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第一章 始まり
第三十九話 ワーウルフ襲来
ワオ~~ン!
夜空を駆ける遠吠えが聞こえてくる。ワーウルフの群れが思っていたよりも早くエリントスへと近づいていたのだ。まだ、夜は深い、今戦うのは冒険者に不利である。
「ルビリア、サファリア。光点を上げよ!」
「「はい!」」
クルシュの合図でルビリアと青い髪の少女が光点を空にあげる。エリントスへと向かっていたワーウルフの群れが一斉に向きを変えた。
クルシュの屋敷から光点が上がり引き付けたのだ。街よりは小さな屋敷の城壁にワーウルフの群れが攻撃を加えていく。城壁は頑丈につくられているがワーウルフの攻撃は徐々に城壁をけずっていった。
「魔法で倒していけ、ワーウルフには火が有効だ」
城壁の上から火球が落とされる。騎士達は手慣れているようで淡々とワーウルフを倒していく。鉄格子のような壁から槍を突きだし刺し殺し、上から火の球で燃やし殺していく。ワーウルフは数を減らしていくが目に見えて減っていかない事で騎士達の士気を落としていく。
「皆あと少しの辛抱だ。耐えろ」
エリントスの冒険者たちには光点が合図になっている。今正にギルドからの招集がかかり集合しつつある。あと少しで援軍が来るのだ。
「クルシュ様、入られました」
「分かっている!」
ワーウルフの跳躍力は人の3倍以上である。数人で肩を貸しあえば7メートルの城壁位飛び越えることが出来る。クルシュはすかさず一匹のワーウルフの首を落した。
しかし、何匹かのワーウルフは屋敷の中にはいってしまいクルシュはそれを騎士数人と追いかける。
「キャ~!」
非戦闘員のサファリアが悲鳴をあげた。ワーウルフ一体がルビリアとサファリアを襲っているのだ。ルビリアは剣で牽制するがワーウルフは歯牙にも掛けずにルビリアの腕に噛みついた。
「キャ!」
歯が食い込み血が滲んでいく、傷が見る見る塞がり足元が血に染まりルビリアの顔色が良くなっていった。
「大丈夫か?」
ルビリアに噛みついたワーウルフはクルシュによって首がはねられた。ルビリアは確かに牙が腕に食い込んでいる。痛みはあるのだがおかしな状況だ。
「痛いんだけど、痛くないの・・・」
「どういう事だ?」
訳の分からない言葉が浮かんでくる。牙が食い込み肉をかきわけて骨を傷つける、そして傷が見る見る塞がる。どっちなんだとツッコみたくなる現象がルビリアを襲った。それはルークの金の指輪の効果であった。
最初の頃ルークがモナーナ魔道具店で売っていた金の指輪は魔道具スキルを有していなかったので少しの増幅効果ですんでいた。しかし、今のルークが作る装飾品は更にパワーアップしていたのだった。回復魔法は唱えられてMPは減らない、そして自己回復アップという反則級の能力になってしまっているのだった。ルビリアは指輪に感謝を込めて祈った。この指輪がなければ腕を失っていたか、命を失っていたからだ。ルークはまた知らない所で一人の命を救った。
「クルシュ様が時間を稼いでくれている間に編成を済ませろ」
門を守るエイベルが声をあげた。
エリントスの入口の門に続々と冒険者達が集まっていく、すでに戦闘準備が出来ている者達は隊列を成してクルシュの屋敷へと歩み出している。
「こちらに気付きだしたぞ。訓練をしていない連携は逆に危険だ。それぞれのチームで撃退していけ」
隊列を組んで進んでいた冒険者達は少しずつ散開していく。
「Cランク以下の者はこっちにこい、一緒に行くぞ」
ベイツさんが自信のない者を集めていく、ベイツさんのようなベテランは初心者をまとめ上げて即席のチームを組んでいく。訓練されていない連携は確かに危険だが戦闘に自信のない者を行かせるよりもこういったベテランに引っ張ってもらった方が生き残れる可能性があるのだ。ベイツさんは即席のパーティーでワーウルフを狩りに向かった。
「私達は三人で行くの?」
「うん、モナーナの新装備も試したいからあんまり誰かに見せるような事はしたくないんだ」
ルークとモナーナは三人で戦闘に参加していく、もちろんメイも戦闘に参加することになる。
「そろそろ接敵します。二人共気を引き締めてください」
メイは斥候のようなポジションで二人をサポートしていく、パーティー経験もない二人にとっては心強い仲間である。
ルークとモナーナは完全装備である、ミスリーを着こみ大地の毛皮を羽織り月下の剣を持つルーク、真紅のローブを着こみモナーナの杖をもったモナーナ。メイ以外は動く要塞である。
「ウニャ~」
「えっ猫?この声はミスリー?」
メイはミスリーが鎧になっているのを知らない、僕は急いでミスリーの口をふさいだ。
「ダメじゃないか鳴いちゃダメだよ」
「ウニャ・・」
ミスリーは残念そうにつぶやく、あんまりクルシュ様へ情報は与えたくない訳だけどこのまま戦闘に参加すると絶対に見られちゃうんだけどね。
「メイさん危ない!」
「大丈夫です。この程度の攻撃・・・・今何を?」
モナーナはメイに迫ったワーウルフにエアーショットを放った。モナーナの放ったエアーショットは通常のそれであったが当たった物の反応は通常のそれではなかった、エアーショットが当たったワーウルフの首辺りから上が粉々に消し飛んだのだった、
普通のエアーショットはコボルトとの戦闘の時のように少し大きめの石が当たった程度の衝撃のはずなのだ。しかし、今モナーナが放ったエアーショットはBランクの魔物の頭を一瞬で粉々にしてしまった。これはすでにAランク以上の魔法に匹敵する物だろう。メイは目の前で粉々になったワーウルフを見て疑問を投げかけているのだが、援護しようとしたモナーナも唖然としているのだった。二人の視線はルークに向かった。
「「・・・」」
「えっぼく?」
二人は僕をジト目で見てきた。僕は何もしてないよ、作りたいものを作ってみただけだよ。
夜空を駆ける遠吠えが聞こえてくる。ワーウルフの群れが思っていたよりも早くエリントスへと近づいていたのだ。まだ、夜は深い、今戦うのは冒険者に不利である。
「ルビリア、サファリア。光点を上げよ!」
「「はい!」」
クルシュの合図でルビリアと青い髪の少女が光点を空にあげる。エリントスへと向かっていたワーウルフの群れが一斉に向きを変えた。
クルシュの屋敷から光点が上がり引き付けたのだ。街よりは小さな屋敷の城壁にワーウルフの群れが攻撃を加えていく。城壁は頑丈につくられているがワーウルフの攻撃は徐々に城壁をけずっていった。
「魔法で倒していけ、ワーウルフには火が有効だ」
城壁の上から火球が落とされる。騎士達は手慣れているようで淡々とワーウルフを倒していく。鉄格子のような壁から槍を突きだし刺し殺し、上から火の球で燃やし殺していく。ワーウルフは数を減らしていくが目に見えて減っていかない事で騎士達の士気を落としていく。
「皆あと少しの辛抱だ。耐えろ」
エリントスの冒険者たちには光点が合図になっている。今正にギルドからの招集がかかり集合しつつある。あと少しで援軍が来るのだ。
「クルシュ様、入られました」
「分かっている!」
ワーウルフの跳躍力は人の3倍以上である。数人で肩を貸しあえば7メートルの城壁位飛び越えることが出来る。クルシュはすかさず一匹のワーウルフの首を落した。
しかし、何匹かのワーウルフは屋敷の中にはいってしまいクルシュはそれを騎士数人と追いかける。
「キャ~!」
非戦闘員のサファリアが悲鳴をあげた。ワーウルフ一体がルビリアとサファリアを襲っているのだ。ルビリアは剣で牽制するがワーウルフは歯牙にも掛けずにルビリアの腕に噛みついた。
「キャ!」
歯が食い込み血が滲んでいく、傷が見る見る塞がり足元が血に染まりルビリアの顔色が良くなっていった。
「大丈夫か?」
ルビリアに噛みついたワーウルフはクルシュによって首がはねられた。ルビリアは確かに牙が腕に食い込んでいる。痛みはあるのだがおかしな状況だ。
「痛いんだけど、痛くないの・・・」
「どういう事だ?」
訳の分からない言葉が浮かんでくる。牙が食い込み肉をかきわけて骨を傷つける、そして傷が見る見る塞がる。どっちなんだとツッコみたくなる現象がルビリアを襲った。それはルークの金の指輪の効果であった。
最初の頃ルークがモナーナ魔道具店で売っていた金の指輪は魔道具スキルを有していなかったので少しの増幅効果ですんでいた。しかし、今のルークが作る装飾品は更にパワーアップしていたのだった。回復魔法は唱えられてMPは減らない、そして自己回復アップという反則級の能力になってしまっているのだった。ルビリアは指輪に感謝を込めて祈った。この指輪がなければ腕を失っていたか、命を失っていたからだ。ルークはまた知らない所で一人の命を救った。
「クルシュ様が時間を稼いでくれている間に編成を済ませろ」
門を守るエイベルが声をあげた。
エリントスの入口の門に続々と冒険者達が集まっていく、すでに戦闘準備が出来ている者達は隊列を成してクルシュの屋敷へと歩み出している。
「こちらに気付きだしたぞ。訓練をしていない連携は逆に危険だ。それぞれのチームで撃退していけ」
隊列を組んで進んでいた冒険者達は少しずつ散開していく。
「Cランク以下の者はこっちにこい、一緒に行くぞ」
ベイツさんが自信のない者を集めていく、ベイツさんのようなベテランは初心者をまとめ上げて即席のチームを組んでいく。訓練されていない連携は確かに危険だが戦闘に自信のない者を行かせるよりもこういったベテランに引っ張ってもらった方が生き残れる可能性があるのだ。ベイツさんは即席のパーティーでワーウルフを狩りに向かった。
「私達は三人で行くの?」
「うん、モナーナの新装備も試したいからあんまり誰かに見せるような事はしたくないんだ」
ルークとモナーナは三人で戦闘に参加していく、もちろんメイも戦闘に参加することになる。
「そろそろ接敵します。二人共気を引き締めてください」
メイは斥候のようなポジションで二人をサポートしていく、パーティー経験もない二人にとっては心強い仲間である。
ルークとモナーナは完全装備である、ミスリーを着こみ大地の毛皮を羽織り月下の剣を持つルーク、真紅のローブを着こみモナーナの杖をもったモナーナ。メイ以外は動く要塞である。
「ウニャ~」
「えっ猫?この声はミスリー?」
メイはミスリーが鎧になっているのを知らない、僕は急いでミスリーの口をふさいだ。
「ダメじゃないか鳴いちゃダメだよ」
「ウニャ・・」
ミスリーは残念そうにつぶやく、あんまりクルシュ様へ情報は与えたくない訳だけどこのまま戦闘に参加すると絶対に見られちゃうんだけどね。
「メイさん危ない!」
「大丈夫です。この程度の攻撃・・・・今何を?」
モナーナはメイに迫ったワーウルフにエアーショットを放った。モナーナの放ったエアーショットは通常のそれであったが当たった物の反応は通常のそれではなかった、エアーショットが当たったワーウルフの首辺りから上が粉々に消し飛んだのだった、
普通のエアーショットはコボルトとの戦闘の時のように少し大きめの石が当たった程度の衝撃のはずなのだ。しかし、今モナーナが放ったエアーショットはBランクの魔物の頭を一瞬で粉々にしてしまった。これはすでにAランク以上の魔法に匹敵する物だろう。メイは目の前で粉々になったワーウルフを見て疑問を投げかけているのだが、援護しようとしたモナーナも唖然としているのだった。二人の視線はルークに向かった。
「「・・・」」
「えっぼく?」
二人は僕をジト目で見てきた。僕は何もしてないよ、作りたいものを作ってみただけだよ。
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