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21晩目 ホースケさんは役立たず?
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ポッカリとあいた地上に続く吹き抜けの穴から見える星空で、今が夜なのだと理解した。
「ダンジョンに潜っていると時間の感覚が狂うっすね」
「シズル!油断しないで 来るよ!」
幻想的な空間に見惚れていた二人は、ツカサの声に緊張が走る。
「了解っす」
剣を構えペロリと舌舐めずりをするシズル。ホースケは、少し後ろに下がり邪魔にならないように待機だ。
ガンッとシズルの剣が何かを弾いた。シズルは、直ぐに体勢を整え警戒する。ツカサは、防御力を上げる補助魔法と、攻撃力向上、スピードアップの補助魔法をを続け様に展開する。
「ンギャゥオォォ!」
壁や地面までビリビリと、耳をつんざく咆哮にシズルとツカサは、一瞬顔を顰める。目の前に現れたのは、ひび割れた赤い宝石が額に埋め込まれ、酷く毛並みが悪いウサギのような魔獣だった。
「……カーバンクル」
「しかもアンデット化してるっすよ」
耳まで裂けた口から覗く鋭い牙は、涎に塗れ異臭を放っている。大きく息を吸い込んで剣先を真っ直ぐにして利き足を軸にシズルが突っ込んで行く。
「逃すか!」
透かさず退路を塞ぐ為、ツカサが炎系の魔法を援護射撃をした。シズルの剣がカーバンクルの片足を跳ね飛ばすが、アンデット化した敵は、痛みが無いのか傷口を地面につけ大きく飛び跳ねる。
頭を回転して大きな耳でツカサを吹き飛ばして来た。
「壁に激突する!」
ホースケは、シズルの身体を庇う為、壁とシズルの間に挟まりクッションの役目を果たす。
「こんなことしか 俺は役に立てないのか?」
あれほど偉そうにして置きながら寝室役に立たない自分に腹が立つ。
『と………て』
わかってるよ!それが出来ないんだよ!目の前で繰り広げられる戦いにホースケは、足手纏いだ。
『と……め……て』
容赦なく二人に襲いかかるカーバンクルは、決して背後に二人を行かせない。挟まれないように攻撃を入れ替えながら、二人を退かせる。
『お………ちゃん……と………て』
何だよさっきから、止めて止めてとうるさいぞ!
『おと…ちゃ…んを……どめ…て!』
「え!?」
ホースケは、耳にハッキリ聞こえて来た声がする方に顔を向けると、ホースケに必死に涙をながして縋り付くカーバンクルの子供の魂がいた。
「グガガガガ 守ル 守ル 守ル グオオオオオ」
「くっそ アンデット化するとこうも凶暴化するんっすか!」
「こっちが押されてるわ!」
「守ル 守ル グオオオオオ」
シズルが何度も何度も切り付けてもカーバンクルは、一歩も引くことはない。ただ、シズルたちが後ろに下がれば、必要以上に攻め入っては来なかった。
「お前の父ちゃんか?」
『どめで……ボク……と…う……ん』
カーバンクルの後ろに僅かに覗く白い骨。小さな頭蓋骨に赤色の宝石が見えた。
「アレが、オマエの本体か?」
『と…ちゃ……たす……て』
きっとシズルとツカサには、この小さなカーバンクルは、見えていないのだろう。必死に助けを求めてくるカーバンクルの子供に、ホースケは大きく頷いた。
「俺が、オマエの父ちゃん止めてやる!」
「ダンジョンに潜っていると時間の感覚が狂うっすね」
「シズル!油断しないで 来るよ!」
幻想的な空間に見惚れていた二人は、ツカサの声に緊張が走る。
「了解っす」
剣を構えペロリと舌舐めずりをするシズル。ホースケは、少し後ろに下がり邪魔にならないように待機だ。
ガンッとシズルの剣が何かを弾いた。シズルは、直ぐに体勢を整え警戒する。ツカサは、防御力を上げる補助魔法と、攻撃力向上、スピードアップの補助魔法をを続け様に展開する。
「ンギャゥオォォ!」
壁や地面までビリビリと、耳をつんざく咆哮にシズルとツカサは、一瞬顔を顰める。目の前に現れたのは、ひび割れた赤い宝石が額に埋め込まれ、酷く毛並みが悪いウサギのような魔獣だった。
「……カーバンクル」
「しかもアンデット化してるっすよ」
耳まで裂けた口から覗く鋭い牙は、涎に塗れ異臭を放っている。大きく息を吸い込んで剣先を真っ直ぐにして利き足を軸にシズルが突っ込んで行く。
「逃すか!」
透かさず退路を塞ぐ為、ツカサが炎系の魔法を援護射撃をした。シズルの剣がカーバンクルの片足を跳ね飛ばすが、アンデット化した敵は、痛みが無いのか傷口を地面につけ大きく飛び跳ねる。
頭を回転して大きな耳でツカサを吹き飛ばして来た。
「壁に激突する!」
ホースケは、シズルの身体を庇う為、壁とシズルの間に挟まりクッションの役目を果たす。
「こんなことしか 俺は役に立てないのか?」
あれほど偉そうにして置きながら寝室役に立たない自分に腹が立つ。
『と………て』
わかってるよ!それが出来ないんだよ!目の前で繰り広げられる戦いにホースケは、足手纏いだ。
『と……め……て』
容赦なく二人に襲いかかるカーバンクルは、決して背後に二人を行かせない。挟まれないように攻撃を入れ替えながら、二人を退かせる。
『お………ちゃん……と………て』
何だよさっきから、止めて止めてとうるさいぞ!
『おと…ちゃ…んを……どめ…て!』
「え!?」
ホースケは、耳にハッキリ聞こえて来た声がする方に顔を向けると、ホースケに必死に涙をながして縋り付くカーバンクルの子供の魂がいた。
「グガガガガ 守ル 守ル 守ル グオオオオオ」
「くっそ アンデット化するとこうも凶暴化するんっすか!」
「こっちが押されてるわ!」
「守ル 守ル グオオオオオ」
シズルが何度も何度も切り付けてもカーバンクルは、一歩も引くことはない。ただ、シズルたちが後ろに下がれば、必要以上に攻め入っては来なかった。
「お前の父ちゃんか?」
『どめで……ボク……と…う……ん』
カーバンクルの後ろに僅かに覗く白い骨。小さな頭蓋骨に赤色の宝石が見えた。
「アレが、オマエの本体か?」
『と…ちゃ……たす……て』
きっとシズルとツカサには、この小さなカーバンクルは、見えていないのだろう。必死に助けを求めてくるカーバンクルの子供に、ホースケは大きく頷いた。
「俺が、オマエの父ちゃん止めてやる!」
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