにこんなにしてくれるんだろ?
「だから!」
モナーナさんが顔をもっと近づけて迫ってきた。とその時、
ドンドンドン!
洞窟の入口に作った扉が叩かれた。
「グルルルルル!」
どうやら人ではないみたい。
ガリガリガリガリ!魔物は木で出来た扉を傷つけていく。
ルークの大工スキルで作られた扉はそんじょそこらの城壁よりも強固であった、一晩かじったくらいではこわれない。
「ミスリー」
「ウニャ~」
僕はミスリーを身に着ける。扉は頑丈に作ってあるので大丈夫なんだけどガリガリってうるさいから退治しちゃおう。
「大丈夫なんですか?この山の魔物はEランクからBランクまでの魔物がいるはずですよ」
「え?そうなんですか?。どうしよう、ゴーレムよりも強かったら勝てないかも」
「え!!やっぱりゴーレムはルークさんが倒したんですね!」
「あっ」
思わず言ってしまった。ゴーレムを倒したのは通りすがりのAランク冒険者という事にしておいたのに、モナーナさんには口止めしないと。
「モナーナさん、この事は黙っててください」
「何でですか、この事をみんなに言えば1レベルだからってバカにされなくなるのに」
「それ以上にめんどくさい事になるんですよ。僕は楽して静かに暮らしたいんです」
強いのがばれて色々な所に派遣されるようになるのとレベル1でバカにされつつ楽して暮らすのとどっちがいいのかと言われれば僕はバカにされる方を選ぶ。
強くて多忙な英雄の話はいっぱい聞いた。ユアンが好きな話は決まってそう言った英雄たちの物語だった、どの英雄も強さを見込まれて王に仕え、王国の危機に馳せ参じて先頭切って命を削っていく話だ。ユアンは手に汗握って話に聞き入っていたが僕は違った。
なんでそんなに強いのに自分の幸せを思わなかったのかって、大抵の英雄は最後の戦いで体を壊すか死んでしまうんだ、ただの物語の終焉として描かれているだけで本当は死んでいないのかもしれないけど僕は英雄たちにはなりたくないと思った。だから僕は強さを誇示したくないんだ。ただこの間違いで手に入ったスキルを使って楽して暮らしたい、ただそれだけ。
「グルルルルル!」
「うるさい!」
洞窟から出てすぐにガリガリとうるさい魔物を蹴飛ばした。魔物は四本の腕を持った熊だった、フォーハンドベアーとか言う名の魔物でランクはCランクである。フォーハンドベアーはゴーレムの体を簡単に砕くほどの魔物でランク通りゴーレムよりも強い。
しかし、フォーハンドベアーは間が悪かった、今のルークは虫の居所が悪い、いつものルークならば一瞬で痛みから解放してくれるだろう。今のルークは一瞬では終わらせてくれない。
思い通りに事が運ばない現状に腹を立たせているルークはフォーハンドベアーの腹を蹴り飛ばしフォーハンドベアーの体勢を整える前に顔面を殴り牙を全て折った。すでにフォーハンドベアーは戦意を失っている。ルークは容赦なく素手での殴打を繰り返した。
洞窟から少し離れた所まで殴り運んでルークは気がすんだのか月下の剣を取り出してフォーハンドベアーの喉元に突きを放った。小枝を使って初めて振った時と同じような突きがフォーハンドベアーの頭と体を分離させてフォーハンドベアーは絶命した。
「・・・」
モナーナさんはあの後からずっと僕の言葉に答えてくれない、すっごく怒ってるみたいです。
「モナーナさん、まだまだなんですか?これ以上行くと拠点の家に引き返してもつく頃には暗くなっちゃいますよ」
「・・・」
モナーナさんは僕の言葉を聞かないでどんどん登っていく。ついて行かないわけにもいかないので少し遅れてついて行く。
案の定、日が暮れてきて帰り道もわからなくなってしまった。薬草もどこにあるのかわからないので僕らは見つけた洞窟で野営することになった。
洞窟の入口に扉を作り安全を確保しつつ料理をアイテムバックから取り出していく。
「モナーナさんはお肉よりも野菜でしたよね」
「・・・」
モナーナさんはまだ怒ってるみたい。僕は仕方なく無言で食事を済ましていく。
「ルークさんは何でそんなに卑屈なんですか?」
「え?」
しばらく無言で食事をしているとモナーナさんにそう問いかけられた。
「さっきルークさんがやった事は英雄と言われるような人達に匹敵する事なんですよ」
モナーナさんが僕に詰め寄ってそう話した。桃色の髪が僕の頬にふれた、甘い香りが流れてくる。
モナーナさんは少し涙目で僕の心配をしてくれているみたい。だけど、僕はレベル1なんだ。ちょっとしたことでぽっくり行っちゃう僕はパーティーのお荷物になるに決まってるよ。だから僕は誰かとパーティーを組むことはない。
「モナーナさん、僕はとても弱いんです。モナーナさんに倒されてしまうほどに、だから僕はパーティーを組むことは」
「違います!ルークさんはとても強いです!」
モナーナさんは僕の言葉を遮って話した。何でモナーナさんは僕にパーティーを組むことを進めるんだろう?。
「何でモナーナさんは僕にパーティーを組むことを進めるんですか?」
「・・一人よりも複数の方が生存率が高いんです」
「そんなの時の運ですよ。ソロだろうがパーティーだろうが関係ありません。パーティーの方が遠くに行くことが増えて危ないかもしれない。僕は街の近くで稼げればいいんですよ」
「でも・・」
僕の返す言葉にモナーナさんは言葉を失った。だけどまだモナーナさんは何か言いたいみたい。
「ルークさんは凄いんです・・・それなのにみんな1レベルってバカにして・・」
その事か・・・ギルドに何回か行った時に陰口を言われていることは知った。だけど、モナーナさんみたいに僕の事を認めている人もいたから気にしないようにしてた。最近だとジグとザグも混ざって僕の悪口を言っているらしい。アレイストさんとかベイツさんそれにニャムさんはそれを咎めてくれてる。
でもレベル1なのは変わらない。パーティーを組んだらその人達に迷惑になると思う、それに隠したい事も多いから。
「僕なんかとパーティーを組みたい人なんていないよ。ダッジさんも社交辞令でそう言っただけだと思うし」
「じゃあ!私とパーティーを組んでください。エリントスを離れるのは怖いけどルークさんの力になれるなら」
モナーナさんは僕の手を両手で掴んで胸の前で握った。柔らかな手に包まれた感触に僕はドギマギ。
でも、モナーナさんはお父さんのお店を守らないといけない、僕なんかと何処かに行くなんてよくないよ。
「モナーナ魔道具店はどうするの?」
「お父さんだって許してくれます」
「・・エリントスにずっといるわけじゃ」
「そんなこと分かってます」
モナーナさんの決意は固いみたい、まっすぐな目で僕を見つめている。何で僕なんかにこんなにしてくれるんだろ?
「だから!」
モナーナさんが顔をもっと近づけて迫ってきた。とその時、
ドンドンドン!
洞窟の入口に作った扉が叩かれた。
「グルルルルル!」
どうやら人ではないみたい。
ガリガリガリガリ!魔物は木で出来た扉を傷つけていく。
ルークの大工スキルで作られた扉はそんじょそこらの城壁よりも強固であった、一晩かじったくらいではこわれない。
「ミスリー」
「ウニャ~」
僕はミスリーを身に着ける。扉は頑丈に作ってあるので大丈夫なんだけどガリガリってうるさいから退治しちゃおう。
「大丈夫なんですか?この山の魔物はEランクからBランクまでの魔物がいるはずですよ」
「え?そうなんですか?。どうしよう、ゴーレムよりも強かったら勝てないかも」
「え!!やっぱりゴーレムはルークさんが倒したんですね!」
「あっ」
思わず言ってしまった。ゴーレムを倒したのは通りすがりのAランク冒険者という事にしておいたのに、モナーナさんには口止めしないと。
「モナーナさん、この事は黙っててください」
「何でですか、この事をみんなに言えば1レベルだからってバカにされなくなるのに」
「それ以上にめんどくさい事になるんですよ。僕は楽して静かに暮らしたいんです」
強いのがばれて色々な所に派遣されるようになるのとレベル1でバカにされつつ楽して暮らすのとどっちがいいのかと言われれば僕はバカにされる方を選ぶ。
強くて多忙な英雄の話はいっぱい聞いた。ユアンが好きな話は決まってそう言った英雄たちの物語だった、どの英雄も強さを見込まれて王に仕え、王国の危機に馳せ参じて先頭切って命を削っていく話だ。ユアンは手に汗握って話に聞き入っていたが僕は違った。
なんでそんなに強いのに自分の幸せを思わなかったのかって、大抵の英雄は最後の戦いで体を壊すか死んでしまうんだ、ただの物語の終焉として描かれているだけで本当は死んでいないのかもしれないけど僕は英雄たちにはなりたくないと思った。だから僕は強さを誇示したくないんだ。ただこの間違いで手に入ったスキルを使って楽して暮らしたい、ただそれだけ。
「グルルルルル!」
「うるさい!」
洞窟から出てすぐにガリガリとうるさい魔物を蹴飛ばした。魔物は四本の腕を持った熊だった、フォーハンドベアーとか言う名の魔物でランクはCランクである。フォーハンドベアーはゴーレムの体を簡単に砕くほどの魔物でランク通りゴーレムよりも強い。
しかし、フォーハンドベアーは間が悪かった、今のルークは虫の居所が悪い、いつものルークならば一瞬で痛みから解放してくれるだろう。今のルークは一瞬では終わらせてくれない。
思い通りに事が運ばない現状に腹を立たせているルークはフォーハンドベアーの腹を蹴り飛ばしフォーハンドベアーの体勢を整える前に顔面を殴り牙を全て折った。すでにフォーハンドベアーは戦意を失っている。ルークは容赦なく素手での殴打を繰り返した。
洞窟から少し離れた所まで殴り運んでルークは気がすんだのか月下の剣を取り出してフォーハンドベアーの喉元に突きを放った。小枝を使って初めて振った時と同じような突きがフォーハンドベアーの頭と体を分離させてフォーハンドベアーは絶命した。
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