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第二章 募集
④-1
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「だからさっきは……その、一気に手が縮こまっちゃって。たぶん、わたしの噂を聞きつけてパーティーに誘ってくださったんでしょうけど……お、お力になれないです。ごめんなさい」
頭を垂れ、しゅんとするカスターニエ。そしてグッと唇を噛むと、膝の上で拳を握りました。
ラミルはそれを聞いて、ホッと胸をなでおろします。
「なるほど、そうだったんですね。怪我とか病気じゃなくて良かったです。さっきは、邪魔しちゃってごめんなさい」
「……え?」
ペコっと頭を下げるラミル。タニアと子パッカも、彼と一緒に頭を下げます。
そんな彼らを見て……カスターニエは、困惑したように首をひねりました。
「あ、あの……なん、で……謝るんですか?」
「え、いやぼくらが声をかけちゃったから、さっきは戦えなくなっちゃったんですよね。申し訳ないことをしたなと思いまして」
「ごめんなさい、ちょっと軽率でした」
「きゅい」
しょぼんとする二人と一体。その様子を見て、カスターニエは困惑を通り越して慌て始めました。
「ちょ、ちょっとあの、頭を上げてください! ふ、普通は人から声をかけられたくらいじゃ戦えなくならないんですよ! あの、わ、わたしが変なんです! 皆さんが謝ることじゃないんです!」
「え、そうなんですか?」
「アタシ、人から見られてるって意識すると的外しますよ」
「きゅい」
イマイチ、温度感が一致しません。カスターニエは自分の話が通じていないと思ったのか、首をかしげてヴィルヤージュの方を向きます。
「あ、あの……わたし、変ですよね」
「そこに疑問を持ってどうすんだい。恥ずかしくって戦えない剣士なんて、あたしは聞いたこと無いね」
「で、ですよね……」
嘆息するヴィルヤージュと、何故かちょっとホッとするカスターニエ。そしてすぐにそこが論点じゃないことを思い出したのか、彼女はラミルたちの方に向き直ります。
「その、さっきパーティーの話が出た時に……すぐに逃げてしまってすいません。でも今言った通り、他の誰かと一緒にいたら戦えないんです。そのせいで、昔は色んな人に迷惑をかけてしまって……」
一緒に戦えないというのは、確かに大きいデメリットです。というかむしろ、同じパーティーを組むメリットがありません。
普通ならば、彼女をパーティーに誘う理由は無いでしょう。
「なるほど。でも、しーちゃんが気に入っているので、もしお時間とかご都合が悪く無ければ同行していただけませんか?」
「きゅいっ!」
グッとサムズアップを向ける子パッカ。そんな彼らを見て――カスターニエは、ますます困惑した表情を浮かべました。
「は、話を聞いていましたか……? わたし、戦えないんですけど……」
「はい。確かに最初はぼくらも戦える人を! って思っていたんですけど、ヴィルヤージュさんに言われて考えを改めたんです」
「おや、あたしは何か言ったかい?」
ヴィルヤージュさんが煙管をくゆらせながら言うと、ラミルはにっこりと笑みを浮かべました。
「はい、魔物をどうにかすることばっかり考えていましたけど……そもそもの、冒険の知識が足りていないんです。だから今ぼくらに必要なのは冒険のノウハウを知ってる人だって」
今、ラミルたちは時間があまりありません。タイムリミットが迫っている中、短縮できる部分はなるべく短縮しないといけないのです。
冒険のノウハウが無いなら、勉強が必要。でもその時間を捻出するためには、冒険の道中で学ばなくてはなりません。
だから、いま彼らに必要なのは戦闘力ではなく知識。
そういう意味では――
「――ソロで凄腕になれるほどの実力を持っている人なんて、冒険の知識を教えてもらうためにはピッタリなんです。……それに、さっきチラッと言ったんですけど」
そう言ったラミルは、子パッカを目の前に連れてきます。そして彼の両肩に手を置いて、笑顔を向けました。
「しーちゃんが決めた人としか、同行出来ないんですよぼくら。そして貴方は、しーちゃんが選んだ人です」
「きゅい!」
笑顔で胸を張る子パッカ。
「だから是非、一緒に来てください!」
「……いやアンタ、最後になって急に雑になるのやめなさいよ」
ぺしっと軽くラミルの胸辺りにツッコミを入れるタニア。彼女はコホンと咳払いすると、ラミルの前に出ました。
「急なことですいません。でもアタシ達を助けると思って……どうか、お願いします」
「お願いします」
「きゅい」
三人同時に頭を下げると、カスターニエは困ったような雰囲気のまま……子パッカに手を伸ばしました。
子パッカはグッとサムズアップを向けたので、カスターニエもサムズアップをこつんとぶつけます。
そして子パッカを抱き寄せると、ぽつぽつと話し始めました。
「わたし、恥ずかしがり屋……というか、人に見られるのが凄く怖くて。昔から、人から視線を向けられると固まっちゃうんです」
「視線恐怖症みたいなものですか」
「近いのかも……しれません。でも、弟とだけは普通に話せていたんですけど……」
そう言いながら、子パッカを撫でるカスターニエ。
「出稼ぎのために外に出てからは、誰とも目を合わせることも出来なくなっちゃって。それからはずっと顔を隠して生活してるんです……」
「きゅい?」
くるっと振り向いて、甲冑の中の目をジッと見つめる子パッカ。しかしカスターニエは、よしよしと彼の頭を撫でます。
「でもこの子と喋っていると、なんだか心がほっこりして弟と会話していた時のことを思い出せるんですよね。あと可愛いですし」
さらにギュっと抱きしめるカスターニエ。よほど子パッカのことが気に入ったようです。
「だから……その、一緒に行きたいなとは一瞬思いました。剣を振らなくても良いというのなら、ご迷惑をおかけすることもありませんし」
でも、とカスターニエは言葉を切って首を振りました。
「わたしは実家に仕送りをしないといけないので……どういった旅路なのかは分かりませんが、剣を振った方がきっとお金も手に入りますから」
「アタシ、これから毎月これくらい貰う予定ですよ」
そう言いながら、そおっとカスターニエに手帳を見せるタニア。商人の娘ですし、お金回りのことはしっかりしているようです。
「えっ……? あの、どうして……?」
「実はですね……この旅は……」
タニアは手帳を見せながら、この試練について説明を始めました。
一緒に説明しようかと思ったラミルですが……タニアがパチンとウインクをしたのでそっと離れます。適材適所、ですね。
そしてラミルは蚊帳の外になってしまったので、ちらっとかまどの方を見ます。
「ヴィルヤージュさん、あれってもう食べれますか?」
「んー、どうだろうね。火の加減もあるし、ちょっと身に行くかい」
そう言ってさっそくかまどへ向かう二人。
一方その頃、カスターニエは目をわなわなしながらタニアの説明を聞いていました。
「あ、あの子……神獣様……!? それと彼……領主の息子さん……なんですか……!?」
「あ、それは気にしなくていいです。しーちゃんはまだ神獣様の修行中ですし、ラミルはいい意味で変なヤツなんで……いつまでも誰が相手でも態度が変わりません」
タニアは肩をすくめると、笑みを浮かべました。
「だから応援したくなるんですよ。アイツは」
視線をカスターニエから外し、ラミルに向けるタニア。何故か彼は……喜びの舞いを踊っていますが、その光景も普通に貴族らしくない。
いつまでも、タニアと出会った時から変わりません。
「そうそう、彼が貴族の息子なわけで……だからこそ財源はまるで心配しなくていいんですよ。それにそんな彼が、旅を共に過ごした仲間に……お礼をしないなんてあり得ないと思いません?」
「え……つ、つまり……!」
「確実なことは言えませんけど、この旅を終えたら……この月給に加えて、それなりの謝礼がグラーノ家から出るはずですよ。危険が無いとは言いませんが、普通に活動するよりもいいんじゃありませんか?」
ニヤッと笑うタニアと、グッと前のめりになるカスターニエ。
「……ど、どこかのギルドに入らないと、一定以上の高ランク依頼を受けられないんです。だから冒険者酒場に張り出される依頼で一番高額なものを受けるだけだったんですが……」
「それが、子どものお守りするだけでこの金額ですよ」
ゲスい顔になるタニアですが、彼女なりに少し必死です。ラミルと子パッカは安心感を与えるタイプですが、現実との兼ね合いでそれを選べない人の説得には向いていません。
タニアの時は、グレンモルトとライオネルがその役目を担いました。
でもその二人はこの場にいません、それならばタニアの出番です。
「勿論、スポンサーである領主様たちへの交渉はアタシがやります。要望さえお伝えくだされば、ちゃんとお給金出ますよ」
「じゃ、じゃあ……あの、わたしの家に全額……まだ弟たちは小さいので……えっと、それと……」
タニアはふむふむと聞きながら、手帳に彼女の要望を書いていきます。確かな手ごたえを感じながら、後ろの方を振り向きました。
そしてそこにいたのは……もきゅっ、と肉を頬張るラミルでした。
「って、何食べてるのよ!?」
思いっきりツッコミを入れるタニア。
……自分が一生懸命仕事をしている時に、美味しい物を食べてる人を見るとどうしてもムカつきますよね。
つづく
頭を垂れ、しゅんとするカスターニエ。そしてグッと唇を噛むと、膝の上で拳を握りました。
ラミルはそれを聞いて、ホッと胸をなでおろします。
「なるほど、そうだったんですね。怪我とか病気じゃなくて良かったです。さっきは、邪魔しちゃってごめんなさい」
「……え?」
ペコっと頭を下げるラミル。タニアと子パッカも、彼と一緒に頭を下げます。
そんな彼らを見て……カスターニエは、困惑したように首をひねりました。
「あ、あの……なん、で……謝るんですか?」
「え、いやぼくらが声をかけちゃったから、さっきは戦えなくなっちゃったんですよね。申し訳ないことをしたなと思いまして」
「ごめんなさい、ちょっと軽率でした」
「きゅい」
しょぼんとする二人と一体。その様子を見て、カスターニエは困惑を通り越して慌て始めました。
「ちょ、ちょっとあの、頭を上げてください! ふ、普通は人から声をかけられたくらいじゃ戦えなくならないんですよ! あの、わ、わたしが変なんです! 皆さんが謝ることじゃないんです!」
「え、そうなんですか?」
「アタシ、人から見られてるって意識すると的外しますよ」
「きゅい」
イマイチ、温度感が一致しません。カスターニエは自分の話が通じていないと思ったのか、首をかしげてヴィルヤージュの方を向きます。
「あ、あの……わたし、変ですよね」
「そこに疑問を持ってどうすんだい。恥ずかしくって戦えない剣士なんて、あたしは聞いたこと無いね」
「で、ですよね……」
嘆息するヴィルヤージュと、何故かちょっとホッとするカスターニエ。そしてすぐにそこが論点じゃないことを思い出したのか、彼女はラミルたちの方に向き直ります。
「その、さっきパーティーの話が出た時に……すぐに逃げてしまってすいません。でも今言った通り、他の誰かと一緒にいたら戦えないんです。そのせいで、昔は色んな人に迷惑をかけてしまって……」
一緒に戦えないというのは、確かに大きいデメリットです。というかむしろ、同じパーティーを組むメリットがありません。
普通ならば、彼女をパーティーに誘う理由は無いでしょう。
「なるほど。でも、しーちゃんが気に入っているので、もしお時間とかご都合が悪く無ければ同行していただけませんか?」
「きゅいっ!」
グッとサムズアップを向ける子パッカ。そんな彼らを見て――カスターニエは、ますます困惑した表情を浮かべました。
「は、話を聞いていましたか……? わたし、戦えないんですけど……」
「はい。確かに最初はぼくらも戦える人を! って思っていたんですけど、ヴィルヤージュさんに言われて考えを改めたんです」
「おや、あたしは何か言ったかい?」
ヴィルヤージュさんが煙管をくゆらせながら言うと、ラミルはにっこりと笑みを浮かべました。
「はい、魔物をどうにかすることばっかり考えていましたけど……そもそもの、冒険の知識が足りていないんです。だから今ぼくらに必要なのは冒険のノウハウを知ってる人だって」
今、ラミルたちは時間があまりありません。タイムリミットが迫っている中、短縮できる部分はなるべく短縮しないといけないのです。
冒険のノウハウが無いなら、勉強が必要。でもその時間を捻出するためには、冒険の道中で学ばなくてはなりません。
だから、いま彼らに必要なのは戦闘力ではなく知識。
そういう意味では――
「――ソロで凄腕になれるほどの実力を持っている人なんて、冒険の知識を教えてもらうためにはピッタリなんです。……それに、さっきチラッと言ったんですけど」
そう言ったラミルは、子パッカを目の前に連れてきます。そして彼の両肩に手を置いて、笑顔を向けました。
「しーちゃんが決めた人としか、同行出来ないんですよぼくら。そして貴方は、しーちゃんが選んだ人です」
「きゅい!」
笑顔で胸を張る子パッカ。
「だから是非、一緒に来てください!」
「……いやアンタ、最後になって急に雑になるのやめなさいよ」
ぺしっと軽くラミルの胸辺りにツッコミを入れるタニア。彼女はコホンと咳払いすると、ラミルの前に出ました。
「急なことですいません。でもアタシ達を助けると思って……どうか、お願いします」
「お願いします」
「きゅい」
三人同時に頭を下げると、カスターニエは困ったような雰囲気のまま……子パッカに手を伸ばしました。
子パッカはグッとサムズアップを向けたので、カスターニエもサムズアップをこつんとぶつけます。
そして子パッカを抱き寄せると、ぽつぽつと話し始めました。
「わたし、恥ずかしがり屋……というか、人に見られるのが凄く怖くて。昔から、人から視線を向けられると固まっちゃうんです」
「視線恐怖症みたいなものですか」
「近いのかも……しれません。でも、弟とだけは普通に話せていたんですけど……」
そう言いながら、子パッカを撫でるカスターニエ。
「出稼ぎのために外に出てからは、誰とも目を合わせることも出来なくなっちゃって。それからはずっと顔を隠して生活してるんです……」
「きゅい?」
くるっと振り向いて、甲冑の中の目をジッと見つめる子パッカ。しかしカスターニエは、よしよしと彼の頭を撫でます。
「でもこの子と喋っていると、なんだか心がほっこりして弟と会話していた時のことを思い出せるんですよね。あと可愛いですし」
さらにギュっと抱きしめるカスターニエ。よほど子パッカのことが気に入ったようです。
「だから……その、一緒に行きたいなとは一瞬思いました。剣を振らなくても良いというのなら、ご迷惑をおかけすることもありませんし」
でも、とカスターニエは言葉を切って首を振りました。
「わたしは実家に仕送りをしないといけないので……どういった旅路なのかは分かりませんが、剣を振った方がきっとお金も手に入りますから」
「アタシ、これから毎月これくらい貰う予定ですよ」
そう言いながら、そおっとカスターニエに手帳を見せるタニア。商人の娘ですし、お金回りのことはしっかりしているようです。
「えっ……? あの、どうして……?」
「実はですね……この旅は……」
タニアは手帳を見せながら、この試練について説明を始めました。
一緒に説明しようかと思ったラミルですが……タニアがパチンとウインクをしたのでそっと離れます。適材適所、ですね。
そしてラミルは蚊帳の外になってしまったので、ちらっとかまどの方を見ます。
「ヴィルヤージュさん、あれってもう食べれますか?」
「んー、どうだろうね。火の加減もあるし、ちょっと身に行くかい」
そう言ってさっそくかまどへ向かう二人。
一方その頃、カスターニエは目をわなわなしながらタニアの説明を聞いていました。
「あ、あの子……神獣様……!? それと彼……領主の息子さん……なんですか……!?」
「あ、それは気にしなくていいです。しーちゃんはまだ神獣様の修行中ですし、ラミルはいい意味で変なヤツなんで……いつまでも誰が相手でも態度が変わりません」
タニアは肩をすくめると、笑みを浮かべました。
「だから応援したくなるんですよ。アイツは」
視線をカスターニエから外し、ラミルに向けるタニア。何故か彼は……喜びの舞いを踊っていますが、その光景も普通に貴族らしくない。
いつまでも、タニアと出会った時から変わりません。
「そうそう、彼が貴族の息子なわけで……だからこそ財源はまるで心配しなくていいんですよ。それにそんな彼が、旅を共に過ごした仲間に……お礼をしないなんてあり得ないと思いません?」
「え……つ、つまり……!」
「確実なことは言えませんけど、この旅を終えたら……この月給に加えて、それなりの謝礼がグラーノ家から出るはずですよ。危険が無いとは言いませんが、普通に活動するよりもいいんじゃありませんか?」
ニヤッと笑うタニアと、グッと前のめりになるカスターニエ。
「……ど、どこかのギルドに入らないと、一定以上の高ランク依頼を受けられないんです。だから冒険者酒場に張り出される依頼で一番高額なものを受けるだけだったんですが……」
「それが、子どものお守りするだけでこの金額ですよ」
ゲスい顔になるタニアですが、彼女なりに少し必死です。ラミルと子パッカは安心感を与えるタイプですが、現実との兼ね合いでそれを選べない人の説得には向いていません。
タニアの時は、グレンモルトとライオネルがその役目を担いました。
でもその二人はこの場にいません、それならばタニアの出番です。
「勿論、スポンサーである領主様たちへの交渉はアタシがやります。要望さえお伝えくだされば、ちゃんとお給金出ますよ」
「じゃ、じゃあ……あの、わたしの家に全額……まだ弟たちは小さいので……えっと、それと……」
タニアはふむふむと聞きながら、手帳に彼女の要望を書いていきます。確かな手ごたえを感じながら、後ろの方を振り向きました。
そしてそこにいたのは……もきゅっ、と肉を頬張るラミルでした。
「って、何食べてるのよ!?」
思いっきりツッコミを入れるタニア。
……自分が一生懸命仕事をしている時に、美味しい物を食べてる人を見るとどうしてもムカつきますよね。
つづく
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